今月のひとこと2018年5月号

2018年5月3日

い~らかぁのなみとくもぉのなみ~で始まる鯉のぼりの季節で、思わずこの歌詞が頭に浮かびます。 1番は皆知っていると思いますが、2番3番はほとんど知られていないのではないでしょうか。 良く読むと、結構格調の高い歌詞です。

歌詞:こいのぼり 作詞:不詳/作曲:弘田龍太郎

甍(いらか)の波と 雲の波

重なる波の 中空(なかぞら)を

橘(たちばな)かおる 朝風に

高く泳ぐや 鯉のぼり

開ける広き 其の口に

舟をも呑(の)まん 様見えて

ゆたかに振(ふる)う 尾鰭(おひれ)には

物に動ぜぬ姿あり

百瀬(ももせ)の滝を 登りなば

忽(たちま)ち竜に なりぬべき

わが身に似よや 男子(おのこご)と

空に躍るや 鯉のぼり

もう一つの『こいのぼり』は童謡、唱歌。 作詞は近藤宮子、作曲は不明。

1番は皆よくご存じの歌詞ですが、鯉のぼりの成り立ちと時代に寄るのでしょうが、お父さんと子供たちだけで、お母さんが登場しません。

自宅の7mの鯉のぼり (リンクはありません)
真鯉はお父さん、緋鯉はお母さん、青と緑は子供たちで、江戸時代は、嫡男(長男)の真鯉1匹だけだったそうですが、その後追加された緋鯉は子供たちだったんです。 しかし現代では、誰でも私ですら、真鯉はお父さんで緋鯉はお母さんで、その下の青と緑は子供で子供が3人以上居たらどうするのか? と心配していましたが、一匹で子供たちだったんですね。 ちなみに色はオリンピックの色なので青と緑になったらしい。 以前は子供の数も多くて、それ毎に鯉を追加したら大変だったのではないでしょうか? 少子化で、子供のそれぞれの鯉が生まれたのでしょう。

1番

やねより たかい こいのぼり

おおきい まごいは おとうさん

ちいさい ひごいは こどもたち

おもしろそうに およいでる

2番

みどりの かぜに さそわれて

ひらひらはためくふきながし

くるくる まわるかざぐるま

おもしろそうに およいでる

比較的新しく付け加えられた3番。

5がつの かぜに こいのぼり

めだまを ピカピカ ひからせて

おびれを くるくる おどらせて

あかるい そらを およいでる

現代では、お母さんが登場しないのは、差別だと言われそうなので、お母さんが登場する2番の歌詞もありますが、こちらはお母さんと子供たち。

やねより たかい こいのぼり

おおきい ひごいは おかあさん

ちいさい まごいは こどもたち

おもしろそうに およいでる

子供が生まれたときに買ったが、行方が分からなくなっていた鯉のぼりをやっと見つけて、上げてみましたが、10mはないものの吹き流しのところで7mもあって、このサイズはサスガに迫力があります。 この大きい鯉のぼりのハンドリングに苦労したことを思い出して、今回は小さめの3mにしましたが、元のを5mと思っていたので、サスガに小さい。 一番大きな真鯉でも、以前に買った7mものの一番小さい鯉より2周りも小さいです。 けど、これくらいの方がハンドリングがラクです。

鯉のぼりやモリカケ気を取られている間に、朝鮮半島はあれよあれよという間に状況が大変化。 本来は、安倍首相が先に北朝鮮に行ってこの流れを先制しないといけなかったのでしょうが、妙なところで足を引っ張られてしまって、今では逆に追い込まれているのが日本と言う見方が多くなりました。 6カ国協議のうち、今回の話に入れていないのはロシアと日本。 日本はアメリカ経由と言うこともあるでしょうが、アメリカはトランプのアメリカファーストですから、置いて行かれる可能性は大です。 未完にも関わらずICBMだけは廃棄、核廃棄は目標になり、日本に届く中距離ミサイルは保有し、拉致被害者もうやむや、その上に戦後賠償として経済支援だけ押しつけられると言うシナリオが最悪で、しかもあり得る話です。

これらのうち拉致被害者の件は、何らかのカタチで玉虫色でも決着するとしても、他の部分はドウしようも無いです。 経済支援を拒否しても、戦後賠償を持ち出されると無碍には断れないでしょう。 最悪は北朝鮮、韓国、中国が一体となって、各種の補償を要求してくると、非常に苦しいことになります。

今回の6月初めとされている米朝会談の結果で、いずれにしても安倍政権の命運は決まるでしょう。 官僚機構が制度疲労を起こしているので、いろいろな問題が出てくる。 それの総責任者である総理大臣の責任は大きいと思います。 モリカケそのものはたいした問題ではないですが、防衛省を含めた役所の文書管理が余りにも杜撰。

