今月のひとこと2015年2月号





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2015年2月3日
年明けから一拍おいてのISILで大波乱でした。 もどかしいが打つ手はなし。 早速、中国からは日本は救出に失敗したとの論評でした。 アメリカでもどうしようもないので、しょうが無いと思いますが、情報の入手が重要視される中、先日の国会中継の佐藤正久参議院議員の質疑によると、中東には駐在武官が一人も居ないようです。 まずこの辺りから改善していく必要があるでしょう。 写真をクリックしてリンク先に問題の写真あり。 政府がアッサリ殺害を認めたワケが分かる。 ただしショッキングです。

株価も行ったり来たりで、羊辛抱です。 しかしJ-REITは落ちることも無く、一本調子であがっています。 中には2倍以上になった銘柄もあり、日銀の買い支えが非常に効いている感じです。 また日経平均は値がさ株でほとんど決まりますので、見かけほど上下しているわけでは無いと思います。 いずれにしても値動きが大きいので、時間のある人はデイトレで大きな利益が得られるのではないかと思います。

最近のITの話題は、何と言ってもマイクロソフトのWindouws 10 の無料化でしょう。 どうせなら、社会的責任もあるし、XPも対象にしたら良いと思うのですが、対象外です。 ビジネスボリュームが大きいのだと思います。 すでにベータ版も出回っていて、世間の評価は悪くは無いと思います。 なにしろWindows 8 が散々だったので、10 がまともで無いと サスガのマイクロソフトも屋台骨が揺らぐと思います。 さらには、タブレット・スマホ用のオフィスも無料にするとのことで、既にストアにはアップされていました。 マイクロソフト無料作戦全回です。

マイクロソフトは、失敗したらすぐに直しにかかりますのが、過去になかなか学ばないようです。 NTが成功したのに、その後の VISTA で大失敗。 その反省で XP が出来て。これは大成功でした。 その後の 7 でも問題なかったのですが、その後と言うか同時と言うかの 8 が大失敗で、慌てて 8.1 を出したのですが、基本的に駄目なので、9 を飛ばして 10となったようです。

大成功のあとの大失敗という 「The Second System」 を絵に描いたような展開です。 ちなみにこの「The Second System」と言うのは、30年近く前のIBMのシステムの教科書に出ていたのですが、非常に印象深くて、この教科書はこの部分だけ良く覚えています。 要するに大成功したあとは、資金などのリソースが豊富にあって、ついつい大変革したシステムにしがちで、これは大失敗につながると言うことです。 成功の後は、営業部門からのプレッシャーも大きいし、開発部門は自信が出来てしまうので、マイクロソフトのように、顧客の都合を忘れて、 W8 で見たように、PCそっちのけでタブレットを優先したことで、失敗につながりました。

マイクロソフトのエラいところと言うか、底チカラのあるところは、この失敗にもめげずに(精神的なことでは無くて、財政などのリソースのめげかた)、リカバリーショットを打てるところでしょう。 普通の組織ならへたってしまうところを盛り返す余裕があります。 と言うことで W8 の失敗のリカバリーとしての W10 は前評判も悪くなくて、早々に W7 のサポート打ち切りが発表されたこともあって、順調に浸透していくのではないでしょうか。

STAP捏造事件は、昨年の発表以来1年を経過して、ほぼその全容が解明されたようです。 結果は、10年前に樹立された ES細胞であると言うことが明確になりました。 これで、ベル研の超伝導、韓国のヒトES細胞 と並んで世界3大捏造の一つとして数えられることになりました。 韓国のヒトES細胞は、一部成功している部分もあり、100%の捏造とは言えないところもありますが、超伝導とSTAPはほぼ100%捏造であり、日本としては不名誉な結果となってしまいました。

論文そのものの不正も更に2件ほど見つかり、第3者による検証委員会は良い仕事をしたと思います。 反面、理研による検証は非常に不十分で、理研の世界的な学者が、論文は不正でもSTAPは存在すると言い続けたことも、その権威を大いに傷つけました。 いろいろ総合すると、やはり焦点の笹井副センター長は最後までSTAPを信じていたようです。 さらにこれを信用した竹市センター長も信じていたようで、最後まであるはずと言っていました。 若山教授は途中からおかしいと感じだしたようですが、何でノーベル賞クラスの副センター長が信じたのか、これが不思議です。 それで駄目だと思った時に自死したのではないでしょうか。 昨年の1月の発表のビデオを何回見ても、疑いを持っている様子はまったく有りませんでした。

論文を書いている内に、不足のデータをあれこれ小保方氏に要求して、それが要求通りに出てきたことで、信じてしまったのでしょう。 この要求を満足させるデータが捏造されていました。 写真が不鮮明と言うことで、以前に撮った博士論文の写真を出したのだと思います。 またこの時には、あんまり厳密に考えて無くて、雰囲気があれば良かろうと言う感じで、特に悪意は無いと言う意識だと思います。

今月の読み物は、日経サイエンス「STAPの全貌」 \1440。

★★☆ 理系なら読んでおくべし

いわゆるSTAP現象の検証です。 一般の読み物は筆者が良く分かっていないせいもあるのか、イマイチ具体的なことがわからないのですが、サスガに日経サイエンスで、ちゃんとした研究者が書いているので、内容は難しくて、この手の論文には良く出てくる略号がどんどん出てきますが、概略は良く分かります。 4月ごろからサイトを良く見ていた遠藤高帆氏の解析では、ES細胞らしいと言うことしか分からなかったのですが、途中から手がかりがあり、最後に由来のES細胞を突き止めることが出来ました。 これで理研の再現実験も11月で早期終了したのだと思います。

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