今月のひとこと 1997年 7月から11月号

11月30日

    今月はCOMDEXにも行かずにあちこちウロウロしている間に、大証券会社が潰れるとかで、何かと新聞から目を放せない毎日でした。 アメリカでも日本の経済の先行きが心配されていますが、幸い株価は反発しているようで、しかしアメリカはダウ平均7500ドルで安定し始めたのとは程遠い水準です。

      COMDEXの方は「Windows CE ショー」だったようで、昨年はかなり意識して見たのですが、1年遅れでやっと勢ぞろいしたと言うところでしょうか。 消費電力とコストの関連でいまだにモノクロが多いようですが、そのうちにはカラー化されるのは時間の問題でしょう。

        サンクスギビングデイと週末にはさまれた金曜日の USA Today からインターネットの話題を少々引用しましょう。 アメリカのインターネットユーザの平均像は、2.2年の経験、1.5時間/日のアクセスで42%の人がアクセス時間が長くなったと言っているそうです。 それで何がその代りに減ったかと言うと、大半の59%の人がテレビやビデオを見る時間が減ったと言っています。 自分に引き比べると確かにほとんどテレビは見なくなったし、ビデオも以前ほど活躍しなくなりました。 テレビとインターネットは相関関係にありながら例えば ウエブTVのビジネスははかばかしくありませんが、何かのキッカケで爆発的に伸びるのかも知れません。

          インターネットそのものも以前からあったわけですが、MOSAIC と言うブラウザが出現して、状況は一変したわけです。上記の記事からでも分かるようにインターネットはほとんど電話と同じような社会インフラとして定着しました。 一つのソフトウエアがこのような社会変化を一気に引き置こす事は極めて稀でしょうが、現実に目の前で出来事が起ったわけです。

          この記事の横にビデオメールの記事がありました。これによると、みんなビデオコンファレンスをやりたがっているが、電話と同じような問題があって、電子メールでのビデオメッセージがこれから増えるであろう、と言う記事です。 これで思いだしたのが、電子メールを使う人にも2つの分類があって、Web以前 とWeb以後に分かれると言うことです。

          Web以前の人は、せいぜい 9600bps、下手すると 2400bpsで通信をしていた人で、クライアントのみならず、サーバー間でも9600bpsと言う時代はあって、こう言う観点で言うとメールは出来るだけ短く、シグネチャも短く、ファイルの添付などはもっての他で、ましてや音声メールやビデオメールは論外と言う事になります。 当時もプロバイダと言うのは存在しましたが、お互いのメールを転送し合うボランティア的な運用にほとんど頼っていたので、偏見でなくても何となく罪悪感が伴なったのです。

          Web以後はこう言うことは無くて、クライアントですらほとんど28Kbps以上の通信速度で、サーバー間は最悪でも128kbps、 良ければ1.5Mbpsで使えると言う時代に最初から存在するわけです。 おまけにお金さえ払えばいくらでも高速の通信が買えるのです。 こう言う人々にとっては高速通信は当然存在するもので、使えるのならトコトン使えば良いと言う発想ですからこう言う、ビデオメールのようなアイデアが出てくるのでしょう。

          本当にこうなるのかどうかは不明ですが、USBポートにつながるビデオカメラが沢山出てくると、かなり便利になることは間違いありません。以前にビデオカメラを標準装備したPCがありましたが、こう言うインフラが整わなかったので、あまり使われずに姿を消しましたが、通信という大きなインフラが整いつつある現在では有用な使い方が出てくるはずです。

          この他にも、Fry’s で見つけたシンガポール製のインターネット電話装置。 両方に同じ装置が必要なのですが一応つながるようです。 それにしても電話線につないで電話すると言う昔ながらのスタイルで、しかし中身はインターネットと言う、理屈では分かっていますが目の前でやってみせられると不思議な感じがします。 要するに、電話線でプロバイダにつないでその上でインターネット電話で話しをすると言うことです。電話自体も通常の電話で、電話と電話回線の間に箱が入ると言うだけです。 これで片方300ドルは高いのか安いのか。

