今月のひとこと 2023年6月号

今月のひとこと 2023年6月2日


株価はとうとうバブル期の最高値を超えたみたいですが、流石にこの辺になると頭打ちになって徐々に下がっているようです。 しかしこの値段で売買が成立するということは、誰かが買っているのですが、これは主に欧米の利上げで行き先を失った資金がバフェットの日本株礼賛に乗って日本に流入したことと、自社買いみたいです。

キャッシュや内部留保がたくさん溜まっている会社が自社株買いに向かっているようです。 そんなことするぐらいなら 多少でも賃金を上げたら良いのにと思います。 連合も言い訳ばかりしていないで、少なくともスト権の確立ぐらいを傘下の組合に指示すべきです。

海外ではちょっとしたことでもすぐにストに入ります。 これだけ賃金が上がらず、しかも支払い能力があるのに、何故ストを打とうとしないのか不思議です。 政府に賃上げを要求してもらうなんて恥ずかしいとは思わないのでしょうか。 ついでに野党も弱体化していて、本来政権を取るために選挙が必須のはずなのに、選挙を嫌がっています。

やれキャッシュは少ないのだの、中小企業への影響が大きいだの、いつの間に連合は中小企業のための組織になってしまったんでしょう。 その前の代表も同じでしたが、あの女性の代表が出てくるたびにイライラします。

PBRが1倍を切る。 要するに 会社解散時の株価総額が精算価値を下回る、つまり純投資的に考えると会社は解散して現金化し、株主に配分するのが経済的合理です。 これが数少ないなら、いろいろ特殊理由で1倍切れになることもありますが、東証上場の半分以上あるのは異常です。

簡単に言うと経営がアホなので資産を抱え込んで、それを活用できずに無駄にしています。 新聞を賑わす会社の不祥事や私の体験から、日本の経営レベルも大幅に低下していると実感します。

アメリカに目を転じると NVIDIA はとうとう株価総額を1兆ドル超になりました。 20年ほど前に、まだ小さなビデオカード メーカーだった頃にシリコンバレーのローレンス・ストリートの横にある NVIDIA に行って開発を持ちかけました。

テーマはパチンコ関係だったのですが パチンコ業界の規模が30兆円あると聞いて、向こうは 全く信用しませんでした。 パチンコホールを含めてのすべての話ですが国民一人当たり、年間に20‐30万円使うという、すぐには信じられないことです。 ちなみにこれだけ高くなっている電力業界は全体で15兆円ぐらいしかありませんので、パチンコ というのが現在ではかなり落ちたみたいですが、隠れた日本特有のガラパゴスビジネスでした。

NVIDIAがここまで大きくなった理由の1つは 暗号資産のマイニングでグラフィックボードが大量に必要になったことです。 さらに最近はAIの計算で、このグラフィックボードが大量に必要になったために急成長したようです。

本欄でチャットGPTを紹介した時は まだ GPT3 だったのですが、その後すぐに GPT4 に上がって性能が飛躍的に上がったみたいです。GPT3 では2020年ぐらいまでのデータしかなかったので、最近の話題に関しては全くとんちんかんの話を回答していましたが、かなり最近のデータまで取れるようです。 おまけに Microsoft は Microsoft検索エンジンを組み込むことによって、直近のデータも引っ張れるようになったようです。

最近はあまりウソをつかなくなりました。 分かりません、答えられませんと言う回答が増えてきたような気がします。 この辺の微調整は結局大勢の人間がやっているので、使用電力の大きさと並んで巨大な開発費がかかる所以です。

生成AIは 文脈を分析して一番あり得る文脈を作ると言うことからするとあまり大したことはないのですが、これに 推論がある程度加わってくると、これは人間の活動とほぼ同じでは無いかと感じます。人間も営々と学校に通って学習して、その学習結果を元に推論したりして、おそらく推論が20% あと80%は学習結果ということになると、今の生成AIと似ています。

本当に人間的な活動というのは、個人の体験にに関するものの他は ノーベル賞級の仕事ぐらいしかないと思いますが、ノーベル賞も湯川 秀樹さんみたいな、とんでもない発想するものから、利根川さんみたいに力と馬力で結果を出すものまであるので、人間が本質的にやらなければならない仕事というのは確かに 理論的には非常に狭い範囲であるのでしょう。

AIにアイデアを出せと言うと、とんでもないアイデアがいっぱい出てくるのが面白いと思います。 これは人間が下手なブレーンストーミングをやるよりも、はるかに多様なアイデアが出てくるので、これはすごいと思います。 将棋AIもその通りだと思います。 プロでも考え付かない差し手を出してくる。 それをどう選択するかは これは人間にかかっていますが、AIに条件を全部入れると AI が選択できるでしょう。

自分の体験に基づく話とか 1人称で語るような文章というのは、生成AIには無理だと思いますが、そのうちにAIがもっと進化して自我が発生すれば、AIが1人称で語り出すことはあると思います。 AIに自我が発生するかというのは非常に難しい問題ですが、本欄でも 過去の記事で触れたように、現在は100億 ぐらいのエントリーでやっていますが、 これが もう1‐2桁増えていると相互のリンクの数もそれの2乗3乗で効いてくるので、そこで 新しい自我が発生する可能性あります。

人間の脳にしても 基本素子のシナプスは非常に単純な機能ですが それが何十億と何百億と集まって 自我が形成されているわけなので、同じことが起きても不思議ではないと思います。 生命の発生にしても単純なタンパク質を元に複雑なアミノ酸ができるというのは非常に不思議ですが、一種の 大規模 もつれなので、例えば引っかかりが多い小さな部品をたくさん集めると、お互いに引っかかって塊になってしまいます。 引っ掛かりの多い部品のもつれを見ると、いつもそのことを思い出します。 あまり量を過小評価すべきではないと思います 量は質を生み出すと思います。

最近 固定電話のナンバーディスプレイが無料になりました。 携帯のナンバーディスプレイは最初からついていて無料ですが、特殊詐欺事件の温床になっている固定電話は何故か最初はナンバーディスプレーが無く、しかも有料で結構高いです。 特殊詐欺の温床になってるということでやっと NTT も腰を上げて、70歳以上の 固定電話に関しては無料になりました。 私もついさっき やりましたが 3日ぐらいでナンバーディスプレイが使えるようになりました。

電話番号を発信していない電話を 拒否するナンバーリクエストいう機能も電話からの操作が必要ですが同時に無料になりました。 NTT に電話すればすぐに受け付けてくれます。 ネットではダメで電話でないと受け付けてくれません。 余談ですが自宅には 電線タイプの固定電話があります。 これは予備回線で停電になっても使えるので、これは予備的にファックスに使っています。 この回線は昔ながらの交換機でやってるみたいですが、近い将来はこれも電線のまま IP 電話になるようです。

