今月のひとこと 2020年9月号

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今月のひとこと 2020年9月1日


コロナも本当に長期戦になってきて、さらにこの暑さでますますうんざりします。暑さもなかなか弱まらずに、日中の外作業は出来ないです。

これだけ大規模な経済下落にも関わらず、株価は割と堅調で特に出遅れているデフェンシィブ株が少しずつ上がってきました。 長期的保有者が少しずつ戻ってきたという感じがします。 短期の売買は相変わらずですが、リスクは高いので恐る恐るだと思います。
しかしリーマンショックの時もそうですけど、危ないおかしいと言われてから、底に至るまで1年以上かかっていますので、このコロナももっと時間をかけてじわじわ下がっていく、もしくは何らかの切っ掛けでドスンと下がるということになるかもしれません。

これだけ全世界で一気に金融緩和が進みましたので、今まででも金融はダブダブになってたわけですけども、これでさらにお金が出回るということになって、一体どうなっていくんだろうという気がします。 まあ世界全体がそうなので一国だけが落ち込むとかいうことではないんじゃないかと思います。 一方で金が暴落しているというのも、良くわからないんですが、これはどうもコロナで宝飾などの金の実需が減ってきてるために落ちてるみたいで、金は全ての元だと思うので、もしドルが大量発行されてドルの価値が落ちると金は上がるという風に思います。

先日からテレビを賑わせている安倍首相の辞任劇ですが、面白かったのは日本が不安定になったので、有事の円買いで上がったとのこと。 危ないかも知れない日本の円を買うというのはなんか妙な感じがいたしますが、恐らく何かルール化がされていて、何かあったときは円を買うと言うことになってるので少し上がったんだと思います。いずれにして日本は世界最大の債権国ですし、中国が減らしている米国国債を一番多く持っている国ですので、そう簡単には円安には振れないと思います。

元カリスマトレーダーの某参議院議員は、ずっとも20年以上前から円は暴落する暴落すると言い続けていましたが暴落しません。 本人は自分の手持ち現金は全て米ドルに替えてあると言っていましたが、それが生きてくる気配は全くないです。 サスガに本もあまり売れなくなったようです。

前人未到の誰も分からない金融緩和の世界に全世界が突入して、一歩先を日本がアベノミックスの大規模緩和に突入してからでも、もう8年弱になり、これからは本気で MMT の考え方を嫌でも、それを実行していかないといけないことになるのではないかと思います。

MMT は基本的には大きな政府を作るというのに非常に親和性が高い政策ですので、左派にウケる政策のはずなんですけど、日本では面白いことに超右翼と言われてる人が MMT を支持しています。 逆にリベラルと言われてる人々は反対で、さらに財政規律を喧しく言います。 話が逆だろうと思いますが、こういうこともあるので安倍政権は右も左も飲み込んで外交は右、経済は左という政策で結果的にはリベラルの野党の出る幕は無くなったものと思います。

安倍首相は大きな決断をしたんだと思いますが、私個人的には倒れるまでやって欲しかった。 本人はちょっと余力を残しておきたかったみたいなので、何だかなという気はしますが、現職で亡くなった首相もおられますので、前の政権の時もそうだったんで、今回は本当に倒れるまでやればよかったんじゃないかと、その方がみんなの支持を得られたんではないかと思います、

唐突に辞めてしまうということになりましたが、おそらく今の時点ではこれを書いてる時点ではまだ決まってませんがおそらく菅さんが次期首相になるんではないかとと思います。 おそらく安倍さんは自分の影響力を残したいし、あと1年後には必ず総裁選挙があるし、いま本気で総裁選挙をやるとしこりが残ってややこしい、ということで菅さんが暫定政権ということだと思います。

副総理の麻生さんがどう思ってるのか分かりませんが、麻生さんも良い年なんでちょっと俺にはしんどいと思ってるのかもしれません。 いまさら本格的な首相ならいざしらず暫定ではな、という風に思ってるのかもしれません。

最近はテレワーク流行りですが、ちょっと古い VPN の機器を使っている会社は、早速サイバー攻撃撃を受けて社外接続の ID やパスワードを盗まれたみたいです。 VPN と言っても本当に外に漏れてないかどうか良いのは、なかなかチェックしきれないのでは無いでしょうか。 私が初めて知ったのは、もう30年以上前の話ですが、その後も一時は自分でも使ってましたが、本当にそれでガードされてるのかどうか非常にわかりづらかったです。

今月の読み物は、椿井文書―日本最大級の偽文書 中公新書 馬部隆弘著 ¥941

【中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図、合戦に参陣した武将のリスト、家系図……。これらは貴重な史料であり、学校教材や市町村史にも活用されてきた。しかし、もしそれが後世の偽文書だったら? しかも、たった一人の人物によって創られたものだとしたら――。椿井政隆(一七七〇~一八三七)が創り、近畿一円に流布し、現在も影響を与え続ける数百点にも及ぶ偽文書。本書はその全貌に迫る衝撃の一冊である。】

もう少しつまらい本だと思ってたんですが、非常に面白くてどんどん読んでしまいました。椿井という人が書いた古文書が南山城を中心に出回っていて、現在では地域おこしの核になっているようです。 特に町史みたいなその町の歴史の本が出版されていますが、それの一番最初の折込カラー口絵に掲載されている場合もたくさんあるみたいです。 南山城は知らない場所でもないし、非常に興味を持って読みました。

研究者はなぜこういうことを研究しないかというのは非常に微妙な話になっていて、今更否定されても困るとか、分かりながらそれを使っているとか、全く知らなかったということもあるようで、単純に偽文書と扱えないらしいです。 中世の文書を江戸時代に筆記もしくは復元したという体裁をとっていて、もしそういう文章が身近で出てきたら確かに非常に嬉しいと思います。

特にこの椿井文書が影響を与えたのには、歴史学者の間で有名な「五畿内志」と言うのがあって、これは江戸幕府の公文書ですが、ここにも影響を与えているとのこと。 あまり知らなかったのは、自分の住んでいるところの情報が少なかったからでしょう。 ネットを検索すると一発に現物の写真がフルで出てきました。 ご興味のある方はご覧になってください。 山城の方は非常に細かく色々書いてあって、詳しく知ってる人が読めば非常に面白いんではないかと思います。

