今月のひとこと 2025年 11月号

今月のひとこと 2025年 11月1日号

株価と金価格の高騰

グリーンスパン氏はちょうど20年前、株式市場の「根拠なき熱狂」について警告を発した
Photo: Agence France-Presse/Getty Images

株価がとうとう5万円の大台を超えました。
しかしこれはあくまで日経平均の値で、個々の銘柄がすべて上がっているわけではありません。逆に下がっている銘柄もありますので、格差が広がったということでしょう。 AI絡みの銘柄が非常に上がっていて、日経平均を押し上げている格好です。

金の値段もとうとう2万円を超えて、だいぶ前は5000円ぐらいだったのが、4倍ぐらいに上がっている計算になります。 これはドルの価値が下がったということだと思います。全世界はドルに連動しているので、金は一定の価値を保っていると考えられます。 ドルが金連動を放棄して以来、金価格はどんどん上がり続け、逆にドルの実質価値は下がり続けているということです。

景気の実感と「根拠なき熱狂」

しかし実感として、そんなに景気が良いとは思えません。各企業の業績は非常に好調が続いていますが、2000年ごろにグリーンスパンが言った「根拠なき熱狂(Irrational Exuberance)」という言葉を思い出します。 当時、ダウ平均が2000ドルぐらいだった頃に5000ドルまで上がり、その高騰ぶりを指してグリーンスパンが「根拠なき熱狂」と発言しました。

その後、「ダウ平均は2万ドルまで行く」という人がいて、まさかそれは絶対ないだろうと思っていたのですが、実際に2万ドルを超え、今では5万ドルをうかがう勢いです。 日経平均にしろダウ平均にしろ、銘柄はどんどん入れ替えていますので単純に過去とは比較できませんが、それにしてもすごい上昇率です。

投資の構造と高齢化の影響

アメリカでは多くの人が投資信託を通じて株を保有しており、金融資産が何倍にもなったということになります。 日本でも株式を保有している人は資産が何倍にもなったことでしょう。 しかし今、金融資産を保有しているのは高齢者に偏っており、高齢者はなかなか株式投資というようなハイリスク・ハイリターンの金融商品には手を出しづらいものです。 生物的な寿命が決まっているので、もしここで失敗すれば取り返しがつかなくなります。

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ただ若い人はあと何十年も生きるでしょうから、いずれは資産が増えるということになります。 しかし気をつけないといけないのは、銘柄をきちんと選んで「倒産しないこと」です。 倒産してしまうと元も子もなくなりますので、そこだけはいくら長期保有といってもリスクはあります。

東京電力と投資リスク

ただ若い人はあと何十年も生きるでしょうから、いずれは資産が増えるということになります。 しかし気をつけないといけないのは、銘柄をきちんと選んで「倒産しないこと」です。 倒産してしまうと元も子もなくなりますので、そこだけはいくら長期保有といってもリスクはあります。

当時の東京電力は「預金の代わり」と言われるほどリスクの低い投資先でしたが、あの福島事故で一気に下がってしまいました。超優良企業と言われていても、こういうこともたまにはあるので、わずかながらのリスクは覚悟しておかないといけないと思います。

相続と資産の停滞

いずれにしても、高齢者には寿命があるので、最終的には相続を通じて次の世代に資産が移ります。 しかし、最近の平均寿命が非常に伸びてきたため、相続を受ける側も高齢になって「高齢者→高齢者相続」になってしまいます。結果として、あまり金融資産が動かないという現象が起きます。

それを防ぐために住宅資金贈与とか教育資金贈与といった制度がありましたが、もう少し使い勝手の良い仕組みを考えて、一世代を飛ばして資産を移すような制度を検討すべきだと思います。 非常に高額な相続税を払わないといけない日本ですから、相続税のない国もあることを踏まえて、大きく減税して滞留している金融資産を動かすことも大きな政策の一つだと思います。

Amazonサーバーダウンと集中リスク

AWSのS3がダウンしたのは、バージニア州アッシュバーン地区におけるデータセンターに何らかの原因があったためとされています

ITの世界で最大の話題は、Amazonのサーバー(AWS)のダウンです。
AmazonはAWSというサービスを提供しており、日本政府の一部までAWSを使ってサービスを提供しているので、非常に影響が大きかったと思います。 しかし驚くべきことに、24時間ぐらいで収束したとのことです。

ことの発端はDNSの不調で、Amazonでも最も古いアンリか東海岸のクラスターの中核となるデータベースがDNS不調により、うまく動かなくなったことに始まりました。 DNSを直せば良いかというとそうでもなく、それまでに溜まっていたトランザクションが一斉に処理を始めたため、さらに影響が大きくなっで、その収束に時間がかかったと云う事です。

一部の報道では、AIによる仕事の代替で人員整理が行われ、IT技術者の量と質が低下したのが原因という話もありましたが、発端はともかく、発覚してから24時間で収束したのは立派だと思います。

一説ではギリシャ情勢の影響で通信量が下がったためだとも言われていますが、対応の速さを見ても、日本の某銀行のトラブル対応と比較すると、その差は歴然です。 しかし同時に、世界のITインフラが一部のシステムに依存している現実が明白になり、これを避けて分散化の方法を考える必要があるでしょう。 たった一つのデータベースが全世界のシステムを止める可能性があるというのは恐ろしいことです。

ランサムウェアと企業の対応

もう一つ大きなニュースは、日本の朝日ビールやアスクルを襲ったランサムウェアの問題です。ランサムウェアとは「身代金要求型ウイルス」で、データを暗号化して「金を払えば解除する」というものです。 朝日ビールは身代金を払わず、復旧を自力で進めているようですが、いまだに完全復旧には至っていません。

2025年10月26日、Cisco Talos はアサヒグループホールディングスへのサイバー攻撃で有名になったランサムウェアグループ Qilin(キリン)のサイバー攻撃の手法や実像をレポートとして公表しています

以前、警視庁がランサムウェアのキーを発見したということだったのは、このシステムとは異なるものが使用されたようで いまだに解決していません。

驚くべきは、一部で手作業による出荷が続いているということです。これは日本企業ならではの対応とも言えます。 通常は考えられません。 おそらくゼロからのシステム作り直しになると思いますので、数ヶ月の復旧期間は覚悟しているでしょう。 この際、より使いやすくセキュリティの高い新システムに入れ替えてしまうのも考えの1つだと思います。

モジュール炉と地域発電の時代へ

最近の報道で、日立がカナダにモジュール炉(SMR:小型モジュール原子炉)を建設する契約を結んだという記事がありました。日本国内では新規原発の建設が難しいため、海外で活路を見出したということでしょう。

AIの発展によって莫大な電力が必要となっている現在、これからのデータセンターは「発電所と一体」で考えなければならない時代に入っており、そのためには、モジュール型の原子炉(SMR)が最適ではないかと思います。

最近の資料によると、サッカーグラウンド1面ほどのスペースがあれば、マイクロ炉の発電設備を建設できるようです。 しかも非常時には外部電力を必要としない自動循環冷却構造になっており、安全性が高い設計です。 この原子炉は工場で製造して完成品を現地に設置し、使用後はそのまま再生工場に持ち帰って粉砕・処理するという、モジュール的な仕組みになっています。

各都道府県、あるいは地域単位でこのようなモジュール炉を設置し、さらに太陽光発電や地熱発電、EV充電用を兼ねた蓄電池などと組み合わせて、地域ごとの独立した電力供給を実現するのが理想でしょう。 大きな工場や施設であれば、自力で電力を賄うことも必要でしょう。

三菱重工業が開発を進めるマイクロ炉
トラックで運べる大きさの超小型原子炉。離島やへき地、災害時などの電源を想定する。(出所:三菱重工業)