久々に映画の話題です。 「TAR ター」と言う映画を見に行きました。 おまけに2回見に行きました。 ちょっと変わった 映画 らしいので最初は何の予備知識もなく行ったのですが、どういうストーリーなのか全く分かりませんでしたが、 所々はわかるのですが、後の場面の伏線が理解できませんでした。おまけに、私がよく知らないクラシック音楽の指揮者の話でこれが2時間半ほどある長編映画 なので途中で非常に退屈になりました。

ドイツ・ベルリンフィルオーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命されたリディア・ター。天才的能力とたぐいまれなプロデュース力で、その地位を築いた彼女だったが、いまはマーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんなある時、かつて彼女が指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは追い詰められていく。

本題は ジェンダー問題を捉えた映画だと思います。 主人公のターはレズビアンで、出てくる人もだいたい LGBTQ の人が多いのですが、女性礼賛の映画かと思いきや、全く逆で、監督は言いたかったのは 女性の著名指揮者といえども 結局は男性の行動規範 で動いてるのではないかと、 また女性と言っても、やっぱり セクハラ・パワハラ的なことも起きる。 しかもそれが原因で解任されてしまい、アジアで再出発するというスジです。

最初はこれは 何らかの実話に基づいていると思っていて ベルリンフィルの主任指揮者ということなので 後で検索してみても そんな人は誰もいなかったので よくよく調べると全くの創作だったということです。

のっけから普通の映画なら最後に流れてくる エンドロールが流れてこれ 最初 びっくりしましたが、2回目の見に行ったときは必死になって見ました。ここにいろいろ ヒントが隠されてるようですが、あまり 細かい文字 なので、よく分かりませんでした。

その後の場面で対談が延々と続くんですが、これが2時間半にわたる映画の原因なのです。 ここで主人公は 時間について 延々と述べます 指揮者は時間をコントロールしてる、後に出てくるバッハの話もそれと関連してると思いました。

レコード選ぶ場面では床に散らかしたレコードを足で選びます そのレコードは全て 男性指揮者のレコードです。ここでも彼女のメンタリティーが表されてると思います。

彼女のパートナーは女性で、ベルリンフィルの第一バイオリン奏者です。しかしいかにも奥さんと言う感じで、2人の言い争いも普通の男女の夫婦の言い方と全く同じ。 養子の女の子がいて この女の子いじめられた時に、そのいじめっ子を脅かしに行く時の所作 はまさに男性の所作ですね。自分をFatherと名乗ってました。

この辺が 伏線になって彼女は全てをコントロールしようと思います。 自分のアシスタントも排除、副指揮官も排除し、元の同僚の女性指揮者をメールでディスって完全に彼女を干してしまいました。 それが原因で彼女は自殺してしまい、それで告発を受けます。

この辺も結局は他の有名な著名な男性指揮者も 似たような問題を起こしているので、結局同じことだということなんでしょう。 楽団のチェロ指揮者を排除して新入りの若いチェロ奏者を引き上げたことで、みんなから排除されます。

最後は、指揮者をを解任され、明確では無いですが、地獄の黙示録が出てくるので、ベトナム だと思いますが、そこで最後は ゲーム音楽 の指揮をやって、観客は、全員ゲームのコスプレをしている画面で終わります。 ここの設定が大阪から来る女性主義者が来れなくなったので、その代役 ということで やはり日本の大阪 というのはゲームのメッカ だという認識があるんではないかというのが面白いです。

ターが乗っている車は ポルシェのBEVタイカンでした。 車の中でパートナーと口喧嘩になり、てパートナーに降りろ言って パートナーを下ろした後、 走り去っていく時に派手な 排気音がしてました。 勿論合成サウンドで車から出ていますが、ここがBEVの無音では場面にそぐわないでしょう。 演奏ホール とかは、 私はクラシックでは分からないので何処か分かりませんでしたが、車はよく分かりました。


 

今月のひとこと 2023年5月号

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今月のひとこと 2023年5月1日


コロナも本格的に下火になってきてきました。 感染者は多少増えてるみたいですが、 例年冬になると 100万人規模のインフルエンザ感染者と、それに伴う死者が出るのでコロナもインフルエンザ並みになったということではないでしょうか。 おかげで 3年ぶりで夏祭りも開催できることになりましたし、先日は 江戸時代からの伝統行事である藻切り行事という、実際は水路掃除ですが、これも行われました。 しかし終わった後の宴会はさすがに中止になりました。

本欄で以前からお伝えしてるようにChatGPTが急激に存在感を増してきまして、とうとう政治家までが、それについて言及するようになってきました。 どうもインターネットで出遅れたのでこの AI に関しては先に行こうということで、あまり 規制をかけないでおこうという意図が働いてるようです。反面 EU などは規制をしようと言うころみたいです。

役所では非公開情報は入れないというようなルールで使って行くようですが、本当にこれは守られるのかどうか。 役所の文章をChatGPTで要約ないしは翻訳をすれば必然的に役所内部の情報が出て行くことになるので、これは非常に危ういんではないかと思います。

お知らせとか 簡単な文章作りでしか使えないので これによる効率アップはわずかなものだと思います。いずれにしても役所とか特に日本の企業は、いわゆる DX が遅れているので、多少は行き過ぎは覚悟してでも取り組んでみたら良いと思います。 しかし問題が出たら羹に懲りて、となるので困ったものです。

日本の企業なり役所なり 組織では DX が非常に遅れている感じがします。 家に帰るとスマホとか AI とかどんどん使っているのに、職場に行くと全く使われない、使えない、みたいなことになっています。 これはひとえに 窓際の給料の高い人がやりたくないだけ、もしくは怠慢であると思います。 そこの部門長がやれと言って、やる気になればすぐできることだと思いますが、それに対して何かあった時の責任取るのが嫌だとか、やり方が自分自身分からないみたいなことがあるのではないかと思っています。

結果的に一番 デジタルに弱い人 つまり紙ベースでしか物事が運べない老人のために全てがその水準に引き下げられるということが起こっています。 以前に農協で生産物の管理をするという話があって、この時にマークシート+OCR方式のシステムが導入されました。

この時に言ったのはマークシートも良いが各生産者は自分で管理をしている。それと マークシートを使うとどうしても二重帳簿になる。 二重帳簿どうしても、そこで恣意 が入ってきて捏造が起きるという風に言って」、紙ベースとネットでの2系統の入力をしてくれと言ったのですが、結果的に 一番レベルの低い紙ベースに統一されて結局 真面目に管理してる生産者は二重手間になるという本当に日本の衰退がの原点がここにあるような気がしました。 さらには最近頻発している検査記録の捏造問題も、根は同じところにあると睨んでいます。

ChatGPTの1つの負の側面 というのは、スパコンや量子コンピュータを使うまでもなくパスワード破りが容易になったと言う点です。 通常の6桁とか 8桁ぐらいですと数分で解けてしまう。 もっと長いと何日もかかるみたいですが可能は可能です。 どれだけ時間とコストをかけるかと言う事のトレードオフになります。

