今月のひとこと2016年4月号





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2016年4月3日
昨年度と打って変わって何とも沈鬱なムードが漂う新年度明けとなりました。 恒例のエイプリルフールも冴えなくて、Googleではメールの問題も起きたそうです。 乾坤一擲のマイナス金利も不発で、アメリカではトランプやサンダースが優勢で、大本命視されていたヒラリーは想定外の苦戦となりました。 誰が当選するにしても、日本にはあまり良い方向とはなりそうに無いようです。 せっかく久々に日本が主導してまとめたTPPも風前の灯火。 この辺りにつけ込んで中国は頑な態度を崩そうとはしません。 伊勢志摩サミットをどうまとめていくか、悩ましい、しかし日本としては正念場になって来ました。

消費税の行方も混沌としてきました。 実感としても最近は景気が見る見る悪くなっているような感じがしますが、単なる消費税のアップの影響だけでは無くて、またぞろデフレに向かっているような印象です。 せっかくのマイナス金利も経済理論はともかく、心理的にはインフレ心理というよりはデフレ心理に向かう傾向が強いと感じます。

物価上昇目標2%は経済理論的には良いのでしょうが、ここでインフレ心理でどんどんお金を使うかというと、インフレ恐怖でお金を使わ無い方向に行くのではないでしょうか? さらにマイナス金利となれば、一層防衛的になると言うのが、黒田バズーカの意図とは反していると思います。 上がったのは株価だけで、その効果も振り出しに戻った感じです。

以前から思っているのですが消費税アップは延期する。 それより消費税減税をして5%に戻すのが良いですが、これは政治的には不可能で、それなら本則は8%のままにして置いて、ここに喧々諤々で決めた軽減税率を入れて食料品を5%にしたら、現在の歳入から1兆円のマイナスで済むことになります。 そして東京オリンピックの前の年の2019年辺りに、2%アップして10%にする。 要するに、2-3年の先送りにすることです。 軽減税率には反対ですが、議論のなかで、結局弱者対策の意味は薄れて、全体の痛税感の緩和になったしまったので、その目的には合致していると思います。 軽減背率を採用するしないに関わらず、インボイスの導入は必須だと思います。

Windows10のアップグレードのトラブルはまだ続いていて、立ち上がりに時間がかかり5分もかかるようになりました。 さらにディスプレイドライバを更新したら、立ち上げ時にフリーズするようになり、何とか暫定対策で使っている状況です。 やはりクリーンインストールをする必要があるようで、全てのアプリや周辺装置をそのままにして、アップグレードをすると言うことに無理があるようです。

根本的に見直したいのですが、その前にバックアップデータを整理しようと、前回に報告したように、8テラのディスクを2台とRaidのディスクケースを発注して、ミラーディスクを作って、それに全てのバックアップデータを集約することにしました。 8テラもあるので、コピーだけで1週間以上もかかることになりました。

発注したディスクケースは、人気があるのか、2月末に注文して、入荷が4月との事でしたが、何とか3月下旬には入荷して、コピーを始めることが出来ました。 書き込み速度はそんなに速くないので、コピーだけでもPCを日夜稼働させないといけません。

半導体の世界ではムーアの法則が成立しなくなったと言う状況ですが、しばらくウオッチしていなかったCPUチップもすごいことになっていて、最上位のCPUは22コア/44スレッドにもなるそうで、デュアルソケットのマザーボードに搭載することで44コア/88スレッドになり、昔のスパコン並みになりそうです。 製造プロセスが22nm→14nmとなり、値段も34万円前後になっているとのこと。

今月の読み物は、「沈まぬアメリカ 拡散するソフト・パワーとその真価」 渡辺靖著 Kindle版 ¥1,382 単行本 ¥1,728

オススメ度 ★★☆ 読むべし

読む前に想定したような、アメリカ礼賛めいたものは何も無くて、淡々とそれぞれの切り口からの状況を説明すると言うスタイルです。 最初の第2章までは、あまり面白くなくて眠くなりましたが、3章のウォルマート辺りから、面白くなり一気に読んでしまいました。 いま話題の次期大統領選挙の混乱(と見える)もアメリカの強さの一因だと思います。

アメリカは、本当に「沈みゆく大国」なのか――。
願望まじりの「衰退論」とは裏腹に、いまだ世界はアメリカの魅力と呪縛から逃れられない。たとえば、中国や中東へ積極的に進出するアメリカの有名大学や巨大スーパーのウォルマート、アフリカに勢力を伸ばすキリスト教保守主義を代表する「メガチャーチ(巨大教会)」……。
こうしたアメリカの「文化的遺産(レガシー)」が、政治・教育・宗教などあらゆる分野で世界中に拡散、浸透している。アメリカ研究の第一人者が現場を歩き、その影響を冷静に考察する意欲的論考。

(目次より)
第一章 ハーバード――アメリカ型高等教育の完成
第二章 リベラル・アーツ――アメリカ型高等教育の拡張
第三章 ウォルマート――「道徳的ポピュリズム」の功罪
第四章 メガチャーチ――越境するキリスト教保守主義
第五章 セサミストリート――しなやかなグローバリゼーション
第六章 政治コンサルタント――暗雲のアメリカ型民主主義
第七章 ロータリークラブ――奉仕という名のソフト・パワー
第八章 ヒップホップ――現代アメリカ文化の象徴
終 章 もうひとつの「アメリカ後の世界」



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