もちろん、点検やトラブル時に発電が止まると困るため、バックアップとしての予備電力(蓄電池や太陽光など)の確保も必要です。将来的には、これらを組み合わせた地域分散型グリッドが現実的な電力供給形態になると思います。

EV(電気自動車)が本格的に普及すれば、その充電に必要な電力量も膨大になります。例えば「10分で300km走れるように充電」しようとすると、どんなバッテリーを使っても瞬間的に大電力が必要になります。その電力は送電線からではなく、各充電所に設置された大容量バッテリーから供給するのが現実的で、そういうバッテリーも活かしながら地域でごとに、いわゆる グリッドになって行く。

そういう電力供給形態になっていけば良いかな と思っています 高効率の火力発電も使えるのではないかと思います。 ゴミ処理場を作るだけでも大騒ぎするすることが多いので、ごみ焼却場と一緒にして、ごみ発電も併用したらと思います。特に原発を市内に置くというのは大反発があると思いますが、小規模・安全な原子炉を地域単位で設置する構想遠い未来の話として見据えておくべきだと思います。

核融合炉と放射性廃棄物の処理

核融合炉の話も最近よく出てきています。しかし相変わらず、常に「商業化まであと10年」と言われ続けており、実際にはまだまだ時間がかかると思います。 それでも、Microsoftをはじめ多くの企業が投資を始めており、日本も乗り遅れないように投資には参加して行く必要があると感じます。

レーザー核融合商用炉の概念図

今日の日経新聞だったと思いますが、核分裂型と核融合型の原子炉を一緒にした新型の燃料リサイクルとして紹介する記事がありましたが、これは核融合で発生した中性子を利用して、原発の廃棄物(プルトニウムを除いた残りのいわゆる核のゴミ)を分解・安定化させるというもので、燃料サイクルを再構成するという話ではなく、いわば廃棄物処理の新技術の一種です。

時期的に予算編成の季節ですから、そうした政策的意図もあるのかもしれません。ただ、放射性廃棄物そのものは、量的にはそれほど膨大なものではありません。したがって、当面はエアキャストなどの安全な形で保管しながら、10年単位で処理技術を成熟させていくという姿勢で良いと思います。

いずれ、より良い技術や処理方法、そして受け入れ可能な候補地が見つかるでしょう。日本だけが悩んでいるわけではなく、世界各国が次々と新しい原発を建設しています。放射性廃棄物問題も日本単独で解決できるものではなく、国際的な視野でゆったり構えて進めるしかないのではないかと思っています。 現時点で慌てて解決策を出そうとしても、かえって混乱を招くだけでしょう。

最近の私の読み物は「古墳時代の歴史」講談社現代新書 2025/10/23 松木 武彦 著

若い頃に興味を持って、「古田史観」華やかなりしころ、九州王朝説を良く読みました。 その後離れていて、最近の状況はあまり良く分かっていなかったのでっすが、近年の発掘調査によって全国的に多くの成果が得られ、古代日本の姿がかなり明らかになってきました。

今となっては、「邪馬台国がどこにあったか」というのはそれほど重要な問題ではなくなっています。箸墓古墳が古墳時代の始まりであるという説が有力になっており、それが卑弥呼の墓であろうとなかろうと、考古学の世界(学界)ではすでに常識に近い見解になりつつあります。

そのため、これからは「場所」ではなく「考古学的事実」そのものをしっかり見ていく時期に来ていると思います。

先日2-3年ぶりに大阪府立弥生文化博物館に行ってきました。 池上曽根遺跡も、いつも26号線から横目で見ていましたが、今回は実際に立ち寄ってきました。

あまり期待はしていなかったのですが展示の内容に驚きました。とくに鏡の展示が圧巻で、どの古墳から何時どんな鏡が出土したのかが一覧で分かるようになっていました。 編年された鏡がずらりと並び、古墳と鏡の関係が一目で理解できるようになっていました。

今回の展示テーマは「伝世」だったので最初は地味かと思いましたが、見てみるととても興味深いものでした。 紀元前後に作られた鏡が、3世紀や4世紀の古墳に副葬されているという点、つまり「その間の数百年間、鏡はどこにあったのか」という謎が現在の研究テーマになっているそうです。

展示には卑弥呼で有名な三角縁神獣鏡もありましたが、それ以外にも画文帯神獣鏡や様々な鏡が並び、一番小さいものは直径5~6cm、大きなものは40~50cmにも及ぶそうです。 『魏志倭人伝』に「卑弥呼が鏡100枚を贈られた」とありますが、
20年前の研究では「その一枚が日本で出土したのではないか」とも言われていました。しかしその後の発掘で、現在では全国で1000枚以上の鏡が見つかっており、
鏡の編年と土器の編年を組み合わせることで、古墳そのものの編年が進んで、古墳時代の年表がかなり精密に確立されつつあります。

この本は、その成果の集大成とも言えるもので、まだすべてを読み込めてはいませんが、現時点での最終的な研究結果に近い内容だと思います。そして何より、日本の考古学の地道な調査と蓄積のすごさには、改めて感銘を受けました。
東北から九州まで、ほとんど調査の手が及んでいない場所はないのではないかと思えるほどです。長年にわたる研究の積み重ねの成果を感じました。

今月のひとこと 2025年 10月号

今月のひとこと 2025年 10月1日号

巨額契約の衝撃 オラクルとオープンAIの45兆円契約

NVIDIA、次世代チップBlackwellの生産は「フル回転」。AIエージェント分野にも期待感

以前に、ソフトバンクの孫正義氏が「Stargate」構想で80兆円規模の投資を検討しているという話がありました。その時はあまりにも巨額で、現実感が薄く、にわかには信じがたいものでした。

ところが今回、オラクルとオープンAIの間で「5年間で45兆円のクラウド契約」が締結されたというニュースが飛び込んできました。 これは日本の国家予算レベルの数字であり、衝撃を受けました。 「いったいどうやってこの契約金額を回収していくのか?」「果たして本当に採算が合うのか?」といった疑問が頭に浮かびます。

投資の金額感覚

1990年頃、アメリカで投資の話をしていた際、一声で「3億円」「5億円」といった金額が飛び交っていました。当時の私にとっても十分に大きな数字でしたが、実際に投資したこともあります。 その後2000年頃のITバブル期には、同じような会話が「20億円」に跳ね上がり、桁が変わっていて、もう参加できなくなりました。

そして現在では、兆円単位の投資話が当たり前のように語られています。1兆円や2兆円といった額はもはや珍しくなく、「20兆円」「30兆円」といった話までちらほらと現れるようになりました。貨幣価値が変わったというより、むしろ産業や市場の規模が指数関数的に膨張しているように思えます。

データセンターと電力 ― 4.5ギガワットの壁

今回のオラクルとオープンAIの契約はクラウド利用契約です。つまりオラクルが大規模データセンターを準備し、その利用料をオープンAIが支払うという形になるでしょう。

5年間で45兆円ということは、単純計算すれば年9兆円規模。さらにそれを運用して利益を出すためには、その10倍近い90兆円規模の売り上げを目指す必要があると考えると、桁違いの世界です。

データセンターとは?クラウドとの違いをわかりやすく解説

そして忘れてはならないのが電力需要です。オープンAIのモデル訓練や推論サービスをフル稼働させると、必要な電力は約4.5ギガワットに達すると見積もられています。これはアメリカの一般家庭に換算すると約400万戸が消費する電力に匹敵します。 ちなみに原発1基は大体1ギガと思っておけば大丈夫です。

こうなると、ただ既存の送電網に頼るだけでは不十分です。各データセンターの敷地内に小型モジュール型原子炉(SMR)を設置して自家発電する構想が真剣に検討されるのも頷けます。ただし現実には短期的な導入は難しく、当面は天然ガスなどによる火力発電所を隣接地に建設して対応する、というプランが有力視されています。

これまでの最大契約

「巨額契約」というとスポーツ界のスター選手がよく話題にのぼります。例えば大谷翔平選手の契約総額は10兆円規模とされ、これまでは「世界最大級の契約」と呼ばれてきました。

また、企業買収の例で言えば、マイクロソフトがゲーム会社Activision Blizzardを買収した金額も約10兆円規模でした。しかし今回のオラクルとオープンAIの契約額は、それらを大きく上回っています。もはや一企業の契約を超えて「国家予算級」のスケールに突入していると言えます。

日本はどうするのか?

