今月のひとこと2017年10月号

2017年10月2日
今年は9月末になって旧に寒くなってきました。 先日の明け方には14℃になっていました。 そんなに低温では無いのですが、暑さに慣れた体には寒く感じます。

 

気候の急変と共に、政界が騒がしくなってきました。 安倍首相の突然の解散に端を発して、大きな政界再編に結びつきました。 それにしても民進党は情けないですね。 一度政権についた党とは思えない、まとまりの無さと誇りのなさです。

希望の党に入れてもらえないとかの、何とかしてくれない病に取り付かれているとしか思えないです。 安保法案にあれだけ反対していた政治家が、アッサリ希望の党に合流できると思う方がおかしいのであって、正反対の意見を持つ政治家が同居してたのですから、ここはアッサリ党を半分に割って、リベラルと言われる政治家は行くところが無いのですから、保守サイドが希望の党と合流したら良かったと思います。 しかし前原党首にそこまでの力すら無かったのか、はたまた個人の能力のせいか、なんとも無様な最後となりました。

民進党の原理主義者」、「理想主義者」、「現実主義者」などと言われて来た政治家たちが、何も言わないのも失望です。 リベラルの新党立ち上げが話題になっていますが、最初から粛々と撤退すべきだったと思います。

小池知事が出馬するのでは? と言うことが話題になっていて、先週の段階では出るのではとなっていたのですが、日曜日のNHKの番組で、出ないと若狭議員が述べたので、その可能性は急速に減ってきています。 恐らく過半数に達する候補者を用意できていないと思いますが、これくらいの票読みは、希望の党はもちろん政治評論家やマスコミに出来て当然だと思います。

自公が過半数を割ると、維新などとの連立内閣の可能性が出てきますが、これは日本にとって悪夢以外の何者でも無いと思います。 世界の中で日本の政治だけが安定してポピュリズムとは無縁だと思われていたのですが、とうとう日本にもポピュリズムの波が突然あらわになったと言うことでしょう。

この点では世界を十分見て、世界の流れを体感してきたはずの安倍首相の想定ミスだと言わざるを得ません。 やはろ3期目を睨んで、来秋の退陣を想定していなかったので、早期解散に踏み切ったのですが、パンドラの箱を開けてしまったと言うことです。 最後に残ったのが希望だと言う話ですが、現在ではポピュリズムと言う怪物が残ったとなってしまいます.

最近のIT分野では量子コンピュータが話題を集めています。水中での量子通信や衛星との量子通信も高速で行われるようになり、いよいよ量子による情報処理が本格的になりそうです。 AI分野の技術シンギュラリティと言うかクオンタムジャンプはディープラーニングでなされ、認識技術の飛躍的な向上に繋がりました。 しかし更なるジャンプには別の技術が必要で、これが量子情報処理かも知れません。 これによりAIも自意識を持つようになり、人間に一歩近づくかも知れません。 あと10年内には、何らかの結果で出てくるでしょうから、生きているうちに、自意識を持つAIを見ることが出来るかも知れません。

量子コンピュータの分野では半導体の上で量子もつれを作って処理するものが主流ですが、量子ビットの数が少なくこれ以上の規模拡大には制約がありましたが、最近のニュースで、光を用いた量子コンピュータが発表されました。 予算の時期なので、来年度の予算狙いのプロジェクトがどんどん発表されますが、これはすごいものだと思います。 量子ビットも数百万ビットも見込めるとのことで、非常に大きな可能性を感じさせます。

今月の読み物は、江戸の長者番付 (青春新書インテリジェンス) 菅野 俊輔 (著)
Kindle版 ¥864 新書 ¥961

大名やトップクラスの武士の年収は、現代の地方自治体に当たるので、現代と比べるのは余り意味がないと思います。 面白かったのは歌舞伎の入場料とかミソ醤油や傘下駄の値段なんかは面白いです。 現代と比べて意外に高いものと安いものや、ほとんど変わらないものも多くあります。

明治維新によって徳川幕府が否定され、その治世であった江戸時代が必要以上に過小評価されていますが、この本を読むと、特に江戸時代後半は現代とほとんど変わらない生活を送っていたことが、良く分かります。

本書にはあまり記述がありませんが、当時もサラ金があって、大名は年貢米の前借りでお金を借りていました。 それも利率は非常に高く、十数パーセントから20数パーセントにもなります。 金貸しは当然に儲かりますから、時々徳政令で借金棒引きをされても、何とか生き延びることが出来たのでしょう。

面白いのは、1両10万円で換算すると、千両は約1億円。 千両箱と1億円入りのアタッシュケースはほぼ大きさも重さも同じようなものになります。 また1石は1両相当ですので、この換算で行くと、加賀100万石は1000億円となり、これは知行の石高なので税率40%とすると、400億円となります。 一概に比較は出来ませんが、石川県の平成29年度一般会計予算が約5300億円で、しかも市区町村の予算が入っていませんので、当時は非常に小さな経済圏であったことが分かります。

内容紹介
江戸幕府の八代“暴れん坊”将軍の年収は、なんと1294億円!
その将軍に勝るとも劣らない1000億円超の年収を稼いでいた人物とは?
江戸きっての大豪商である三井越後屋・三井八郎右衛門の驚愕の収入は?
いっぽうで、“宵越しの金を持たない”庶民や、内職が欠かせない下級武士の稼ぎは……
驚くべき年収ランキングから、江戸のリアルな生活事情が見えてくる、興味津々の一冊!

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