パスワードは厳格であればあるほど良いというわけでもなく、それの機密の保持時間との関数だと思っていますので、1時間 持てば良いのもあるし、1週間手間と費用をかけて 解析すべき価値のあるパスワードもあるので、それぞれに応じて パスワードを作れば良いと思います。

私はだいたい3種類のパスワードを頭の中に入れておくことにしています。 一番低レベルは無料サブスクリプションで、特に漏れても問題のないもの。一つのフレーズを決めて 使い回ししています。 次は、そのサービスによって思い出せる変化文字を 16桁ぐらいの数字の中に埋め込んでいます。これですと16桁の数字を覚えておけば後はそのサービスから類推できる文言を追加すれば、パスワードができるという仕掛けです。 ほとんどのサービスで違う パスワードが生成できます。

一番厳格なのは例えばインターネットバンキングなどのログインパスワードです。 通常は2重認証がされていますので、あまり神経質になることはないのですが、パスワードは全ての種類の文字が含んだ長いものになっていて、これは必死に覚えます。 作るコツはパスワード生成 というアプリがあるので、このアプリで桁数を決めて次々とランダムにパスワードを出させて、この中で自分が覚えられそうなのを選ぶのです。どうしても覚えられない思うのはパスして、覚えられそうなのを選択すれば覚えることができます。

このランダムで生成されるパスワードの解読は、 AI でもなかなか時間かかるので、そこまで手間暇かけて解読したいと思う人がいるかどうか、だと思います。いずれにしても愉快犯的にやる人はいてるので リスクはゼロにはなりませんが、かなりの確率で特にプロの詐欺師は彼らは、やはりコスパを優先しますので そういうのには効果があると思います。

ChatGPTに使われているのは ニューラルネットです。これを 多層でやったのが 深層学習と呼ばれるものですが、これの動きが、 実際まだよく分かっていないようです。 なぜこうなるのか 最初に開発した人から見ると、こういう高性能化は起きないはずである、規模を大きくしても、効率悪くなって性能は落ちるはずですが、現実には性能は落ちずに、逆にどんどん上がっています。

面白いのは、数理科学と言う数学の一分野として人間が自分で作り出したものであるにもかかわらず、 その動きがよくわからないという自然科学みたいな場面が出てきているのが非常に興味深いです。

一番 基本的なところは 0と1の ブール代数で動いているのですが、これは一番上の、今で言えば AI の深層学習になるとよくわからないという話になってきます。 ChatGPTはその上に構築した大規模言語モデルですが、これも、そのサンプル数が増えてきて何千億となってますが、どんどん増えるに従って、また新しいのが出てくるのではないかと思っています。

否定的に言われる方は、言語の統計的処理してるだけだから 大したことはないというですが そもそもそのベースになっている深層学習があの仕組みがよくわかっていないという問題。 それと、例えば人間の脳ですと 一番ベースのニューロンの働きは分かってるのですが、それを100億 1000億と集めて脳になると自意識が発生して、全く違う方向になるということを考えると、今の深層学習も規模をどんどん大きくしていくと自我が発生するんではないかなというふうに思います。

すでに 人工知能を組み込んだアバターを25個 ほど実際の生活場面を模擬したゲームに投入したところ、それぞれが個性的な動きをし出したと言う報告もありますので、もう二桁三桁と上がると、状況が一変するのでは無いかと半分期待、半分恐怖を感じています。

現在のChatGPTは過去のデータから引用するので、あまり新規の創造的なものはない、という話ですが、記憶が必要な例えば 司法試験などには、強いと思います。 医学試験にも合格したというとか 東大入試やハーバード入試もにも合格できるレベルであるという報告もありますので、この辺になると 本当に人間は確かに創造性はあるのですが、本当にそれを発揮してるのはどの程度か、

ひょっとしたら10%とかいうレベルでは 残りは全部過去の知識をベースに動いてるのではないかと思いますので、あまり想像性があるから人間の方が優れてるというのは、特定の才能のある人は については言えるかも知れませんが、一般に関しては 大学教育まで受けてるわけですから、教育の成果として、日常生活があるということを考えるとあまり AI と変わらないなと。

ひょっとしたら AI が推論機能をもっと発展させると、それもカバーしてしまうんではないか。いずれにしても 今日の時点でChatGPTで書いた文章はもっちゃりしていて、一読してそれと分かりますが、もっと発展するでしょう。

今のChatGPTは分からないとは言わず、とりあえず何かの回答を返してくるので時に完全な嘘になります。 試しに皆さん 自分の名前をChatGPTに入れたら全然違う ストーリーの人物像が出てくると思います。 特に日本の場合はデータ不足なので、余程有名でない限り まともには出てこずに、全く違うものが出てくると思います。


先日の日経新聞を見てると米国のパロアルト研究所がスタンフォード大学に譲渡されたと言うベタ記事を見つけました。 研究所では Altoというコンピューターが開発されて、これは現在の性能的にも機能的にもパソコンとは変わりないのですが、縦型表示でモノクロながらA4サイズの書類をそのまま表示できるという、衝撃的なものでありました。

私も衝撃を受けてその後のコンピュータ開発につながりました。 同時にこれを見ていたのが、アップルのスティーブジョブズ でこれに触発されて、初代のマックを作ったようです。 次のLisaは失敗しましたが。 彼の 起業した自宅ガレージ とは非常に近いので、近くの大学の傍にある研究所 という感じだったと思います。

これでスタンフォード大学から始まった 最初のシリコンバレーの隆盛が、1つの時代を終わったんだ、という感じがして非常に感慨深いものがあります。 パロアルト研究所持ち主のXeroxはビジネスが下手だと言われました。 イーサネットもマウスも発明したのに、その成果がビジネスとしては現れませんでした。 結果的に良かったのか悪かったのか。

当時の PC はキャラクター ベースでネットワークもありませんでしが、今では高度な計算機能 高精細な表示 それと 高速のネットワークを備えたものでになっており、 当時、 私が SPC スーパー パーソナルコンピューターと名付けたのですが、Alotコンピュータは正にそれでした。

当時のネットワークはイーサネットで当時は3Mbpsしかありませんでしたが、その後 10メガ、100メガと来て、現在では1ギガ、用途によっては10ギガ まで伸びてきています。 当時のイーサネットはコントローラーがなく、ある意味出たとこ勝負の通信方式だったので、伝統的な通信屋さんには非常に評判が悪かったです。

某NTT出身の技術者に「イーサネットは嫌いだ」とはっきり言われたことをよく覚えています。 しかし、 結局ローカルネットワークは、自動車にまで搭載されたイーサネットが席巻したということになります。 イーサネットが出てきた頃に エバンジェリスト?として あちこち講演に行きました。 ある時は青山の防衛省、当時の防衛庁ですが、そこに イーサネットを説明に行きました。 いかにも現場の陸軍人言う感じの方が前の方で聞いておらてました。 本当にこれ 理解されているのかなというふうに思いましたが、まあいずれにしても、当時興味を示した自衛隊まあ大したものだと思います。