小型モジュール原子炉(SMR)のEPC事業へ進出
-米国ニュースケール社へ出資-

一方で日本の現状を考えると、物価や投資感覚に「一桁のズレ」があると感じざるを得ません。例えば東京のタワーマンション。最低でも1億円、上層階や人気物件は5億円を超えると言われています。従来の日本の不動産感覚からすると、まさに桁違いの世界です。

投資や企業活動においても同じことが言えます。日本企業は依然として「数百億円」「数千億円」の規模感で投資を語っていますが、世界は「兆円単位」で競争しています。この差を埋めない限り、日本経済の地盤沈下は止まらないでしょう。

経済同友会の議論がちょっとした内輪揉めで停滞しているのを見ても残念に思います。本来であれば「失われた30年」「失われた40年」を克服するために、日本の民間企業こそが大胆な投資を行い、未来の産業基盤を築く必要があるはずです。

AI時代の新しい開発スタイル

最近はAIによる「バイブコーディング」(※AIと対話しながらコードを生成する開発手法)に熱中しています。小さなシステムではうまくいったのですが、少し複雑な実用システムになると途端に難しくなります。

プロンプトを書き連ねると、仕様書のような形になり、結果として1000行近くになることもあります。しかし一気に読み込ませても処理がうまく進まず、現在は「開発工程を分割し、段階的に読み込ませて進める」という方法を試しています。

AIは便利ですが「間違い」も多い。完全に正しい答えが返ってくるとは限らず、こちらから「それは違う」と指摘して修正させることもしばしばです。ただ、そのやり取りが驚くほど人間のプログラマーとの会話に近く、かつて電話やメールでプログラマーと仕様調整していた頃を思い出させます。

AIによるシステム開発のリアル

Vibe Coding(バイブコーディング)とは?やり方とおすすめツール

AIを使うと、これまで苦手意識があった分野にも手が届きます。複雑なExcelの数式も一発で組めますし、避けていたマクロもAIなら短時間で生成可能です。
さらにはWebアプリやデスクトップアプリもAI経由で作成できるようになり、用途に応じて使い分けています。セキュリティ重視で外にデータを出したくない場合はデスクトップアプリ、多人数で利用し、利便性を優先する場合は、Webアプリと使い分けています。

ちょっと複雑なプロンプトを入れると、長時間の思考に入ってしまって、システムが停まっていることもありますが、その間にデータセンターのGPUがフル回転しているのだと感じています。 nVideaは株式時価総額が40兆円と言われ世界最大の企業になりました。データセンター用のGPUユニットは1セット何百万円もするそうです。 最近もH100を超える性能のBlackwell GPU を出しています。

文章作成とAIの関わり

また、文章作成でもAIを利用しています。「要約はしないで校正だけ」「段落構成だけ整えて」など、明確にプロンプトを指定すれば意図に沿った結果を出してくれます。ただ、指定を忘れると大事な部分を要約で削ってしまうこともあり、その点は注意が必要です。

今回のこの原稿も、音声入力で書き起こしたものをAIにかけ、段落のタイトルや挿入する写真の選定をAIに委ねています。 写真は自分で探すことも多いですが、今後はAIがどれほど見栄えの良い画像を選んでくれるか、試してみようと思います。

今月の読み物は 『塞王の楯』上下巻(集英社文庫、今村翔吾著、2024年6月20日刊)

石垣職人「穴太衆」の活躍を描いた作品で、単なる石垣積みの話にとどまらず、戦国時代の戦闘や軍事作戦に深く関わっていたことが描かれています。蒲生氏郷や京極高次が登場し、井上靖『淀どの日記』を下敷きにしたような構成も見受けられます。

私は中学生の頃に森繁久彌が朗読した『淀どの日記』をラジオで聞いていた記憶があり、今回の読書でその懐かしさを思い出しました。 特に京極高次は後半で準主人公として好意的に描かれており、史実とは異なる面白みを与えています。

本作は【第166回直木賞受賞作】であり、

どんな攻めをも、はね返す石垣。
どんな守りをも、打ち破る鉄砲。
「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!

時は戦国。炎に包まれた一乗谷で、幼き匡介は家族を喪い、運命の師と出逢う。石垣職人”穴太衆”の頂点に君臨する塞王・飛田源斎。彼のように鉄壁の石垣を造れたら、いつか世の戦は途絶える。匡介はそう信じて、石工として腕を磨く。一方、鉄砲職人”国友衆”の若き鬼才・国友彦九郎は、誰もが恐れる脅威の鉄砲で戦なき世を目指す。相反する二つの信念。対決の時が迫る!



今月のひとこと 2025年 9月号

今月のひとこと 2025年 9月1日

ChatGPT-5

OpenAIのサム・アルトマンが考える「AIのある社会」と、“新たな知”の夜明け

最近はチャットGPTにはまっています。無料プランで使っていたのですが、ある日突然GPT 5に切り替わってしまって、私はあまり変化がないと思いましたが、世の中では前のGPT 4の方が良かったということで、非難轟々となってしまって、しかしアルトマンはあっという間に切り替えてしまいました。この素早さにも感嘆しました。

無料ではないのですが有料プランの一部に前のGPT 4が使えるようになっています。なぜこうなったかというと、GPT 4の方がわりと迎合的というかベンチャラを言うとか、良く言えば人に優しい点があって、GPT 4にメンタルな相談をしていた人が多くて、そういう人たちがGPT 5になって事務的になってしまい、違和感が出て非難轟々となったようです。普通の事務作業に使ってる場合は、あっさりしていて良いとは思いますが、メンタルな相談をしている人にとっては非常に冷たくなってしまったという感じがするらしいです。

これでAIも単なるコンピューターサイエンスの分野でなくて、心理学の分野にも影響を及ぼし、さらにはAIを外部から観察するという自然科学の分野にもなってきたようです。元になったニューラルネットはノーベル賞になりましたが、本来は数学であるコンピュータサイエンス分野はノーベル賞の対象ではなかったのですが、詳細は忘れましたが、タンパク質の分析とか、無理に自然科学に結びつけた印象があります。しかしこれからはブラックボックスであるAIは自然科学の対象になっていくのではないかと思っています。そのような論文も出来始めました。

普通の検索の延長線上であれば、あまり大したことはないというか、今のGoogle検索でもトップにAI検索の結果が出るようになっていますが、一番びっくりしたのは前回でも触れましたが、プログラムのコーディングが出来ることです。既にコンピュータ業界ではバイ(=ペア)コーディングと言って、日常的に使うツールになっているらしいです。

かなりややこしいコーディングもでき、これには非常に驚きました。これはすごいなと思っていたら人員整理の話がありました。日産は2万人、Microsoftも2万人の人員整理ですが、日産はご存じのように事業縮小、マイクロソフトは私の見るところエントリーレベルのプログラマーが整理されるのではないかと思っています。コーディングは全て一瞬でできてしまうので、そういうエントリーレベルのプログラマーは不要になると思います。

