今月のひとこと 2024年10月号

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今月のひとこと 2024年10月1日



久々に自民党総裁選の結果に興味を持って、リアルタイムで 聞いていました。 第一回 投票でまさかの 高市早苗 トップで、これには驚きましたし、 この時点で 日本初の女性総理誕生か と みんな 思った。日経平均も一気に上がって、3時の上がった時点で市場が閉まってしまったので、その後の石破総理の誕生の影響は 週明けにならないと分からなかったのですが、 終値で 2000円ぐらい ダウンして終わりました。

先物の夜間取引はあるので、だいたいの傾向は見えていたと思うのですが、こういう時は 一旦下がって、また半値ぐらい戻すのですが、 今回はなぜかずっと下がったままです。 やはり 石破さんの 言ってることが緊縮財政的で、他にもトンデモ発言が多いので 警戒していることだと思います。

週明けですが、 まだまだ 警戒感は抜けていなくて、特に核共有とか核持ち込みを容認したり、 日米 地域協定の見直しで、日米安保対等論とか、根本的な 日米関係のとんでもない話が 急に出てくるので、これにはみんな驚いてると思います。 以前の 「少なくとも 県外」に匹敵するぐらいの話ではないかと感じました。

さらには アジア版 NATO。 SNS上の話題では無いので、何を言ってるのかという感じです。 安倍首相の時に「限定的な集団安全保障」ですらあれだけ揉めて、大きな政治エネルギーが消費されたのにも関わらず、今回はフルの 安全保障なので、これには 憲法改正が必須です。

前回の限定的安全保障は現憲法内で安倍首相がギリギリ 狙ったというところなので、これ以上踏み込むためには 憲法改正が必須でしょう。 これをやるために一体どれだけ政治的エネルギーがかかるのか分かっているのか? と疑問符が沢山つきます。 憲法改正の国民投票に持ち込んでも、大阪都みたいに否決されたらどうするんでしょう? 今後何十年も憲法改正に関して議論すら出来なくなります。 右派に配慮したと言うことかも知れませんが、全くバランスしていないと思います。 その感覚を疑いたくなります。

さらに受けると思ったのか、アジア版NATOをぶち上げました。 早速、中国寄りではある日経本誌で批判されています。 おまけにアジア版NATOと言ってもアメリカが入らなければ、実効性はありません。 例えば中国が ベトナムを攻めた時、自衛隊がベトナムを助けに行ってそれで防衛できるのかということだと思います。 逆に日本が攻撃された時には誰が助けてくれるんだと。 そもそも米軍が日本に駐留しているので、自動的にアメリカを巻き込むことになります。 ただでさえ内向きになって、ヨーロッパNATOからも脱退と言う話も出ている中で、少なくとも数十年は実現性は無きに等しいでしょう。

誰かが バラエティ番組で言ってたようにヨーロッパNATOを拡大して、日本も入りNATTOにしたら良いと言う話ですら冗談ではなくなってきます。 我が国はロシアとは直接国境を接しているので ヨーロッパと状況は基本的には変わらないとは思いますが、酒の肴の話としては面白いですが、衰えたといえどアジア大国日本のトップが口にすべきことでは無いでしょう。 外交的なハレーションがどう起きるのか? あまりにも荒唐無稽なので誰も反応しないのかもしれません。 そこまで狙った高等 テクニック かもしれませんが、だからと言って何かメリットがあるとは思えないです。 軍事オタクの与太話同然です。

自民党は安倍晋三、 高市早苗から石破茂 みたいな 、右が左の全部を包括しているので、対する 野田党首の立憲民主党はつけ入り付きが無くなっています。考える政策をほとんど自民党が持って行ってしまっています。 むしろ自民党は高市早苗でアメリカの共和党的になって、左派と 野田 立憲民主党は、アメリカの民主党的になれば良いと思います。

こうなると良いのか悪いのかわかりませんが、アメリカのような 二大政党になって、 政権交代が目に見えるようになると思います。 現状では自民党内での疑似政権交代が起こっており、野党はつける隙もないし 牽制も働かない。 極右と言われた安倍さんですら 社会主義的な政策をどんどん 取り入れて行きました。

世界で「一番成功した社会主義国」と言われてる日本ですから、こういう混沌状態が良いのかも知れません。 いずれにしても 安倍政権から2政権を経てとうとう本物の 左派政権が出来上がりました。 野田さんはヤミ献金問題を突っ込むぐらいか大きな争点は無いと思います。

今回の自民党首候補討論でよくわかったと思いますが、みんなの正体がバレバレ になってしまったと思います。 一番人気と言われた 小泉進次郎は弁舌爽やかなれど何も考えていないか中身は何もないということが、あからさまになり、 河野太郎は政策を都合で変え、いつの間にか反原発が 原発容認になってしまって、ご都合主義がバレてしまいました。

高市早苗はそんなに高く評価されてなかったのですが、 やはり 政策が細かい。 法案は全部自分で書くというような人なので、具体的な政策がどんどん出てくるので、 これが非常に受けたのではないかと思います。 ただ右派的な発言がちょっと多すぎたので、もう少し抑えればよかったのではないかと思います。靖国問題などはもう少し、うまく話しておけば良いのに言い切ってしまったのが失敗なんじゃないかと思います。 やはり経験が足りない。 しばらくは冷や飯で修行するのが良いと思います。

林方正官房長官は前からずっと期待していたのですが、中国寄りなので、イマイチだなと思ってましたが、 あの辺を変えて行くと落ち着きがあって良いんではないかと思います。 もう少し右に寄っていただくと 支援したくなります。 上川 外務大臣は最初はいいかなと思ったのですが、 残念ながら 候補ではなかったなと思います。 政策が何もない、新しい風景? それを示すのがリーダーでしょ。 コバ ホークは若手なのでいいかと思ったのですが やはり 少しオーラがなく、カリスマ性に欠ける。 もう少し苦労して修行していただくと良いのでは無いでしょうか。 言ってることは、そう 間違ってないと思うのですが、人に訴えるものが少し足りない感じがしました。

あと出てこなかったのは 萩生田光一 ですがこれは闇金問題で逃げてしまって評価が下がりましたね。 基本的には力があると思うので、 いずれは少なくとも首相候補になるのではないかと思っています。 基本的な力はあると思いますが、それが正しい方向に発揮されれば非常に強力な人だと思っています。

政治力ということで言うと 日鉄は毎回本欄で取り上げていますが、なかなか 頑張ります。 トランプ も ハリス もどちらも US スチールの買収に反対ということを言ってるのですが、9月の初めに日鉄の森高弘副会長がアメリカに行ったという ベタ記事があって、何か動きがあるかと思っていると、しばらくして「買収申請を出し直し」という記事がありました。

これは何をしたかというと 対米外国投資委員会(CFIUS)に申請して買収計画を審査してもらのですが、最初に出した申請は、大統領選挙の前に結論を出さないといけないタイミングになっているらしくて、申請を出し直すと言うウルトラCで、この期限をリセット。 少なくとも現時点から3ヶ月なので大統領選挙の後に結論を出せるということらしい。

