今月のひとこと2018年2月号

2018年2月1日
寒い日が続きます。 しかし考えてみれば子供の頃は、もっと分厚い氷が張ったように思います。 都市の周りは温暖化が進んでいますので、昔ほどは寒くないはずですが、やはり寒いのは身に堪えます

 

株価も神経質な動きになって来て、海外勢の売りが一巡した後は、国内の細々とした取引で、言ったり来たりになっているようです。 株価と円の連動は、以前はものの見事にありましたが、最近はほとんど連動せずに来ました。 しかし最近は少し連動してきていて、円高になると急に株価が下がります。 石油関連も値上がりして、寒いのも手伝って、先日買った灯油は82円/Lでした。

トランプ政権も発足1年にして、少しはまともになって来たように思えます。 TPPにも意欲を示し、減税は大きな結果をもたらし、この中間選挙を睨んだのか、巨額のインフラ投資を発表しました。 財政のつなぎ法案の不調により、政府機関の閉鎖も短期間で終了し、大きな混乱はありませんでした。 政府機関の閉鎖は、初期の頃は大騒ぎになりましたが、何回もやっていると、みんな慣れてきて、通常業務の一環みたいな感じで自宅待機とかやっているみたいです。

先日からマスコミを賑せている仮想通貨のNEM流出問題。 お陰で仮想通貨に詳しくなりました。 15種以上のたくさんの仮想通貨があるとは、思っていなかったことで、しかもそれぞれ数100億円単位の残高があると言うのもビックリです。

ビットコイン騒ぎの時と異なり、今回の対応は素早いです。 NEMを作ったNEM財団の技術者がしっかりしているようです。 流出が始まったのが夜中の3時頃。 それに気が付いたのが11時頃で、気が付くのが遅すぎると言う批判もありますが、その後15時頃にはNEMの取引停止、18時には全取引停止で、夜半の23時頃に記者会見で発表しています。 問題が出ても半年ぐらい放置する他の大手企業と比べて、素早いです。

仮想通貨の価値と言うのは良く分からないですね。 本来の価値は、マイニングを考えに入れなければ、ゼロですが、通貨として使えるので、その価値はある。 しかし、その価値は市場の取引で乱高下する。 この市場の取引は完全に投機的な性格でゼロサムゲームになっていると思います。 通常の通貨も基本的には同じですが、実際に使う量と投機的に扱われる量が圧倒的に異なるではないでしょうか。 通常の通貨も最近は投機的な動きが大きくて、この点でも余り違いは無いのかも知れません。 いずれしても一定の存在は示しているのですから、完全に無視は出来ないと思います。 現実社会の中にそれなりに、まともに取り込んでいかないといけないでしょう。

他方、既存の銀行などが発行を予定している仮想通貨は、銀行がその価値を保証し、主に海外送金などに利用されていくのではないでしょうか。 いずれにしても通貨は複数存在し、使う目的に応じて使い勝手の良い通貨が使用されていくと思います。

江戸時代の日本では主に金銀銭の3種類の通貨が流通していて、今で思えば非常に不便だと思うのですが、それが当たり前の社会だったのでしょう。 金は、例えば佐渡の金など、金の産出が多い、主に関東で良く使われて、小判がその代表で、その何分の1かの貨幣もあったようですが、銀の産出が多かった関西では主に贈答用だったみたいです。 銀が主に使われて、重量で支払われて、イチイチ重量を測るのは面倒なので、免許を与えられた業者が細かい銀をまとめて袋に入れて、その価値を袋に書いて、保証したと言うことです。 一般に使われていたのは銭で一文二文です。 時代で価値は変わりますが、大体一文30円ぐらいだと思います。

この3種類が日常的に流通していたので、これを両替しないといけなくて、これが両替商を生み、現在の銀行のルーツになったとされています。 さらにこの両替商は、為替を発行して、遠隔地への送金も出来たと言うことで、江戸時代は電気こそ無かったのですが、生活全般は現在と余り変わらず、100万都市であった江戸でもし尿を含めて完全にリサイクル社会が実現していましたし、女性の地位も公式には低かったのですが、実態は現在とあまり変わらず、手紙も専用飛脚で送るのには数十万円単位で料金がかかりましたが、金沢から江戸までの今で言う宅急便は3日で着いたと言う話もあって、多少は時間はかかりますが、現代とほぼ同じ社会活動が出来たようです。

シカゴの穀物先物市場に先立つこと約100年前に米の先物相場が大阪の堂島にあって、最近大阪の取引所で、やっと米の先物市場が復活しましたが何故か低迷しています。 当時の江戸は世界最大の人口を誇る都市でありましたし、鉄砲の保有数も日本の鉄加工技術の高さで、世界最大を誇り、世界最大の武器大国でありました。 世界の金の産出の30%を占めて、世界最大の金産出国でもありました。 だからヨーロッパから来た宣教師などは、この極東の島国がヨーロッパ諸国を遙かに凌駕していることに驚愕したわけです。