          一般的なPCから通常の家庭の電話につながるサービスも始まっています。 こちらは世界中どこでも10セント/分だそうで、市内通話の高い日本ではもっと高くなりそうです。 しかも料金体系の関係でまだ日本へのサービスは行っていないようです。 まあ通常の電話でも アメリカから日本ですと最安料金は35セント/分ですから、通話品質を考えると目的によると思います。

          さて今回は年に何回も無いアメリカの休日の一つである Thanks Giving Day にぶち当りましたので、その話題を1つ2つ。 ハロウインが終わって Thanks Giving から クリスマスで新年と言うのが年の後半の行事と言うか習慣です。私もなぜThanks Givingと言う習慣があるのか詮索はしていなかったので、今回少々聞いてみました。 それによると、アメリカに移民してきた当座の話で、当時はいわゆるインディアンとは仲よく暮していて、あるとき移民の方は七面鳥を、インディアンの方はとうもろこしなどを持ち寄ってパーティと言うかお祭りをやったのが始まりだそうです。 それでこの日は家族でターキー、七面鳥を食べる習慣となったと言うことです。 私もこの日だけは特別にターキーを置いているファーストフード店で七面鳥を食べました。 日本でもクリスマスにとか言う習慣は少し有るようですが、元はと言えばこれが原点でしょう。 もっとも日本では本当の七面鳥はいないのでチキンで代用です。 味はほとんどチキンと変わらず、油が少なくスカスカして、まあ本当においしいものとは言えませんが、お祝いと言うか習慣的な行事のものはこんなものでしょう。

          サスガに店はほとんどが閉ります。レストランもさっき言ったような特別な店を除いてファーストフードは完全に閉っていました。なぜかドラッグストアだけは開いているようですが、ほとんど日本の正月みたいでこれほど見事に店が閉るのは始めて見ました。この時は旅行をする人も少なく、飛行機はガラガラになるそうです。 一方でニューヨークでは有名デパート主催ののパレードなんかがあって、それなりにお祭り騒ぎですが、逆に言うとこれくらいしか催しものは無いようです。 しかし、スカスカのアメリカも良いものですから、一度この時期を狙って訪米してみてはいかが?


        10月28日

          他のページをチョロチョロいじっていると、このページを書く暇が無くなってしまって遅くなってしましました。 他のページもご覧くださいネ。

            前から危ない危ないと言っていたアメリカの株価がとうとう下がり始めました。 元はといえば、香港の株価の下落ですが、更に元はタイの通貨不安が原因でした。 米国の株価は最近はダウが8000ドルを境に行ったり来たりしていましたが、香港がキッカケになって一気に下がったようです。 NASDAQ はダウのもたつきにも関わらず一本調子で上げてきましたが、10月の中頃からダウと同様下落傾向です。

              こういう時に、またぞろマイクロソフトの問題が持ち上がってきました。 サンマイクロに訴えられたかと思う間もなく、再び司法省が提訴しました。 サンマイクロの件はみんなが固唾を飲んで見守っているうちに起きたので、当然と言うかなんと言うか、変な安心感みたいなものが有ります。 司法省の方はと言えば、以前一度失敗したことがあるので今度はそれなりの準備をしていることでしょう。 直接の原因はOSとIE4の抱き合わせ販売と言うことですが、基本的にはあまりに行き過ぎた独占のプラス面とマイナス面を見てマイナスが大きくなって来たと言うことではないでしょうか。 またアップルに、決定権は無いと言いながらも手を出したことも心証を悪くしているに違いありません。 もっとも、あの時点でアップルが倒産と言うことにでもなれば、本当の独占になるわけで、MS社としても難しい決心だったと思います。 しかしあの支援も3年と言う期限が付いており、期限後はどうなるのか良く分かりませんが、今のままだとMS社の影響力が強まりこそすれ、弱まることはないでしょう。