トランプ政権の元国務長官であった ポンペオ氏を をアドバイザに雇ったりして、 日鉄というと 非常に古い動きの鈍い 会社のようなイメージがずっとありましたが、 今日の日鉄は全く違って非常に動きが良いです。

下手な政治家顔負けの政治力もあるのではないかと思いました。 まだまだ どうなるか分かりませんが もしこれが成功すれば 日鉄は大したものだと思います。 橋本英二CEO、今井正社長COOの 2トップで頑張っているようです。 日鉄の今井と聞いて、気になる今井敬名誉会長、甥で補佐官だった今井尚哉とは異なり、親戚関係ではないようです。

最終的に成功すれば日鉄は大したものだと思いますし、日本もまだまだ捨てたものでは無いと思いますが、もし 失敗したら日本の底力 ないしは 基本的なところがなんか抜けてると思うので、関心を持って眺めています。

基本的には日鉄の買収価格がものすごく高いので US スチールの株主は全員 賛成をしているのが、唯一のよりどころです。 労組も反対、どちらの 政権も反対という図式の中での動きです。 アメリカでも日本に買われるぐらいならアメリカで買ってしまえ、ということで 一応 会社は名乗り出てるみたいですが、 あまり 本気ではないみたいです。

日本でも シャープや東芝 などが中国に買われてしまいましたが、 日本が買えば良いのにと思ったのですが 買うことができなかったです。 似たようなことがアメリカで起きているわけで、 それも古いとはいえアメリカを代表した US スチールであるということが ポイントだと思います。

経済の世界ではこういう ダイナミックな動きがどんどん出てきて、イオンも何処かが買うとか、先日は クアルコムがインテルを買収する話も出てましたが、世の中は 金融緩和でお金や株式がダブついているので、ちょっと 隙があると買収という動きが出てくるんだと思います。

2000年頃に元在籍していた会社を買収したらどうなるか?という飲み屋 話をしたのですが、 当時は大半をイギリスの年金保険が保有してたので、 ここでうまく交渉すれば大半の株式を買収可能でした。その金額は、 おそらく 数千億で会社を支配できるので、買収後は一体どうするかという話を肴に酒飲みの結果、 その後の会社の実際の事業統廃合を見てると、酒の上の話とほとんど一緒だった。 あの時 自分でお金出せなくてもファンドを組んで買えば買えたのではないかと思いますし、後で聞くと会社の幹部は本気で、それを心配して、買収防衛策を取ってしまって、容易には買収できなくなりました。 2000年当時はまだ企業買収が一般的では無かったと思います。

今月の読み物は自民党の選挙に絡む話で、安倍首相 暗殺 を題材にした小説「 暗殺」(幻冬舎単行本) です。柴田哲孝 著 実際の 犯人はもう一人居て、撃ったのは空砲、実際は 別のスナイパーが撃ったのではないかという、JFKと同じような話。

根拠としては心臓に達した弾丸が消えてしまった。 JFKでも弾丸は消えてしまって、 後から出てきたという話ですが、 今回は全く消えてしまった。 奈良県立医大の最初の解剖結果と後の正式な解剖結果に大きな 食い違いがあるということ。

真相は分かりませんが、 お話としては非常に面白いと思います。 これは教団が仕組んだ 芝居であって 本来は 教団 がもう少し 得をする話だったはずが、なぜか教団が窮地に落ちるような立場になってしまったという筋立てになってます。

撃ったのは向かいの建物の上で、 ケネディの教科書倉庫ビル みたいな話ですが、そこから撃って、なぜ音がしなかったというのは、 エアライフルで撃って、弾丸は 体温で溶けるような材料で作ってあったというのが 話のネタです。 ネタバラシ。

【Amazonより】
元総理が凶弾に倒れ、その場にいた一人の男が捕まった。
日本を震撼させた2発の銃弾。
本当に“彼”が、元総理を撃ったのか?
日本を震撼させた実際の事件をモチーフに膨大な取材で描く、傑作サスペンス。
奈良県で日本の元内閣総理大臣が撃たれ、死亡した。その場で取り押さえられたのは41歳男性の容疑者。男は手製の銃で背後から被害者を強襲。犯行の動機として、元総理とある宗教団体とのつながりを主張した――。
日本史上最長政権を築いた元総理が殺された、前代未聞の凶行。しかし、この事件では多くの疑問点が見逃されていた。致命傷となった銃弾が、現場から見つかっていない。被害者の体からは、容疑者が放ったのとは逆方向から撃たれた銃創が見つかった。そして、警察の現場検証は事件発生から5日後まで行われなかった。
警察は何を隠しているのか? 真犯人は誰だ?


 

今月のひとこと 2024年9月号

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今月のひとこと 2024年9月1日


アメリカ大統領選挙は 急展開で あっという間に民主党が1枚岩になったように見えます。 共和党もトランプ 党とそれ以外に割れているのですが 、民主党はもっと割れていて 共産党に近いところから中道までバラバラです。 それがあっという間にまとまったのは良いことだとは思いますが、実現したときの政権運営が心配になります。 共和党支持者はNever Trump、Always Trump、Maybe Trump の3つに割れているそうです。 Maybe Trumpが半分近くを占めていて、まだまだ先行きは不透明と言うところです。激戦州では、この辺の数字がかなり効いてくるのではないでしょうか。

いずれにしても ハリス 候補は、まだよくわからないので、ダメだ、 全くダメだ、という人もいますが、民主党は役者が多くて クリントン夫妻も出てくるし オバマ夫妻、オバマ夫人のミシェルが出てきたのも大きいと思います。 一時は大統領候補 と言われているほどの人気がありました。 ヒラリーはさすがに貫禄がありますね。 堂々たるもので ハリスはまだまだそこまでは行かないと思いますが、 これからが見物です。

9月5日ぐらいに予定されていた 討論会を トランプが拒否してるらしいので、どうも 最近のトランプは以前と違って 形勢が逆転しているようです。例の銃撃事件の後は完全にトランプだと思っていましたが、その後かなり 状況は変化してしました。 あの拳を上に振り上げている写真はなかなか撮ろうと思っても撮れないもので、写真としてすごいと思いました。

あの銃撃事件を見て JFK の暗殺を思い出しました。 あの時もあってはならないことが、いくつも起こって結果的に暗殺されてしまうのですが、今回も、通常ならあんな 近いところの建物の屋上と言うのは 完全封鎖されててされるべきですが、されていなかったのですね。 こんなとこから 陰謀論が出てくるということになります。 安倍元首相事件にも 陰謀論が出ています。 トランプの場合も JFK 暗殺 と同じように 複数 犯人説が出ています。

トランプと安倍さんの差というのは紙一重、数センチの差で明暗を分けたと言うところで、安倍さんは運が悪く、 トランプは運が良かったということになります。

日本製鉄は US スチールの買収でよく頑張ってると思います。トランプ 政権になると、おそらく 買収は出来ないのではないかと思います。 民主党も反対していますが労組はそんなに強く反対していないので可能性はあると思います。 その中で 日本製鉄がトランプ 政権の国務長官であった ポンペオ氏をアドバイザーとして起用したとのことで、なかなかうまい配役ではないかと思いました。