神社の式内社問題と言うのもあります。 大きな神社の前には式内社と書いた大きな石碑が立ってると思いますが、建てたのは明治になってかららしいです。 それ以前の延喜の時代に決めたのですが、江戸時代にはもうすでにどれがどれか分からなくなって、五畿内志の時に時に、大体これはこれはこれに相当するだろうということを決めたみたいですが根拠も貧弱だし間違いも多い。 椿井文書もそれに対してサポートするようなものもあり、反論するようなこともあるようです。

いずれにしても椿井文書は、すさまじい量があろ凄まじい知識と根気がないと出来ないと思います。 椿井という人は絵心もあって、我々が見られてる江戸時代の絵図とはちょっと違うので違和感がありますが、絵図を綺麗に書いています。 また系図も何百と作っていて、その系図と文書が連動しているので、ますます見破るのが難しいようです。

南山城にお住みの方は一読されたら非常に面白いのではないかと思います。


 

今月のひとこと 2020年8月号

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今月のひとこと 2020年8月2日


コロナの第二波は留まるところを知らず、7月末ぐらいでピークになるという楽観的な予想を覆し、いつ終息するのか全く見えない状況になってきています。 高止まりしていた株価も、さすがに最近は落ち始め、日経平均は日銀がETFで買い支えているので、そんなには落ちていないですが、それ以外の日銀が買っていない銘柄に関しての落ち方はすごいものがあります。

今後、世界および日本の経済が本当に立ち直っていくのか、非常に不安になるところです。 そんな中GO TOキャンペーンなどで、人がどんどん出て観光地のホテルなどは、ほぼ満室状態みたいです。 まあ重症者や死者が少なければ良いという話もありますが、ここまで感染が広がってくると、アメリカの二の舞になるんではないか、と言うこれまた不安にかられます。

前回紹介した「K値」もこういう状況では無力で、あまり予測は出来ていないみたいですが、今の伸び方で行くと日本で最大2000人の感染者になるというような見込みもありますので、その辺まで来るとピークになるのかもしれません。 いずれにしても感染者が増えてきたので、周りの人がみんな感染しているという認識のもとに行動しないと、どんどんひどくなるんではないかと思います。

ワクチン開発は異例に急速に進んでいるようで、三桁の数のワクチンが開発されているそうです、某ノーベル賞科学者はワクチンは絶対できないと断言していましたが、これだけやってると、どれかが成功するんじゃないかと思います。 いずれにしても日本は感染症対策においても、ワクチン開発にしても世界に対して遅れを取っていて、果敢な行動ができていません。 これでは以前の民主党の悪夢と全く同じ状況になっていていますが、変えるべき政党も見当たらず、余計にフラストレーションが溜まる状況です。

少し気分が晴れる話題としては宇宙の話題で、400万個の天体を調べて、全宇宙の3 D 地図が完成したということです。 これによると宇宙の膨張はどんどん進んでいるという事で、これの原因はよく言われているダークマターとダークエネルギーだということですが、そのダークマター、ダークエネルギーの正体が何なのかを突き止めることが次の最重要課題です。

今月の読み物ですが、急速に拡大するコロナの話です。 「疫病2020」門田隆将著 電子書籍 ¥1,700

最近発売された本です。 ここでも書かれていますが日本では1月の中旬あたりから感染者が出始め1月の末にはWHOよりパンデミックの緊急事態宣言が出されています。 大阪市内に2月1日に外出した時は、戦々恐々として外出したのですが、あまり周りの人はマスクをしてなかったように思います。 それで2月の中旬に東京旅行を計画してたのですが、これもキャンセルしましたが、あまり皆さんは心配していなかったようです。 しかしその後このように拡大してきているのが、この本を読んでいて当時のことを思い出しながらそういえば自分はどういう状況であったのかいうことが良く分かりました。

【Amazon書評より】
本書は「この星を支配し続ける人類を脅かす最大の敵はウイルスである」というノーベル生理学・医学賞受賞者ジョシュア・レダーバーグの言葉から始まる。

読み進むにつれ、読者の胸にその意味が迫ってくるだろう。武漢でいち早く“謎の肺炎”をキャッチした二人の医師の運命、翻弄される武漢市民、動き出す共産党の規律検査委員会、そして警察の公安部門。彼らはなぜ肺炎の発生を隠そうとしたのか。

筆者は現地の状況をつぶさに分析しながら、その秘密を暴いていく。武漢に派遣された現役の中国人医師が明かす医療最前線は驚愕の連続だった。暗中模索の中、信じられない方法で医師たちは謎の病と戦った。中国人を救った「5種類の薬品」とは何か。なぜ中国はこの病を克服できたのか。すべてが筆者のペンによって明らかにされていく。

一方、後手、後手にまわる日本と、いち早く的確な対策で国民の命を救った台湾――両者の根本姿勢の違いは、時間が経過するにつれ、信じがたい「差」となって現われてくる。官邸・厚労省はなぜ国民の期待を裏切ったのか。筆者は、政府の足枷となった2つの“障害物”の正体に淡々と迫る。

迷走する安倍政権は緊急経済対策でも国民の期待に応えられなかった。苛立った日本最大の圧力団体の“絶対権力者”が動き、あり得ない逆転劇が起こったことを日本のジャーナリズムは全く報じなかった。その裏舞台が初めて白日の下に晒される。

その時々の筆者自身のツイッターを散りばめ、読者を同じ時間にいざないながら謎を解いていく新しい形のノンフィクション。日本人はなぜこれほどの政策失敗の中でも生き抜くことができたのか。コロナ襲来の「現実」と未来への「教訓」にまで踏み込んだコロナ本の決定版。

●中国人現役医師が明かす驚愕の医療最前線
●中国人の命を救った「5つの薬品」
●武漢病毒研究所、恐るべき杜撰体質
●中国共産党員が解説する弾圧と隠蔽、全情報
●国民が知らなかった官邸・厚労省の裏切り
●総理も愕然、創価学会“絶対権力者”の逆襲
●危険すぎるトヨタの中国への技術供与


 

今月のひとこと 2020年7月号

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今月のひとこと 2020年7月1日





新型コロナも第2波と言うより、第2段階に入ったようです。 れにしても、いろんなことが言われていて何が本当なのかよく分かりません。 専門家と言われている人も、言うことがバラバラで何が本当か良く分かりません。 マスクは役に立たない、現に私はマスクをしたことがない、と公言する「専門家」コメンターも居ました。

実体経済と乖離してると言われていた株価も、少しは落ちてきて、それでもまだ高いと思うのですが、コロナによる経済停滞が長引いて、本当に実体経済が傷んでくるとまたリーマンショックの二の舞になりそうです。 妙に撲滅を目指すのではなくて、バランスが重要だと思います。 そういう意味では、解除基準を動かしてでも、少し経済を動かしていかないといけないと思います。