一方、出来たコードをチェックする人が要るので、ある程度のレベルがないとだめだと思います。だから全くの素人では作れないのですが、ある程度の知識があれば使えるというところです。いずれにしても少なくともコーディングの生産性は飛躍的に上がったようです。

コーディングが全く不得意の私には神の存在です。他のことはだいたいできるのですが、このコーディングだけはダメです。学生の頃IBMの適性検査を受けたのですが全然適性がなかった。自分でもそう思う。私が人生全体で書いたコードは数千行ぐらいしかないと思います。以前から自分でプログラムのコードが書ければどんなに嬉しいかとずっと思っていたので、今までやりたくてもできなかったことをどんどんやっています。

全ての仕様をプロンプトに入れるわけにはいかないので、とりあえず作ってあとは修正・修正でやっていくのですが、これがやってみないとわからないところがあるので何回もやり直して結構時間はかかります。相手が人間だと嫌になると思うのですが、機械だと思うといくらでも繰り返し聞けるし、恥ずかしいような初歩的な質問も気兼ねなくできます。最終的にはかなり複雑なプログラムができます。

私はPythonは全く知らず、使い方すら知らなかったのが、プログラムがどんどん作れるようになりました。エクセルのマクロもずっと敬遠してたのですが、これも複雑なマクロも作れるようになり、AIにはまってる最中です。ただAIはすぐにコードを吐きたがる。エクセルのフォーミュラで簡単に書けるものまでマクロにしようとする。ここはプロンプトで指示を与えないといけないところです。


消費税の本質と問題点

消費税はたった10%ですが、されど10%。最近は消費税の本質的な認識がだんだん浸透してきて、消費税は非常に経済の足を引っ張るという認識が広がってきました。消費者が払うということで消費税という名前がついているのですが、これ全くの嘘で実際は事業者が払います。10%から控除額を引いた残りを支払うということで、事業者全体で10%の第二法人税が課されています。法人税であろうが第二法人税であろうが、最後は消費者に転嫁されてしまうわけで、特に消費税を消費者が直接負担するわけでもありません。

本来の法人税では赤字なら払わなくて良いですが、売り上げに対してかかる消費税は必ず支払わないといけません。従って、一番未納が多い税目が消費税です。これが日本経済の足をじわじわ引っ張っているのです。

消費税は輸出企業には還付があります。これの統計金額が公表されてないというのもおかしな話ですが、約30兆円ぐらいの消費税収入全体のうち約9兆円が還付になってるらしい。だから消費税について、よく言われている

「あなたたち消費者が消費税10%を負担しているのです。10%は預かり金として事業者が受け取り、事業者がまとめて支払っています。その消費税は社会福祉に使われております」

【令和バブル前夜】牽引するのは海外投資家、恩恵は富裕層中心

というのは全くの嘘であるということがよく分かると思います。なんと我々が負担しているとされている消費税の1/3は輸出補助金に化けているのです。また、実際に消費税を負担してるのは中小企業などの事業者です。消費者が消費税分として10%を払っているのは単なる便乗値上げで、徴収する必要はありません、任意です。

ちなみに現時点では国民負担率、つまり雇い主と折半して払った社会保険料と所得税で48%になっているとのこと。さらに使うときには、最終的に10%を消費税として負担しなくてはならないので、他の自動車税とかガソリン税とかを除いても、負担は60%近くにもなります。四公六民どころか、六公四民になっているのです。

トランプ相互関税と消費税

トランプの相互関税には、日本ではあまり報道しませんが、この10%が含まれています。アメリカは勝手な国なので、消費税はなくて売上税しかありませんので、還付はありません。ここで不公平が起きているのですが、日本の報道ではほとんど触れられていません。関税騒動の初期のころにトランプが消費税をやり玉に上げたときは、少し報道していましたが、その後は触れられなくなりました。

こう言うと、仕入先がすでに負担してるので特に得ではないのではないか、還付されるのは当然ではないかという話がありますが、消費税というのは要するに値上げですので、それを販売価格に転嫁しようがしまいが勝手なわけで、要するに販売金額の問題です。だから消費税が10%に上がった時に「消費税分をアップします」というのは単なる値上げであったということです。また他の国内の非輸出企業と不公平になります。

トランプが消費税が実質の輸出補助金であるということで、相互関税のベースに使っているというのもあって、だんだん認識が深まってきました。それで最近は消費税減税みたいな話がいろいろ増えてきてるわけです。

付加価値税の発明

欧州では正直に付加価値税(VAT)と言うわけで、要するに付加価値にかかってきて、その大半は人件費です。結局、人件費を抑える方向に作用して、賃金が上がらない要因の一つにもなっていると思います。通常の法人税とこの第二法人税と言われる消費税が違うのは賃金を含めるか含めないか、赤字になったら本来の法人税は支払わなくて良いのですが、消費税は支払わないといけないことになります。

このままほおっておいて税率が15%とか20%になると本当に国がもたなくなると思います。こういうとヨーロッパでは25%が普通だという話ですが、軽減税率がたくさんあって、基本的に日本で言うと昔の物品税に相当するような感じで、普通の通常の日用品はほとんど税金がかからないようになっているとのこと。こうなるとまた国内的には還付の問題が出てきてややこしくなります。

【輸出還付金】大企業だけが得をする消費税の構造

以前に触れたと思いますが、もともと付加価値税とか消費税とかいうのがフランスで発明された時は、輸出補助金を払っていたがガット(GATT)の規制で輸出補助金を出せなくなったので、その代わりにこの付加価値税というのが発明されたということで、非常に頭の良い人が考えたと思います。それに悪乗りして、消費税という名前をつけて一般国民が負担するんだ、という印象付けをしたのは当時の大蔵省だったと思います。

今後増税があったとしたら、結局一番被害を受けるのは中小企業だと思います。一般国民もそれなりに増税になるわけですけど、得をするのは大企業、特に輸出企業は還付があるのでウェルカムだと思います。


先日の読売新聞の「地球を読む」欄の吉川 洋氏の記事が面白かった。

約40年前、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などとおだてられ、バブルに踊った日本経済は、1990年代に急降下した。国力の目安となる1人当たり名目国内総生産(GDP)は、2000年にはルクセンブルクに次ぐ世界2位だったが、その後は坂を転がり落ちるように下がり、24年には38位となった。1人当たりなので、人口減とは関わりのない低迷である。

「急落の原因はデフレだった」と言う経済学者やエコノミストは多い。実際、「デフレ脱却」は政府の掲げる金看板であり、日本銀行が13年から10年以上続けた「異次元」の金融緩和政策は、デフレ退治を目指して行われた。しかし、長期停滞の真因はデフレではない。


と始まり、主な原因は日本企業の技術革新の不足だったという分析です。これはまさにその通りで、本当に日本企業は何もしなかったし、経団連も何も言わなかった。ひたすら賃金を上げずに派遣に頼り、コストカットに走って何もしなかった。失われた30年の主原因であると私も思います。

1980年代後半から1990年代のバブル崩壊までは本当にいろんなことをやったような気がします。失敗も当然ものすごく多かったですが、ジタバタしてたような気がします。

今で言うと規模はだいぶ大きいですがソフトバンクの孫さんが、そのような感じがします。すごいお金をあちこちにぶち込んでるみたいですが、やはり向う見ずにジタバタしないと新しいことはできないと思います。ほとんどの企業は何もせずに、じっとしているだけでデフレですから、利益は出たということでしょう。結局発展し損ねて世界での順位がダダ落ちになったということです。

