今月のひとこと 2023年6月号

今月のひとこと 2023年6月2日


株価はとうとうバブル期の最高値を超えたみたいですが、流石にこの辺になると頭打ちになって徐々に下がっているようです。 しかしこの値段で売買が成立するということは、誰かが買っているのですが、これは主に欧米の利上げで行き先を失った資金がバフェットの日本株礼賛に乗って日本に流入したことと、自社買いみたいです。

キャッシュや内部留保がたくさん溜まっている会社が自社株買いに向かっているようです。 そんなことするぐらいなら 多少でも賃金を上げたら良いのにと思います。 連合も言い訳ばかりしていないで、少なくともスト権の確立ぐらいを傘下の組合に指示すべきです。

海外ではちょっとしたことでもすぐにストに入ります。 これだけ賃金が上がらず、しかも支払い能力があるのに、何故ストを打とうとしないのか不思議です。 政府に賃上げを要求してもらうなんて恥ずかしいとは思わないのでしょうか。 ついでに野党も弱体化していて、本来政権を取るために選挙が必須のはずなのに、選挙を嫌がっています。

やれキャッシュは少ないのだの、中小企業への影響が大きいだの、いつの間に連合は中小企業のための組織になってしまったんでしょう。 その前の代表も同じでしたが、あの女性の代表が出てくるたびにイライラします。

PBRが1倍を切る。 要するに 会社解散時の株価総額が精算価値を下回る、つまり純投資的に考えると会社は解散して現金化し、株主に配分するのが経済的合理です。 これが数少ないなら、いろいろ特殊理由で1倍切れになることもありますが、東証上場の半分以上あるのは異常です。

簡単に言うと経営がアホなので資産を抱え込んで、それを活用できずに無駄にしています。 新聞を賑わす会社の不祥事や私の体験から、日本の経営レベルも大幅に低下していると実感します。

アメリカに目を転じると NVIDIA はとうとう株価総額を1兆ドル超になりました。 20年ほど前に、まだ小さなビデオカード メーカーだった頃にシリコンバレーのローレンス・ストリートの横にある NVIDIA に行って開発を持ちかけました。

テーマはパチンコ関係だったのですが パチンコ業界の規模が30兆円あると聞いて、向こうは 全く信用しませんでした。 パチンコホールを含めてのすべての話ですが国民一人当たり、年間に20‐30万円使うという、すぐには信じられないことです。 ちなみにこれだけ高くなっている電力業界は全体で15兆円ぐらいしかありませんので、パチンコ というのが現在ではかなり落ちたみたいですが、隠れた日本特有のガラパゴスビジネスでした。

NVIDIAがここまで大きくなった理由の1つは 暗号資産のマイニングでグラフィックボードが大量に必要になったことです。 さらに最近はAIの計算で、このグラフィックボードが大量に必要になったために急成長したようです。

本欄でチャットGPTを紹介した時は まだ GPT3 だったのですが、その後すぐに GPT4 に上がって性能が飛躍的に上がったみたいです。GPT3 では2020年ぐらいまでのデータしかなかったので、最近の話題に関しては全くとんちんかんの話を回答していましたが、かなり最近のデータまで取れるようです。 おまけに Microsoft は Microsoft検索エンジンを組み込むことによって、直近のデータも引っ張れるようになったようです。

最近はあまりウソをつかなくなりました。 分かりません、答えられませんと言う回答が増えてきたような気がします。 この辺の微調整は結局大勢の人間がやっているので、使用電力の大きさと並んで巨大な開発費がかかる所以です。

生成AIは 文脈を分析して一番あり得る文脈を作ると言うことからするとあまり大したことはないのですが、これに 推論がある程度加わってくると、これは人間の活動とほぼ同じでは無いかと感じます。人間も営々と学校に通って学習して、その学習結果を元に推論したりして、おそらく推論が20% あと80%は学習結果ということになると、今の生成AIと似ています。

本当に人間的な活動というのは、個人の体験にに関するものの他は ノーベル賞級の仕事ぐらいしかないと思いますが、ノーベル賞も湯川 秀樹さんみたいな、とんでもない発想するものから、利根川さんみたいに力と馬力で結果を出すものまであるので、人間が本質的にやらなければならない仕事というのは確かに 理論的には非常に狭い範囲であるのでしょう。

AIにアイデアを出せと言うと、とんでもないアイデアがいっぱい出てくるのが面白いと思います。 これは人間が下手なブレーンストーミングをやるよりも、はるかに多様なアイデアが出てくるので、これはすごいと思います。 将棋AIもその通りだと思います。 プロでも考え付かない差し手を出してくる。 それをどう選択するかは これは人間にかかっていますが、AIに条件を全部入れると AI が選択できるでしょう。

自分の体験に基づく話とか 1人称で語るような文章というのは、生成AIには無理だと思いますが、そのうちにAIがもっと進化して自我が発生すれば、AIが1人称で語り出すことはあると思います。 AIに自我が発生するかというのは非常に難しい問題ですが、本欄でも 過去の記事で触れたように、現在は100億 ぐらいのエントリーでやっていますが、 これが もう1‐2桁増えていると相互のリンクの数もそれの2乗3乗で効いてくるので、そこで 新しい自我が発生する可能性あります。