新型コロナの話題で一番面白かったのは「K値」です。 阪大の物理学の先生が考えたのですが、日曜には感染者数が減ると言うような変動を無くすために一週間の感染者数とって、それまでの感染者数で割ると言うように、非常に簡単な計算で計算できます。 ポイントは、幾何級数的に落ちていくので、対数目盛を使って、ポイントを合わせ込みをすると、収束段階では、直線的に落ちて行きます。 どこかで合わせこみをしないといけないのですが、非常に良く合います。

合わせ込みが恣意的ではないかと批判がありますが、パラメーターが一つで合わせ込んで、これだけ一致するのは意味があると思います。 収束するのは直線で落ちていくことになるのですが、この直線の傾きが日本と外国では、明白に違っていて、その国の特性を表していると思います。 この分析で、日本の感染のピークは緊急事態宣言前の3月28日ごろとされています。 それで、各種の宣言は意味がなかったとされています。 ただ気を使って、他の原因による増加は抑えられたかも知れないと言うことになっていますが、グラフを見る限り、明白に意味が無かったことになります。 8割削減とか40万人が死ぬとか、いくら専門家の意見で前提があるとしても、現実味がないと思います。 XXバカと言う言葉が頭をよぎりました。

「K値」に関しては、恐らく物理の実験データの処理の発想だと思います。 私も学生の頃に、本当にバラバラのデータを前にして、どうやって整理して結論を得るのか四苦八苦したことがあるので、なんとなくやり方は理解できますし、下降直線が得られたときは、何だと言う気持ちになると思います。 データは全て公表されていますので、自分で計算してみることも出来ます。 各国のや日本の府県別のグラフもあるので、眺めてみれば面白いと思います。

これからどうなるかというのがポイントですが、基本的にはある程度一定値に落ち着けばそれは収束したとみなせると思います。 大阪は問題ないのですが、やはり東京が問題です。 ニューヨークと同じように大都市ですので心配です。 それと新幹線で繋がっている大阪のへの影響が心配されるところです。

いずれにしても こういう風に感染症統計学みたいな専門の人と違う発想が出てくるのは非常に面白いと思います。 神奈川県は早速これを自粛解除の条件に入れているみたいで、大阪も大いに参考にしているようですが東京は解除項目には入っていませんでした。

あと面白かったのは免疫議論です。 多数が抗体を持つ集団免疫を目指したイギリスははやばやと敗退し、スウェーデンも集団免疫を目指してるのですが、あまりも死者数が増えてしまって、非常に困ってるところです。 現在5000人の死者でも集団免疫は獲得できず、このままだと獲得には5万人の死者になってしまうようです。

アメリカも見ているところ経済を復活させながら、集団免疫を目指してるような気がしますが、何としても医療崩壊を避けないといけないのですが、既に崩壊していると言う話もあります。 大統領選挙を目指したトランプ大統領の経済第一主義も、これだけ感染が広がると逆効果になるでしょう。

今年はコロナの感染防止が効いているらしく、少ないみたいですが、通常のインフルエンザでも毎年の死者は何千人といるわけですから、今の日本のコロナの死者はそれに比べても非常に少ないと思います。 自殺者も失業率が1%上がる毎に2000人増えると言う統計データもあるので、医療崩壊しない程度に、感染者を許容する必要があるのかもしれません。 ただ医療崩壊が始まりかけると、これをコントロールするのは至難の業という話もありますし、年寄りは重症化しやすく、老人にとっては災難になります。

人間というのは、進化の果てに生き延びてきた種族だけあって、免疫機構は精緻に出来ているようです。そうでないと人類はもうすでに絶滅していたことになります。 医学的な免疫には、T細胞とかによる細胞免疫、抗体免疫、自然免疫とこの三つあるらしいのですが、ワクチンは抗体免疫に関するもので、先日のテレビでノーベル賞の本庶さんが、すぐに出来ると言うのは素人考えで、こんなものは何年たってもできないかもしれないんだ、と例のあの上から目線でおっしゃってました。

面白いのは昆虫の抗体を入れることで自然免疫が得られたという論文が10年以上前に出ていて、その先生が阪大でやっている臨床試験は、もうすでにこの7月から30人規模で始めるみたいです。 もちろんこっちの方は抗体をDNAだけ作って入れる方式で動物実験では抗体が得られたとのことです。 しかし実用になるのは1年先で、さらに、国民の大多数に行き渡るにはさらに時間がかかるでしょう。

この阪大方式ががうまくいけばノーベル賞学者も大したことはないということになってしまいます。 案の定、本庶さんと大阪大学はライバル関係らしいです。 免疫に関しては、この三つ、集団免疫を入れると4種類がごっちゃに議論されているような気がします。 専門家でも何かごっちゃにしているところがあります。

日本は幸か不幸か感染者数が少ないので臨床試験ができないということが問題で、わざと感染させるのは、流石の中国でもできないでしょうから、中国でもなかなか進まない進まないと思います。 一説ではカナダでやっていると言う話もあります。 アフリカとかアメリカとか欧州なんかが先行するんだと思いますが、いろんなパターンがあるので期待しすぎも良くないし期待しないのも良くないという感じです。

今月の IT の話題は、もちろん富岳ですが、以前に本欄で取り上げました。 同じチップを使ったパソコンと言うか数百万でもするので、コンピュータと言う感じですが発売されました。 富岳がリモートで使えるようになる前に使うのでしょうか。

「富岳」の前は「京」その前は「地球コンピュータ」、日本らしくずっとベクター方式のガラパゴスと言ってよいような仕組みで、ソフト開発が特殊で大変。 「京」になって普通のスカラーになったのですが、昔を引きずって独自のCPUとOS。 それが「富岳」になってやっとArmのCPUでLinuxになったようです。 説明ではパワポも動くと言っていました。

開発者によると1位を目指したのでは無かったが、結果的には1位になりました。 2位ではダメなんですか? と言うのは分かって言っていたら良かったのですが、どうも分からずに言っていた。 最近のサーバーではなくクラウドです、と言うのと同じで、間違いではないが、分かって言っているのかが怪しいです。 「富岳」はこの「2位じゃ」に触発されたのか、性能は置いておいて、汎用性に重きを置いたそうです。 それが結果的には1位になる。 ビジネスと同じですね。 利益ばかり追求してもダメ。 地道に理念を追求していて、はっと気が付くと、利益が溜まっていたと言うのが良いと思います。

