今月のひとこと 2019年2月号

2019年2月1日

中国の経済が急減速してきた割には、まだ国内への影響が、あまり変化がないように見えます。 リーマンショック級の下落が起きると言われていますが、株価もかろうじてではありますが、2万円をキープしています。 3月の米中交渉の結果では、急激な下落に見舞われるのかもしれません。

韓国関係も想定以上に悪化して、筋の通らないことばかり言うのは、どんな神経をしているのか理解不能ですね。 このままで行くと北主導の半島統一が現実になってきます。 38度線が対馬海峡に降りてくると言うことで、日本始まって以来の対朝鮮半島情勢となってしまいます。 任那を失った古代の日本と似たような状況になるのでしょう。 日本と友好関係にあった百済も滅亡してしまい、多くの百済人が日本に亡命してきました。

北主導の半島統一がなされたら、大量の韓国保守層が日本に亡命してくるのではないでしょうか。 古代ではこれが日本の発展に非常に効果的だったと言うことですが、今回はどうなるか?

北方領土問題も、そう簡単には決着しないと思いますし、決着するとしても世論の大反対になるような決着ではないでしょうか。 ロシアは中国と米国を睨みながら、日本と交渉していますが、国際状況がある程度固定化して、先が見えてこないと、簡単には状況が変化するとは思えません。 先日の日ロトップ交渉でも、結局結果は何もなかったと言うことです。

アメリカの国境の壁問題では、とうとうトランプ氏が折れて、民主党ペロシ議長の勝利に終わりましたが、これも時限的なもので今月中には、また新たな展開となるでしょう。 いずれにしても、この2-3月はニュースから目が離せません。

株価は一進一退。 機関投資家の参加が減ってきているのか、個人の取引が増えているのか、中小の少し業績が良いところは、100株200株の取引で、値段が大きく動くようです。 少しでも材料があると急激に変化します。 少し上がってくると、利益確定で落ちてしまう。 みんなおっかなびっくりで参加しているように見えます。 先行きは不安定ですから、今のうちに処分しておくか、永遠に持ち続けるか、どちらかでしょう。 それなりに配当があれば、プロはこうは行かないでしょうが、貯金代わりと思って、寝かせておいても、いずれは貯金よりは、有利な結果となるでしょう。

特に短期の取引は、最近はAI自動取引が多いためか、その裏をかくのは無理だと思いますので、短期で追いかけると一時的には利益が出ても、トータルではマイナスになっていくと思います。 プラスになったのは、宝くじにでも当たったと思っておいた方が安全だと思います。

ITの話題ですが、先日大阪インテックスで開催された、IoT展に行ってみました。 ほかの5-6の展示会と共催されていたので、駆け足でざっと見て回りました。 IoT/M2Mに関しては、もう少し進歩しているかと思いきや、20年前とほとんど変わらない展示ばかりで、いまだに高価な端末を売っていました。 聞くと言い訳に、これをネタにビジネスを探すツールに使っていると言うことですが、既にマーケットは出来ているので、今更ながらと思いながら聞いていました。

新しいバズワードは「RPA」ロボティック・プロセス・オートメーション(robotic process automation)。 認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能等)を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取組みらしいが、従来型の業務自動化との差があまりわからなかった。 半分はロボットとか、AIとかのキーワードで営業するのに使われているのではなかろうかと、感じました。

いずれにしても多少は自動化が進むとは思いますが、未だに紙ベースで処理しているケースが多いです。 手書きの請求書とか領収書を見ると愕然としてしまいますね。 エクセルによる処理は多くなってきている感じがしますが、それ以上が行かない。 逆にエクセルで何でもかんでも、文章もプレゼン資料も作って、しかも、そのエクセルファイルを、そのまま送ってくる。 せめてPDFにして、パスワードでも掛けたら良いのに、といつも思います。

最初の表計算ソフトが出現したときは衝撃だったですね。 エクセルから見るとほとんど縦横の足し算引き算しか出来ませんでしたが、プログラミング不要!と言う謳い文句で、当時の所属会社では一気に100台以上の、今から考えるととてつもなく高価なパソコンを導入しました。 それも導入してから、使い方を考えると言う荒っぽさで、しかし新しいものを入れるときは、こうしないと浸透しないと思います。