しかしこの吉川氏のコラムの最後には、人生で使い残した金融資産に相続税に加えて新税を課税する、なんと結果的に増税ではないかという話で後半はずっこけてしまいましたが、もし前半の技術革新で、これから頑張って日本が伸びればこういうつまらん増税みたいなことしなくて良いのではないかと思います。要するに吉川氏はもう日本は伸びない、増税しかないと思っているのでしょう。


今月の読み物は「リボルバー」 単行本 2021/5/26 原田 マハ 著 文庫 ¥858

展示会が開かれているゴッホに興味のある方に最適。全体的にミステリー・フィクションですが、ゴッホや弟のテオとの関係とか、面白い逸話が多いです。以下はGPTがつくりました。

原田マハさんの小説『リボルバー』は、フィンセント・ファン・ゴッホの死をめぐる謎に光を当てる、美術ミステリーの傑作です。本作は、オルセー美術館の女性学芸員が偶然手にした一丁の古い拳銃から物語が始まります。その銃こそ、ゴッホが命を絶ったとされるものであり、彼の死の真相をめぐる鍵となる存在です。物語は、この銃を通して浮かび上がるゴッホの最期の姿、そして彼を取り巻いた人々の想いを丁寧に描き出していきます。実在の画家や歴史的事実を巧みに織り込みながら、フィクションとしてのスリリングな展開を見せる点が、本作の大きな魅力となっています。

原田マハさんは、これまでも『楽園のカンヴァス』や『ジヴェルニーの食卓』など、美術と文学を融合させた作品を数多く発表してきましたが、『リボルバー』はその集大成ともいえる力作です。ゴッホの芸術への情熱、孤独、そして彼の生涯を通して表現し続けた「生きることの意味」が、物語全体を深く貫いています。美術館を歩いているような臨場感ある描写や、作品に対する細やかな解説も盛り込まれており、美術に詳しくない読者でも自然に引き込まれる構成になっています。

また、ゴッホの死は「自ら命を絶った」とされるのが通説ですが、本作では異なる可能性に迫ることで、新しい視点から芸術家の人生を再考させてくれます。単なる推理小説ではなく、人間存在そのものや芸術の力を問いかける文学的要素が強く、読後には深い余韻とともに、多くのことを考えさせられます。原田マハさん独自の温かみと美術への愛情が随所に溢れており、読む者の心を優しく包み込みながらも強烈な印象を残します。

『リボルバー』は、美術小説としての知的な楽しみと、ミステリーとしての緊張感を併せ持つ作品です。ゴッホの絵画や人生に興味のある方はもちろん、芸術を通じて人間の本質に迫る物語を求める方にぜひおすすめしたい一冊です。読後には、ゴッホの作品を改めて見直し、その背後にある人間の苦悩や情熱をより身近に感じられることでしょう。



今月のひとこと 2025年8月号

今月のひとこと 2025年8月1日

参政党・神谷宗幣代表ブチ切れ「それはあなたの主観」テレビ番組で皇位継承巡り“大バトル”

今回の参議院選挙で参政党が躍進しまし、自民党は衆議院に続き参議院でも過半数を維持できなくなりました。 参政党は時期の衆議院選挙では100人レベルで立候補者を立てて、20-30人を目指すそうです。 インタビューやユーチューブを見ていても政策がまだ生煮えの感が否めません。 方向性は良いと思うので、今後に期待ですが、組織のバックが無いし、今までこう言う政党の末路を見てきたので、お手並み拝見というところでしょうか。

日米 関税交渉はやっと終わったというか、とりあえず一段落という感じです。 合意文書が無く、進捗状況を四半期ごとにチェックするという ベンセントの発言もありましたが、これは赤澤大臣がそういう議論はしたことがないという記事が載ってました。 いずれにしてもトランプは来年の中間選挙をにらみながら、何かあったら 関税アップをちらつかせながら、さらに高い要求をしてくるのだと思います。

日本側の負担が不明確でも関税率 そのものは15%とはっきり決まっているので、現時点はともかく、将来的に日本は不利な状況に追い込まれるのではないかと思います。 その一方で 中国はなんと24%が25%の関税の実施を 3ヶ月 延期したということです。 レアアースをカードで切るとアメリカはヘナヘナとなってしまいました。 こういう時こそ トランプ はしっかりして欲しいのですが、キッチリTACOとなりました。

関税というのは 同盟国に対しては 効果を発揮するが、敵対国に対しては 効果を発揮しないという話もありまして、まさに今そういう状況だと思います。 韓国が終わって次はインドです。 インドというのは非常に したたかな国で悪く言えば二股外交をずっとやってるわけで、インド 太平洋と言っているのですが、なかなか こちらには乗ってこない。

グローバル化からブロック化へ 世界のものづくりの大きな転換点

この関税によって世界は3分割されるのではないかと思います。 アメリカ単体と強権国家 ロシア、中国とBRICSの一部、 日本と EU ブロック。 日本と EU は どの程度 結束を固められるかですが、TP-TPP をもう少し拡大して、せっかくイギリスが加入してるんですが、 EU にとっては非常にやりにくいのでしょうが、日本としては何とか引きずりこんで こちら側のブロックにすれば良いと思います。 要するに ブロック化が完成するわけで これは第二次世界対戦の時と同じで 何かの拍子で世界第3次世界対戦になるのかもしれません

以前にChatGPT を使ってエクセルのマクロを作ったことがあって、これは非常にうまく動きました。 これに味をしめて、今回は少し気合を入れて Python でかなり長いスクリプトを作らせてみました。 Pythonは比較的新しい言語で私は全く知らなかったので、完全にあなた任せで言われる通り という感じでやってみました。

まず、やりたいことをプロンプトに入れて、それから試作のスクリプトを作って、それを動かしながら 足りないところを追加していくというやり方です。 設定に必要なディレクトリの初期設定とかは、あらかじめ指定しておくか、自分でスクリプトを修正すれば良い。 面白いのはスクリプトを作った後で、こういうこともできます ああいうこともできます という ご提案をいろいろ示してくれることです。 フルのスクリプトを作るのは結構長いので とりあえずの方針だけ 示して これでいいですか という話で、これで良ければフルで作ります という話です。

Chat GPT にはどんな便利機能がある?

Pythonの立ち上げ方 そのものを私は知らなかったので、 これが Windows に最初から設定されていてインストール コマンド打ち込めば良いと言う事が分かりました。 そういうレベルからスタートして、 HTML のファイルの処理をやりました。 全角半角の処理もできました。

AIで 一番良いと思うのは今さら聞けない状態でも 何度でも聞けるし、いくらでもやり直しが出来ます。 これが人間 相手だと相手は怒り出すと思いますが AI の場合は同じことをいくらでも質問できます。 さらに非常に基本的なことを聞くのも恥ずかしいと思うようなことでも気兼ねなく聞けます。 また面白いことに 最初は非常に丁寧な言葉遣い だったのですが、だんだん進む に従ってぞんざいになってきて、こちらの入力もぞんざいになるのですが、最後の方は単に結果だけ 示してくる、というようなこともありました。 確かにその方がこちらも楽です。

もう少し驚いたのは無料ChatGPTを使っているのですが、前は少し処理するともう今日はこれで終わりですみたいなことになっていたのですが、今回は2時間ほど ずっと詰めてやったのですが、 それでも別に終わりでは来ませんでした。

単なる 検索の延長というよりは こういう スクリプトとかコードの生成と言うのは非常に役に立つ。 これを開発した人は最初は、 この辺からスタートしたのかなという感じもしますし、完成度は高いと思います。 作ったスクリプト もちゃんと動きますし、もしエラーが出たら スクリプト 全体をアップすれば訳の分からないシンタックス エラーが出ても、それを 全部アップすれば、どこがどう 間違えてるかをちゃんと教えてくれます。

