今月のひとこと2016年3月号





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2016年3月1日
日銀のマイナス金利は2日、G20は半日、人によっては2時間しか持たなかったと言う話もあります。 世界経済はそんなに悪いわけではないが、株価が冴えないですね。 しかしこれから株安が世界の実態経済に影響してくると見る人は多いでしょう。 米国を始めほとんどの国が、あれだけの金融緩和を10年近くやったわけで、これの副作用が出ないはずがないし、今までは何故があまり副作用がめだちませんでした。 金融緩和を始めた頃は、伝統的な手法ではないので、副作用が心配と誰もが言っていましたが、その内にほとんど忘れてきて、副作用はないものと感じてしまっていたのではないでしょうか。

国債のマイナス金利は、見かけ上の話で、要するに国債の値段が額面を超えて高くなっていると言うことですが、最後は日銀がさらに高値で買い取るので、プラスと言ってもマイナスと言ってもあまり意味が無く、連続した国債の値段の上昇と言うだけでしょう。 日銀の当座預金のマイナス金利は、本当のマイナスですが、当面はごく一部の預金に対応するもので、ほとんど影響は無いはずですが、各銀行は一斉に預金金利や住宅ローン金利を下げ始めました。 もともと下げたいと思っていたところに切っ掛けとしてマイナス金利が作用したのではないかと思います。

確かに目的の長期金利は確実にさがったのですが、黒田総裁の言い方を聞いていると「患者は死んでしまったが、病気そのものは治っているので、治療としては成功」と言っているような医者を連想します。 国際社会に対して円安誘導ではないと言いたいのか、株価が下落したいいわけなのか、本当に医者の言い分にならないようにして欲しいものです。

何でこの時点でのマイナス金利なのかと思うと、どうも3月期末の各社の決算対策と消費税アップの後押し、G20での主導権発揮を狙ったと思うのですが、結果的にはこのうちのどれも目的は達成できなかったです。 結局残ったのは長期金利の下落だけ。 これだけのために、これだけの政策はまさに牛刀を以て鶏を割くの例えそのものです。

消費増税は以前からこの経済状況では無いと思っていました。 これを争点にした衆参同日選挙も現実味を帯びてきましたが、前回の増税延期とは違って、財務省に手の内を知られてしまっているので、すんなりとは行かないと思います。 いずれにしても消費増税はあり得ないし、構造改革や規制緩和をどんどんやらないといけないと思います。 先日のTVで、世界を鳥瞰すると言う意見と各国が自前の成長をしないといけないと言う意見がありましたが、両方とも重要ですが、どっちがより重要かと言うと、中国もあてには出来なくなり、各国が自分の足下を良く見て、足下の景気を少しでも良くしていくと言う地道な努力が必要な時代になったのではないでしょうか。

Windows10のアップグレードは依然として問題が多いですね。 念のためと思って、まずノートブック、次にデスクトップを合計5台をアップグレードしましたが、問題もなくこれでいけるだろうとメインのPCのアップグレードを始めると、のっけからインストール不可の表示。 いろいろ聞いて、やっとシステム予約のパーティションが少ないことが原因と分かって、パーティションを増やしました。 よく考えるとSSDに換装したときに、システム予約は不必要だと思って、実際の大きさより少し大きいサイズにして縮小したことを思い出しました。 本当に必要なのは、縮小する前のサイズでも足りないはずですが、ここを弄っていないPCではエラーは出なかったので、元々のWindows7のサイズの100メガで良いようですが、念のために400メガぐらいに大きく取りました。 途中で、おそらく圧縮ファイルの圧縮のやり直しかと思われる3時間ほどの処理があって、これは不安でしたが、何とか終わりました。

何回かの再起動の後は順調にアップグレードは終わりましたが、シャットダウンに時間がかかると言うか、終わらないし、それを強制的に電源を落として再起動するのですが、これがサインイン後の動きが遅くて、10分以上かかるようにりました。 セーフモードで立ち上げたり、高速ブートを切ったりしましたが、5分程度になるだけで、一時は諦めてクリーンインストールをしようと準備もしていました。 一時は画面がフリーズして、強制リセットも効かずに電源を落としました。 これでほとんどアキラメかけたのですが、念のためにセーフモードで立ち上げて、フリーズの原因と思われるプロセスやサービスを停めてみると動きだし、さらに高速ブートを再度入れてみたら、症状は無くなりました。 この間に、キーボードやマウスのドライバも疑って、入れ直してみましたが、標準ドライバなので、原因では無さそうです。 ATOKもシステムツールでは動かなかったので、これも削除して再インストール。 これでもおかしければ、最後に怪しいのはディスプレイドライバなので、これも入れ直そうかと思っていたところに治りました。

