今月のひとこと2010年3月号





「今月のひとこと」の目次
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3月1日

やっとオリンピックも終わって、経済も政治も動きが無くなって、春のけだるい気候に一時はなりました。 地球の反対側では、特大級の地震で日本は津波予報一色でありました。 ギリシャの経済地震はとりあえず収まったものの、今度はアイスランドが再びの危機に陥っています。 他国の預金者のために何で自分たちが身銭を切らんといかんのか? と国民投票で秘訣の様子です。 しかし考えてみれば身勝手な話で、人口30万人の小国がゆったりと日常生活を送れたのは、他国の預金者の投資があってこそ。 お金を借りるときは平身低頭して返済時には、それを忘れて高利貸しの取立てに、あんたは鬼や、と言うのに等しいでしょう。



最近、防犯意識が高まっていますので、ネットカメラをいろいろ試してみました。 あまりたくさん買い込めないので、コレガの機種に絞ってみました。 2万円そこそこなんですが、これがなかなか使えます。 モーターが入っていてパン・チルトが可能です。 これをどう動かすかと言うと、PCやケータイから矢印キーで、ワンステップずつ動かします。 少々かったるいですが、動かないよりましです。 他社の高機能の機種では、画面の位置を指定するとそこに移動ができますが、この機種はそこまでは出来ません。 画像データはftpとメールで送ります。 さらにモーション検知が出来てその時に送ることも可能です。 ただしモーション検知の出来があまり良くないので、検知しすぎたり、しなかったりです。 ただ画面の中で領域を2次元的に指定でき、レベルも指定できるので、使い方によっては良いのかもしれません。



面白いのは、音声通話が出来ること。 音のモニタリングが出来て、外付けのスピーカを繋ぐとPCのマイクから音が出せます。 もっともネット経由ですので、遅延がものすごくあるので、通常の会話は出来ませんが、モニタリングと音声による警報や警告が出来ます。 最初はどんなスピーカーを繋ぐのかマニュアルにもありませんでしたので、試行錯誤でしたが、PCに繋ぐようなアンプ入りのスピーカーでOKでした。 またカメラ本体の音量の設定を最大にしないと聞こえません。



もっと面白いのは、インターネットを介して、他の場所からも監視画像を見ることが出来ます。 PCだと動画が可能で、ケータイだと静止画になります。 PnP機能があるので、ルーターの設定さえすれば、後は自動でルーターに穴を開けてくれ、外から見えるようになります。 複数台のカメラはどうする?と言うことですが、これはポートで区別します。 またセキュリティ上もポートはWebの80番以外にしておくべきでしょう。



ルーター機能のうち、このネットカメラで必要になって設定したが、DDNS ダイナミックDNS機能です。 正確に言うとルーターの機能ではなくて、外部のサービスなのですが、何らかの拍子にIPが変更になった時に、ルーターから再設定する機能が必要となります。



なぜこれが必要かというと、通常の常時接続のインターネットのIPアドレスは割当性ですので、一定しません。 一定させようとすると、固定IPを割り振ってもらう必要があり、結構高価で 月に何万円とかかります。 ネットサーフィンのようなWeb参照であれば、IPアドレスが変わろうがなんであろうが問題ありませんが、外部から内部の例えばネットカメラを参照しようとすると、変化されると困ります。 反面セキュリティ上はその方が安全と言う見方も出来ます。



この常に変化するIPを実アドレスでなくて、名前で参照できるようにするのがダイナミックDNSです。 無料のサービスがたくさんあって、どれでも良いのですが、ルーターによっては選択できるサービスが限定されているものもありますので、まずルーターの設定を見てから選定すると良いと思います。



この機能を使うと、ケータイからも留守中の自宅のペットの様子を見ることも出来ます。 かかる費用は、カメラ代だけで、このカメラだけのランニングコストはかかりません。

使うときのコツは、ケータイでもIDパスワードは必要にした方が良いと思うので、この時にケータイから入れやすいIDとし、パスワードは数字にしておくべきです。 ケータイのデスクトップにURLを貼り付けておけばワンタッチで見ることが出来ます。 またPCで見る時は動画に出来ますが、5fps程度の遅いものにしておかないと、特にインターネット経由で見るときはトラフィックが多くなります。



また、おまけでついてくる監視ソフトもまあまあ使えます。 4画面とか9画面、16画面まで同時に見ることが出来て、細かい設定もそこから可能です。 もちろんインターネット経由でも、キチンとアドレスを設定すれば見ることが出来ます。 サウンドのモニタリングも可能です。 多少ブツブツとネットが切れますが。 ケータイでは残念ながらサウンドモニタリングは出来ません。 おそらく iモードの帯域の問題だと思います。



今月の読み物は、海の祭礼 (文春文庫) 吉村 昭 ¥ 660 です。 幕末ばやりの昨今ですが、これも幕末ものです。 日本人の漂流の話は多いですが、これはインディアン系のアメリカ人の(意図的な)漂流譚です。 このアメリカ人青年ラナルド・マクドナルドを中心とした前半と、その時には英語が分かる日本人は一人も居ずに、彼から本物の英語を学んだ長崎通詞・森山栄之助の立場から当時の外交交渉を垣間見ます。 現時点でも外交交渉としては臨場感のあるもので、外国奉行を外務大臣と読み替えればほとんど変わっていないのではないかと思うほどです。



内容(「BOOK」データベースより)

ペリー来航五年前、鎖国中の日本に憧れたアメリカ人青年ラナルド・マクドナルドはボートで単身利尻島に上陸する。長崎の座敷牢に収容された彼から本物の英語を学んだ長崎通詞・森山栄之助は、開国を迫る諸外国との交渉のほぼ全てに関わっていく。彼らの交流を通し、開国に至る日本を描きだす長編歴史小説。



著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 吉村 昭

1927年、東京生まれ。学習院大学中退。66年「星への旅」で太宰治賞を受賞。同年「戦艦武蔵」で脚光を浴び、以降「零式戦闘機」「陸奥爆沈」「総員起シ」等を次々に発表。73年これら一連のドキュメンタリー作品の業績により第21回菊池寛賞を受賞する。他に「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞(79年)、「破獄」により読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(84年)、「冷い夏、熱い夏」で毎日芸術賞(85年)、さらに87年日本芸術院賞、94年には「天狗争乱」で大佛次郎賞をそれぞれ受賞。97年より芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)






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