ポンペオは共和党からも民主党からも信頼されているということで、どちらが政権を取っても役に立つと思ったのでしょう。 いずれにしても 日本製鉄の US スチール買収がうまく行くかどうかは、日本製鉄は ビジネスもさることながら 政治的にも非常に高度なレベルにあるということになります。

AI ブームも だいたい 行き渡ってしまったのか、あまり以前ほど聞かなくなりましたが、 AI 化は着実に進んでいます。 遅ればせながら、なんとか使えないかと思って、 色々やってみました。 1つはメールで送られた バラバラで店舗ごとに分けられた売上情報を、 品目別の合計を出す仕事です。 以前は 電卓 片手に合計を計算して紙にメモをするところです。 エクセルに入れるのも結構 面倒なので、電卓でやることになる場面だと思います。

まずメールの本文をコピーしてプロンプトにペーストします。 品目別に合計を出すようにプロンプトを入れると 品目別合計が出てきます。 最初は計算も 間違えていたのですが何回もやるうちに正確な数字が出るようになりました。 合計も 店舗毎に出ていましたが、合計を出すように指示すると、それもちゃんと出してくれました。 全合計は指示しなくても出ていました。

こういう 今までは暗算では少し難しいような計算は 電卓でやっていたのですが、 これをChat-GPT で出来るようになりました。 エクセル形式でと指示するとボタンが現れて、ダウンロードしてエクセルで表示出来るようになりました。

もう1つやったのは Word Press を使ったホームページをカスタマイズするために PHP のコードを書かないといけないのですが、 これをChat-GPT に聞いたところ、ちゃんと出てきましたし、ちゃんと動きました。 最初の答えはディレクトリを直接指定しないといけない部分があったのですが、これは自分で調べて そこだけ書き換えても良かったのですが、 面倒なので再度質問したら、自動設定にのコードを吐き出してくれました。

そのまま カット&ペーストして貼り付けるとこれがきちんと動きました。 複数回 いろんなアプリをやってみたのですが それそれぞれ エラーにならずに動く、というのは大したもので従来から コードを吐くのでプログラマーの生産性が上がったという話を、よく聞いたのですが、本当でした。 プログラマーのレベルが上がらないのではないかと思います。

自分のことを言うのは妙な話ですが、 私はコード を書くのは非常に苦手です。 生涯で書いたコードはアセンブラ言語を含めて 数千行ぐらいしか無いのではないかと思います。 大きなシステムは 頭の中で 全て 構築できるので、それを プログラムできれば非常に嬉しいと思うのですが、これが出来ない。

ある時、案件の受注から最終の決算、月次決算まで一気通貫でやる システムを手掛けたことがありますが、 これも頭の中でだいたい構想を作ってやりました。 しかしこれは非常に複雑なシステムだったので、 途中で 我ながら これは実現しないんではないか? どこかで矛盾が発生するんではないのかという不安が何度も起きましたが、最終的には破綻せずに完成しました。あまりに 複雑なのでサーバーの能力が追いつかずに反応の鈍い システムになってしまいました。 今なら、例えば AWS でやればもっと良いシステムに出来たのではないかと思っています。

今で言うIoT のサーバー の話をしたのは、アメリカから来ていた技術者との会話で、某大手自動車メーカーのレース結果を リアルタイムでWeb表示するというプロジェクトでした。 その時までは Web で動的にリアルタイムで表示するというのは、あまり思いつかなかったのですが、その時に これができるんだと思って、その後はリアルタイムで表示する システムをたくさん作りました。

その後に クラウド という言葉が出て来たり、最終的には AWS みたいな 非常に高度なサーバーが出現しました。 その前に何故その技術者の話を聞く気になったかというと、その前にアメリカからやってきた セキュリティの技術者と話してた時にアプリ・プログラムを書くということは、その当時は プログラム言語でローカルで書くことは当たり前だったのですが、どうも 話を聞いてると プログラムを書くというのは Web の上で書く、今で言う クラウドコンピューティングを想定して 言っていると認識していたので、先ほどの レース結果のリアルタイム表示の話があったので 非常に納得したところです。

今月の読み物は 純然たる エンターテイメントで「破門」角川文庫 2016/11/25 黒川 博行 著

ナニワ金融道の 萬田銀次郎を思わせる主役ですが、 映画化されたものでは 佐々木蔵之介と横山裕のコンビで 、ヤクザもの というよりは コミック ヤクザ物語みたいな感じですので 読みやすいと思います。 詐欺に会わされた男を追いかけて マカオまで行ったり 波乱万丈です 大阪が舞台になってるので大阪の地名が京都から大阪や 堺 ぐらいまでどんどん出てくるので、それだけでも面白いです セリフは全部当然 大阪弁ですが ナレーターがなかなか上手なのであまり本を読んでるという感じではありませんでした。 直木賞作家で、映画にもなりました。

直木賞受賞の黒川博行によるベストセラー小説を、佐々木蔵之介と関ジャニ∞の横山裕の主演で映画化したコミカルなアクション。出資詐欺に巻き込まれたイケイケなやくざと建設コンサルタントの凸凹コンビが詐欺師を追って、関西やマカオを巡る様子 が描かれる。佐々木と横山による関西弁の掛け合いが笑いを誘う。

【STORY】
「舞台は大阪。弁は立つが、ぐーたらピンボーな建設コンサルタントの二宮啓之 (横山裕) はサバキと呼ばれる建設現場での 対策の仕事を主な収入としていた。この仕事を通じて二蝶会のイケイケやくざの桑原保彦(佐々木蔵之介)と知り合ったのがきっかけ。以来、何かとトラブルに巻き込まれっぱなしの、いわば、桑原は二宮の《疫病神》である。縁を切りたいのに、今やコンビとみまごう二人に、何かと二宮を手伝ってくれる、いとこの悠紀(北川景子)からは、「本当は桑原のことが好きなんじゃいの?」と言われる始末。

そんなある日、二宮は映画プロデューサーの小清水(橋爪功)が持ち込んだ映画企画を、桑原の二蝶会の若頭、嶋田(國村隼) に紹介したことから、二蝶会が系列のシマダカンパニー名義で出資をすることに。嶋田は二宮の 現役のやくざだった頃の舎弟で、子供の頃から二宮を、啓坊、啓坊と可愛がってくれていた父親代わりのような存在だった。

しかし小清水は金を持ったまま、愛人の玲美 (橋本マナミ)とドロン。出資詐欺か!? 詐欺師・小清水を追いかけるため、桑原は二宮を巻き込んで、大阪、マカオと奔走するが、見つかってはするりと逃げる小清水にふたりは翻弄され続ける。

遂にキレた桑原のハチャメチャな追走劇は、弟分の木下(濱田崇裕)とセツオ(矢本悠馬)らも加わり、組を巻き込んだ大きなトラブルへと発展! 追っている筈が何者かに追われてる!? 絶体絶命のふたりは生き残りをかけて大勝負に挑むが一。

 


 

今月のひとこと 2024年8月号

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今月のひとこと 2024年8月1日


アメリカ大統領選挙の民主党候補は副大統領のハリスに決まったようです。 副大統領候補はまだよく分かりませんが、 トランプとしては少しやりにくくなったようで、ハリスの方から 討論会を要求して、従来は9月にバイデンとの間で討論会 が予定されていましたが 、バイデンの撤退で宙に浮いてしまったようです。