いずれにしても多くの周辺装置やアプリケーションをそのままにしてOSをアップグレードするのはちょっと無理があるようです。 少なくとも周辺装置は外すべきでしょうが、再度繋いだときの互換性に問題が出るかも知れません。 古いアプリケーションの認証が、OSが変更になったことで切れてしまうのは残念ですね。 認証方法も当初の方法は廃止になっており、最近はどこでも電話のサポートは無くなっていますので、連絡方法がみつかりません。 これも要注意です。

最近は大容量のディスクが安価に入手出来るようになりました。 先日入手したのは、8テラバイトの3.5インチディスク。 もっとも書き込み速度が遅いようなので、バックアップにしか使えないようですが、だんだん溜まってきたデータのバックアップには最適です。 コピーの途中で止まってしまったので、まずディスクが壊れたと思って交換の準備をしたのですが、よく考えるとエラーの出方がディスクらしくないし、音を聞いているとディスクはキチンと動いているようなので、念のためにコントローラを発注してテストしてみると、何とコントローラの故障でした。 こんなものが故障するとは夢にも思わなかったので、ビックリです。 8テラのディスクも丈夫だったと言うことです。

しかしこれに懲りて、もう一台8テラのディスクを注文して、これでミラー構成にして、1台壊れても大丈夫な様にするつもりです。 RAID5も良いのですが、本当に壊れたときの復旧が極めて難しいようなので、単純なミラーが良いと思います。 今までは2台のディスクをそれぞれシングルで使って、2重にコピーをしていました。 これが一番確実で、復旧も容易だと思います。 バックアップを取るのは良いのですが、いざ壊れたときの復旧がほとんど出来ないケースが多いです。 バックアップと言っても単純な、いつもファイルアクセスが出来る、単純上書きコピーがベストだと思っています。

今月の読み物は久しぶりに面白い、一気に読めるノンフィクションです。 「ルワンダ中央銀行総裁日記」 中公新書 服部 正也 Kindle版 ¥885 新書 ¥1,037

オススメ度 ☆☆☆ 是非読むべし

ルワンダ動乱前でベルギーからの独立時の、中央銀行総裁を任された時の日記と言うべきものです。 オフィスは勿論、デスクすらまともなものが無いところからスタートして、小なりと言えども一つの独立国家の財政をほとんどゼロから作り上げた話です。

元々新聞で、国作りのゲーマーに読まれていると言う紹介があったものですが、面白そうなので読んでみたら、これが面白い。 ほとんど一気に読みました。

しかし一番感心するのは、一緒について行った奥さんと子供たち。 まあベルギー人の学校はあるのでしょうが、当時は暗黒大陸みたいに言われていましたから、良くそんなところに行けたと思います。

本人にとって、一国の財政、経済を基礎から作り上げ、過去の2重為替問題も解決し、やりがいはあったと思います。 日付をみていると、ほとんど1-2年の内にいろいろなことが起き、また進展していきます。 財政均衡を重視するなど、今の財務省の考え方が良く伝わってきます。

内容(「BOOK」データベースより)
一九六五年、経済的に繁栄する日本からアフリカ中央の一小国ルワンダの中央銀行総裁として着任した著者を待つものは、財政と国際収支の恒常的赤字であった―。本書は物理的条件の不利に屈せず、様々の驚きや発見の連続のなかで、あくまで民情に即した経済改革を遂行した日本人総裁の記録である。今回、九四年のルワンダ動乱をめぐる一文を増補し、著者の業績をその後のアフリカ経済の推移のなかに位置づける。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
服部/正也
1918(大正7)年、三重県生まれ。東京帝国大学法学部卒業後海軍予備学生となる。終戦を海軍大尉としてラバウルで迎え、引き続きラバウル戦犯裁判弁護人となる。47年に復員し、日本銀行入行。65年、ルワンダ中央銀行総裁としてIMF技術援助計画に出向し、71年帰国。翌年世界銀行に転出、80年に副総裁となり、83年退任。ケーヨーリゾート開発社長、同会長を歴任するほか、アフリカ開発銀行、国際農業開発基金などの委員を務めた。99年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



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