スパコンで思い出すのは、20年以上前に4コアではなくて、88Kと言うモトローラのRISCチップを4つ搭載したワークスレーションをカーネギーメロン大学に寄贈して、寄贈と言っても普通は受け取ってももらえないのですが、この時にどうやって使ってるのかと言うので見に行ったんですが、一人の研究者が20台ほどの、ほとんどのマシンを独り占めしていて積み上げて、それでアインシュタインロマンの CG を作ってました。 当時のNHKが作った番組で光の速度で動くと、どう見えるかっていうのを実際にグラフィックで見るという画像なのですが、番組のキャプションの最後に、ちらっとカーネギーメロン大学協力と出ていました。

の時に、もし我々のワークステーションが無かったらどうするつもりだったのか?と聞いたら、スパコンを使うつもりで、その使用料をどうするかと悩んでいたと言うことだったので、もちろん性能は天地も違うのですが、この時に初めてスパコンを意識しました。

さらに後でわかったのですが、この時に絡んでいたのが、MIT メディアラボ所長になったジョージ伊藤でした。 その後スキャンダルに巻き込まれたらしいですが、世の中は狭いものだと思いました。

いろいろ記事を見ていてビックリしたのが60GB のミリ波レーダーーチップが出来たと言う話。 自動車用ミリ波レーダーを開発する黎明期に、わざわざイスラエルまで行って、技術を探していました。 イスラエル空軍司令官にまで面会して話を聞きました。 彼ら曰く、空の戦闘でミリ波レーダーを使うが、空は飛行機しかいない。 地上の道路はいろんなものがある。 これをどう見分けるか。 当時はトヨタがほそぼそと研究している段階で、出来たとしても大きさが大きいし、価格も高くなるので、まずトラック用から始めようかと検討していました。 隔世の感があります。

今では、ごく当たり前の技術になったのですが、アンテナまで含んだ 1チップでミリ波レーダーが実現できるというびっくりしました。 半導体の進歩が著しいので、若かりし頃にアマチュア無線で400メガの通信が稀で、1200メガぐらいの通信と言うのは通信できただけで世界記録になるというような頃でした。 今では CPU チップのクロックで4 ギガは平気で動いていまので、60ギガ の本当のミリ波のレーダーできるのは不思議でも何でもないんでしょうが、これが1チップで出来るのは凄いと思いました。

今月の読み物は「ゴーンショック 日産カルロス・ゴーン事件の真相」 幻冬舎単行本
朝日新聞取材班 Kindle版 \1,604

ゴーンの脱出劇が話題になっていますが、あれはたいした話ではなくて、書いてあるのは知っていることばかり。 この本の面白いのは日産の内情をと言うか、過去の歴史をずっと書いてあるのが面白い。 労働組合との確執から始まって社内抗争が延々とあるということはなかなか面白かった。 だから日産の人にとってみたら、従来の社内抗争のの一環であるという感じでしかないんじゃないかと思います。

日産は好きな会社でありますし一時は就職しようかと思って、銀座の本社まで、友人と2人で大阪から徹夜で車で走って、人事部長とアポもなしに面談したことがあります。 愛着ある会社ですが、どうも技術はすごいんですが、できてきた車はの仕様がやたらと役所的なので妙だと思ってたんですが、この本を読んでやっと分かりました。 やはり。良いい意味でも悪い意味でも役所なんですね。

コロナで外に出れないのなら、電子版で読み流すのはでは面白いと思います。

【解説より】
孤独、猜疑心、金への異常な執着カリスマ経営者はなぜ「強欲な独裁者」と化し、日産と日本の司法を食い物にしたのか?世界中が驚愕した前代未聞のスキャンダルの全貌・ゴーン逮捕に踏み切った検察の内情とは・ゴーン追放は日産の社内「クーデター」だったのか・仏大統領マクロンvs.ゴーン。どんな確執があったのか・家庭の問題。孤独な青年時代。ゴーンの生い立ちとは・ゴーンによる恐怖政治と会社「私物化」の実態とは・逃亡後したゴーンが訴える「もう一つのストーリー」とはすべて調べ尽くしたのは本書だけ!電撃逮捕の世界的スクープを放った朝日新聞ならではの圧倒的取材力を駆使。迫力の調査報道ノンフィクション。


 

今月のひとこと 2020年6月号

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今月のひとこと 2020年6月1日


 
新コロナウイルス騒ぎで、世の中で一番変わったというのは、やはり在宅勤務じゃないでしょうか。 30年ほど前に ISDN のサービス始まった頃、在宅勤務をしようとして、労働制約の少ない管理職だけを対象に ISDN を各自宅まで引いて、自宅で勤務できるようにしました。これで少なくとも1週間に1日か2日は会社に出て来ずに、自宅でしてゆっくり戦略を練ってゆっくりものを考えるということを目指したのですが、最近の新聞記事であるように子供がうるさいとか集中できないとかいろんな問題があってあまり浸透しませんでした。

当時では主流だった例のピーポーというモデムの接続音の代わりに ISDN は音もなく、おまけに2本束ねてたので128キロビット でつながったので、当時は感動したものです。 しかし今は1 ギガビット が主流になっていますので、そういうネット環境は全く問題ないと思います。

問題はやはり自宅の作業環境だと思います。 少なくとも管理職もしくは管理職になろうという人は、少なくとも自宅で自分が籠れるような場所を一つは持つことであるが必須条件だというふうに思っておりましたが、最近では似たような話が新聞などで報道されてきています。

もともと通勤・通学の時間は無駄だと思っていましたので、今まで最大でも30分以上通勤通学をしたことはありません。 もし職場が変わったら、その近くに引っ越してます。 一番困ったのは東京都内から離れたところに勤務して、そこに社宅あったのですが、突然職場が都内に変わってしまって、これに片道で1時間半近くかかってしまって、これは非常に困りました。 結局いろいろ交渉して都内の非常に狭いですが地下鉄で数駅のところにやっと引っ越しました。

やはり気持ちの切り替えが大切で、事務作業する場所は2階にあって 朝起きるて朝食を食べた後は、よっこらしょと2階へ通勤するわけです。 これでもかなり気持ちが切り替わります。 通勤で2時間かけるって言うのは、ちょっと信じられないです。 往復で4時間かかって、これもゆっくり座れたらいいんですけど、満員電車ですと時間と体力が無駄になります。

