今月の一言2011年9月号

「今月のひとこと」の目次
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2011年9月2日
新首相が決まって、やっと今、閣僚が決まったようです。 輿石幹事長はウルトラCだったせいか、閣僚人事はあんまりパッとしません。 決選投票をした相手の海江田さんがとうとう消えてしまいました。 報道でも名前が無かったので、検討にも出てこなかったんでしょう。 岡田財務相とトップ見出しで今朝の新聞に出ていましたが、結局は安住大臣。 何というか・・ どっかの経済アナリストは無色透明と表現していました。 要するに財務省政権だと言うこと。 まあ今までの体たらくなら、これからは官僚主導でも財務省主導でも何でもアリと言うことです。

株価もまたぞろ下がり出して、しばらくは経済も持久戦になりそうです。 金融緩和をいくらしても、経済は立ち上がって行かないと言うことがダンダンとハッキリしてきたので、ここらで目をつぶって増税に突き進んだら? と言うことでしょう。

そんな政府や経済のガタガタをサテ置いて、我が家の月下美人が、今シーズン3度目のツボミを付け始めました。 これで、7,8,9と3ヶ月連続の開花となります。 尤も8月の開花は中途半端で、ヘナヘナと終わりました。 毎回3-8花も開花するので、この葉というか茎というかペラペラの所から大きな花が開くので、いつも感心しております。 挿し木にしても簡単に増えるし、寒さには少し弱いですが、丈夫なものです。

いつか植物園に行ったときに、真っ昼間に20-30鉢の株に白い花が咲いているので、近寄ってみたら月下美人とそっくりで、こんな花があったのか? とビックリしていると、良く説明を読むと、これが月下美人で、昼夜逆転の遮光と照明で咲かせたそうです。 まあ確かに理屈ではそうですが、実行するのはすごいなと思いました。

月下美人と言うのは、サボテンの仲間なので、名前から連想するほど優雅なものでは無いです。 日本にある株は元々ひとつの株から挿し木で増やしたものなので、受精しませんでした。 最近は別の株を持ち込んだので、受精して実が成って、食べられるようです。 原産地の台湾ではよく食べるそうです。

福島原発の後処理ですが、簡単に言うとカバーを掛けて放射能物質が拡散しないようにして、圧力容器を水で満たしてから上部を開いて、下の水に沈んだメルトダウン燃料を、上に付けたクレーンを遠隔操作して取り出すと言うことです。 圧力容器に水を入れるために水漏れ箇所を止水する必要があります。 おまけに線量が高いので、全部遠隔操作で行わなければならず、5-10年の長期作業が見込まれます。 ロボットの得意な日本ですから、これから最適なロボットを開発して、じっくり腰を落ち着けて処理すれば良いと思います。

放射性物質の検出器の感度はものすごく良いですね。 感度が良くて、わずかな量の放射性物質も検出してしまいます。 この検出感度がもっと低ければ、こんな騒ぎには成らなかったか、と不謹慎な想像をしています。 この感度の良さは生物のDNAに損傷を与える事の裏返しですので感度が低いことは有り得ません。 ノーベル賞で有名になったニュートリノは、そんな放射性物質どころの騒ぎでない量が周りに存在して、常に人体を通過しています。 しかし、その相互作用は極めて低く何の痛痒も感じません。 従って感度も低く、検出するだけでも大変で、結果的にノーベル賞につながったのです。

揚水発電を、本欄で以前に取り上げましたが、その後報道などでヒントを得て調べたら、関西電力はものすごい量の揚水発電能力を持っていますね。 奥多々良木発電所は、全国最大で、何と193万kw もあり、原発2基分の能力があります。 他にも100万kwクラスの揚水発電が2箇所もあって、確かにこれだけあれば、多少原発が止まっても何とかなると言うのもうなずけます。 ざっと足すと、予定を含めて全国で3000万kwの能力があるようです。 原発30基分! まあ定常的に出る電力ではないですが。

今月の読み物は、少し軽いところで、最近有名になった古賀 茂明氏の 「官僚の責任」 PHP新書 ¥756です。 もう一つの 単行本の 日本中枢の崩壊 は ¥1,680 もするし、下手に買って詰まらんかったら嫌だと、新書にしました。 中身はまあまあで、当たり前といえば当たり前のコトばかり。 この人は、話すと大したことないが、文章はまあまあかな。 本欄でも紹介しなかった藪中さんの本の文章はひどかった。 それに比べればまあまあです。 興味が少しあって、さっと読みたい方に最適。

内容紹介
辞職を迫られた改革派官僚“覚悟の証言”
「霞が関は人材の墓場」――著者はそう切り捨てる。最高学府の卒業生、志を抱いて入省したはずの優秀な人間たちが集う日本最高の頭脳集団。しかし彼らの行動規範は、「国のため」ではなく「省のため」。利権拡大と身分保障にうつつを抜かし、天下りもサボタージュも恥と思わない……。

いったいなぜ官僚たちは堕落の道をたどるのか?
逼迫する日本の財政状況。政策提言能力を失った彼らを放置すると、この国は終わる。政官界から恐れられ、ついに辞職を迫られた経産省の改革派官僚が、閉ざされた伏魔殿の生態を暴く。

【内容例】「震災復興は利権のチャンス」――悲しいかな、それが官僚の性である/「5.7メートルで安全」と決めたのは経産省/天下りは国民に気づかれないようにこっそりやっている/なぜ政治家は官僚に取り込まれるのか/坪単価5,000万円、充実しすぎの身分保障/「不夜城」の真実 etc.

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