ハリスは元検察官 なので なかなか 弁舌は爽やかなようです。 どこかの3位で終わった人のようでは駄目でしょうが。 ハリスの 実績はあまり評価されていませんが、 これからどうなるか だと思います。 民主党は一気にまとまった感じがします。 これで最後にオバマ夫人のミシェルが出てきて応援したら、ひょっとしたらひょっとします。

民主党は 黒人系の女性ということなので 副大統領候補は白人男性になるかもしれないし、 ひょっとして左に寄ってブティジェッジ(あー読みにくい)のようなLGBTQ になるのかもしれませんが、 それでは全体が少し左すぎるのではないかという感じがします。 ブティジェッジは前回の大統領候補選挙の際にダークホースとして注目されていましたが、今は現政権の運輸長官に収まっているようです。

為替に関しても円が急騰して不安定な状態になってきました。 円安のピークで海外のドル建て資産を買った人は一体どうなったのでしょうか? いずれにしても日本の実力が落ちてきているので これ そんなに 円高が定着するわけではないとは思います。

日銀 もやっと 政策金利を0.25%に上げました。 これは歴史的なことですが、これはじっくり見ていかないとどうなるか分かりません。 過去には何回もこういう場面で政策金利を上げて、その後経済が失速したということがありますので、 日銀総裁としても非常に慎重になってるんだ と思います。

日本はこの失われた30年で、日本の中にいるとあまり体感が無いのですが、かなり 国力が落ちてしまいました。 その結果としては OECD の中での給与水準が最低であるとか、GDP がドイツにも追い越されるとか、理由を少子高齢化のせいにしていますが、 実態は経済者の怠慢による日本経済の低下です。

本欄で何度も触れましたが日本の経営者能力の退化が著しいです。 経営者の反映である従業員意識調査によると世界139カ国中132位だそうです。 バブルとかなんとか、その後は失われた何年とか、少子高齢化だとかで覆い隠されていたのが、顕になってきた感じがします。
30年間で前向きの投資はせず、 ひたすら コストカットに勤しみ、市場は中国頼みで、国内の賃金は上がらず、 内部留保 だけが増えて何も良いことはありませんでした。 労働者側にも、もう少し元気を出して ストを構えるぐらいの戦闘力を発揮すべきだったと思います。

色々と出来ない理屈はありますが、結果的には 賃金は全く上がらない状態になってきていました。 これは 経団連と連合の問題でもあります。 政府が間に入って指示するというようなことまでやったのですが 攻める側の労働会は動かず、受ける側の経済界も動かず、やっと 最近少し動いてきた感じがします。

こんな経済状況のなかで、まだ自動車業界と国交省との間の争いが終わっていないようで、 今日の日経新聞では、さらに トヨタの7 車種の データ改ざんで社長は謝りに行ったようです。 新聞記事だけでよく分かりませんが、要するに 国交省が決めたルールに従っていないというだけで、トヨタは基本的に全世界を相手してます。

例えば ベルギー仕様で OK で、これが 国内仕様に合わないということらしいです。 トヨタは安全性に問題ないと言い切っていますが、 その通りだと思います。このように日本が疲弊してる中で一体 国交省は何を考えてるんでしょう。 逆に トヨタがやってるルールを 国交省は国のルールとすれば済むことだと思います。

何で世界で通用してることが 日本でダメなのか。 この問題は最初から、どうもおかしいと思っていましたが、やはり国交省が単に役所の論理を振りかざしているだけだと思います。 もっと世界を見て日本が世界に対して競争力が出るように、やっていかないといけないと思います。 おそらく安倍政権が終わって、 政治の 抑えが効かなくなったせいだと思います。 政治はもっと大所高所から見て、対応を役所にやらせるべきです。 役所を野放しにしている岸田政権だからこそ出てきた問題だと思います。 本来の政治主導が必要とされています。

最近は非常に暑いです これはCO2だけのせいとは思いませんが、結果としての地球温暖化だと思っています。 中国の温暖化対策が問題になっていましたが、 最近では あまり話題にならないので、 おかしいと思っていたら、中国はこの点に関しては優等生です 。

太陽電池を供給過剰にして中国以外の太陽電池 メーカーは、ほとんど潰れてしまいました。 しかし 太陽電池はどんどん作られるので、中国はそれを 砂漠に展開してるようです。 余剰の太陽電池で大規模な発電所を各所に建設していて、数字はちょっと分かりませんが、かなりの発電を行っているようです。 そのためと経済低下で、最近は中国の電力逼迫と言うのは、あまり聞こえてこなくなりました。

もちろん石炭火力をどんどん 炊いて、原子力もどんどん使っているので フル 稼働だと思いますが、さらに太陽電池を加わっています。 日本でもすでに 太陽電池による電力が供給オーバーになって、 電力会社から引取をカットされるような事態にも陥っています。 こうなると電力をどこかに 溜めておくような揚水発電みたいなものが必要になると思います。

重力蓄電が中国で商用化されたとの記事がありました。 本欄でも以前に紹介した揚水発電の水をコンクリートの塊に置き換えたようなものですが、コンクリートの塊をエレベーターみたいに持ち上げて電力を蓄電、逆に落ちる時に発電するということで蓄電します。

考え方によっては、 こういう 重厚長大なコンクリートの塊みたいなものは中国は非常に 得意とするどころなので中国でまず商用化が実現したようです。 これは大きなビルにコンクールのブロックを3500個入れて上げたり下げたりする仕組みで、電力効率は揚水発電と基本的に同じぐらいの 80から85%ぐらいで、100メガワット時の能力があり、100軒の標準世帯が冬の1ヶ月近く使える電力量です。

EV 用の中古バッテリーを沢山使うという話もありますが使用の終わった EV 用バッテリーはまだまだ数が少ないし、積み上げたとしても火災とかそういう 防災の問題が出てくると思います。 一方で この重力蓄電は巻き上げモーターの管理はしないといけませんが、それだけなので 管理コストは小さいと思います。

今月の読み物は 「女帝 小池百合子」 単行本 2020/5/29 石井 妙子著
出たときはものすごく話題になりましたが、こういうのはお金を出して買おうとは思わないので、ちょうど オーディブルで聞けるので聞きました。 ものすごく長いですし 詳細です。 いろんな人が登場してくるのでなかなか面白いです 都知事選挙の時に思い出しました。
第52回大宅壮一ノンフィクション賞。

女性初の都知事であり、次の総理候補との呼び声も高い。
しかし、われわれは、彼女のことをどれだけ知っているのだろうか。
「芦屋令嬢」育ち、謎多きカイロ時代、キャスターから政治の道へーー
常に「風」を巻き起こしながら、権力の頂点を目指す彼女。
今まで明かされることのなかったその数奇な半生を、三年半の歳月を費やした綿密な取材のもと描き切る。

〔目次より〕
序章 平成の華
第一章 「芦屋令嬢」
第二章 カイロ大学への留学
第三章 虚飾の階段
第四章 政界のチアリーダー
第五章 大臣の椅子
第六章 復讐
第七章 イカロスの翼
終章 小池百合子という深淵