警察庁、ランサムウェア「Phobos」「8Base」による暗号化された被害データの解除ツールを開発

ソフトウェア開発の生産性は飛躍的に上がるのではないかと思います。 少なくとも、よく知らない言語で作る時などは楽なんではないか、イチから 言語を勉強しなおさなくても、何も知らなくても スクリプトは作れるという感じです。

あと気がついたのが記憶力。 他の AIをよく知らないのですが、ChatGPTは記憶力があまり良くないような感じがします。 以前にプロンプトで設定した、こういう条件のもとでやってくれと指示しているのですが、それをしばらくすると忘れてしまって抜けた状態になってることがありました。 全部覚えていると混乱するので、適当に削除しているのだと思いますが、最初に自ら設定して表示した条件を守ってほしいと思います。 それを削除する場合はこちらから指示するということになるはず。

ソフトウェアの基本知識はある程度必要で全くの素人が使えるとは思えないのですが、やりたいことを伝えながら 修正していくというやり方で一応の完成は します。 エクセルのマクロはそんなに長くないと思うので、マクロはこれで気軽に使えるようになりました。 従来は気合を入れないと使えませんでした。 複雑なフォーミュラも 関数表を眺めながら四苦八苦することはなくなるのではないかと思います。

警察庁がランサムウェアの 暗号解除 ツールを公開しています。 行政としては 大ヒットだと思いますが、なぜこういうことが出来たかというと、何かのきっかけで マルウェアを作っているグループの身柄を抑えたらしいです。 その時に、そこの 事務所のPCからマルウェアツールのコードを引っ張り出してアルゴリズムを調べて、それから解除ツールを作ったということです。 さすが 警察 ならではの手法だと思いますが、この犯人グループが使っていたマルウェアツールは結構出回ってるらしいので、 これで助かる人は多いのではないかと思っています。

今月の読み物は「邪馬台国から大和政権へ」 (大阪大学新世紀セミナー) 福永 伸哉 、 大阪大学創立70周年記念出版実行委員会 単行本 ? 2001/10/1 福永 伸哉 (著) ¥1,100 税込

最近 ひょんなことから 邪馬台国を思い出して、いろいろ YouTube などを見ていると 学生の頃に流行った九州説、 特に 『「邪馬台国」はなかった』古田武彦説は当時熱中して何回も読みました。 邪馬「臺」国ではなくて魏書に書かれている邪馬「壹」国を間違いだと直さずにそのまま読むと言う主張から、他の文献の取り違えを調査して、そのような例は無いと言う事を根拠にしています。

本書は 2001年発行と少し古いですが2000年の時点でのでも、かなりのレベルで特に筆者は鏡の専門家らしいので、鏡に関しての編年はかなりできて来たということです。 今まで 博物館に行って鏡を見てもあまりよくわかって分からなかったのですが、 この本を読んで鏡のどこを見たらいいのか良いのかが非常によくわかりました。 先日 奈良・富雄丸山古墳から出土した3つの鏡の年代がばらついているという新聞記事がありました。

埋蔵前の400年ぐらい 古いものもあるようで、埋葬された人の部族が 400年ぐらい持っていて最後に 埋葬したということらしいです。 これが 比較的早い段階で分かるというのは、こういう編年がきちんとできていると言うことです。

学生時代後はほとんど関心がなくなってしまいましたが、 吉野ヶ里遺跡とか巻向 遺跡とかが発見されて、弥生時代の後期から古墳時代の認識が非常に進んだような気がして、少し調べると 九州説は絶滅危惧種でヤマト 説が主流らしいです。

九州説は良いのですが、なぜ河内にあの巨大な 仁徳陵などがあるのかと言う疑問に答えられないで、イマイチおかしいと思っていましたが、 やはり 奈良盆地で大和政権は誕生したようです。 ずっと以前から 卑弥呼の墓と言われていた 箸墓 が、どうも 本当に卑弥呼の墓 らしいというのが最近の主流です。

あの巨大な箸墓が古墳の最初の出現 例で、巨大で完成形の前方後円墳が 突然現れてそこからずっと全国に広がっていったとのこと。 箸墓の東隣にあるホケノヤマ古墳が、その直前らしいので、 あのホケノヤマから一気に大きくなったということです。 少し離れたところには唐子鍵遺跡という大きな 弥生時代の遺跡があって、ここから巻向に移転したのではないかと言われれいます。

特に有名なったのは巻向遺跡で、本当にJR巻向駅のそばにあって、発見されたときは 真っ先に見に行きましたが、既に埋め戻されていて、こんなところにあるんだと思いました。ただ突然出現してるので、なぜ突然出現したのかよくわからないところです。神武天皇の東遷 説をベースにして、九州からヤマトに移ってきたという話もありますが、これもなかったようです。
2世紀の後半ごろに倭国大乱があったそうですが、 九州勢と大和勢の争いで、この結果 統合的な立場として 卑弥呼を中心とする邪馬台国が それの統合役を果たしたということのようです。 尤も巻向には東海地方の土器はたくさんあるが、九州のモノは少ないと言う矛盾もあります。

私が関心を失ってから何十年も経ちますが、その間に 土器とか鏡の編年が非常に進んで、今では10年か20年単位でその時期が特定できるそうです。編年は相対的にしか時代が 分かりませんが、木の 年輪による特定が進んだのでピンポイントで 時代が特定できるようになったらしいです。

従ってもし魏志倭人伝が無かったか失われていたとしても、かなりの部分は解明できてたと思います。



今月のひとこと 2025年7月号

今月のひとこと 2025年7月1日

世界2位の富豪に米オラクル創業者ラリー・エリソン、「資産約35兆円」

先日のニュースでオラクルのラリーエリソンが 世界長者番付で第2位になったという話がありました。 まだ生き残っているわけでも、すごいと思うのですが、それでも着実にオラクルを成長させて資産を増やして、大富豪になったみたいです。 80歳になったらしいのですが、もっと年上と思っていた私とそんなに違わないので、 同世代と言っても良いくらいです。

当時はデータベースメーカーでサンフランシスコの101号線のスタジアムの東側に、その高い建物があって、それがオラクルだと言うのがイメージです。 そういうデータベース 会社は、当時はあまり儲かるとは思ってなかったのですが、 結局システム サービスとかそういうことで、どんどん大きくなっていって、着実に業績を伸ばしていったみたいです。 当時のデータベース会社は意外に生き残っている会社が多い感じがします。

もっと派手だったサンマイクロは結局 オラクルに買収されてしまって、 Java とか言うも 、みんな オラクルの持ち物になっています 。

日本製鉄が漏らした“苦し紛れ発言”、3兆6000億円のUSスチール買収で背負った「大きすぎる代償」とは

買収と言えば日本製鉄の USスチール 買収は、ずっと1年以上前から注目していたのですが 粘り勝ちですね。 なかなかすごいもんだと思います。 当時も これがうまくいったらすごいと本欄でも書いていたのですが、結果的にいろんな条件が付きましたが、結果的にはうまくいったと思います。 橋本会長の粘り勝ちだと思います。 トランプの元国務長官のポンペイオもコンサルタントとして雇ったのですが、あまり役に立たなかったようです。