国民の大半が読み書きでき、大量の日記や公文書が残されていて、数学や天文学もレベルが高く、歌舞伎でも立ち見席があるくらい一般人の教育程度も高かったと思います。 一方で不得手もあって、理系は不得手です。 数学でも難問は解けるのですが、壮大な数学体系は作れなかった。 医学もあまり発達せず、芸術の世界でも、歌舞伎に代表される演劇は、形式美で一つの体系をなし、

絵画でも着物のデザインから来ている感じのする琳派などが体系を作りましたが、音楽は貧弱で音楽理論が作れなかった。 絵画も緻密なものが多く、活字が無くても、レベルの極めて高い彫り物師が版画で印刷物を作って出版したし、もの凄く細かい細工を施した陶器や彫刻が発達しました。 その結集が、明治になって現れ、万国博覧会などで、ヨーロッパの知るところとなりました。

ノートPCに3万円以上出すのは、罪悪感があったのですが、あまりの遅さに根を上げて、Yoga710の後継の Yoga720を購入しました。 ずっと前はレッツノートのユーザーであったのですが、どう考えても高価であるので、探していたら、やはりというかここしか無いかと言う感じでLenovoに突き当たり、85,000円もしたのですが、デスクトップを含めて異例の高価な買い物をしました。

CPUはAtom や Celeron に懲りたので、最低でもm3と思っていましたが、Yoga720は Corei5-7200U Kaby Lakeでした。 m ではないので、ファンが時々回り出して、少しうるさいです。 画面は 12.5インチ、で11インチぐらいが欲しかったのですが、他に良いのがありませんでした。

過剰スペックと思うのは、メモリが8G、ディスクが256GのSSD。 けど、値段で言うと格安だと思いますし、メモリを追加したり、ディスクを換装する手間も要らないです。

ただ薄いのでキーボードに不満が残りますね。キートップはあるもののストロークが短い。 配置も全体に右に寄りすぎ。 ファンクションキーがそのまま使えるのは良いです。 タッチパッドは少し違和感があります。 しかし軽いし、KBを180度於呂曲げるとパッドにもなるし、それより何よりPC専業なので、細かいところが良く出来ています。 専業で無いとパッドとの切り替えとかがぎこちないです。

今月の読み物は「ルポ 老人地獄」 (文春新書) 2015/12/18
朝日新聞経済部著 ¥842

オススメ度 ★☆☆ 老後に関心があれば一読を。

現時点で、これを紹介しようかと、少し迷いましたが、2011年頃の、かなり極端な事例だと思ってください。 現在ではかなり改善されているようですが、依然として特養に入居するのは至難の業です。 こんなことが日常茶飯事に起こっているとは思えませんが、そろそろ後期高齢者になる身としては、ここまでひどくは無いと思いますが、極端な過去の例として、またこれからの傾向として、一度は読んでおくべきと思います。

【内容紹介】「BOOK」データベースより)
絶望の老人社会を告発する、硬骨の社会派ノンフィクション!
川崎市の老人ホームで入居者が謎の連続転落死を遂げ、ヘルパーが老人を虐待する映像が公開されて世間に衝撃を与えた。
だが、これは氷山の一角に過ぎない。近い将来3人に1人が高齢者となる日本では、老人をめぐる状況が凄まじい勢いで悪化しているのだ。
たとえば……
・全国各地に「無届け老人ホーム」が増加。行政に届けを出さず、古い空き家を利用したホームが多い。男女混合で雑魚寝させる「お泊りデイ」施設も。排泄物の臭気が充満する不衛生な環境で、ノロウイルスが蔓延したり、転んでケガするケースが続出。それでも「安い料金」が魅力となり、入居させたい家族は後を絶たない。
・北海道には「老人下宿」なるものが増えている。狭い部屋が与えられ食事が出るが、経営者が逃げてしまい、入居者が突然放り出される例も。
・一方で、特別養護老人ホーム(特養)を経営する社会福祉法人のなかには、濡れ手で粟のボロ儲けをし、まさに「老人食い」で肥え太っているものもある。政治家の介在が見え隠れするケースも。
・個人の介護計画を立てるのはケアマネージャー(ケアマネ)。ところが、ケアマネが特定の施設にカネが落ちるよう誘導しているケースも多発。無意味に高い料金を払わされる老人が多い。
・未婚率の上昇とシングルマザーの増加により、低所得の独居高齢者は激増。年金をきちんと払っていても、年金基金が破綻し、実質無収入となる老人も増えている。
・国民健康保険が払えない老人たちも多い。だが、群馬県前橋市などの自治体は、低所得の老人からも無慈悲な「強制徴収」に踏み切っている。
……等々、枚挙に暇がない。
団塊世代が後期高齢者入りする2025年以降は、もっと悲惨な現実が待ち受けている。
はたしてわれわれは自分を守るためにどうすべきか? そのヒントが本書にある。

 

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