 

今月のひとこと 2024年7月号

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今月のひとこと 2024年7月1日


トランプ: バイデン対決はトランプの圧勝というよりは、バイデンの大敗となりました。 以前から言われていたように、あと4年も大統領を続けられるのかどうかは非常に微妙であります。 これでもしトラは確トラになったのではないでしょうか。 キャンプデービット に1週間も籠もってトレーニング した割には全くダメでしたね。 確トラで極端な円安も少しは戻すと思いますので、ドル売り円買いで秋の大統領選挙を待つと言うことになりそうです。

トランプも法律を無視するとか品が悪すぎるのが最大の欠点ですが、 細かい政策はそう悪くなくて、またその政策を必ず実行に移していく点は良いと思いますが、いかんせん 法律を守らないとか 基本的な部分の問題が大きいと思います。

翻って 日本の方はこれだけ 世界情勢が混沌としているのに相変わらず 政治資金の問題でワチャワチャやっております。 さらにはテレビのワイドショー に最適の東京都知事選挙 が始まるので、 内向きと言えば聞こえが良いですが、何もせず、当然に世界に向かっていないということになってきました。

4月になってから 感じていたのですが新聞の見直しに役所からの発表がものすごく増えました。 官邸主導ではなくて省庁主導に戻った感じがします。 安倍政権で良い悪いはあるものの、官邸主導になったのですが、また元へ戻ってしまいました。

一番びっくりしたのは昨日か一昨日の報道で原発開発を推進するようなことを文科省が発表していました。 本来このような大きな国の安全保障に関わるエネルギー政策は、まず 首相が何らかの発言してから 文科省が言うべきなんでしょうが、 突然 文科省がそういうことを発表して 一面トップ記事になっていて、これには驚きました。

さらには、それと関係あるのかどうか分かりませんが、前回の本欄を書いた直後に、トヨタをはじめとした日本の大手自動車メーカーの認証不正が報じられました。 それまではダイハツとか色々あったのですが、その時はまあそんなもんかと思っていたのですが、 今回は 何か違和感を覚えました。

日本の大手の自動車企業が全て認証不正していると言うのは、逆に考えると、ルールそのものがおかしい、不適切なのではないかと直感的に 思いました。 その後 国交省が立ち入り検査をしたというニュースもあり、非常に厳しいという感じがしました。

その後 いろいろ記事を見ていると、やはり 国交省がかなり先走っているとする論調 が目立ちました。 認証規則 そのものが 30年前に作ったようなもので、非常に古くて しかも 認証に1年ぐらいかかるらしいので、これでは 世界を相手に自動車メーカーとしてはやっていけないではないかと思います。

それと 自動車の日本市場は小さくなっていますので、日本の認証を取ることの重要性が低くなっているのではないかと思います。 むしろ アメリカ・中国・EUの認証を取る方が優先されるんではないでしょうか。 案の定、日本の認証試験はより厳しい ヨーロッパの条件で検査されていたデータを、日本のゆるい条件でのデータのとして出していたわけで、わざわざ別途に 緩い条件で試験するのも手間ばかりかかる話だと思います。

これに対して国交省はそれぞれのルールを個別に取り上げてもダメで全体として見ないといけないみたいな、言い訳を言ってましたが、これは単なる 言い訳でしかないでしょう。 いずれにしても 根本的な見直しが必要となると思います。

テスラがアメリカでどんどん走っていて、特にサイバートラックみたいな 非常に規制上問題がある自動車でも、アメリカではどんどん走っているというのが非常に気になります。 それが単純に良いとは思わないのですが、そういうことを日本では認可されないということになると世界市場に対して遅れていくのではないかという気がしてなりません。 自動運転でもそうですが、今の自動運転の技術を日本に導入するのは 私も非常に抵抗がありますが、特に中国はもちろんアメリカではそういう条件でも 認可されているようです。 BYDが日本の型式認証をすんなり受けているのにはビックリです。

直近ではトヨタの子会社が金型を下請けに預けっぱなしにしていて、下請法違反で今回は公取委に告発されています。 金型を成型屋さんに預けておくのは 一般的だと思うのですが、確かにもう発注の見込みのない償却 の 終わった金型まで置いておくのはどうかなと思います。 しかしこう言うのは トヨタだけではないと思うので、これも何か 標的にされている感じがします。

今朝の日経の日曜版では、やっと日本も開廃業率が上がってきて新陳代謝が進みつつある、みたいなことを書いていましたが、それも10%ぐらいアップしただけで他国に比べると 非常にゆるい状況です。 この辺が 日本の失われた30年とか、まだ40年になるかもしれないですが。こういう状態を産んだ元凶だと思います。 翻って自分を見て考えると、やはり 歳を取ってくると事業見通し というのは非常によく見えるようになりました。 こうしたらダメとかああしたらダメだというのが非常に見通しが良くなるので、新しい事業に参入する場合はそういうリスクばかり 目立ってしまって、踏み出せないということになります。

しばらく前に日本の大手企業の役員と一緒に仕事をすることありましたが、暗澹たる 気持ちになりました。 こういう 新規事業に乗り出すという以前に、経営者としての基本的な知識 なり心構えがなっていないような気がしました。 経営者でなく単にラインの部長 から1ランク上がっただけの役職と言う感じがしたのが気になりました。

我が身で考えると若い頃は、バブル前の時期で 無鉄砲に無茶苦茶なことやっていたなと思いますが、ああ言う事をやっていかないと新しい事業は出てこないでしょう。 ソフトバンクの孫さんとかテスラのイエローマスクをなどを見ていると、よくこんないい加減なプランで大金を投入するんだと思いますが、 やはり こう言う事はある程度やっていかないと発展は望めないのだという気がします。

最大のビジネスチャンスがAIとして訪れてきました。 こう言う巡り合わせは運でしかなく、このチャンスに巡り合った人は有り難いと思うべきでしょう。 インターネットも初期にはネット広告ビジネスモデルがこれほど成功するとは誰も思っていなかったし、初期のビジネスはサーバーやルーターと言うハードウエアでした。

AIビジネスもAIそのもののビジネスはまだまだで、初期段階のハードウエアビジネスが大きく育っている段階で、これから本当のAIビジネスが始まるのです。 宝くじはいくら確率が低いと言っても、買わないと当たりません。 今回は結構高額の宝くじですが、買わない選択はないでしょう。

AI チップを作っている NVIDIA の時価総額がとうとう 世界一になりました。 30年ぐらい前に当時の シリコンバレーのサニーベルにあった大型コンピューターのアムダールの隣ぐらいにあった NVIDIA本社を訪れて、当時流行り出したパチンコ台のゲーム画面のチップを作ってくれと言いに行ったことがありますが、 日本のパチンコ業界全体が 30兆円あると言っても全く信じてもらえず、 早々に引き上げました。

当時は 単なるグラフィックチップの会社だったのですが、画像ごとに計算するので、小さなコンピューターをたくさん積んでいるという非常に特殊なチップでしたが、それが 暗号資産のマイニングに適してるということで一時 グラフィックボードが払底したことがありました。