週刊誌を見てみると、さる有名作家が時間は有限だということを、連載していますが私も同感です。 お金持ちでも貧乏人でも、どんな人でも1日24時間しかなく、場合によってはお金で買うことも可能でしょうが、貯めることもどうすることも出来ません。最近ではこういう時間が大切という在宅勤務の話がどんどん出てきたので、我が意を得たりという感じがしています。

コロナ騒ぎで明快になったことは、日本の政府はもちろん民間会社でも IT 化が非常に遅れてるということです。いつも不思議に思うのは個人的には非常に便利なスマホや PC やタブレットを使っていろんな情報アクセスしてるのですが、いざ会社の仕事となると何も見れないし、使えない。 一つの言い訳としてはセキュリティが問題ということですが、一体全体どれだけ重要なデータを扱っているのでしょうか。 何故セキュリティが必要なのか全く検討せずに、アリバイ的にセキュリティを導入するので、いわゆる IT 会社に大枚のお金を払わないとできない事になります。 個人レベルの仕事なので、本来は役員がやるべきで、CIOと言うのは単なる肩書ではなくて、自分でセキュリティを構築出来る人のことのはずです。

新しい職場を自分で作ることが多いのですが、その時は必ずクラウド式にします。 クラウド式にして自分でも家から自宅からアクセスできるようにしています。 最悪リモートデスクトップにして、遠隔でオフィスのPCを操作できるようにしておくと良いでしょう。 ワンクリックするだけのために、片道2時間の移動をしたことがあって、それがトラウマになっています。

必要なのは文書のデータ化です。 未だに紙の文書が氾濫してますので、それは片端からスキャナーで PDF 化します。 最近の複合プリンタには安価にスキャナが付いていますし、ネットでも使えるようです。 それを共有ディスクに入れておいておけばどこからでも見れることになります。 ちょっと手間をかければ VPN を使って非常に安全に使えることができます。 大企業では管理上も難しい面があるんですが、中小企業ですと割と簡単にできると思うんですが、なぜか中小企業が非常に遅れていて、すぐに人海戦術になってしまいます。 また、通勤時間の問題も少ないようですので、さらに動機が薄れます。

さらに驚いたのは、10万円の特別定額給付金の申し込みの件です。 新聞やテレビでも話題になっていますが、まずマイナポータルから申請データを入れるのですが、マイナポータルは国の管轄ですので、そこに入力されたデータは、ほぼ何のチェックもされずに、そのまま実施主体である地方自治体に送られるようです。 受け取った自治体では同居人とか銀行口座の妥当性とかのチェックをしないといけないのですが、元になるのは住民基本台帳のデータベースなんですが、チェックツールがないので、全て人力でやっているということらしいです。 こういう人海戦術となると、みんな得意なのですが、流石に何万人何十万人の地方自治体になると、なかなかそれも出来ずに滞るということになってるようです。

最近チェックツールを遅ればせながら配布はしたようですが、このようなものを最初から作っておけと言いたい。 中枢システムだけで100億円以上かかっているらしいので、汎用的な住民基本台帳との突き合わせツールを作っておくべきです。 最近、大阪府でスマホを利用したコロナ感染確認システムが作られたみたいですが、これは報道によると80万円でできたらそうです。 私ならもう少し安くできるんじゃないかと思いますが、いろんな注意書きとか、が必要みたいなので、1人月かなあという風に思います。

ネットでテストしようとして、このシステムを探したんですが、どこにも見つからないやっと探して大阪府のスーパーなんとかという部門の下の方にやっと見つけました。 これでやっと QR コードが印刷できるのですが、これを入力するスマホ側のアプリは、いくら探しても出てこないかった。 29日から実施とは言ってますが、使えないです。

10万円の特別定額給付金について、日経新聞の風見鶏と言うコラムに、この10万円を受け取るべきか受け取る受け取らざるべきか非常に悩んでいる記事がありました。 要するに自分は高額所得者かどうか、で悩んでいると言うことで、所得制限をしろと言う論調だと思います。 しかし、それは自己判断で、大きな国の予算の中に埋没する10万円を自分の責任で、自分の使い方で、寄付なりすれば済むことではないでしょうか。 日経の記者かどうか分かりませんが、すべて国や自治体の責任にしてしまうのは、日本を代表する経済紙のコラムとしては違和感が大いにありました。

今月の読み物は、マイナンバーカードのシステムの関連で、同じく巨大システムの話です。
みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」 単行本 2020/2/14 日経コンピュータ

書評では、細かいところが描けていないんので、面白くないと言う話もありましたが、結構面白かったです。 これ以上細かく描写されてもよくわからないでしょう。 日経コンピュータの連載記事の書き直しですので、どっかで見たことのある文章が出てきました。

「IT業界のサグラダファミリア」完了までに8年もの年月と、35万人月、4000億円台半ばをつぎ込んだ、と言うことだったので、何にそんなに使ったのかと不思議でしたが、人月と100万/月を掛け算して、多少の経費を加えると確かにその数字になります。 さらに平均で3000人が働いていたことになります。 こう見ると不思議でもなんでもないですね。 基幹システムはともかく、サービスが3000もある。 これとビジネスプロセスの見直しと不具合対応で、3000人が居ても不思議ではないですね。

決定的に問題だったのは、経営トップがほとんどシステムを理解していなかったことが大きいです。 原発事故時の東電と同じ図式が透けて見えます。 銀行にしろ電力会社にしろ、通常業務では、問題は発生しないです。 多少のクレームやロビー活動しかやることは無いでしょうが、このような大規模の開発とか事故があったときは無力になります。 特にインフラ関連の会社にこの傾向が強いように見えます。

アプリをCOBOLで書いているとか、不具合時にスクリプトを使わずに人力でコマンドを入れて、処理を飛ばしていたとか、現場にも問題はあります。 この辺は妙にリアリティがありました。

【内容紹介】
みずほフィナンシャルグループ(FG)が2011年から進めてきた「勘定系システム」の刷新・統合プロジェクトが2019年7月、ついに完了した。
富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータを筆頭に1000社ものシステムインテグレーターが参加したものの、2度にわたって開発完了が延期になったことから、なかなか完成しないスペイン・バルセロナの教会にちなんで「IT業界のサグラダファミリア」とまで呼ばれた史上最大級のITプロジェクトだ。

みずほFGは完了までに8年もの年月と、35万人月、4000億円台半ばをつぎ込んだ。1980年代に稼働した「第3次オンラインシステム」の全面刷新は、第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が統合したみずほFGにとって、2000年の発足以来の悲願だった。
しかしシステム刷新は何度も挫折し、2002年と2011年には大規模なシステム障害を引き起こした。