              MS社の論理はIEと言ってもOSの一部だ、Win98 で統合する計画だ、と言うことでしょうから、どこまでがOSでどこまでがアプリケーションなのかは明確ではありません。 しかし、問題は現時点でプラットフォームたるOSに仕様がいじられて不具合をきたすアプリケーションが少なからず有ると言う現実です。 まあ、このあたりが問題にされているのでしょう。

                今度はハードウエアの話ですが、またぞろ価格競争が始まり第2ラウンドと言ったところでしょうか? 前回は2000ドルの攻防でしたが、今回は1000ドルの攻防のようです。 ちょっと仕様が低いなと思ったら999ドルとかの値札が付いています。ケースやマザーボードなど主要な部品が100ドル以下で入手できるのですから、ハード商売は大変とつくづく思います。

                  こういう安いPCとちょっと前のDOSまで行かなくても Win3.1 との組み合わせでもたいがいのことは出来てしまいます。 DOSで思い出しましたが、最近はフリーのDOSが沢山出てきました。 著作権問題は良く分かりませんがMS社もドル箱ではなくなったのであまり追求はしないのでしょう。 最近も某メーカーのソフトを立ち上げるとDOSと言う表示が出るのです。 なぜMS-DOSでないのかな? と思っているとこのフリーのサードパーティのDOSでありました。 最近はOSがやたらと難しく、特にディスクの管理が複雑になって、昔ならちょっとコピーしただけで済んだものが、コピーが出来ないようなケースも多くあります。 それで最近はこういうDOSベースのツールがはやり出したのでしょう。ちなみにDOSベースで動かすとどんなアプリ(当然DOSアプリ)でも超特急で動きます。DOSの上で動くWebブラウザも有るようですから、またDOSの時代に戻るのかもしれません。

                  今回は一転、ドイツの話です。ミュンヘンから車を借りてアウトバーンを突っ走りました。 レンタカー店でオートマティックと予約しておいたのに、マニュアルしかないと聞いておおむくれ。しかし本当はBMWだったので、ほくそえんでいました。しかし、マニュアル車なんてほぼ20年ぶりで、おまけに左ハンドルで、手と足の足並みがそろわないことおびただしいものが有りました。 やっとなんとなくしっくり来たところで3日間のレンタは終了しました。

                  ミュンヘンから下へ下がってロマンティック街道を北上です。 本当にアウトバーンらしかったのはミュンヘンから南へ出るところまで。ここは本当に無制限で走れます。 やはりドイツの車はこう言いう環境に作ってあるので如何に300番台の安物BMWでも100Kmから130Kmぐらいではもたつくもののそれ以上になると俄然元気が出てきます。 しかし316iの悲しさで170Kmを超えると元気が無くなってきます。 そういう横をサーッと追い抜いていくのは必ずベンツに限っています。

                  ベンツと言えば思い出すのがダイアナ元王妃が事後を起こしたのもベンツですね。 アメリカではなぜか「ムセーリ」と言います。メルセデスの何とか読みでしょうが、良く分かりません。 しかし、最初はこれが同じ車と思わずに異なる車で、へーもっとすごい車が有るんやね、と勘違いしておりました。 ダイアナ妃の事件のときは、アメリカのモーテルでめったに付けないテレビを付けて、しかしやかましいので音は消していました。 どうせ英語のニュースはそれなりに気合を入れて聞かないと分からないもので (^^;; 。 最初は何かまた事故が起きたんかいな、と思っていましたがそのうちにダイアナ妃の若い頃とか子供の頃の写真が出てきて、コリャえらいこっちゃ、、と本気で気合を入れて聞きました。