人間の脳にしても 基本素子のシナプスは非常に単純な機能ですが それが何十億と何百億と集まって 自我が形成されているわけなので、同じことが起きても不思議ではないと思います。 生命の発生にしても単純なタンパク質を元に複雑なアミノ酸ができるというのは非常に不思議ですが、一種の 大規模 もつれなので、例えば引っかかりが多い小さな部品をたくさん集めると、お互いに引っかかって塊になってしまいます。 引っ掛かりの多い部品のもつれを見ると、いつもそのことを思い出します。 あまり量を過小評価すべきではないと思います 量は質を生み出すと思います。

最近 固定電話のナンバーディスプレイが無料になりました。 携帯のナンバーディスプレイは最初からついていて無料ですが、特殊詐欺事件の温床になっている固定電話は何故か最初はナンバーディスプレーが無く、しかも有料で結構高いです。 特殊詐欺の温床になってるということでやっと NTT も腰を上げて、70歳以上の 固定電話に関しては無料になりました。 私もついさっき やりましたが 3日ぐらいでナンバーディスプレイが使えるようになりました。

電話番号を発信していない電話を 拒否するナンバーリクエストいう機能も電話からの操作が必要ですが同時に無料になりました。 NTT に電話すればすぐに受け付けてくれます。 ネットではダメで電話でないと受け付けてくれません。 余談ですが自宅には 電線タイプの固定電話があります。 これは予備回線で停電になっても使えるので、これは予備的にファックスに使っています。 この回線は昔ながらの交換機でやってるみたいですが、近い将来はこれも電線のまま IP 電話になるようです。

久々に映画の話題です。 「TAR ター」と言う映画を見に行きました。 おまけに2回見に行きました。 ちょっと変わった 映画 らしいので最初は何の予備知識もなく行ったのですが、どういうストーリーなのか全く分かりませんでしたが、 所々はわかるのですが、後の場面の伏線が理解できませんでした。おまけに、私がよく知らないクラシック音楽の指揮者の話でこれが2時間半ほどある長編映画 なので途中で非常に退屈になりました。

ドイツ・ベルリンフィルオーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命されたリディア・ター。天才的能力とたぐいまれなプロデュース力で、その地位を築いた彼女だったが、いまはマーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんなある時、かつて彼女が指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは追い詰められていく。

本題は ジェンダー問題を捉えた映画だと思います。 主人公のターはレズビアンで、出てくる人もだいたい LGBTQ の人が多いのですが、女性礼賛の映画かと思いきや、全く逆で、監督は言いたかったのは 女性の著名指揮者といえども 結局は男性の行動規範 で動いてるのではないかと、 また女性と言っても、やっぱり セクハラ・パワハラ的なことも起きる。 しかもそれが原因で解任されてしまい、アジアで再出発するというスジです。

最初はこれは 何らかの実話に基づいていると思っていて ベルリンフィルの主任指揮者ということなので 後で検索してみても そんな人は誰もいなかったので よくよく調べると全くの創作だったということです。

のっけから普通の映画なら最後に流れてくる エンドロールが流れてこれ 最初 びっくりしましたが、2回目の見に行ったときは必死になって見ました。ここにいろいろ ヒントが隠されてるようですが、あまり 細かい文字 なので、よく分かりませんでした。

その後の場面で対談が延々と続くんですが、これが2時間半にわたる映画の原因なのです。 ここで主人公は 時間について 延々と述べます 指揮者は時間をコントロールしてる、後に出てくるバッハの話もそれと関連してると思いました。

レコード選ぶ場面では床に散らかしたレコードを足で選びます そのレコードは全て 男性指揮者のレコードです。ここでも彼女のメンタリティーが表されてると思います。

彼女のパートナーは女性で、ベルリンフィルの第一バイオリン奏者です。しかしいかにも奥さんと言う感じで、2人の言い争いも普通の男女の夫婦の言い方と全く同じ。 養子の女の子がいて この女の子いじめられた時に、そのいじめっ子を脅かしに行く時の所作 はまさに男性の所作ですね。自分をFatherと名乗ってました。

この辺が 伏線になって彼女は全てをコントロールしようと思います。 自分のアシスタントも排除、副指揮官も排除し、元の同僚の女性指揮者をメールでディスって完全に彼女を干してしまいました。 それが原因で彼女は自殺してしまい、それで告発を受けます。

この辺も結局は他の有名な著名な男性指揮者も 似たような問題を起こしているので、結局同じことだということなんでしょう。 楽団のチェロ指揮者を排除して新入りの若いチェロ奏者を引き上げたことで、みんなから排除されます。

最後は、指揮者をを解任され、明確では無いですが、地獄の黙示録が出てくるので、ベトナム だと思いますが、そこで最後は ゲーム音楽 の指揮をやって、観客は、全員ゲームのコスプレをしている画面で終わります。 ここの設定が大阪から来る女性主義者が来れなくなったので、その代役 ということで やはり日本の大阪 というのはゲームのメッカ だという認識があるんではないかというのが面白いです。

ターが乗っている車は ポルシェのBEVタイカンでした。 車の中でパートナーと口喧嘩になり、てパートナーに降りろ言って パートナーを下ろした後、 走り去っていく時に派手な 排気音がしてました。 勿論合成サウンドで車から出ていますが、ここがBEVの無音では場面にそぐわないでしょう。 演奏ホール とかは、 私はクラシックでは分からないので何処か分かりませんでしたが、車はよく分かりました。


 

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