80年代の非効率的な事務フローが残ったままになるなど、勘定系システムの老朽化は経営の足かせになっていた。なぜみずほ銀行のシステム刷新は、これほどまでに長引いたのか。そして今回はどうやって完了に導いたのか。「メガバンクの勘定系システムとして初となるSOA(サービス指向アーキテクチャー)全面導入」「AS IS(現状通り)を禁止した要件定義」「1000社のシステムインテグレーターを巻き込んだプロジェクト管理」など、新勘定系システム「MINORI」開発の全貌と、みずほ銀行がこれから目指す金融デジタル化戦略を、みずほFGにおける19年の苦闘の歴史を追いかけ続けた情報システム専門誌「日経コンピュータ」が解き明かす。

多くの日本企業が直面する情報システムの老朽化問題、「2025年の崖」を乗り越えるヒントがここにある。


 

今月のひとこと 2020年5月号

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今月のひとこと 2020年5月2日

立石義雄さんを偲んで

立石義雄さんは気遣いが、非常にできる方で、我々にまで気を使っていただいて、逆にこちらがその気遣いにこちらが気を使ってしまいます。 この気遣いは、気遣いの不得手な私は非常に役に立ちました。 また、全身からのオーラがすごい人で、一緒にいると風圧を感じますが、プライベートで一緒に居ると、ふっとオーラが消える時があって、この時は普通の好々爺になってしまいます。 会議などであまり気に入らないことが、あると顔が紅潮して、だんだん赤鬼のようになってきて、なかなか迫力もあって、怖いもので、立石さんが怒っているぞと、末席でささやいていたものです。

立石さんはビジネスマンとしては、バブル崩壊で志半ばだったと思いますが、その後の会議所会頭は、天性のはまり役で、立石さんが居ないと京都は動かないというところまでありました。 その会頭職を辞された直後に、このような事態になり、しかし人との交流に重きを置いておられた立石さんにとって、コロナ感染はいわば戦場に置いて流れ弾に当たっての戦死ということもでき、80歳と先代に倣うとまだ20年は活躍できる場面ですが、ある意味で本望ではなかったかと思います。

私は元々サラリーマンになるつもりはなくて、しかし会社組織を見ておきたかったので、当時の東のソニー、西の立石電機と言われた、立石電機に入社しました。 僭越にも腰掛のつもりだったので、3年で退社すると公言していましたが、そのころにはオイルショックで独立など論外で、現在のようなベンチャー支援施策も全くありませんでした。 当時に立ち上がったベンチャーで、生き残っているのはほとんどありませんし、残っていても何処かに吸収されてしまっています。

景気低迷の中、辞めるに辞められず、研究所なので予算が付かないと、することもなく、体調も崩したので、そのままズルズルと在籍していましたが、自分で主導したプロジェクトが成功したし、そのうちに管理職も見えてきたので、とりあえず管理職になってからとしましたが、さらに面白くなって、結局は定年はおろか、定年以降もオムロンに関連していたのは、自分でも驚きです。 最後の段階で立石さんと一緒に仕事ができ、行政の一端を垣間見たことも自分の財産になりました。

立石さんを最初に意識に登ったのはコンピュータービジネスをやってた時に、専務時代の立石さんが、学生がたむろしているゴミだらけの開発現場に赴かれたということを聞いて、雲の上の人だと思っていましたが、非常にフットワークの軽い方だなという印象を受けました。 その直後に弱冠47歳で社長に就任されて、社長は最低10年を続けるが、その10年をどういうビジネスを展開していくのかという超長期事業計画が作られました。

これを G’90(ゴールデンナインティーズ)と言い、部品の A 領域、システムの B 領域、サービス 領域、ヒューマンルネッサンスの D 領域という、垂直統合のビジネスコンセプトでありました。 驚くことに、この超長期事業計画は本屋で堂々と売っていて、他の大手企業では超長期計画を立てる時のテキストになったということも聞いてます。

このタイミングで、ちょうど我々は管理職になる前後でしたので、我々はいわば「義雄チルドレン」という側面もあり、G’90 についても、喧々諤々議論をしました。 ただ今になって残念だったのは 「C 領域」がインターネットサービスということに気が付かず、学校とかレストランとがのビジネスに進出して、バブル崩壊で撤退を余儀なくされました。 それまでずっとコンピューターのインターネットは技術的にも知見はあり、技術者も多くいたのですが、あまりに身近にあったためか、インターネットのWebが認知されたのが1993年のバブル崩壊後であったためか、せっかくの材料が目の前にあるにも関わらず、その重要性に気が付かなかったのは残念で、立石さんには、この点で申し訳なく思っています。

当時は専門職制度というのがあり、全社で5‐6人、役員の数より少ないと言うのが売り文句で、最初は専門職だけだったのですが、後に組織管理職も兼務したのでスーパー管理職になりました。 これが定期的に経営トップにプレゼンテーションをする役割があって、その時に初めて立石さんと突っ込んだ議論をしたような記憶があります。

阪神大震災の直後に壁に大きな裂け目が出来た大阪事業所で立石さんにプレゼンテーションをしました。 その中で「EC というのは何か」いう質問を受けたことをよく覚えています。 その後は、海外の特にアメリカの世界戦略イーティングなどで議論させていただ来ましたが、その後は没交渉になっておりました。

定年を前にして、オムロンですることもなくなったので退職することを考えて、6月まで待てば賞与がもらえるので、その後のほうが良いかなとかぼんやり考えていて、とりあえず東京から京都に社宅を引っ越さないといけないので、京都駅前の不動産仲介業者から出てきたところに、秘書室から電話があり、京都府の外郭団体へ出向で行ってくれと言われました。 普通なら断るところですが、立石さんの指示と言うことでなので、立石さんには大変世話になったと言う気持ちがあったので、お役に立つのなら、と引き受けました。 結局、正式辞令を2通ももらったことになります。

その京都府の外郭団体で何をするかと言うと 京都の中小企業育成をやるためのプラットフォームを作ってくれ、と言うことでしたが、制約条件は時期を含めて何もなく、全くの白紙からのスタートになりました。 お金もなく、これは大きいですが立石さんのバックアップしかありません。 しかも、立石さんが絡んでいるので、やるなら失敗は許されないとか、行政からは拙速に話を進めるなとか、いろいろプレッシャーを受けましたが、スポーツ選手の感覚で、プレッシャーがないと力が湧いてこない感じでした。 ある時の講演で、聞いていた学生らしいのから、「あなたは鈍感ですね」と言われて、最初は戸惑いましたが、最高の誉め言葉だと思うようになりました。