当時はその企業も元気で、日本も元気で、インフレとは言え、年率で30%も給与が上昇したと言うのは今では夢のような話です。

先日衝動買いしたパスワード解析ソフトの威力に脱帽。 ブラウザはもちろん、いくつかのアプリで、過去に入力したIDパスワードを一覧表で出すというソフトです。 ずっと前に忘れていたアカウントや、間違って入力してしまったアカウントなどが一発で出てきます。 恐らくPCにあるキャッシュのデータを解析しているのだと思いますが、それにしてもずいぶん昔の、キャッシュは消えていると思うのまで出てきて驚愕の一言です。

何らかの方法で、PCの外からログインしてPCに入って、このソフトを起動したら、ほとんどすべての、PCのユーザーが忘れているものまで、全部盗むことが可能です。 このソフトは一度使って、結果は紙に印刷して、ソフトはアンインストールして、結果も削除しておきました。 通常のIDパスワードは漏れることは当然と考えて、2段階認証やワンタイムパスワードが必須ですね。

今月の読み物は、「内戦の日本古代史 邪馬台国から武士の誕生まで」 (講談社現代新書) 倉本 一宏 (著)

中国・朝鮮情勢に気を使った古代政権の動きを見たくて、読んでみました。 最初はもっと退屈な本だと思いましたが、いろいろな内戦が一冊に入っているので、逆にそれぞれの話がテンポ良く解説されています。 ほとんど忘れていた壬申の乱も一気に書かれていて、人名や地名は現在と異なるので、そこは半分読み飛ばして、全体の動きを復習しました。

当時は、高句麗との関係が重要で、今でいうと北朝鮮と満州を合わせたぐらいで、大国です。 中国も半分は敵国扱いで、間に入った南朝鮮の東半分の新羅は中国や高句麗や日本との間を行ったり来たり。 西半分の百済は日本と同盟を結んで、最終的には滅ぼされてしまって、百済人は日本に亡命してきました。

ざっと見ると、現在の朝鮮半島と似たような政治状況で、民族がそのまま居ると、基本的には同じと言うことでしょう。 本篇の最初に触れましたが、このまま文政権が継続すると(可能性は低いとは思いますが)、半島全体が北朝鮮になり、中国の影響がそこまで及びます。 現時点でも韓国は中国の影響を大きく受けていますが、これがもっと大きくなると思います。

また、北朝鮮は、核兵器は絶対に手放さないと思います。 半島の非核化を謳って、在韓米軍を追い出そうとしていますが、それでも理屈をつけて、核は持ち続けるでしょう。 今度は対中国と日本に対して必要になりますから。 その時に日本はどうするか? 北朝鮮が核保有国になるのは時間の問題として、その後は日本も核武装するのではないかと言うのが、北朝鮮の核よりも大きな関心事です。

衰えたとは言え、世界第3の経済大国の隣に、国境を接して、核保有国が2つもあると言うのは、どう見ても不安定です。 最低限、非核3原則を見直して、持ち込みを可能にしないと、パワーバランスが取れないと思います。 アメリカがアジアから引き上げると言うことにはならないと思いますが、この場合は中国の1国2制度の日本自治区になるか、核武装して真に独立するかの究極の選択を迫られるでしょう。

古代国家リーダーの政策を眺めて、現代の状況を眺めるのも悪くはないと思いました。

内容紹介

古代国家はいかに建設され、中世社会はいかに胎動したのか?

倭王権に筑紫磐井が反乱を起こした理由は? 蘇我馬子と物部守屋の国際的な路線対立とは? 古代史上最大の戦乱「壬申の乱」勝敗の分岐点は? 桓武天皇の「征夷」を生んだ国家観「東夷の小帝国」とは? 天慶の乱はどのように中世へと時代を転換させたのか?――古代の戦いから日本のかたちが見えてくる、画期的な一冊。

内容(「BOOK」データベースより)

古代国家はいかに建設され、中世社会はいかに胎動したのか?倭王権に筑紫磐井が反乱を起こした理由は?蘇我馬子と物部守屋の国際的な路線対立とは?古代史上最大の戦乱「壬申の乱」勝敗の分岐点は?桓武天皇の「征夷」を生んだ国家観「東夷の小帝国」とは?天慶の乱はどのように中世へと時代を転換させたのか?―戦乱から日本の特質に迫る一冊。古代の戦いから日本のかたちが見えてくる!


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