それも一段落した頃に 今度はとうとう ニューロネットワークの計算を効率的に出来るという事で、またまた脚光を浴びた訳です。 AI も 次のステップでは PC単体で十分動くようになると思うので、現状のクラウド方式では、なんとなく情報が クラウドに集まってしまうのは気になっていたのですが、自分の PC の上で それなりに動く、もしくは自分の情報だけで動くのであれば、それは良いんじゃないかと思います。

以前の本欄でも書いたことがありますが 現在の半導体の性能の伸びを伸ばしていくと、ここ数年で人工知能が自意識を持つようになるのではないかということですので、それはクラウドで動かす。 もっと簡単な、今のChatGPTのようなものは PC 上で動かすということになってくるんではないかと思います。

ChatGPTをちょっと使ってみましたが、メールでの 平文で 売上リストが店名別に来たのですが、 品目が店毎に散らかっているので、それを 品目別にトータルで計算してくれと指示したところ 、最初は間違っていましたが、そのうちに一発で出るようになりました。 これも エクセル形式に直してくれと言うと直してくれますので、 従来エクセルに治すほどでもなく 電卓や暗算でやったりしてたりしていたことが、簡単な 人工知能で出来て 非常に楽になると思います。

最近は Audible でしか聞かないので今月の聴き物です。

火車 (新潮文庫) 文庫 1998/1/30 宮部 みゆき (著)

ずっと前に書籍で読んだような気もするのですが、 もう一度よく聞いてみました。 当時話題になったクレジットカード・ サラ金・ 多重債務をテーマにしたミステリーです。 確かに火の車。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。


 

今月のひとこと 2024年6月号

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今月のひとこと 2024年6月2日


株価は行ったり来たりで、なかなか 4万円の大台をキープできないようです。 円安はとどまるところを知らず 160円から150円を行ったり来たりとなっています。 おそらく 年末でも 140円台になるのが精一杯ではなかろうかと思います。国全体の 海外との経常収支はプラスになっているようなので、少なくとも国の富は減ってはいないようです。

日銀が長期の金利 コントロールをやめてしまったおかげで、やっと 長期金利が1%を超えるようになり。少しはまともな金融状況になってきたと思いますが、 それでも1%を超えるか 超えないかのレベルでアメリカのように 一時に0.25%を上げたり下げたりするようなレベルでは全くないと思います。

今まで円高と大騒ぎし、円安誘導をしてきたわけですが、いざ 円安になると、 今度は円安悪者論になって円高を望むような意見が出てきています。 もともと 私は円安 というのは国の富が過小評価されるわけで決して良い状況ではないと思っていました。

変動相場制 ではその国の通貨が安くなると貿易がの輸出がやりやすくなって、その国の経済が向上し、その通貨のが価値が高くなっていくという流れですが、 どうも今の日本ではそういう なってくて、一部の輸出 メーカーは大儲けに儲けていますが、 他は輸入原材料が上がったおかげでマイナスになっているというところで、国全体としてあまり良い状況ではないと思います。 その結果としての 円安 継続だと思います。

この中で一人で気を吐いているのが 労組の要求以上の賃上げ回答をした日鉄です。 アメリカの USスチールを買収する話を 全ての関係者に話をつけて、当然 買収価格は高く設定しているので US スチールの株主からは大歓迎されているのですが、政治的な問題になってしまってトランプは大反対、 労組に依存するバイデンも元々 消極的。

何故 こんな大統領選挙のややこしい時期にアメリカの象徴のような会社を買収するという話が前に出てきてしまったのかよく分かりませんが、 少なくとも日鉄の社長の今井正さんは非常に アグレッシブな人らしくて 日鉄は大変身しているようで、今までの 我々のイメージとはだいぶ違うようです。 しかし、 こうなってしまった以上は大統領選挙の目鼻がつくまでは前に進むのはなかなか難しいのではなかろうかと思います。日本企業としてはこれぐらいの気概を持ってほしいと思います。

失われた30年と言われますが、 この元凶が 経団連に代表される大企業にあると 私は思っておりました。 経団連会長はもっと高いレベルで国の経済状況を論じるべきであって、中国第一とか 賃上げを抑制するとか言うレベルではないと思ってます。 経団連は大企業の集まりであって、その大企業がやってきたのはリストラをして、その利益を溜め込で将来に向かって 何らの投資もしなかったということが最大の問題だと思います。

もちろん そのは30年の間に消費税増税や社会医療保険の引き上げなど、いろいろあったのですが大企業は 賃上げではなく人件費を圧縮することばかりに汲々としていました。 その反面で未来に対する投資も全くやってなかったので、 これでは失われた30年になるのは当たり前だと思っております。

ビットコインが、またぞろ上がり だして、なんと 1ビットコインが円安もあってか1000万円を超えたようです。 100万円になった時もビックリしましたが、 さらにもっと ビックリです。

原因の一つと感じるのは、 ビットコインの発案者のサトシナカモトを騙る人間が現れて、その裁判がずっと行われていたのです。 もしそれが本当で、著作権が認められたら、ビットコインは大暴落するに違いなかったのですが、その主張は真っ赤な嘘であったということになってビットコイン が再評価されたということだと思います。

その結果がどうか知りませんけれども ETF も出来、 恐らく 日本の GPIF も いくらかは 買っていると思います。非常に 胡散臭かった 資産の裏付けのない ビットコインですが、 投資というより投機 対象としては地位を確立したようです。 これ以外にも 暗号資産と言われるのは 山と あるわけですが、それは みんな 価値がゼロになったり 潰れたりして 無価値になってるようにと思います。

最近 EV の失速 が話題になっていますが、 結果的にはトヨタ社長の言っていたことが正しくて、 当面は ハイブリッドやプラグインハイブリッドが主流になっているという事がハッキリしました。 ただ 長期的にはEV 化の流れは止まらないので、この機会を捉えて 日本メーカーはタイヤが外れるとかの問題を解決して、早くまともなEV を作って欲しいと思います。

素人にEV自動車なんか作れない、と言っていたのですが、中国のメーカーはどんどん作ってしまって今や世界一になってしまいました。 おそらく 大手の自動車メーカーでを退社した人が、かなり 流れ込んでいるのではないかと思っております。

自動車メーカーの最大の問題は、どうしてもハードに偏ることです。 全固体電池とかは良いのですが、 それよりも何よりも EV とセットになっている 自動運転などの技術をどう磨いていくかという事に、もう少し注力すると言うより、頭の切り替え、つまり人の入れ替え、更には別組織(別法人)にするとかをしないといけないと思います。

何年か前に日本最大 メーカーの自動車に乗っていましたが、その純正カーナビにバグがありました。 純正カーナビと言っても見るところ 付け足し付け足しで作ったようなもので、中は スパゲティになっていると言うことは容易に想像できる代物でした。

初めて走る 高速道路で、そろそろ インターチェンジだろうと言うところで、リセットスタートして、再立ち上げに時間がかかり、非常に慌てた事があります。 おかしいということで ディーラーに持ち込んだのですが 信用してくれない。 結構頻繁に起こるので、その写メを撮って見せるとやっと認識して、その後は2-3日車を貸してくれとなりました。