もともとインターネットがアメリカの国防省がお金を出して作って核戦争でネットワークが分断された時にも生存性が高いようなネットワークということで開発されたものです。 それの現場 レベルの通信がイーサネットであるということで、直接は関係ないのですが、同様に発展してきたということになります。

初期イーサネットは同軸ケーブルを使って同軸の心線に針を差し込んで繋ぐと言うスタイルの配線をやっておりましたので、私も当時の職場の天井に上がって、黄色いので イエローケーブルと言われてた同軸ケーブルを自分で張ったのを覚えています。

それから50年近く経ちましたが、コンピューターはどんどん相互につながり、当時のSFでしかあり得なかった 全世界のコンピューターが高速無線でつながっているということは夢のようです。

話が長くなったので今月の読み物は休みです。


 

今月のひとこと 2023年4月号

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今月のひとこと 2023年4月1日


コロナもやっと落ち着きを見せてきて、あまり厳密にマスクをする必要もなくなってきました。 しかし人の多いところではコロナ以前からマスクをしてたこともあって人混みでは常にマスクをするようにしています。 これで風邪をほとんど引かなくなったと思います。

コロナもやっと収束したと思ったら昨年から、おそらくあと2年は続くであろうウクライナ戦争が始まり、さらにアメリカの FRB の急速な利上げの副作用として、アメリカの銀行が破綻し、おまけにスイスの銀行も実質的に破綻をするという、リーマンショックの時にこういう問題は解決され規制も強化されたはずなのに、また同じような状況になっています。

みんなは大丈夫だとは思っているのですが、リーマンショックの時も最初の異変から1年ぐらいで本当のショックがやってきたので、今回も大丈夫だと思いながらも身構えて疑心暗鬼になってるところもあると思います。

シリコンバレーバンクはどこかで見たことがあると思って、思い出しているとサンフランシスコの101号線の南へ向かって、マウンテンビュー辺りの左側に小さな銀行が、ぽつんと建っていて、そこにシリコンバレーバンクと看板が上がっていたように記憶しています。 流石にシリコンバレーだけあってとシリコンバレーの名前を冠した銀行があるなと、記憶にありましたが、その後は急激に成長して、行内の体制が追いつかずに、こういう状況になったのだと思われます。

アメリカの金融緩和が遠因になっているのは間違いありませんが、日本も金融緩和を延々とやっているので、そういう類の副作用が出ると思っていましたが、未だに顕在化していません。 それで逆に海外からは信用されて、この経常収支が赤字の状態においても円高に振れているという状況です。

石油が上がったことで貿易収支が赤字になり、さらにそれに引きずられて経常収支が赤字になって国として一時的とは言えトータルで赤字になっています。 日本の国としては世界最大の債権国でありますし、経常経常黒字がずっと出ていたので、いくら国債を出そうとも海外から見れば、ビクともぜず円安には触れないはずであったのですが、急激な円安に振れてしまったということが一時的にありました。

依然として世界最大の債権国であるので、そう簡単に永続的に円安に振れることはないと思いますが、日本の国の富が経常黒字が減って、広い意味の外貨準備が減っていくと、国が滅びることになると思います。 個人金融資産が2000兆円もあるので、まだしばらくは大丈夫ですが、これが減少していくと、人口減ち相まって国が滅びるんではないかと思っています。

ムーアの法則で有名なゴードンムーアが、ハワイの自宅で94歳で死去しました。 本欄の1996年の初期の記事で https://blog.masuda.org/19960801/3818 COMDEXに行ったときに、当時のインテル社長のアンディグローブの講演で2011年には10億トランジスタのCPUが出てくると言われてビックリしたのですが、これもムーアの法則で見てみると自然な延びで、実際にもそうなっています。 一時は微細加工の限界が原子サイズになるので、ムーアの法則も適用できないと、限界説もありましたが、その後も半導体はどんどん進化していて、留まるところを知りません。

ムーアは、中学生の頃におもちゃの実験セットで黒色火薬などを作って遊んでいる内に科学に興味を持ち、高校時代にはニトログリセリンを作ったこともあったらしく、私も中学生のころに黒色火薬を作って、誤って爆発させてしまい、危うく左手を失うところでした。 未だに傷跡は残っています。

その後サンノゼ州立大学、バークレー校、カリフォルニア工科大学で博士号を取得した、とのこと。 ウィリアム・ショックレー博士に誘われてショックレー半導体研究所に入社。 その後退社し1957年にフェアチャイルドセミコンダクターを設立した。 ノイスと共に会社を去り1968年7月18日にインテルを設立し、翌8月に従業員第一号としてグローヴを採用した。 私は1972年に就職した会社の図書室でマイクロチップの8008の記事を見て衝撃を受けたことを覚えています。 その時は個別部品でCPUを組み立てていたので、とうとうチップになったかと感銘をうけました。

当時の会社はシリコンバレーに研究所を持っており、ここに電卓の先駆けとなるビジコムからチップ化の話が持ち込まれたようですが、技術が無くて断ったら、その案件がインテルに行って、インテル発展の切っ掛けになったそうです。

CPUの次の飛躍がどうも始まったようで、私が注目していた技術ジャンプがあったようです。 最初のジャンプは Deep Learning でこれにより音声認識の性能が飛躍的に向上し、人間と変わらなくなりました。 今回のChat-GPTを始めとする大規模言語モデルは、このDeep Learning の延長線上にあるとは言え、規模と言う面で、飛躍的に性能が向上しています。 所詮は文章のつながりを学習するだけとは言え、人間も同じような学習の上で知能を発揮しているわけですので、根本的な創造性のところは異なりますが、80%は学習の結果なので同じと言えば同じです。

最近、規模の拡大が想定外の性能向上をもたらすと言われています。 Deep Learning も開発者の意図するところ以上の性能を発揮しました。 今話題となっているGPT-3のニューラルネットワークのパラメーター数は1750億個、発表されたばかりのGPT-4は5000億から6000億と言われています。 さらに学習データの量は、GPT-3の3,000億トークン程度から、10兆トークン程度になると予想されています。

こうなってくると開発者の意図の想定を超えた性能を発揮するようです。 文章を全部絵文字で表すとかは、全く想定外の結果です。 人間の脳髄も単純な神経シナプスが何十億と言う数で意識が芽生えているので、今回のAIもここまで規模が大きくなると、AI意識かどうかはわかりませんが、何らかの性能ジャンプがあると思います。 以前から次の技術ジャンプはどのようにして起こるのか、ずっと注視してきましたが、そのジャンプの少なくとも始まりであることは間違いない様です。

GPTに代表される大規模言語モデルは、今のところ何が出来るのか探っている状態でしょう。 他方デスクトップPCでも使える言語モデルも登場していて、自前の特定の学習データを入れて使うと言うような応用もあるようです。 例えば学習指導要領は小学校編だけで3,366頁におよぶので、これを学習させ質問Botを作ったと言う例があります。