最初バイデンが反対したことが良かったのではないかと思っています。 トランプは、バイデンの言う事を必ず ひっくり返すので、うまく行くと思ったのでしょう。 トランプも内心は賛成しながら、アメリカの伝統のある会社が、日本に買収さるのは受け入れがたかったのでしょうが、日本製鐵も4兆円近い投資をすることを約束さされてしまって、さらに日本製鉄側から提案したらしい黄金株でアメリカ政府の制約がかかるという状況になってしまいました。 それにしても USスチールの経営も株主も賛成してたとはいえ、このような政治化してしまった案件をがっぷり 4つに組んで勝ったというのは、今までの日本には全くない事だと思います。 政治はもちろん、経済も二流化してしまった日本で、久々の明るいニュースだと思いました。

米上院、財務長官人事を承認 ヘッジファンド出身のスコット・ベッセント氏

トランプ 関税の交渉が行き詰まったようです。 いずれにしても、ここまで来ないといけないとは思っていましたが、 日本 得意の変化球を投げまくって相手が疲れるの待っていたのでしょうが、なかなかそうはいかずに真正面から切り替えしてきています。 関税の期限が迫っていることを盾に脅しにかかってきていますが、日本側でこれに対応するのは経産省の官僚たちで、今後はこの官僚の力量が問われます。 さてどうなるのでしょう? 日本製鉄に習って、アッという結末にして欲しいと思います。

ちなみに 関税交渉の赤澤大臣の相手のスコット ベンセントはゲイで男性の夫がいて、養子と思いますが二人の間には2人の子供もいるということです。 この点から見てもトランプが 単なる多様性反対者ではないということが、良く分かると思います。

現役の頃に非常に親密にしていた 知り合いも 実はゲイだったということが後で分かって、その時はまだ一般的では無かったので、色々聞いてみました。 最初は嘘か勝手に言っているだけだと思いましたが、運転免許証を見るとちゃんと「F」 となっていました。 脳を詳しく調べると、そういう体は男だが 心は 女性であるというようなことが診断出来ると言ってました。 最初にベンセントを見たときに、見かけは全く違うのですが 似たような雰囲気を感じたので、 よく調べてみたらやはり、そうなっていました。 Wikipedeaでは何故かそこはボカしてありました。

自分のメールがダークウエブに漏洩していないかチェックできる。

その時の話ですが やはり女性の心を持つ男性が女性になるという確率の方が逆より高いみたいです。 アメリカでも女々しい 男は許せないのですが、男っぽい女性というのは許せるというか、よくいるので それはそのまま生活してるのではないかという話でした。 あまり詮索しなくて、やはり多様性の時代であるのでしょう。

最近のITの話題では何と言っても「160億件のパスワードが流出―アップル、フェイスブック、グーグル、GitHubも」 でしょう。 既にパスワードはめちゃくちゃ長いのでない限り、8桁とか10桁ではすぐに解読できるようになりましたし、160億件も流出したら、何処かに含まれているでしょう。 パスワードは解読できると言う前提で設定すべきです。 後は暗号化技術を用いたパスキーにするしかありませんが、対応するサイトが少ないのと、使い勝手がイマイチ良くありません。

今月の読み物は 「われは熊楠」 2024/5/15 岩井 圭也 (著) 直木賞

和歌山の白浜に行った時、熊楠記念館 があって、その時はまだ以前の古い建物でしたが、 先日 行くと 新しい建物になっていました。 昭和天皇が来られた時の記念碑が建っていて、それでやっと 認識したという記憶があります。

今回この本を見つけたので早速 読んでみましたが、いろいろ書いてあって、 面白いし何故か分からなかったのは神社の合祀の反対運動に参加して警察に逮捕までされているのです。 この動機が良く分からなかったのですが、この本を読んで 要するに 神社が合祀されるとその神社が取り壊されて鎮守の森 もなくなるので、 それに反対したということみたいです。

明治時代に全国的に神社の合祀が政策的に行われて、今住んでいるところにも合祀されて、建物だけ残っていた神社があります。 合祀されても境内は残ると思うのですが 和歌山ではそうでは無かったのかもしれません。 昭和天皇が同じ分野の研究者だったということもあるのですが、興味を持たれたというのは なるほど という感じです。

【Amazonより引用】



今月のひとこと 2025年6月号

井伊直弼
井伊直弼|日米修好通商条約,安政の大獄,桜田門外の変

今月のひとこと 2025年6月2日

昨年の4月あたりからフォローしてきた 日本製鉄の US スチール買収が佳境を迎えました。 完全子会社にするという話が決まった、と言う報道があったのですが、 結局は トランプ大統領が最終承認をせずに中途半端になっています。 しかし日本製鉄も良く 頑張りました。 森社長が頑張ったのと、USスチール側がどうしても買収してもらわないといけない状態になっていた事が大きいと思います。

第一次トランプ政権時代の国務長官だった ポンペオ氏までアドバイザーに迎えてまでやって、土俵際 で何とか 持ちこたえたという感じですね。 この結果で日本製鉄さらには日本企業の政治力が如何ほどのものか分かると思って、ずっと注視してきましたが、大したもんだと思います。 まあ 日本製鉄としては、 どんどんお土産を渡す羽目になってしまいましたが 、これはある程度想定していたことなんでしょう。 最後の段階で黄金株 とかいうウルトラCが出てきましたが、これは意外に日本製鉄から出た話らしいですが、如何にも小手先と言う感じで、ウォールストリートのトップの面々が多数居る政権内では採用されなかったようです。

日米貿易交渉を見ていても連想するのは江戸時代のペリーやハリスとの通商交渉です。 明治政府の刷り込みで、必要以上に江戸幕府側がディスられていますが、ペリーが砲艦外交で脅して、その後にタウンゼント-ハリスと井伊直弼の間で交わされた日米修好通商条約 が不平等条約として有名ですが、思うより不平等ではなかったと言うことです。 トランプが日本はタフネゴシエーターと言うくらい、当時の江戸幕府も、朝廷の攘夷論との狭間で苦労して、しかしキッチリと交渉をまとめました。 現在は関税で脅されての交渉ですが、江戸幕府を見習って、したたかな交渉を期待しています。

WTO協定には「政府調達協定(GPA)」という協定があります。これは先に述べた「政府調達」の事業で、国内産業を過度に保護したり、外国企業を差別しないようにしたりするものです。

トランプ 政権の政策の方向性が良く分かりません。 貿易が問題だと言うのは貿易赤字が「悪」と言う点を除けば、中国をWTOに入れたのが間違いの始まりで、中国以外は為替操作とか補助金とかの不公正は少ないと思います。 問題は中国です。 サプライチェーンにしっかりと入り込んでいて、不公正極まりないやり方で、おまけに行儀も悪い。 ここを何とかしないと、いくら関税を弄っても難しいのでは無いでしょうか。

もっと同盟国を大切に連携して共同して中国に対応しないといけませんが、ちょっと交渉しただけで、対中国の関税は30%、中国側は10%、日本の自動車は24%で、一体どっちを向いているのかと言いたくなります。 現時点では対中国交渉はトランプの負けです。

今となっては遅きに失しますが、TPP をきちんと 発動して、中国包囲網を作っておけば良かったのと思います。 日本としては珍しくリーダーシップを発揮してTPPをまとめましたが、 今となってはアメリカは入らないので、ASEANとEUを参加させて、アメリカ抜きでTPPをまとめていくべきです。 すでにイギリスは入っていますので、他の国も十分可能性はあります。 現TPPの参加条件を緩めなければ、中国は入れませんが、中国はいろいろ理屈を付けて入ってこようとするでしょう。 RCEPというのもあるので、中国はこちらをメインに進めてくるのではないでしょうか。

こうなるとロシアと中国さらには北朝鮮がブロック化しますので、それへの対応も必要でしょう。 しかし中国も胡錦涛返りが伝えられますし、ロシアも連邦国家なので、何時崩壊するかもしれません。 しばらくは予断を許さない状況だと思います。

宇宙ヨット実験のイメージ図(提供 JAXA)

NATOもアメリカが抜けたら力が半減しますが、憲法上の問題はあるとしても日本も何とか参加して対ロシア防衛網を構築すべきでしょう。 こう言う構図では中国とロシアさらには北朝鮮が結託して対抗してくるでしょうが、いずれも日本と国境を接していますので、いずれにしても対応は必要になります。

最近パッとした話が少ないですが、イカロスの話題です。 金星探査機あかつきと相乗りで、2010年に打ち上げられた ソーラーセイルを主推進装置とした宇宙ヨットです。 2019年ごろから通信が途絶えたり、復帰したりを繰り返しましたが、2025年5月になって、全く通信が出来ない状態になってしまって、とうとう追跡を諦めたようで、プロジェクト終了となりました。

プロジェクト終了は残念ですが、宇宙ヨットが今も宇宙を航行していると想像するだけでワクワクします。 14mx14mの帆を広げて、帆には太陽光パネルが貼り付けられて、動力とし、帆自体は太陽光の圧力を受けて加速します。 光の圧力は僅かなので、加速も僅かですが、光速に近いところまで加速できます。

太陽から飛んでくる太陽風で推進する方法もありますが、イカロスは太陽風でなくて、太陽光で加速するらしいです。しかし太陽光はわずかで、全体で0.1gしかかからないようです。 そのため、太陽光パネルで発生した 電力でイオンエンジンを動かして、その推進力も利用しているようです。

こういう風に光や粒子を受けて 宇宙を航行する ヨットみたいなことは、私の感覚的には大好きなので、ずっと前に SF でそういう話があったのですが、実現したというので 当時 非常に感動したことを覚えてます。

051ファミリーワンチップマイコン ■限定特価品■
D8751H

IT関連の話題ですが、現在一番多く使われているマイクロチップ というのがインテル発祥の 8051 とのこと。 今なお現役で、1000種以上のバラエティーがあるとのこと。 私もこれが出た時に使ったのですが、非常に 使い勝手が良かった。 その後は当たり前になりましたが、当時は非常に珍しいと思ったのは、ピンにアナログとかデジタルの 入出力があって、それが設定によって切り替えられるということです。

如何にピンをうまく使うか、部品をみんなピンに繋いでしまって、後はタイムシェアで切り替えて使うのです。 例えば表示とキーの入力。 表示していないタイミングで、キーをスキャンすれば、一気にキー入力と表示が出来てしまいます。 こういうのは、当時の伝統的なハード屋さんでは手に負えず、かといってソフト屋さんにも出来ず、の状態でした。

問題は、まずチップが入手できないこと。 なんとか 代理店に交渉しても数個しか入らない。 さらに大きな問題はPROMに書き込んで動作するのですが、この書き込み機が特殊で入手が出来ない。 その後開発して作って商品化しましたが、当時は取りあえず書き込み機を入手するのが最大の仕事でした。

PDP-11/20の本体というかプロセッサ。実際にはこれに外付けで磁気テープドライブやらパンチカードリーダ/ライタやらも加わるので、3ドア冷蔵庫並みの高さのラックに収められている事が多かった 出所:Computer History Museum

最初のマーケットはアメリカだったので、現地でソフトウェアを修正しても書き込めない。 現地の会社の VP にお願いしたのですが、どこから聞いたのか、真夜中の飛行機で到着する人が持ってるという情報を仕入れてきて、空港の 到着ゲートで待ち受けて、その人間から無理やり半分で 借りてきたみたいですが、これで作業が 前に進んだというような 逸話があります。 もっともこの VP は日本人ですが、 その後事故で亡くなってしまって、 アメリカのビジネスがあまり成長しない一因にもなったと思っています。

さらに記事で見つけたのが PDP/11 まだ 現役で動いてるような感じですが、これは当時としては、スタンダードなミニコンで、 大きな存在でした。 その後 出てきた マイクロチップは みんな PDP/11のコマンドセットを 踏襲してるような気がします。 メインフレームに相当する上位機種は、標準となったVAXです。 性能は現在で言うと一番性能の低いマイクロチップより遅かったと思います。 公称1MIPS。 MIPSなんて言う単位は最近は使いもしません。

標準機になっていて VAXで動くか動かないかというのが当時ありましたが、だいたい1億円 したので 憧れの機種でした。 大きさも大きかったのですが、 何処かに残っているのでしょうか。 サンタクララのコンピューターミュージアムにはあるのではないかと思います。 一度休館日に行ってしまって、もう一度行きたいと思うのですが行く機会がありません。

知能とはなにか ヒトとAIのあいだ (講談社現代新書 2763)

今月の読み物ですが 「知能とはなにか ヒトとAIのあいだ」 (講談社現代新書 2763) 新書 ? 2025/1/23 田口 善弘 (著)

最初は通常のそもそもAIとは? という話から始まる書籍 だと思って読み(聞き)始めたのですが、 ニューロネットとの関係から始まって、人間と AI との関係について 非常に面白く 解説されていました。 最初の予想に反して非常に面白かった。 現在のLLMは 単なる統計処理 であり、AGIには別のアプローチが必要であるというのはこの筆者の立場ですが、 今日の日経紙にも記事があって、ここではLLMのようにデータを教え込むのでは無くて、AIが自ら学習する方式でないとAGIに到達しないとなっていました。
おそらく、もう一度シンギュラリティがあるのでしょう。 最初はディープ ラーニングで音声認識が高度になり、次のLLMであたかも人間が会話するようなツールが出来ました。 3回目でやっとAGIに到達できる方式が確立するのではないでしょうか。
オープンAIは新しい概念の携帯端末を開発するそうです。 現状のスマホは完成形に近づいていて、次は全部音声で操作するもので、表示は無いそうです。 しかしPCとスマホが共存する様に、新携帯端末、スマホ、PCが共存するようになっていくのでは無いでしょうか。

【Amazonより引用】
チャットGPTに代表される生成AIは、機能を限定されることなく、幅広い学習ができる汎用性を持っている、そのため、将来AIが何を学ぶかを人間が制御できなくなってしまう危険は否定できない。しかし、だからといって、AIが自我や意識を獲得し、自発的に行動して、人類を排除したり、抹殺したりするようになるだろうか。この命題については、著者はそのような恐れはないと主張する。少なくとも、現在の生成AIの延長線上には、人類に匹敵する知能と自我を持つ人工知能が誕生することはない、というのだ。
その理由は、知能という言葉で一括りされているが、人工知能と私たち人類の持つ知能とは似て非なるものであるからだ。
実は、私たちは「そもそも知能とはなにか」ということですら満足に答えることができずにいる。そこで、本書では、曖昧模糊とした「知能」を再定義し、人工知能と私たち人類が持つ「脳」という臓器が生み出す「ヒトの知能」との共通点と相違点を整理したうえで、自律的なAIが自己フィードバックによる改良を繰り返すことによって、人間を上回る知能が誕生するという「シンギュラリティ」(技術的特異点)に達するという仮説の妥当性を論じていく。
生成AIをめぐる混沌とした状況を物理学者が鮮やかに読み解く
本書の内容
はじめに
第0章 生成AI狂騒曲
第1章 過去の知能研究
第2章 深層学習から生成AIへ
第3章 脳の機能としての「知能」
第4章 ニューロンの集合体としての脳
第5章 世界のシミュレーターとしての生成AI
第6章 なぜ人間の脳は少ないサンプルで学習できるのか?
第7章 古典力学はまがい物?
第8章 知能研究の今後
第9章 非線形系非平衡多自由度系と生成AI