今月のひとこと2012年5月号



「今月のひとこと」の目次
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2012年5月2日
世界経済もピリッとせず、頼みの中国も減速して来て、行き先の不透明さが増しています。 円も80円を切り、日経平均も9400円割れして、せっかく1万円超を達成したのにまた元の木阿弥です。 日本の主要企業特にに家電メーカーが大苦戦で、その原因はフラットTVにあるとされています。

ソニーは狭い顧客層を狙ったモノつくりでしたが、それをどう克服していくかでしょうが、新社長の評価は既に芳しくないですね。 パナソニックは、脱仲村戦略がキーだと思いますが、それに代わるものがまったく見えません。 もっと推し進めたら良いとも思います。 シャープは、亀山や堺の大型投資が逆に作用して苦しんでいるようです。 決心したときにはすごい決断だと思いましたが、これからが正念場でしょう。 いずれも若いトップに交代しましたが、自由に腕を振るえるのかがポイントだと思います。 何となく先輩の多い党内で苦労している野田総理を連想させます。

最近たまたま古文書講座に参加できたので、古文書に凝っています。 興味のある方が多くて、どこでも満員だそうです。 参加される方もいろいろで、古文書のくずし字解読そのものに興味があって、中身にはあんまり興味が無い。 または、内容に興味があって、くずし字をどう読むのかにはあんまり熱心でない人もいます。

配布されたテキストを見てビックリ。 なんと我が家の先祖の名前があるではないですか。 読み間違いかと思って何度も見直しましたが、間違いなし。 安政時代で明治維新の少し前、そんなに古くは無く、こちらにも資料が残っていて整合は取れました。 偶然とは面白いもので、あまたある古文書の中から、これを探し出せませんし、その存在すら分かりませんでした。 先日のTVのニュースで、古本市を紹介していましたが、3箱の古文書が5万円との事で、こんど見かけたら確保しようと思っています。 日本人は、世界に稀な記録魔だそうです。 何でもかんでも記録を残す。 何とか日記みたいなものがたくさん残されているようです。 特に江戸中期からは物凄い量の文書が残されているようです。

戦国時代は日本は世界トップの鉄砲保有数を誇り、江戸時代では世界に先駆けて、米の先物相場取引きが行われました。 それとこの文書の量。 要するに高度な文書を読み書きできる人口が物凄く多かったと言うことで、日本は極東の島小国ではないですね。 ヨーロッパに比肩し、場合によってはそれを凌駕する力と蓄積を持っていたのです。 もっと自信と誇りをもって、現在のデフレに対応しないと、今のままでは、本当に心理問題だと思えるような状況です。

江戸時代の古文書で多いのは借金証文。 江戸時代は税金は米でしたから、それをお金に換えないと使えないのですが、米の値段が大幅に上下する。 そのために借金をしないといけないし、先物でリスクヘッジをしないといけないのです。 税金収入に依存する武士はともかく、関係のない百姓まで、いっぱいお金を借りています。 まさに今のサラ金を髣髴とさせるほどです。 利率も年間15%とか25%とか、中には10日で1割(トイチ)すらあります。 、現在と同じように、低成長時代ですが、サラ金の利率は高かったのです。

ほかに多いのは、やはり税金(年貢)関連です。 地方税と同じで奉行が年貢を示して、それを元に庄屋が申告書を書きます。 納めたあとは領収書が送られてきます。 これをそろばんと毛筆しかなかった時代に延々と計算して書いているのです。 もちらんコピー機も無いので、必要なときは写しを作ります。

ここで面白いのは年貢は検地の時に決まった石高に年貢率を掛けて計算するのですが、これが平均的に45%ぐらい。 所得税、地方税、固定資産税込みです。 従って石高には屋敷の面積も石高換算して含まれています。 ところが、ここから日本的な融通無碍が始まるのですが、この石高は非常に少なく見積もられています。 まず屋敷がやたらと狭い。 庄屋の屋敷でも100坪以下。 田んぼの面積は長さ横ともミリ単位のところもあれば、実際の長さより大幅に短いときもあります。

土地の長さを測るときには、計測用の縄を使うのですが、これが延びるんです、縄目の延びですが、極端なところでは2倍も違うのは単なる縄目の延びでは説明できません。 要するに検地のときに、双方で握っているんですね。 まあ今で言うと所得控除みたいなものでしょう。 この他には、米以外の換金作物は、計算に入れないとか、石高換算の時に低く見積もるとかされているようです。

当時の武士は、今のサラリーマンと同じで、石高で米で報酬をもらっていました。 これもサラリーマンと同じで100%補足が可能です。 方や百姓は上記のような控除があるのと、さらに新田開発したときには、それがカウントされないとかで、結果的には、年貢率は20%、場合によっては10%ぐらいだったそうです。 現在の税制を見るようで、トーゴーサンピンは江戸時代と何も変わっていないですね。

この他にも、やれ堤防が決壊して水没したとか、冷害だとか、 何とかで、年貢を負けてくれと言う訴状がドンドン出ています。 また、農地はどこかの大名や有力武士の領地ですが、そこが気に入らなければ、他の領地に逃げていったりしています。 江戸時代の百姓はバイタリティにあふれています。 少しは見習わないといけませんね。 しかし、百姓一揆で直訴すると、首謀者の庄屋は大体死罪か、獄死しています。 命がけです。

江戸時代の百姓と言うと、粗末な着物を着て、掘っ立て小屋に住み、過酷な年貢に苦しんでいると言うイメージが定着しています。 住居や着物は確かに幕府による規制が厳しかったのですが、それ以外は、実質所得は武士よりも多く、意外に豊かな生活をしていた事が分かってきています。 当時の国富のほとんどが農業生産ですから、この担い手が悲惨では国が持たなかったでしょう。 武士や支配階級も現在我々が感じているより、百姓を大事にしたと言う事です。

今月の読み物は、藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義 光文社新書 ¥ 966
筆者は、「伝説のディーラー」との触れ込みですが、その主張の日本国債は暴落して、日本円も暴落する、従って海外に資産を移転しておきなさいと言うことも、今のところぜんぜん当たりません。 それどころかその後大幅円高で、偉い目に会った人も多いのではないでしょうか。 しかし、教科書としては抜群。 幕府を説得して、世界で始めて商品先物市場を築いた、江戸時代の人々に負けないように、少し勉強しておきましょう。 特にオプションはややこしいです。 プットとコールがあって更に売りと買いがある。 プットの買いは保険と同じと覚えておけば、少しは分かりやすいです。

商品の説明 出版社/著者からの内容紹介
●「伝説のディーラー」が書いた「伝説の教科書」の改訂新版! 「この本は、人から聞いたことや、他人の書いたものをまとめたもの ではありません。私自身の経験から「金融市場で生きて行くには、こ れだけの知識が必要だ、資産運用をするつもりならこれだけの知識は 必要だ」と思ったことだけを書きました。逆に言えば余計なことは書 いてありません。個人投資家の方にもわかりやすく書いたつもりです。 是非、この本を読んで、今後の不透明な時代を乗り切る術を得ていた だければ、と思います」(改訂新版 まえがきより) 為替の基本から、先物、スワップ、オプションなどデリバティブまで。 ビジネスマンはもちろん、個人投資家の資産運用にも、本当に使える 金融知識を、「伝説のディーラー」が実践的に伝授。 発売以来、金融マンの新入社員向けとして、また専門誌の記者にも好 評を博してきたロングセラーが、ほぼ10年ぶりにデータを刷新、最新 情勢も盛り込んだ改訂版として登場!

内容(「BOOK」データベースより)
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