今月のひとこと2018年6月号

2018年6月4日

この春は、いろんな事が重なって、ずっと忙しかったですね。 現役の頃は意地でも忙しいと言う言葉は禁句にして、挨拶代わりにお忙しいでしょうね? と言われると、「イヤ、ヒマです。」と答えることにしていましたが、最近は自分で忙しいですと言うようになりました。 恐らく体の反応力が落ちているので、何をするにも時間がかかり、おまけにどんな些細なことも自分で動かないと前に進まないので、どうしても時間がかかるのでは無いかと思っています。 ずっと前に、子供は2倍の時間を過ごしていると言う話を聞いたことがありますが、夏休みはイヤになるほど短かったですね。 年寄りは半分の時間しか過ごしていないので、もっと長く感じても良いのではないかと思っています。

北朝鮮にからむドタバタ劇が少し収束しつつあります。 中間選挙があるアメリカ大統領には会談中止の選択はなかったはずで、経済制裁が効いている北朝鮮にも、中止の選択は無く、大統領の手紙に翻弄されただけではないでしょうか。

やっと最近トランプも認めてきましたが、会談をしても顔合わせだけで、これで制裁が少しでも緩んだら北朝鮮の思うつぼです。 ディール好きの大統領のお手並み拝見と言うところですが、北朝鮮もディールが上手で、シンガポール会談がどう言う結果になるのかミモノです。 どちらも成果があったと言う事をアピールするのでしょうが、その出汁に日本が使われたら、たまったものではありません。

アメリカはお金が無いから支援する気が無い、韓国や日本が支援するだろうと、言う発言もあり、戦時賠償は行わないといけないのですが、人の懐を他人に言われたくないと思います。 我が首相にも、この辺をバチッと釘を刺してほしいものです。

最悪シナリオは、アメリカに届くICBMの開発は中止、日本に届くミサイルと核は保有する、日本は経済支援を行うと言うもの。 拉致被害者問題は、2の次にされてしまう可能性は高いです。 トランプから、余り固いことを言うな、と言われて、バチッとNOと言えるかが安倍政権の命運を握っています。 国内問題ではガタガタですが、得意の外交でもほころびが目立って、ウリにしていたトランプ関係でもスッキリしていないです。 トランプとの会談で、どこまで強く言っているのか、だんだん怪しくなってきました。

何とか安価に監視カメラを使えないかと、いろいろ知恵を絞ったところ、LTEを使ったルーターがあり、これと格安SIMの組み合わせて、月額1,000円程度で遠隔監視が出来ることが分かりました。 格安SIMは月当たりの通信容量の上限があるのですが、常に見ているわけでも無く、間欠的な使用なので、そんなに通信料は無いし、もし上限に達しても200kbpsに制限されるSIMなので問題ないかと思っています。

同じ無線でもWimaxなどは、月額で3,000円以上になります。 もっともLTEでも通信量が多くなると、3,000円近くになってしまいます。 あくまで一時使用だと思います。

ルーターはPocket WiFi LTE GL04Pをヤフオクで、これも格安で入手しまし、いろいろテスト。 分かったことは、通常のルーター機能は全てあって、問題のポート変換も問題なしで、WAN側からのアクセスはOKでした。 ここでハタと思い出して、ダイナミックDNSが使えないことが分かりました。 最初はIPアドレスを変更の度に直に入れることを想定していましたが、IPアドレスが意外にしょっちゅう変化することが分かり、固定IPもSIMでは選択できますが、これにまた月額1,000円程度かかってしまうので、当初の目的の格安と言うのに反してしまいます。

ルーターにはダイナミックDNSのサポート機能はなかったのですが、サスガにカメラの方に付いていて、しかしカメラはIPアドレスの変更は認識できませんので、15分単位の更新とし、何とか対応できることになりました。

ダイナミックDNSのは、動的にIPアドレスとWebアドレスをDNSに設定してくれる機能で、サスガにドメイン名はいくつかの中からの選択になりますが、それ以降の名称は勝手に決めることが出来ます。 以前はこのDDNSは無料が多かったのですが、サスガに維持するのも大変みたいで、最近はほとんど有料になりました。 私が使っているのは、元々無料でしたが、有料化で2年、99ドル。 それなりの金額になりますが、毎月500円程度なので、許容できる範囲では無いかと思います。 これでドメインは30個まで管理できます。

問題の通信容量ですが、まだ時間が経っていないので、良く分かりませんが、思ったよりは少ないみたいです。 使用しているカメラは、今や名機となったコレガのCG-WLNCPTGLです。 一時は、ヤフオクの値段も下がってもう寿命かと思われましたが、最近はまた値段が上がって1万円もする場合があります。 いずれにしても良く出来ていて必要な機能は全てあるし、首振りも出来るし、故障もほとんど無い名機です。

今月の読み物は、「考証 福島原子力事故 炉心溶融・水素爆発はどう起こったか」 単行本 2014/3/28 石川迪夫 (著)

あれだけの大事件で、マスコミも大騒ぎしたのに、その後のフォローがほとんど無いので、本書は待ちわびていました。 しかし良く見ると4年前には初版が出されており、その時に読めば良かったと後悔しています。

本書は、難解と言う評判で、覚悟して読み始めましたが、最初の部分のスリーマイル島事故の部分では、特に繰り返しが多くて、分かりやすくしようと言う意図は分かりますが、煩雑に感じました。 いずれにしても、反復が多いので、分かりやすいです。 いろいろ批判はあるようですが、これで福島第一原発の事故の全容がほぼ解明されたのだと感じました。 当時テレビニュースで見ていた事柄との整合性もそれなりにあり、説得性があると思います。

特に水素爆発に至る水素の発生原因と水素の漏洩経路に関しては、刮目すべき解釈がありました。 それまで疑問に思っていたことが、矛盾無く説明されています。

私自身は元々原発は批判的に見ていましたが、この事故以来は原発推進派になりました。 さらに沸騰水型炉は原潜の原子炉の転用で、欠陥炉だと思っていましたが、本書を読むと、それなりの設計がなされており、安全性が確保されている炉だと認識しました。

反戦派もしくは一部の戦前派が言うような戦争前の戦争を計画した人々は完全なバカだと言う太平洋戦争と同じで、原発も当時としては最高の頭脳と最大の努力で作られたと思います。 今の基準で批判するのは、後出しじゃんけんも良いところで、この辺は冷静に見ないといけないと思います。

明治維新、太平洋戦争などの大きな変革時期には、その前の権威である江戸幕府や日本帝国政府などは必要以上に過小評価される傾向にあります。 同じ事が原発事故の前後でも起きていることに気が付いて愕然としました。

そんなに昔でも無い時期の事柄もこの様な評価になることを、本書を読んで理解できたことは大きいと思います。 目をしっかりと開いて、事件後バイアスに惑わされずに、本当の姿を理解することが、現在の世の中を正しい方向に進める原動力になると信じています。


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