                    ドイツに話を戻しますと、その日は有名なローデンブルクの町中まで堂々と車を乗り入れて、おまけにパトカーの横に駐車しましたが、後で見たら進入禁止なんですね。 知らないことは恐ろしい。 それからもう少し北に行ったモーテルかビジネスホテルか分かりませんが、お姉さんがいたのでと言うわけでもないのですが、そこで泊まって、明くる日は更に北上。行き着いたところから今度はアウトバーンを突っ走って元のローデンブルク付近まで戻って、そこから古城街道に入って西へ向かいました。ここはなかなか良いところで、ネッカー川沿いに走り、こちらから行くと最後は有名な哲学の町のハイデルベルクへ出ます。 途中、夕方に見つけたペンションと言うか民宿と言うかそこに泊ることにしました。

                    ここでハッと気づくと現金が無い。夕方で銀行は閉まっている、大体ロマンティック街道と異なってこの辺になると英語はまったく通じない、と言うハンディの中で、宿賃を聞くと50マルク。手持ちが50マルク札1枚。町中と言ってもあっという間に回れますが、回っても両替屋さんは全くなし。 夕食をとるレストランは何と言うことか、どの店でもクレジットカードは使えない。 ええいままよ、とヤケクソでそこら中をのポケットを探しまくると何と20マルク札が出てくるではないか! これを持って胸張ってレストランへ行って、テーブルに20マルク札を置いて晩飯と必ずビールが要る、とどうやって伝えたのかは記憶がありませんが、とにかく晩飯とビールと、更にはちゃんとお釣まで来ました。 メデタシメデタシ。 その頃民宿のおばさんは宿賃がもらえるのかもらえないのか、訳の分からん東洋人にヤキモキしていたようです。 後で気が付きましたがこのあたりは名前のとおり古い城がたくさん有って、その一部はホテルとして使われています。 今度チャンスが有ったらそこへ泊まってやろうと密かに計画しております。


                  9月23日

                    やっと「ハッキング、クラッキングの実態と対策」をオープンにしました。 何しろやたらと人気が高い? ので期待に応えてのオープンです。 元々このページは、ある講演会用に作ったもので、いまどきOHPでもパワーポイントでも無かろうと、あえてWebで作ってみたものです。 当座は中身も整理できていませんでしたので、出来た物から順に出そうと,、リンクを張っていなかったものも中にはあったわけです。 どうもこれを探し出して見られた方がおられるようなのです。 講演会参加者には前もってお知らせしたあったので、この関係以外からと思われます。 これ自体はそんなに大騒ぎすることではなくて、簡単なファイル名なら適当に類推して探し出せます。 ちょっとショックだったのは不注意にも残しておいたログファイルからフォルダ全体のファイル名が分かってしまったと言うことです。

                      やり方はこうでした。 ホームページにコンテンツを送る場合は通常FTPソフトを使います。 このソフトが親切にも何を送ったのかのログファイルを送り側に自動で作ります。 通常はサイトへダウンロードするだけなのでWebには残らないのですが、たまたまこのケースはコピーを取ろうとしてサイトからローカルのPCへの転送を行ったわけです。 その時ログファイルが作られて、消すのを忘れていたと言うわけです。 これには転送記録が全て書かれていますから、全転送するとそのフォルダのファイル名が全て書かれてしまい、それを見るとすべてのファイル名が分かってしまいます。 大体有名なFTPソフトは数種に決まっていて、ログファイル名も決まっていますからこれを頼りに何回か試行錯誤すれば見つかるわけです。 この場合は2回目で見つかっています。

                        元々は見られて困ると言うことはなくて、実はこんなややこしい事しなくても簡単に見えたのですが。。 他のページを見てみるとキチンとブロックされているので、今はそれに合わせましたので簡単には見えません。 あてずっぽうでファイル名を入れてみるのも良いでしょうが、現在は見えているページの他は何もありません。 念のため。

                          今まではあんまりウイルスにも無縁だったのですが、先日他の人からもらったファイルにマクロウイルスがくっついていました。 こちらのインストールがおかしいのか、日本語版のせいなのかはハッキリとしませんがエラーを起こして丸見えになっていました。 まさかウイルスが見えているとは思わないので何かややこしいマクロを作ったな、ごくろうさん、と思っていたらそれがウイルスでした。 ウイルスもこうして丸見えになるとなんだか間抜けにみえます。 と言うわけで最近とみに話題が増えてきたセキュリティのお話でした。