それで再現して、やっと直したのですが、普通はあまりやらないナビ設定をしていたので、それが原因でリセットしたのですが、ここまでは良くある話。 問題はその後で、何とそのナビのソフトバージョンがわからない。 と言うかバージョン管理がなされていなかったのです。 さらにこのバグは口外無用とのことでした。

この時に如何に自動車メーカーがソフトを軽視しているか、ハードの付録と思っている事が実感として分かりました。 10年前くらいの状況で、この企業文化がすぐに治るとは思えません。

従ってEVの最大の問題は自動車メーカーの頭の切り替えだと思います。 ソニーとホンダの新会社のお披露目で、将来のコンセプトカーが発表されましたが、要するに車内の音楽やゲームなどのエンターテイメントがソフトらしいです。 自動運転とかAIの話は一切なかったと思います。 自動車と言うハードとエンターテイメントを足しただけだったのです。 せっかく新組織を立ち上げたのに、依然として親元の文化を引きずっている感じです。

この様な企業文化を変えるのは非常に困難です。 面白いことに元の組織の構成員が20%ぐらい残るだけで、元の企業文化は保持されるようです。 企業文化の変革はNTTとドコモの関係が良い見本だと思います。 当時のドコモのトップはみんな左遷されたと思っていたようですし、訪問したオフィスではみんなジーパン姿でした。 当時30歳代だった夏野さんが部長で、妙な違和感がありましたが、あれが正解だったのですね。

台湾のホンファイがスマホに代わりEVの下請けをするようです。 今の日本の自動車メーカーはホンファイのようなハード下請けになって行くのではないでしょうか。 ちなみにホンファイの利益率は1-2%ぐらいだそうです。

今月の読み物は「虞美人草」 。 最近は オーディブルで耳から聞くようになったので 2‐3日に1冊読めるようになりました。 若い頃に落ちこぼれた有名作家も、なんとか読み切れる(聞ききれる)ようになりました。 夏目漱石の「三四郎」、「それから」、「門」の3部作。 さらに「虞美人草」。 本で読むのは絶対無理です。

【虞美人草】
漱石は〈藤尾〉に何を語らせたのか
冒頭に示した図版は、日本画家の荒井経による「酒井抱一作《虞美人草図屏風》(推定試作)」と題された作品である。夏目漱石の『虞美人草』で男たちを翻弄する美貌のヒロインの藤尾が驕慢と虚栄のはてに死に、その枕頭に立てられた幻の銀屏風。2013年にこれを試作した画家は「雛罌粟が空間を埋め尽くすように群生しているのか、わずかな花を儚く咲かせているのかによって、藤尾のイメージは大きく変わる。小説を読み直し、傲慢だが悪女というより未成熟な女性という藤尾を想定して後者を選択した」と述べている。
漱石は何故、ここで虞美人草を選んだのか。その場面はこう描かれる。

〈逆に立てたのは二枚折の銀屏ぎんびょうである。一面に冴さへ返る月の色の方六尺のなかに、会釈もなく緑青ろくしょうを使って柔婉なる茎を乱るる許ばかりに描いた。不規則にぎざぎざを畳む鋸のこぎり葉を描いた。緑青の尽きる茎の頭には、薄い瓣はなびらを掌てのひら程の大さに描た。茎を弾けば、ひらひらと落つるばかりに軽く描えがいた。吉野紙を縮まして幾重の襞を、絞りに畳み込んだ様に描いた。色は赤に描いた。紫に描いた。凡てが銀の中から生える。銀の中に咲く。落つるも銀の中と思はせる程に描いた。―花は虞美人草である。落款は抱一 ほういつ である〉


 

今月のひとこと 2024年5月号

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今月のひとこと 2024年5月2日



円安がどんどん進んでいます。 つい最近 日銀 政府が為替介入したようですが 一瞬効いてすぐに元に戻ってしまいました。 今日もまた ちょっと動いたみたいで、 ひょっとしたら第2弾を打ったのかも知れません。 5兆円ぐらいを使ったということですが 原資 となる ドルがトータルで24兆円ぐらいしかないようなので、 そう何度も発動できるわけでありません。 ただこのドルは 全部ではないものの、以前に80円ぐらいだった 円高の時に買ったドルなので、日銀としては 大儲けだと思います。

いずれにしても ETF にしろ 何にしろ 日銀は市場が下がった時に買い込むので、それが上がった時には 大儲け ということになります。 日銀の債務超過の恐れはよく出てきますが、 こういうプラスの面と言うのはあまり報道されないようです。

アメリカは 利下げをする様子はないですから、 このまま円安で行くのでしょう。 私は常々 円安は国力の低下を意味しているので反対だったのですが、 以前は円高は悪、 円安にして欲しいという声が経済界から非常に多かったのです。

アベノミクスも基本的には円安政策で一時的に成功したわけですが、 ここまでの円安は即 国力低下ですので、GDP でインドに抜かれるとか 給与 で 韓国より下になったとか、為替の問題もありますが基本的には日本の国力が落ちてるということであります。

こういう点に関して一番 責任があるのは経済界だと思います。 ついでに賃上げも出来ない労働界も同罪です。 かつて経済 一流 政治三流と言われてましたが、 経済もとうとう 三流か四流になってしまいました。 過去30年間 何も投資せず何もせず、じっと 内部留保 だけをため込んで、コストカットし、給料も上げずにずに、ずっとやってきた経営者に最大の責任があると思います。 またそれを許した労組側も同罪だと思います。

高い報酬をもらっていながら、何もしなかったというのは犯罪に近く、報酬の大半を返金させても良いくらいです。 この様な報道は、特に経団連の会報誌とも言える日経新聞は絶対に記事にしません。 また中国寄りでもあり、中国に甘い記事が多い。

超大手の現役の役員というの人と一緒に仕事をしたことがありますが、 全く分かっていないと言うか、経営者というよりはバランスシートの意味 そのもの が分かっていないんじゃないかと感じました。 単なる中間管理職が役員という肩書きになっただけ。 これでは日本も衰退します。

私が個人的にあまり好きではないが尊敬する人は 稲盛和夫さんです。 稲盛さんは若い頃には経理の本 まで出版していて、もしやろうとすれば 経理も自分でできると思います。 さらに稲盛教とまで言われる非常に高いレベルでの理念を語ることも出来るという 幅広い人で尊敬に値します。 老齢になってもJAL再建みたいな力技も発揮できるのは凄いです。

おそらく 時代は違いますが 松下幸之助 も 似たようなところがあったんじゃないかと思います。 似たようなところで日本電産の永守 さんがいますが、 彼は100円の伝票でも自分で処理すると言うように下の方はできると思いますが、 上の方はどうも怪しい。 理念的なところが非常に怪しいんじゃないかと思ってます。 そのせいか、大学を作ったりしていますが、 日本電産も中国に入れ込みすぎてガタついているようです。

ユニクロの 柳井さん は私の業界とは外れてて分かりませんが ニコッともしなくて厳しい人ですが、 もう 我が道をドンドン 突っ走るという感じです。 ソフトバンクの孫さんは タイプが違いますが、やることがどデカい。 中国人的だと思います。