一番機密保持が要求される自衛隊の日報が、後からどこから出てくるのは全くおかしいし、実質軍隊である自衛隊の機密文書が、そこらの役所の文書と同じ扱いであると言うのもおかしい。 根本的には、自衛隊を軍隊ではない、単なる行政組織であるとする、護憲派の意見が強すぎるのでこうなったのでしょう。 いずれにしても、文書管理をしっかりしないといけないです。 保存するものは保存する。 破棄するものはキチンと破棄する。 これが出来ていないので、探すとボロボロ出てくるのです。

ちょっと目を離しているとIoTが草の根でドンドン進んでいます。 スマートスピーカーが大流行ですが、これで何かを制御しようとすると、結構大変です。 単に電源を入れたり切ったりする機器は、その端末が1000ー2000円で売られているので、それを使うと良いのですが、最近の家電は、ほとんどがリモコン操作になっているので、電源を入り切りしてもダメで、リモコンをエミュレートする必要があります。

現在はスマートスピーカーにはこの機能は入っていなくて、別のメーカーの機器との連携で動作するようですが、一般の人にとっては敷居が高いと思います。 いずれはリモコン機能は、機能が簡単なので、スマートスピーカーに内蔵されることになると思います。

これらの機器の本場は中国で日本製はほとんどありません。 Amazonのクラウドサービスを使ったものが多く、中国で開発されたものを日本に持ち込んだのが一部あるくらいです。 しかし値段が一気に高くなります。 最近は中国版のAmazon見たいなものがあって、GearBestがその代表だと思いますが、ここで買うと2000円ぐらいのものが、日本で買うと6000円以上になります。 しかも中国で買ったものは、日本のスマホでは動かず、スマホを英文に直すと使えるようになっています。

一番ビックリしたのは無線式の温度計。 温室の温度管理に、10年以上前に開発した試作品をテスト代わりに使っていましたが、今回のものは、温度センサーも無線になっていて、中心となるWifiハブが必要ですが、その後はZigbeeで繋がって、ボタン電池で動作します。 中国製品の特徴で、仕様がほとんど明示されない、説明書も中国語だけしか無くて、何とか漢字を拾って解読するのですが、限界があります。 ボタン電池の寿命も現時点では不明です。

距離も意外に遠距離まで届きWifiと似た感じです。 伝送頻度は電池の持ちに影響するのですが、思ったより頻度が多くて、温度変化を捉えて送信するのかも知れません。 いよいよ中国語を勉強して、中国語のマニュアルを読めるようにならないといけなくなるようです。

これを作ったメーカーはスマホで有名な小米科技(Xiaomi、シャオミ)です。 小さいがキチンとデザインもされていて、ピクトもちゃんと表示されています。 Wifiハブからは、何かあると中国語でメッセージが発声されますが、聞き取れません。 自動音声翻訳機が必要です。 ちなみにWifiハブは3000円ほどで、端末の温度センサーは1200円ほど。 非常にリーゾナブルです。 他にも、ものすごい数の端末が用意されていて、どれで何が出来るのか良く分かりませんが、10年前に想定したM2Mの構想はほとんど実現できているようです。 サスガに中国だけあって、空気の汚染度を計測する端末が結構目に付きます。

送料はどうなっているか以前から不明ですが、小さなものは通常郵便で無料。 少し大きなもので500円ほどかかりましたが、送ってきたものを見ると中国の佐川急便が扱っていました。 アメリカのAmazonだと何千円もかかります。 それでも通関や運賃を考えると、中国の方はどうなっているか、非常に不思議です。

いずれにしても、日本が中国に負けつつあることは、これを見ても良く分かります。

今月の読み物は、「十一面観音巡礼」 単行本 2010/9/1 白洲 正子 著 ¥3,240

初版は50年も前で、これは再版ですが、長い間読まれている理由が良く分かりました。 それにしても良く見に行ったものです。 現在では有名になってしまいましたが、初版当時はだれも見向きもしなかったことであろうと思います。 国宝になっているのは別にして、これが? と言うのも中にはあって、それぞれの期待と拝観後の感想の落差があるかどうか。 それにしても正子は、良く見てますね。自分で発見したと思っても、良く本を読み直してみると既に書いてあったりします。 車が好きで日曜大工や農作業もこなした白洲次郎は尊敬する人ですので、その奥さんにも親近感があります。

内容(「BOOK」データベースより)

大和、近江、京都、若狭、美濃、信州の山里へ十一面観音を訪ね、美の魅力に迫る巡礼の旅。初版から35年、カラー写真と地図を増補、充実させた決定版の誕生。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

白洲/正子

1910年東京生まれ。幼い頃より能を学ぶ。十四歳で米国留学し、28年帰国、女性として初めて能舞台に立つ。29年白洲次郎(1902~85)と結婚。43年、初の著書『お能』を刊行。以降、古典文学、工芸、骨董、自然などについて随筆を執筆。『能面』『かくれ里』(ともに読売文学賞受賞)など著書多数。1998年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


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