                            ところでスペインは良いところですね。 もう一度行きたい国の最有力候補です。 前回と言っても初めていったのですが、スイスからパブロカザルスと言うオリエントエキスプレスの東西線? に乗っていきました。 日本で言うグリーンは一部屋占有で1両に5から6室しかありません。 それでもそんなに高くなくて、ただ朝食は食堂車までのこのこ出ていかなくてはなりません。 車両も近代的な作りで高級ビジネス特急と言う感じです。 これでまずバルセロナに入って1泊。次の日には通常の急行でマドリードに向かいました。途中でそれこそ途中下車を繰り返して1日かかりで行きました。 バレンシアで下りて町の大きな市場で大きなメロンを買って裏で食べましたがあれはうまかった。 本当はカニとかエビを買いたかったのですが、そのままで大丈夫かどうかサッパリ分かりませんでした。 こういう時に言葉が分からないのは致命的です。片言で良いからスペイン語を勉強していけば良かったとは後の祭り。

                              マドリードでは町中を歩き回りましたが、極め付きはフラメンコ。 本来はアンダルシアに行かないとだめなんでしょうが、何とかここで見ようとガイドブックと首っ引きで大体当たりを付けましてまず下見。ただでさえみすぼらしい店が昼間見るとますますみすぼらしくなります。 普通の食堂兼酒場みたいなところの奥でやるようです。9時に行ったら11時にこいと言われて、しょうがなく時間をあちこちで潰してやっと行くと、それでもなんのかんので始まったのは12時近く。 地元ばかりで観光客らしいのは2-3人しか居ません。当然日本人はゼロ。 結局、待っているときに入ってきたお兄ちゃんがギター、もう一人のおじさんがお囃子と言うか、後で気がつきましたが、重要な役でリーダ。 もう一人お兄さんが居てこれが箱をたたく。 要するに太鼓ですね。 木の箱とは思えない音を出します。 最後は踊り子。 これが一人で最後までやるので、これが大変。 さっきのおじさんがだんだん盛り上げていきます。 と言うか踊り子をのせていくのです。 激しくなると汗はとんでくるわ、かんざしは飛んでくるわでそれはもう大変です。フラッシュを光らせると言うような雰囲気ではないのでとうとう写真は撮れませんでした。 こういう調子ですからやるほうも大変で1時半には終わってしまいました。それからホテルへ地下鉄は止まっているのでタクシーで帰りましたが、道は真夜中と言うのに人でいっぱい。 人がたかっている店があるのでひょいと見たらなんと言うことか、こんなところでカラオケが。。


                            8月23日

                              「毎月の一言」に毎回、2枚ほど絵が入っていますが、意味が分かりましたか? 最初のは大体仕事にからむもので、行った先が分かるようになっています。 先月はまあまあ分かったでしょうが、先先月は難しかったと思います。 2番目のは旅行先のものです。 どちらも周りが青色の線で縁取られていたら、クリックしてみてください。 そこのページに行って詳しいことが分かります。

                              さて、今月の話題は夏といえばこれしかないでしょう。 今年は再びロスで開かれました。 ロスは何といってもハリウッドがあるので他とは一味違います。 それとこういう画像の世界では日本人の作者が極めて多いですね(参加者も極めて多かったが)。 以前からそれは感じておりましたが、再認識しました。 ゲームやアニメの下地があってのことでしょうが、こういう事には日本人は向いているんですね。 一昔前に言われたような「もの作り」の原点がここにもあるのではないでしょうか?