ある時に ソフトバンク のプロジェクトと関連しましたが、時間軸が全く違う。 私が当時所属していた会社と私の時間感覚は 一桁 ぐらい違いましたが、 その私ですらソフトバンクとは一桁違うと思いました。 すごい馬力というか違う世界を見ました。 会ったことはありませんがイーロン・マスクと似たところがある感じです。

良い悪いは別にして何もしないで済ませた経営者が多すぎたと思います。 今の 経団連の会長にしても 何言ってるか さっぱりわからない。 経団連 なんだから 細かいことは良いとしても理念的なことをきちっと語るべきだと思います。 同友会の小林さんの方が多少マシだと思いますが、もう少し 理念を語って 財界を引っ張って欲しいと思います。 それが出来ていない 30年の結果が現状になってると思います。

今日の日経新聞に出てましたが、いつもよく見る「大機小機」のコラムで 岸田政権の少子化対策は全然 意味ないんじゃないかということを書いてました。 私も全く同感で、単に子供の親に対してバラ撒いているだけなので、対策になってないんじゃないかと思います。

少子化対策はやはり 結婚をしたい、子供を育てたいと思うような 税制 なり 仕組みを作らないといけないと思うのですが 、今の税制は暗黙のうちに 女性は家に居る、男性は働きに行ってそれを養う という事を前提にした 昭和時代の税制になってるので、異次元のと言うなら、これをまず直すべきだと思います。

社会保険にしても3号保険者 とか共働きにペナルティを与えるような仕組みが生き残っています。 所得税に関しては 一度検討はされたみたいですが子供を含めた 家族全体で割り算して 所得税を計算するというのが一番良いと思いますが、何か問題があったのか反動が会ったのか、沙汰止みになっています。

社会保険の増収に関しては非常に熱心で例の103万円の壁というのがあるのですが、 来年が再来年には70万円の壁に落ちるみたいです。 こうなると もうほとんどの人が社会保険料を払うということになります。これは 逆の意味では前進 なのかもしれませんが、いずれにしても 少子化を防ぐ、給料を上げる、 引いては国の GDP を上げると言うことに繋がらないと意味がないです。単なる保険料値上げではすぐに限界が来ると思います。

あまり 今 報道されていませんが 6月の所得税 減税問題。 これが大問題です。なぜ 6月に減税を実施するかというと、通常ですと今年の年末調整で減税で還付されるのが普通ですが、 これを半年前倒しして6月にやりたいという非常に見え透いたバラマキですが、これの制度が非常に複雑怪奇で、現場の地方自治体や源泉徴収をする民間企業の会計担当者は疲弊しまくっていて、疲労で倒れる人が続出していると言います。

6月の賞与で減税して還付するのは良いとして、6月で還付しきれなかった分は次 月に更に残ったら次の月とずっと繰り越して、最後は 年末調整で処理して、それでも残った分は調整金 か何かで処理するということらしいです。

私もちょっと調べましたが非常に大変です。 普通の典型的なパターンでも大変なんですが、賞与の高い大手企業では6月で還付が完了すると思いますが、問題は中小など還付する所得税が少ない場合です。 さらに 例外がたくさん出てくると思うので、その例外を何時どう対応するのかというのは、政府の指針も無く、やってみないと分からないので担当者は疑心暗鬼になっています。

最近の例ですが消費税のインボイス。 これも実施してみると問題が山積みで、やっと今、落ち着いた感じですが、非常に現場は混乱しましし、今でも インボイス処理のための労力というのは 消費税を上げた利益以上の労力がかかるんではないかと言われています。 しかもこの労力は全て 民間や現場が負担しないといけないわけです。

これに追い打ちをかけたのが今年の1月からの電子帳票保存法です。 これは最初から無理だろうと思ってましたが、 その後の実施方法の改正で、ほとんど 骨抜きになって、特に中小企業は 従来とあまり変わらないやり方になりました。

しかし民間、特に中小企業の DX が進展しなくなるのが心配ですが、もう少し長期的に じわじわ 10年ぐらいかけてやることをやらないといけないと思います。 あまりにも性急なやり方とインボイスが同時に実施されたので、現場は全く ついてこれなかったのだと思います。

結局、単に骨抜きになっただけで、何もやらないということになってしまって理念のDX化は頓挫しました。 日本全体としては残念なことです。

イスラエルパレスチナ問題 で ニューヨークのコロンビア大学に警官 隊が突入したと報道がありました。 その突入した運動の拠点になった建屋はベトナム反戦運動の歴史的な建物らしくて、私もそれを聞く前にも ベトナム反戦運動を連想しました。

イスラエルはナチスのホロコーストがあったので、世の中から同情を集めて非常に良いイメージが出来ていたのですが、実際は昔からの本性が顕在化したのではないかと思います。 こういう本性があるので、 おそらく世界的に嫌われて 迫害されていたのではないかという気がします。 ベニスの商人で表されてるような面があったのでしょう。

単にネタニヤフ 政権だけの問題ではなくて、国民世論全体が パレスチナを殲滅しろとの意見らしいので、政権がどうのこうの首相がどうのこうのという話ではないみたいなのです。 おそらく これでベトナム反戦 みたいなのが広がって行って 苦境に陥るんじゃないかと思います。 イスラエルを最大限 支持してきたトランプ陣営にも逆風が吹いていて、もしトラも確トラもだんだん後退しているのではないでしょうか。

今月は 尺が長くなってしまったので、ITの話はありません。

今月の読み物は「星落ちて、なお」 文春文庫 2024/4/9 澤田 瞳子 著

最近は 最近は Audible にハマり、どんどん読めるというか聞けます。 だいたい1冊10時間ぐらいなのでまあ2-3日あれば1冊読めるというか聞けるということになって、非常に捗ります。 他の作業をしながら聞けるのが非常に良いです。

河鍋暁斎の娘の話です。 暁斎は「きょうさい」と読みます。 狂斎とかけてあって、確かに一般人では無いです。 しかも非常に器用で、何でも描ける。 葛飾北斎を目標にしていたらしくて、北斎漫画とおなじものも描いています。 この様な常人では無い父親を持った娘は大変で、その話です。 ちなみに腹違いの兄も絵師になりましたが、父親に追いつけなくて、少々おかしくなってしまいました。 建築家のジョサイア・コンドルが入門。コンドルは暁斎からイギリスの暁斎を意味する「暁英」の号を与えられる。

洋画界の敵役として橋本雅邦がでてくるのも面白い。

明治大正の動乱を真っ直ぐに生き抜いた
女絵師・暁翠の一生。
第165回直木賞受賞作!
巨星・河鍋暁斎の娘として、
明治大正の動乱を真っ直ぐに生き抜いた
女絵師・暁翠の一生。

不世出の絵師・河鍋暁斎の娘・とよは
暁翠の画号をもつ女絵師。
父亡き後、仲がよいとは言えぬ
腹違いの兄・周三郎(暁雲)と共に、
洋画旋風の中、狩野派由来の父の画風を守ろうとする。
明治大正の激動の時代、家族の生活を担いつつ、
絵師として母として、
愚直に己の生を全うした女の一代記。