大学の入試試験を解かせると東大合格レベルだとか、司法試験を受けさせると合格レベルだとか、記憶に頼る試験に関しては、優位にあると思います。 他方、本欄もGPTで書かそうとしたのですが、なかなかうまく行きませんでした。 他のGPTで作ったと言う記事も、斜め読みするだけでAIが作ったと言うのが分かります。 これは当然で、新しい情報は学習しようがないので、文章がもっちゃりした、一般的な記述が目につきました。

さらに知らないと言う事を回答しないので、エープリルフールではないですが、言語モデルのデータだけを元二平気でうそを並べます。 そのウソも、完璧に近いもっともらしい話に出来上がり、ウソと見破るのが難しいです。 AIの悪用を恐れてGPT-4以上の開発を一時停止するように、AI界の重鎮やイーロンマスクが声明を出しました。 一種、生命科学の研究制限のようなものでしょう。 止めることは出来ませんが、開発を遅らせて、その間に対応策を講じる時間を得ようと言う事です。

実は、このBlogもBPTで造ろうとしたのですが、GPT-3 は2021年までのデータしかなく、もちろんのことAIが自分で新しいことを書ける訳でもなく、すくなくともネタは入れてあげないと作文してくれません。 さらに今月の読み物の「李王家(りおうけ)の縁談」の解説を書かそうとしたのですが、2021年にはこの本は出版されていないので、過去の恐らく韓国で出版された李王家に関する資料があって、林真理子はそれの翻訳者のされてしまっていました。 出来が良いだのと勝手な解説も創作していました。 全くのデタラメで、即没にして自分で書きました。 世間で言われている程ではないです。

一方、作詞などは人間が作っても、何処かで聞いたような文句が並ぶので、これはAIが作っても大差ないと思います。 そのまま使うのはあまりなので、下書きとして使って、人間が推敲するのがベストだと思います。 いずれにしても、生産性は大幅に上がります。

今月の読み物は、林真理子さんの『李王家(りおうけ)の縁談』文藝春秋 2021年11月25日 1,760円

梨本宮伊都子(なしもとのみやいつこ)娘の方子(まさこ)妃の結婚相手探しに奔走し、韓国の純宗(スンジョン)皇帝の弟で、日本に留学中の李垠(イウン)という青年がいた。日本の皇族と同じ地位を約束されていたので、結婚させたが第1子が韓国で死亡し、その後の関東大震災で避難生活を余儀なくされた。

伊都子はイタリアで生まれたので、この名が付いた。 母親は鍋島 榮子(なべしま ながこ)。鹿鳴館では戸田極子と共に鹿鳴館の華と呼ばれた。 お陰で美人に生まれついた。

秋篠宮家の長女・眞子さんのご結婚に伴い「皇族の結婚」が注目されているが、タイミングが重なったのは「本当にたまたま」らしい。 戦前の皇族・華族の結婚問題を描いた。伊都子は16歳の時からほとんど毎日、日記を書き続けた。この日記や資料が元になっている様子で、現実感があります。

韓国の将来の皇帝となる人物との結婚は、将来に問題が出るのを分かっているはずですが、地位に拘って踏み切っている。 この辺の感情も日記を元にしているので、物語なのだが実際の状況とはそんなに変わっていないと思います。 日本政府の韓国併合方針とも合致したので、その方向に動いたのか。

ワクワクしながら読むものでは無いですが、皇族・華族フェチの方はどうぞ。


 

今月のひとこと 2023年3月号

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今月のひとこと 2023年3月2日


前回の本欄で、ChatGPTについて少し触れましたが、それ以降の一か月で話題が沸騰しました。 先月の時点でも結構な話題になっていたのですが、この一か月で一般の新聞にも登場するぐらいに、毎日何かの話題があるようです。 それで前回の投稿以降、今回の本欄は是非ともChatGPTで全部作ってみようと思っていました。 しかし問題がいくつかありました。

ChatGPTのデータが2021年までなので、本欄が書いてるような最近の数ヶ月以内の話題というのは、データがありません。 それとやはり自分の意見というのはないので、どう思うかということは、なかなか出てきません。 しかしながら意外に思ったのは、人間らしい「すみません」とかそういう言葉がどんどん出てきて、感情が入っているわけです。

感情を入れることも可能なわけで、ここに引用した URL は感情をインプリメントした会話になっていますが、これは完全に人間との会話と思っても良いような会話です。 怒ったり喜んだり悲しんだり嬉しかったりそれをどんどん表現されていてびっくりしました。 これは2001年宇宙の旅で見たHAL9000とのやり取りを思い出しました。 ものすごく似てるんではないかと思いましたので聞いてみました。

HAL9000とどっちが優秀ですか?

HAL9000と私の比較は正確ではありません。私たちは異なる種類のAIであり、異なる目的で設計されています。HAL9000はフィクションのキャラクターであり、航空宇宙における作業の自動化と制御を担当することを目的としていました。一方、私は自然言語処理や情報検索など、幅広い用途に利用されることを意図して開発された言語モデルです。したがって、私たちの能力や性能を直接比較することはできません。

人工知能には自意識がないということですが、これと人間との会話のやり取りとの間の自意識の差というのはどこにあるのだろうと考え込んでしまいます。 それともう一つ驚くのは日本語そのものを完全に理解してるということです色んな言い回しをしてもちゃんとその意味をきちんと汲み取ってるように見えます。 質問してみました。

日本語の意味は何処まで理解していますか?
私は日本語の意味を理解することができます。しかし、私が理解できるのは、私が学習した日本語の範囲内であり、私が知っている単語や文法規則に基づいて処理を行うため、時には文脈や表現方法によっては正確な理解ができない場合があります。また、日本語が複雑な表現方法を持つ言語であるため、完全にすべてを理解できるわけではありません。

多くの人がコメントしているように質問のやり方によって答えが大幅に変わってきます。 良い質問をすると良い答えが出てくる、細かく聞けば聞くほどちゃんとした答えが出てきて、大雑把に聞くとそれなりの大雑把な答えしか返ってこない、という感じがします。 いずれにしても下手な電話やチャットによるサポートセンターとの会話よりましな会話でになっていると感じます。

下の写真の URL には88種類の利用例が書かれています。 こ
の中に当然Blogを書くというのもあるのですが、面白かったのは私の文体をに似せて書いて欲しかったので、まず URL で指定しましたが、こういう特定のことはできないと断られました。 次に私の名前のBlogということで指定すると、ちゃんと対応してくれて、私の文章に似たような文章になりました。 まあいずれにしてもこちらからの日本語をきちんと理解してることには間違いないです。 それと GPTの勘違いで、私のブログ全体の印象をが回答されましたが、これもちょっとびっくりです。 それなりの印象回答でした。

いずれにしても一部で言われてる文筆家の仕事がなくなるとかいうことはないと思います。 自分の意見とかそういうの何処かで入れ込まないと、それが自動的に生成されるわけではありません。 自分のBlogを特に最近の話題について書くというのはなかなか難しくてこれは断念したわけです。 しかし IoT に関しての回答を載せておきますが、一切手を加えていませんのでまあこういう回答が出てくるということです。