                                やはり何というか、分析的にこつこつ論理を積み上げると言うよりは、感覚的にバーッと眺めてやってしまう様なやり方が日本人的なんでしょう。 どうも西洋人はデカルト以来なのか、本来そうなのかは分かりませんが、こう言う論理を組み立てるのは得意ですね。 ギリシャの哲学者の書いたものを見ていても、これが2000年以上前のものとは思えないような論理展開がなされています。 従って(強引な結論ですが)どことなく分析的、積み上げ式のデジタルの世界では、なかなか世界に貢献できるものは少ないのでしょう。 半導体もメモリはいざ知らず、CPUとなると手も足も出ません。 以前はこれは穀物食と肉食のエネルギーの差と思っておりましたが、もっと別な面も有りそうです。

                                  しかし、考えてみると現実の世界はミクロではデジタルなんですね。 分子や原子、クオーク、スーパーストリング、大きなところではDNAなどみんなデジタル的に離散して存在しているわけです。 ところがわれわれが見ている世界ではアナログ的に時間は流れていき、アナログ的に諸現象は起きているのです。 力学で言うと「量子力学」と「ニュートン力学」の差でしょう。 アインシュタインの「相対性原理」はアナログ力学の極致みたいなものですが、アインシュタインの偉いのは、これがミクロの世界でも通用すると言うことです。 いわばデジタル信号をアナログ解析するようなものです。

                                    ここで言いたいのは、デジタル化が進むITの世界ですが、最終的に必要なのはアナログではないでしょうか? 映像で言うと「ロストワールド」を見て面白いのは「デジタルで作った恐竜」ががあたかも「アナログの恐竜」のように見えるところでしょう。 こう言う点で先ほど言った日本人のアナログ性が生きてくるのでは無いでしょうか? 300MHzのクロックで動くCPUからティラノザウルスが自然な動きを見せるまでは、途方もなくいろいろな仕掛けが必要です。 現実の自然はスーパーストリングかクオークから人間、宇宙まで、もっともっと多くの仕掛けを持っています。 人間の作ったCPUがこの複雑さに匹敵するまではまだまだ時間がかかるでしょうが、急速な進歩のおかげでそう遠い将来でなくとも、その一端が垣間見れるところまで来るのでは無いでしょうか。

                                  それにしてもロスの空の汚いこと。 飛行機が降りるに従って空と地平あたりのチョット上の方から下がどす黒い感じでスモッグが溜まっています。 サンフランシスコでも同様ですが、こっちはもっとひどい感じがします。 こういのを見ていると、排ガス規制とか電気自動車とかを本気で思うようになるでしょう。 おそらく下は普通のビジネスマンから上は大統領まで結局は同じ空の上を飛んで旅行するわけで、みんなが同じ光景を見て同じ事を実感しているに違いありません。

                                  町の中は以前にあったようなスラム的な感じは無くなって、何となくスマートになって、ボナベンチャーもそんなに目立たなくなり、ブロードウエイのグチャグチャから一歩横へ行ってARCOプラザでスッキリ、と言う感じは以前ほどは極端では無くなりました。 交通渋滞は相変わらずですが。

                                      またその暑いこと。 もっとも日本の大阪や京都の暑さとはまた違いますが、サンフランシスコを出るときに95度と脅かされて、なぜか飛行機のパイロットは80度と言い、乗ったタクシーの運転手は100度を超えていると言いましたが、最後がやはり正しい。 しかしムシムシするわけではありませんので、それなりの爽快感とは言えないまでも、そういう感じはあります。


                                    7月27日

                                      今月は、「シリコンバレーだより復刻版」を掲載しましたので、このページはお休み、、、のつもりだったのですがいろいろ書いてしましました。 なんとなく懐古趣味的ですが、イラストがなかなか面白いのと、時間の経過というものを実感するべく掲載してみました。 もう一つは「Windows 95/NT を256倍使いこなすために」を作り始めましたが、まだまだ建設途上です。 キッカケになったのは、最近 Windows NT をインストールして使い出そうと思っていろいろ試行錯誤をした結果、やはり試行錯誤の過程を残しておくと後で自分でも参考になるだろうと、始めたのですが本来のNTの作業がなかなかはかどらないので、四苦八苦しています。 アプリケーションは大体動くのですが、I/O 周りがやはりかなり弱い。 特にドライバがらみはまったく動きません。 今日もさて動かそうとプリンタのドライバを探したらこれが無い! プリンタ無しでは仕事はほとんど出来ませんので頭を抱えているところです。 アメリカのメーカーはかなりこの辺が改善されていて、ほとんどのものはダウンロードできます。 日本は少々遅れ気味です。