まず立石さんが理事長の出向先の外郭団体での立場を固めないといけないのですが、役職は理事で役員クラスですが、部下も予算も無い、ないないづくしの中で流石の私も途方に暮れました。 周りは3か月持たないと噂していたらしく、愚痴を言うなと言うのが私のモットーでしたが、初めて愚痴を言いました。 人も時間もお金で買えると言うのが、私の主義でしたので、まず必要なのはお金、。 幸い隣のデスクが総務部長だったので、いろいろ聞きましたが、まともな情報はもらえませんでいたが、ヒントを得て、高額のリース料の桁を下げて、お金を引き出し、社内の報告システムを作り上げました。 人に関しては、合併した元の組織どおりの縦割りだったのですが、横串の委員会があって、これを活用しました。 最初の会合で出席があるのか、物凄く心配でしたが、ほとんど出席で、皆さん非常に協力的でした。 こう言うことをやりながら組織内の立場を固めて、それと並行してプラットフォーム立ち上げの構想を練りました。

二転三転してNPOという話もあったのですが、NPOの運営には自信がなく、結果的にオール京都の有力企業の出資による株式会社作る事になりました。 行政特有の協議会とか委員会を同時に作らないといけないのですが、違う世界でみんな新鮮でした。 これは私には出来ないので、外郭団体の元気のよい人をもらって、その人が手際よく作り上げてしまいました。 行政の仕事のやり方を垣間見ました。

確か最初のキックオフミーティングだったと思いますが、最前列の隣に座った立石さんが、誰に言うともなく、ぼそっと「矢は放たれた」と言われたことにビックリ。 意外に立石さんも緊張されているのだと感じてプレッシャーを受けるとともに、やる気が湧いてきました。

その後は、京都商工会議所の副会頭をされていた会議所の会頭を含むトップ会議に説明して了解を得るために、2人で参加しました。 大要を立石さんが話し、その後は担当から説明しますと言うことで、全部立石さんが説明すると思っていたので大慌てで説明を終えました。 立石さんは日頃に似合わず、緊張されていたと感じましたので、余計にこっちも緊張しました。

会社設立前のシンポジュウムをやることになり、キーノートスピーカーとして多摩大学の田坂広志先生にお願いしてたのですが、その後の原発事故で、菅政権の原子力関連の参与に就任され、先生が原子力の第一人者であるとは、全く知りませんでした。 その後もいろんな分野に関してTV出演もされており、安い講演料で、わざわざ京都まで来ていただいて、恐縮の限りです。 この時は、先生のお相手を立石さんにお願いしてしまったので、先生とはあまり話せず、残念なことをしました。

会社設立は簡単で登記所に書類を持っていけば良いとタカをくくっていましたが、実際には綱渡りの連続でした。 設立のもとになる会社法は、よく読んでみると、個人が法人を立ち上げるのをベースにしているらしく、法人が法人を設立する際には、いろいろ面倒なところが多くありました。 法人設立には発起設立と募集設立がありますが、この時点では何社が出資に応じてくれるのか分からなかったので、募集設立しかありません。

会社設立の時点はちょうど5月連休にかかっていて、また会社法が大幅に変更されて、この連休中に登記所のシステムを一新することになっていました。 面倒な時期ではあったのですが、結果的にはこれが吉と出ました。 旧会社法では、募集設立するときは、出資金を定めて、その金額に達したら募集締め切りで、それ以上の出資は断らないといけない取り決めでした。 しかし、今回の場合は、寄付に限りなく近い出資なので、断り切れず、もし断るなら募集代表者である立石さんが断らないといけないことになり、これは出来ない話です。

そこで新会社法をよく読むと、出資額をオーバーしても良いと読めました。 連休明けに早速登記を行いましたが、最初の結果は拒否。 もはやこれまでかと、諦めかけたのですが、諦めきれずに、再度登記をすると、これが受理されました。 登記官の新会社法の理解不足でした。 ここが最初の大きなヤマだったと思います。

これ以外に、27社の出資を同時に集めるのは大変で、会社によっては代表者の決済だけで良いところもあれば、取締役会の承認が必要なところもあり、入金の時期が見通せませんでした。 これに失敗すると募集のやり直しになり、2回目をやるエネルギーは残っていませんでしたので必達でした。

募集の期限を2つ作って、公式の期限と登記所に届けた期限に1週間の差をつけてありました。 最後の1社はこの1週間に入金され、目論見がまともに当たりました。 他には、出資の記事が新聞の1面に出たことで、半年かかると言われていた決済がすぐにおりたところもありました。 銀行の5%ルールやその他の制約もクリアして、資本政策としては満額回答だったと自負しています。

要所要所の会社には、立石さんから直接連絡が入っていて、訪問すると何も聞かずに手続きを進めていただきました。 あるところでは、処理が終わってから、担当の方から、ところでこれは何をするプロジェクトですが? と聞かれてしまうこともありました。 何かあると「俺が連絡しようか?」と言われるので、まだそんな段階ではありませんと、止めることが多かったように思います。

その後は会社の運用に入ったのですが、折に触れ事業経過を立石さんに報告しに行ったのですが、その時も身を乗り出して、ここはどうかね、ここはどうなっているのか、と質問が飛び出てきて、小さなビジネスサイズでしたが、往年の社長時代を思わせる対応でした。 社員の飲み会にも、休肝日にも関わらず、参加いただいたこともあり、社員との懇親をしていただきました。

私の個人的な理由で早めに引退することになったのですが、単独で送別会をしていただき、私の話を辛抱強く聞いて頂き、感激いたしました。 その後、2‐3回お会いした後は、没交渉になっていましたが、関西経済連合の副会長も歴任され、知事選挙や市長選挙にまで関りをもたれて、文字通り京都代表として活躍され、京都経済センターの設立にも尽力され、さらに懸案であった京都商工会議所の会頭を、引き継がれた直後に残念ながらこういう事になってしましました。

改めて、お悔やみを申し上げるとともに、ご冥福をお祈りいたします。合掌。


 

今月のひとこと 2020年4月号

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2020年4月1日号

東京に比べて何故かずっと遅くなった桜の開花も、やっと始まったと思ったら、どんよりした天気と、それよりも何よりもコロナの蔓延で桜どころではなくなりつつあり、外出もままなりません。

コロナには最初から気になっていたので、2月のに入ったあたりから、外出は控えていたので、もう2ヶ月も外出していないという事で、だんだんストレスが溜まってくる状況です。 大阪もひどいことになっていますが、それよりも東京がひどいことになっていて、下手すると東京のロックダウンをしないといけないくなるのかも知れません。 実際的にも政治的にも、そんなことは不可能じゃないかと思いますが、やはり前の3連休で、ちょっとは自粛した関西と自粛が緩んで、桜がちょうど満開になった東京の差が出てきたんじゃないかと思います。

世界も状況も中国は酷いと思ってたんですけど、もっと酷いのがヨーロッパで、もっと酷いのがアメリカになってしまいました。 アメリカは中国のせいだということを言っておりますが、CDCみたいな強力な組織があるアメリカは、もう少ししっかりしてほしかったと思います。

日本に CDC を作れという話もあるみたいですが、CDC は軍の一部のような組織なので日本で、ああいう組織が定着するとはちょっと思えません。 しかし、少なくとも司令塔をちゃんと作らないといけないと思います。

最近のいろんな不祥事、原発事故から民間会社の問題から最近の電力会社の問題が全てガバナンス不足のために起こっているような気がしてしょうがないです。 笑い話で、世界で一番強い軍隊を作るには、アメリカ人の将軍とドイツ人の将校と日本人の兵隊を連れてくればいい、という話がありますが、この話はそれを象徴していますね。

アメリカも最初トランプが割と楽観的なこと言っていたのですが、途中から急に戦時大統領だと急に言い出したんですが、これは多分に選挙を意識した発言でしょうが、時すでに遅しで、ニューヨークはほとんどやられてしまって、セントラルパークに野戦病院のテントが広がると言う状況になっています。 これと同じことが東京で起こらないことを祈るばかりです。

コロナ以後は世界が一変すると言いますが、最大の変化は中国ではないでしょうか。 ここまで低成長になってしまうと中国の社会不安を制御できなくなるんではないか、 どうなるのかよく見えないですが、ここで変な混乱が起きると日本にも大きな影響があると思います。 コロナ以後の新しい世界はどうなるのか分かりませんが、少なくとも閉塞感があった世界が、何かしら新しい方向に向かうのであろうと期待します。

とうとう5G の運用サービスが開始されるようです。 オリンピックに間に合わせると言う号令のもと突き進んできたのですが、ハッと気がつくと、オリンピックは1年延期。 しかしこれで胸をなでおろしている人もいるのかもしれません。世界の5G推進力も少しは落ちるのではないでしょうか。

昔の人間としては、ああいう映像を無線で伝送するというのは非常に勿体ない感じで、罪悪感すら感じるくらいです。 初期の頃は 9600 BPS とかいうレベルで通信をやっていたので、それに比べると100万倍も速いスピードアップになるわけです。

最近は、だんだん慣れてきたのでテレビ放送や、音楽をストリーミングで見たり聞いたりしています。 テレビはデジタル放送電波と比べると放送の電波が来ないところでもスマホの電波は来ているのでテレビが途切れるということはあまり無いようです。 テレビもずっと見ているわけでは無くて、音声を聞いてるだけなんですが、それでも半日使って、300メガとかいうレベルなので、そんなに大きなデータ量ではないと思います。

5G になったとして、スピードが上がってもストリーミングのスピードは変わりませんのであまり変化はないし、一本の映画を何秒でダウンロードできるか、という話が多いですけども、特に映画を一気にダウンロードすることは、あんまりないと思います。 実際はストリーミングでダウンロードしながら見たり聞いたりするというのが多いんじゃないかと思いますので、5Gになったからと言って何かあまり画期的なことが起こるわけではないんじゃないかと思います。

4G/LTEで、現在のようになった時は素晴らしく変化があって、いろんなことが何でも出来るようになったのですが、これからはそういうことはなく、例えばスタジアムで何万人もいるところで、その観戦者がすべてスマホを使えるというような所では威力を発揮するのかもしれません。

今月の読み物は政治もので「安倍晋三と社会主義 アベノミクスは日本に何をもたらしたか」朝日新書 鯨岡仁著 ¥891

【内容紹介】
異次元の金融緩和、賃上げ要請、コンビニの二四時間営業まで、民間に介入する安倍政権の経済政策は「社会主義」的だ。その経済思想を、満州国の計画経済を主導し、社会主義者と親交があった岸信介からの歴史文脈で読み解き、安倍以後の日本経済の未来を予測する。

相変わらず硬い読み物ですけども、要するにここで言ってるのは日本の保守と言っても考え方は保守ですが、経済政策的には、リベラルであり、伝統的に社会主義政策をとっています。 その結果としてリベラルを標榜してる野党は何もできずに自分たちの政策を安倍政権に持っていかれていて、存在感が無くなっています。

面白いのは、自民党でも超保守と言われる人もMMTを推薦し、リベラルである令和新選組もMMTに関しては同じです。 アメリカでは民主党の大統領候補はみんなMMTを支持しています。如何に日本がねじれているかが良く分かります。 それで良いでは無いかと言う意見もありますが、アメリカやイギリスのような2大政党制にはならずに、自民一党制となってしまいます。 これもこれで良いのでは無いかと言う意見もありますが、あまり健全では無いと感じます。

アメリカの共和党は本当の保守で、小さな政府だから減税減税と言ってるわけです。 小さな政府に反する社会保険制度も、善し悪しは別にしてその観点から反対しているわけです。 方や民主党はリベラルで大きな政府を標榜、増税をして政府がお金をたくさんとって、それを皆に配分するというのが左派のリベラルの政策です。 翻って安倍政権を見てみると消費増税はするし、あまり減税とかはやらないし、基本的に大きな政府政策をとって政府が面倒を見るということになります。

もともと日本は保守と言っても、そういう方向性があったのですけども、そのために今の健康保険なり年金が曲がりなりにも、整備されてて世界の中では割と良く整備されてるほうだと思います。

しかし、労働法制みたいな規制が強い政策を取るというのは、少しおかしいです。 基本的には経営側の労務費コストを減らしたい方向とそれと規制を強くする、全く違う方向がたまたま一致したのでこうなってしまったと思いますが、本来はもっと労働市場を活性化して、労働人口の流動化を図らないといけないのでは無いかと私自身は思っております。

そういうこと色々考えながら読むと、この本もそれなりに頭の体操になるということであります。