私は人工知能の次の大きなステップは自意識を持つかどうかということだと思っていましたが、この GPT との一連のやりとりを見ていると人間の意識とは一体なんだという疑問に突き当たります。 特に先ほど示した感情をインプリメントした会話のやり取りは全く人間と同じで、こちらが逆に感情移入してしまって、ある意味では非常に危険なことになるんではないでしょうか。

この他にはプログラムのコーディングをやってくれるとか、バグを見つけてくれるとか、はたまたややこしいエクセルの関数を教えてくれるとか、文章の校正もやってくれるみたいですので、一度この私の音声認識した文章を校正してもらおうと思います。 本欄は、音声認識》》GPTで校正》》手で修正 と言う手順で作ってみました。 GPTの校正で感じたのは、やはり日本語は全体としては理解していないので、意味の通らない音声認識の誤認識や重複発言まではは修正できませんでした。

質問です。 あなたには自意識はありますか?
私は人工知能の一種であり、自我や自意識は持ちません。私はプログラムによって動作するコンピューター・プログラムであり、人工知能の開発者が私に与えた情報を元に、人間のようなタスクを自動化することができます。ただし、私は言語処理や情報処理に関しては人間以上の精度やスピードで処理が可能です。

 

以下はBlogのネタにしようとした文章。 手は加えていません。
最近のIT分野の話題についてBlog風にまとめてください
以下は、Blog風の文章で最近のIT分野の話題についてまとめた例です。
最近のIT分野では、注目すべき話題が数多く報じられています。その中でも、人工知能やブロックチェーンなど、革新的な技術が続々と登場しています。
まずは人工知能です。AIの進化に伴い、様々な分野で活用されるようになってきました。例えば、医療分野では、病気の診断や治療方針の決定にAIが活用されるケースが増えています。また、自動運転技術の進化により、AIが車の運転を制御することも現実のものとなっています。
次にブロックチェーンです。これは分散型台帳技術の一種であり、改ざんが困難で、かつ透明性が高いという特徴があります。このため、金融業界や製造業など、様々な分野で利用されています。例えば、金融業界では、仮想通貨の取引にブロックチェーンが利用されています。
また、最近では仮想現実(VR)や拡張現実(AR)技術の進化にも注目が集まっています。これらの技術を利用することで、新しい体験や情報の提供が可能になります。例えば、VRを活用したバーチャル旅行や、ARを使った店舗内案内システムなどが、実用化されています。
最後に、セキュリティ分野も注目すべき話題の一つです。近年、サイバー攻撃が増加しており、個人情報の流出や企業の被害が相次いでいます。そのため、セキュリティ対策の重要性が高まっており、AIを活用したセキュリティ技術が開発されています。
以上、最近のIT分野で注目すべき話題をいくつか挙げてみました。今後も、テクノロジーの進化が続くことで、私たちの生活や社会に様々な影響を与えていくことが予想されます.


今月の読み物はこれはもちろん「安倍晋三 回顧録」単行本 2023/2/8 安倍晋三著, 橋本五郎, 尾山宏, 北村滋 (監修) Kindle版 ¥1,900 単行本 ¥1,980

現職を退いて、すぐにこのインタビューを始めて昨年の1月に出来上がったらしいのですが、流石に実名や裏話がどんどん出てきているので、本人が躊躇してお蔵入りになっていたの、夏に昭恵さんが OK を出して出版に至ったということです。

確かにこれは躊躇するわなと思いました。 いろんな人の名前が巻末に人名リストが延々と続くぐらい出てきます。 また本人の意見なので正しいかどうか別にして、それそれに対しての印象とか自分の政策の正当性とかがどんどん出てきます。 また失敗も書かれています。

やはり都合の悪い部分の段落が非常に短くなっています。 全体として橋本橋本さんがインタビューをやってると思うのですが、橋本さんと安部さんの会話が目の前でに聞こえてくるようで読むのを止められませんでした。 いずれにしても本人の話なのでそれが間違ってるか正しいのは、別の問題だと思います。 橋本五郎さんも結構突っ込んだ質問をしている感じで、都合の悪いところは後でカットしたように見えます。

いずれにしても現職時代が長かったせいでしょうが、現職から時間をおかずに書かれたインタビュー回顧録としては非常に興味深いと思います。 トランプ政権のボルトン回顧録が非常に短い間に出されましたが、これもそれと似たような感じで生々しい感じがします。 それと巻末に国葬儀の弔辞が野田明彦、麻生太郎、菅義偉と掲載されていますが、これももう一度読んでみるとなかなか興味深く、それぞれの思いが込められていてなかなかのものです。


 

今月のひとこと 2023年2月号

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今月のひとこと 2023年2月号


コロナもやっと収まりつつあるみたいです。 、中国国民のほとんどがコロナ感染したので集団免疫ができたのか、心配された中国での感染爆発は思ったほどではなかったようです。 他の民主主義国での自然免疫獲得が全て失敗したのですが、さすがに強権国家では自然免疫は達成できるようです。思ったほど新たな変異種も出てこなかったようで安心です。

中国が多少へこむのを期待するのが半分、中国に立ち直ってもらわないと世界経済が持たないと言うのが半分の複雑な気分だったのでは無かったでしょうか? 自然免疫が切れた頃に、また感染が蔓延するのではないかと心配です。 日本では5類にしようという話にもなっていますが、毎年インフルエンザは結構流行しているので、今後はインフルエンザとコロナとの2種類のワクチン接種を毎年するようになるのでは無いかと思っています。

最近またテスラが非常に話題を集めています。 自動車の値段を上げたかと思えば、今度は大幅に下げたりして中国では大騒動になってるみたいですが、日本でも高い時に買った人は不満に思ってると思います。 いずれにしてもテスラというのは EV自動車 としての品質や性能の面と、それ以外のエンターテイメントを含む新しいコンセプトの乗り物と言う二面があると思います。

EV自動車というのは基本的に従来のガソリン車と同じ自動車あって、私は乗ったことが無いのですが、色々噂を聞いていると、自動車としての出来はイマイチだと思います。 外装も昔のアメ車と揶揄されていた品質らしいですし、内装も値段の割に貧弱で、所々汚れていることもあるそうです。 基本的に店舗がないのでメンテナンスがあまりが行き届かなくて出張修理に来るということらしいですが、これがなかなか予約が取れず料金も高いと言う事らしいです。

自動車としてそのものの作りとしては、例のギガキャストで車台をエイやとダイキャストで作ってしまうらしいです。確かに車自体はがっしりして車体の剛性は上がるとは思いますが、乗り心地の面では多少車体がよじれてショックをいなすほうが良いのではないかと思います。 それと基本的に修理ができない、もしくは非常に高くつくということがあるらしく、高額な修理では新車を買った方が良いと言う話もあります。 しかしボルボが中国資本のせいか、採用したとの話もあります。