                                        アメリカの株価がダウ平均でとうとう8000ドルに乗りました。 以前からだんだん危険水域に近づいていると、このページでもご紹介しましたが、とうとうという感じで大台に乗りました。7000ドルのときも大台という感じだったのですが、今度こそ本当の大台ですね。 今日の新聞を見ていてもサスガに危険だと言う論調になっていますが、片やアメリカ本国では、これから新しい経済状況に入って行って、インフレ無き好景気が少なくとも今世紀中は続くだろうとの楽観的な見方が多くなっているようです。 牽引役はハイテク、IT。 確かに最近のNASDACも一時の停滞状況から明らかに上昇状況に変化してきています。 しかしミクロに見ると同じインターネット関連の会社でもグッと上がっている会社もある反面、底値安定組も多く見られます。 JAVAもイマイチ元気が無くて、先日は東京の都市博跡地で開かれたJAVA関連のショーはそれなりの賑わいを見せてはいましたが、もう一つ何かをグイッと引っ張るような迫力はありませんでしたね。 今年後半のJAVAのOSの完成待ちといったところでしょうか。

                                      毎月のページの後半は、どこかの旅先の話で締めようとしていますが、そう毎月話が出来るようなところへ行くわけにも行かず、今月は先日ヨーロッパの人間が来たので、何の関係も無くイギリスの話にしましょう。 自慢ではないですが、イギリスには仕事で行ったことはなくて、完全に仕事を離れた自己都合でしか行ったことはありません。 それがどうした?! 日本と変わらないそんなに大きな国ではありませんがよく言われるように、スコットランドとウエールズとイングランドと3つの国が今でも厳然として存在するという極めて面白い国です。 スコットランドの通貨はロンドンでは使えず、ウエールズでは英語はまったく役に立ちません。 しかし、どう言う系統の言語なんでしょうね? 少なくとも英語やドイツ語などのゲルマン系でないことは確かです(本当かな?)。 日本語と朝鮮語みたいな関係かも知れません。 これも変といえば変ですね。 隣同士のひょっとしたらイギリスみたいに同居していてもまったく変ではない距離に住んでいて、しかも文法的には世界には希な系統でしかもまったく違う言語ですから。 英語とドイツ語なんて青森弁と鹿児島弁よりもう少し近いのではなかろうか? というほど近いと思います。 大昔に習ったこともあるのか、一生懸命に聞いていると、もちろん簡単な日常会話ですがなんとなく言っていることが分かってきます。 これがフランス語やスペイン語になるとサッパリわかりません。

                                          イギリスに話を戻しますと、スコットランドへは列車で、ウエールズには車で行きましたが、やはりウエールズの車の旅行のほうが印象的です。 列車もありますが南と北はつながっておらず、非常に不便です。 従って、旅行社のツアーにもほとんど出てきません。 バスをチャーターしてそれでの移動にしないと、団体旅行は出来ないからでしょう。 昔の小さなSLが多いのもポイントですね。 一つ見つけて乗って、一人で悦に浸っておりましたが、後で調べると同じようなSLが10数ヶ所有るとのことで、びっくりしました。 SLで有名というか面白いのはオーストリーの湖水地方の山を登るもの。 ハゲ山をエッチラ、オッチラ登ります。 ほとんど半日のスケジュールなので、結局行ったときにはすでに出発した後で乗れませんでしたが、ユーレイル・パスでぽんと切符をくれて、乗ろうと思えば乗れるのでびっくりしました。

                                        このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください