「今月のひとこと」の目次 毎月一回はその時々のトピックスをお送りしています。
本ページは最小フォントで最適化をしています。マイクロソフトのIEをお使いの方は、「表示」メニューでフォントのサイズを「最小」にしてご覧ください。 絵や写真をクリックすると、そのページに行けます
2007年1月1日
2007年明けまして、おめでとうございます。
昨年も年明けからライブドアとか、村上ファンドとかで大荒れの1年でした。 株価も冴えずに、デイトレ組も悪戦苦闘しているようです。 TVの街角取材でも、身動き取れませんわ、と言うコメントがありました。 ITの分野では、デジタル放送がフラットTVの浸透で、進展した感じがあります。 M社さんのアメリカでの40インチ999ドルの衝撃もさる事ながら、価格低下が革命的に進んだ1年でした。
2007年問題と言うか、問題ではなくてベビーブーマーの定年が本格化するのも今年でしょう。 60歳の還暦と言うと、干支は丁亥(ひのとい)、甲子から数えて六十干支の24番目です。 還暦の祝いは正月にやるものらしいですね。 だから赤いちゃんちゃんこを着るのだそうです。 確かに夏にやると暑くてしょうがないと思います。 いずれにしても、良いも悪いも世の中を引っ張ってきたのがベビーブーマーですから、何もしなくても、影響は出てくると思います。 225万人も居るそうです。
恒例の2007年の年間予測ですが、最近はドッグイヤーの速度が少し落ちてきたみたいで、Web2.0ぐらいしか大きな動きはありません。 Web2.0も、各々の動きが小さいので、まとめて表現したと言っても良いでしょう。 PS3とWiiが話題を集めていますが、物凄いうねりかと言うとそうでもなさそうです。 いい気なうねりは、以前から言っているのですが、デジタル放送の影響が大きいと思います。
PC関連の全ての技術が、MP3に代表されるオーディオつまりCDデータに対応でき、その次はTVの通常放送レベルのビデオつまりDVDデータが対応できるようになりました。 やっと追いついたと思ったら、今度はハイビジョンでTV映像が進化するという感じで、なかなか追いつけません。
通信速度、記憶容量、処理速度が、従来型のTVにやっと追いついたのですが、ハイビジョンさらにはフルハイビジョンはまだまだ先となります。 DVDがやっと追いついたところでしょう。 通信速度は、WANが100Mbps、一部で1Gbpsになりましたが、CPUとOSの処理速度で実質100M程度になるでしょう。 実質その速度が出れば、ハイビジョンはOK。 LANも1Gbpsは標準になりましたし、無線LANもチャンネルを束ねる事で100Mbpsが可能になっています。 LANやUSBでは、やはり実質1Gbps程度が欲しいところです。
記憶容量は、DVDがHDとブルーレイが出て来て、更には両方同時に再生できるものが出てくるようで、まだまだ発展途上です。 ディスクは、容量アップがストップしているようですが、1Tバイト程度は割と簡単に入手できるようになりました。 これからは、垂直磁化方式のものがいよいよ出てくるのではないでしょうか。 20年以上に渡って長年、真打と言われて来たのですが、なかなかその出番がありませんでした。 インタフェースもSATAを更に改良したものになって行くのではないでしょうか。 一段の速度向上が必要になります。
CPUの処理速度も、だんだん頭打ちになってきました。 1996年のCOMDEXのキーノートのアンディグローブの予言、2011年には10GHzのクロックで100KMips、10億トランジスタ。 当時は夢物語と思っていましたが、途中でその通りになってきているのが分かって、今ではこの予言が実現されるのは確実と思っています。 クロックアップはもっぱら配線ルールの微細化とパワーアップに寄るものと思いますが、最近では一つのダイに、2つとか4つとかのCPUを乗せる手法が盛んになってきました。
20年近く前に、デスクトップタイプとしては世界で始めての4CPUのワークステーション、LUNA/88kを作ったことを思い出します。 バスの設計もいい加減だったのですが、Machと言うOSのおかげで、そこそこマルチCPUで動作しました。 あまりにも小さく作ったので、電源に弱点が出てしまいました。 このプラットフォームの上で、当時の標準のウインドウシステムであり、初めてマルチCPUをサポートしたX11/R6が動作していました。 と言うより開発マシンとして使用されていました。
ITのうちインターネットは、ほぼ完全に社会インフラとして定着し、次はNGN(次世代ネットワーク)と言うように、インターネットの改良に向くでしょう。 進歩があるのはハードウエアで、これは性能価格比向上しか目標が無いので、これがハイビジョンを切っ掛けに一段と進展するでしょう。
今月、今年の読物は、1年前を思い出して、ヒルズ黙示録・最終章 (新書) 大鹿 靖明 (著) ¥777税込 です。 安いので読み飛ばしてください。 SONYの買収とか、阪神と京阪の合併とかが出てきます。 バブル崩壊で株価総額が安くなった時は、冗談で株価総額の安いところを探しては、株主構成を調べて、海外株主の多いところを買収ファンドを組んで買収しようかと、いろいろ議論したことがあります。 我々のターゲットとなった某社は、その後の選択と集中方針で、我々が想定したとおりのリストラを行い、まあ誰が経営をやっても同じだとおもいました。 当時、今でもそうかもしれませんが、同じ事を考えた、もしくは考えている人間は沢山居ると思います。 2000年のITバブル崩壊の後は、これからTOBの時代が始まると感じました。 その後は少しは歩みがのろいものの、その通りになっていると思います。
この本を読んでも、あの逮捕は一体なんだったんだろうと思います。 検察の見込みがことごとく外れたと言う事でしょう。 3月の人事異動に合わせて操作したと言うのは、共通の見方になっています。 あれだけのメールを全部押さえて何も出てこないのはおかしいでしょう。 私のメールを全部押さえられたら、私は隠すものは何も無くなります。 大事なものほどメールに残しますから。 しかし、法的に問題のあるものは、絶対に残しませんけどね。
出版社 / 著者からの内容紹介
村上ファンド総帥の村上彰世被告は、はたして「稀代のペテン師」なのか、早すぎた改革者なのか。堀江、村上両被告の裁判が佳境になるなか、焦点の村上被告が逮捕直前まで進めていた仰天構想を暴き、疑惑の真相、検察との暗闘の核心に迫る本格ノンフィクション。筆者は「AERA」で経済分野の特ダネ連発の一線記者だ。新潮や講談社ノンフィクション賞候補になった前著『ヒルズ黙示録』の野心的完結編。 「BOOK」データベースより。