通常の自動車と見た場合には、どこまでレベルが高いのか低いのか、よく分かりませんが、新しいコンセプトの自動車としてはなかなか面白くて、全てがタブレットで操作出来ることがあって、車自体のバージョンアップも可能で、オプションの追加も通信でできるということです。

そもそもハードウェアと言う製品づくりの観点では、一度製造してしまうと、それがすべてでその後に発生するのは不具合だけであって不具合は治さないといけない事になって、自動車だとリコールと言うことになります。 テスラの場合は、すべてが発展途上で常に新しい機能が追加され、システムとの考えと似ていると思いますが、問題は自動車は非常に危険で、ちょっと間違えると人命に関わるというものであることを、忘れてはいけないとと思います。

失敗したらやり直したら良いというのはイーロンマスクの基本コンセプトみたいですが、これは私が10年ぐらい前に中国の現地工場へ行った時に言われた事と同じです。 この時に日本はゼロデフェクトで不良品ゼロを目指していました。 中国の工場では、何か問題があれば取り替えるか、やり直してたら良いと言う事で、その違いにショックを受けました。 これと同じことをテスラは自動車でやろうとしてるのですが、自動車は人命に関わるものなので、そこは同じに考えるわけにいかないと思います。

何年か前のテスラの自動運転のビデオがやらせだ、という話が出ていますが、何年か前では当然これはシナリオに沿ったコマーシャルフィルムだと、私は思っていました。 ビデオを見ていると、フりーウエイ280から東の方に曲がってテスラ本社の玄関で降りて、駐車場までは自動車が自走していくというようなシナリオですが、これが何年か前に実現していれば革命的です。 現実にはレベル2の自動運転も怪しいと言う事です。

テスラの自動運転は 「フル・セルフ・ドライビング」 と言っているようですが、実際にはレベル2の自動運転です。自動駐車の比較デモを見たのですが、これすら他の競合自動車に比べても貧弱で、まともに駐車出来ませんでした。 自動ハンドルも手を添えていないと駄目なのですが、これのセンシングがトルク方式になっているので常にハンドルに力を掛けていないと駄目で疲れます。 他の自動車メーカーは、だいたい静電方式にあるので触っているだけで良いのです。

トルクを掛けていると車のハンドルは反対側に修正しようとしますので、適当な重さの重りをぶら下げると、直進で釣り合うわけです。 その適当な重さの重りは、ちゃんと Amazon で売っていました。 これは先日死亡事故を起こした時に、そのドライバーが重りを使っていたという記事があったので、それで探してみるとちゃんと売っていました。 静電式の場合は濡れタオルをかけておけばいいとかいう話がありますが。

いずれにしてもテスラの宣伝と裏腹に実際の自動運転性能は低レベルだと思います。 少なくとも日本においてはカーナビのルート案内すら非常に酷いそうで、テスラユーザーは、カーナビはスマホを使っているそうです。 一般的に国産でも特に輸入車のカーナビのルート案内は非常に怪しく、とんでもない所を目指したり、同じルートをぐるぐる回るような経験はしたことがあります。 テスラはそれに輪をかけてダメみたいです。少なくともカーナビのルート案内をちゃんと出来ないのに、何故レベル3とかレベル4が出来るのか、これは不思議でしょうがないです。 だからテスラ車の自動運転に関しては良いイメージが先行しすぎていると思いますし、今のままでは自動運転は夢のまた夢になりそうです。

イーロンマスクは生産出荷した全車自動車からデータを集めて、あと何億km ものを学習をすれば、うまくいくというのがと言ってるみたいですが、そういうことでうまく行くのか信じられません。信号を一つとってもカメラだけのセンシングは難しくて、特に前に車がいるときは見えないわけですから、それをどう判断するかと言うのは、単にカメラで信号を認識したら良いというものではないと思います。 人間は何億 km も走らなくても、延々と学習しなくても、ちゃんと運転できるわけですから、単なるディープラーニングの学習だけの問題ではなのでは無いかと思います。

人工知能の話で最近話題を集めているのは ChatGPT です。 従来の検索にとって代わると、Googleが危機感を露わにしたことで話題を集めました。 基本的に英語なのですが日本語バージョンもあって、日本語は時々エラーになってしまうらしいのですが、英語の場合は完璧に通常の会話ができるようです。 おまけにソフトウェアのコーディングもできるらしいので、コンピューターウイルスを作り出すことも可能である事が問題になっています。

通常の検索より一段も二段も上なのですが、いずれにしても知性があるわけではなく単なる情報をネットでくるということだけなのです。 学問と言われている世界では、文献を読むことが重要な仕事ですので人間が文献を探して読み込むことと、AI が文献をネットで探してくるのと、どう違うのかと言われると難しい点があります。 日本語でやってみたら、応答に少し時間はかかりましたが、うまく行きました(写真)。

いつも思うのですが日常会話でも、そんなに複雑な会話をしていないので、適当に返事を返すと会話が成り立っているような気がします。 以前に本欄でも紹介しましたが、30年ぐらい前にパソコンが流行りだした頃に「人工無能」というフリーソフトがあって、何か話しかけると適当にでたらめな答えを返してくるのですが、意外と会話が成り立ってるような感じがして、非常によく覚えています。 だから今の AI に関しては、それとは全く違うと思いますが、専門的になればなるほど文献を読み漁ることとどう違うのかというのが、常に疑問に思います。 検索したら、現在でも立派に人工無能は生きていたのですね(写真)。 少し進歩していました!!

人間の知性というのは一体何なのかという根源的な問題を突き詰められるのではないかと思います。 ゲーデルの不完全性定理みたいに、今の論理学の中では知性があるのかないのかの判断はできないのかもしれないです。 もう一段上のメタ論理がないと判断ができないのかもしれないです。

今月の読み物は、志向を変えて、「平安京の下級官人」講談社現代新書 2022/1/19 倉本 一宏 著 Kindle版 (電子書籍)¥979 新書¥1,034

この時代の文献がこんなに沢山あるとはビックリしました。 当時生活した人々が生き生きと描かれていて親近感が出ます。 古文書の記述が延々とあるのですが、ところどころ筆者のコメントと言うか印象が入っているので救われます。 テーマ毎に分かれているのも読みやすい。 人の名前が頭に入らないのが辛いです。 あまりゆっくり読むと挫折します。

平安のお役人もつらかった?
古記録から浮かび上がる庶民たちの人生!
五位以上の貴族と六位以下の下級官人たちの埋めがたい格差、下人同士の闘乱、平安京を彩る諸芸の人びと。
平和で優雅な時代の苛酷な日常を描き出す一冊。

・上級貴族の邸第は一町四方、下級官人は四分の一町四方が標準
・下級官人は、家に築地塀を築いたり、檜皮葺にすることは禁止
・親が下級官人であれば、出世は事実上閉ざされていた
・任官を切々と訴える書家の申文
・官符を偽作した七十六歳の涙
・清少納言の兄の殺害事件
・道長邸で盗まれた二千両
・下級官人たちの抗議の訴え
・疫病に襲われた平安京の感染対策
・鴨川洪水の被害
・死穢は三十日の忌み


 

今月のひとこと 2023年元旦号

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今月のひとこと 2023年元旦号

新年、明けましておめでとうございます。 今年は昨年末からいろいろあって、投稿が遅れてしまいました。    令和5年は以前の生活には完全には戻らないものの、多少は平穏な時期になるんではないかと密かに期待しています。

過去あれだけの金融緩和をして無事に終わるわけはないと思っていましたが、その影響があまり出てこなかったのは不思議ですが、やっと今頃になってその影響が出て来ました。 凄まじい量のお金が世の中に出回っているので金融緩和を始めた頃はこれだけのお金が出ていったら、単なるインフレではないにしてもいろんな想定外の影響が出てくるのではないかと思っていましたが、追い打ちをかけたのがロシアのウクライナ侵攻で、一気にインフレ傾向が強まりました。

おそらく春先には何らかの方向が見えてくるのではないかと思いますが、この21世紀になって第二次世界対戦のような火砲をメインにした消耗戦がこれだけ展開されるというのは夢にも思わず、第二次世界対戦の映像を見ても、あまり変わらないというのが非常にショッキングです。

中国も北朝鮮も軍備を増強しており、日本はロシア含めて専制主義4カ国に囲まれている国でしかも、少子化をはじめ、政府の債務残高も GDP の200%を超えている、世界でも例を見ない状況ですのでもう少し危機感を持つ必要があるでしょう。 世界的なインフレ傾向と、それに反して日本の出遅れが逆に気になるところですが、日本のインフレ傾向も徐々に強まりいくと思います。

岸田政権も重大政策を遂行していて、防衛政策も歴史上の大転換をしていると思います。 国防については真剣な議論をして、国民全体が国を支えると言う観点が必要で、全国民が少しづつでも負担する増税も当然だと思いますが、大きな目標に比べて、増税はしないと言う低レベルの議論になってしまっています。

少子化とインフレで更には政府債務の増大で実態としての国家が縮小していけば、国防も意味がなくなって来ます。政権も大転換を唱えているのですがもっと評価されて良いと思うのですが、どうもやり方が下手で、根回し無しでどんどん進めるので不協和音が発生し、結果的にその評価が落ちているんではないかと思います。

菅総理に菅官房長官が必要だと言われたことがありますが、岸田政権にも菅房長官がいれば、もう少しスムーズに実行でき、評価も上がったのではないかと思います。要するに官邸の力が安倍・菅政権に比べると非常に弱まっていて、グリップが効いていないんではないかと思います。

コロナも少しマシになってきたと思ったら、寒くなって今度はインフルエンザとのダブル流行になってしまったようです。 私も初めてインフルエンザのワクチンを接種しました。 年末からコロナの感染者も年末からじわじわ上がってきており、特に隣の中国では感染の大爆発が起きていて中国からの感染も心配されます。 さらに何億人という感染が同時に起きているのでウイルスの変異が非常に心配になるところです。 感染の強いさらに毒性の強いウイルスがたまたま現れると、これが非常に大変なことになると思います。

いずれにしても従来の感染源も、ほとんど中国発祥です、SarsにしてもMarsにしても中国発生で、このコロナが治まったとしても、更に将来中国発祥の新たなウイルスが発生する可能性が大いにあります。 中国が通常の国家であれば良いのですが、隠ぺい体質があるので。被害がますます大きくなっていきます。 完全押さえ込みが不可能であるというのも中国は思い知ったと思うのですが、今後また将来何年か経って新たなパンデミックが生じたときにどうなるか心配です。

おそらく中国も春先には春節の大流行が終わって、これだけ感染すると自然免疫ができると思うのですが、何とか落ち着くのではないかと思います。 その時点で日本もとりあえず一度は小康状態になるのではないかと思っておりますが、その後の夏の流行はどうなるのでしょう。 いずれにしてもこう言うパンデミックが常に何年かおき少なくとも何年かおきには常にあるということを考慮に入れて生活しないといけないと言うのが昨年の大きな教訓であったと思います。

昨年の科学分野の10大ニュースを調べてみました。サイエンス誌が発表していて、その中のトップがやはりジェームズウェッブ宇宙望遠鏡でありました。 これを稼働を始めた直後に隕石が衝突して破損したのですが、幸いにもその破損の程度が低かったので、なんとか影響の少ないように稼働させているようです。 他のニュースは細かいマニアックなものですが、やはりウイルス関係のニュースが多いと思います。 次点となった九つの業績は以下の通りです。

▽これまでの約5000倍もの大きさを持つ巨大バクテリアの発見
▽多年生イネの品種の開発
▽中世の黒死病が欧州人の遺伝子を変えたことについての新たな洞察
▽永久凍土層に保存された環境DNAから復元された200万年前のグリーンランドの生態系
▽RS(呼吸器合胞体)ウイルスワクチンの開発の進展
▽小惑星に宇宙機を衝突させて軌道を変更させるNASAの実験ミッション「DART」
▽米史上最大の気候変動対策を盛り込んだ「インフレ抑制法」の成立
▽画像生成などクリエーティブな人工知能(AI)の急速な発展
▽多発性硬化症を引き起こす可能性のあるウイルスの同定

さて我が家では昨年に導入した Alexa が孫達の格好の遊び相手になっております。最近生まれた子供達は生まれた時からSiriとか Alexa とか一緒に過ごしてるので、何のためらいもなく会話をしています。 さらに Alexa は会話の設定が非常に洗練されていて多少の問いかけにもちゃんと筋道立って回答をするようです。

テレビにも連動させてたのでテレビのオンオフも音声だけでできるようになりました。以前はこんなものあまり意味がなくて面倒なだけだと思ってましたが、手が塞がってる時やリモコンが手元にない時には非常に便利だと思います。 テレビリモコンは汎用設定にしたのですが地デジも BS もチャンネルも皆ちゃんと動きます。 特にリモコンの信号が複雑で対応できない日立のエアコンはプログラムリモコンでも対応できないもの多いのですが Alexa に接続したリモコンはきちんと対応してくれました。

久々の今月の読み物は、国防政策の変更のテーマを取り上げたので、その関連の読み物として「国商」を取り上げました。

「国商 最後のフィクサー葛西敬之」 単行本 2022/12/14 森 功 著 Kindle版 (電子書籍) ¥1,815 単行本 ¥1,980

主役のJR改革3人組の一人の葛西敬之は以前から興味のある人だったので読んでみました。 奇しくも安倍総理の死去1か月前に死去と言うドラマティックな人生で、案の定と言うか当然と言うか、伊藤忠の瀬島龍三と親密であったし、安倍・菅政権の人事まで介入したとのことで、リニア新幹線は、元から少し無理があると思っていましたが、その内情を知ることが出来ました。 読み物としてはあまり面白くないですが、政界の裏側を理解するのに役に立ちました。 以前から何となく腑に落ちなかった話もある程度理解が出来ました。