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2012年11月5日
やっと円が少し安くなってきました。 自国通貨が安くなって、喜ぶというのも妙な話だとは思いますが、国際収支が黒字の国ならではで、安いほうがトータル的にメリットがあるとのことです。 黒字で自国通貨高の傾向のあるところで、安くなると、海外資産が相対的に高くなるので、得をすると言う事です。
また株価も何のカンの言いながら、9000円を挟んだ動きになってきていますし、まあマシになって来たのではないでしょうか? 先日見た記事で、日銀の新しい政策で、貸し出しが多い銀行に、その増えた分を青天井で貸すと言う物がありました。 これはなかなか良いと思いましたが、日銀は清水の舞台から飛び降りる覚悟だったそうです。
そもそも、金融緩和が効果を発揮しない理由のひとつは、貸し出した資金が、結局は国債の購入に使われてしまって、お金が、国債を通じてぐるぐる回っているだけの状態が続いているのです。 その間に国債残高だけ積み上がり、国の金利負担が増えるだけです。
この状態を断ち切るには、成長戦略で、企業が資金を必要として、銀行から貸し出しが増えたら良いのですが、それもなかなか出来ないので、日銀は結果は問わない、とりあえず貸し出せ、と言う事になったみたいです。 二昔前の、銀行の貸し出し合戦を多い浮かべます。 住宅ローンの金利もどんどん下がっていて、確かに日銀が心配するように、いろんな副作用が出てくると思います。 デフレ先進国の日本なので、リスク覚悟で、実験台になるのも止むを得ないです。
最近のITの話題は、何と言っても、ウイルスによる成りすまし脅迫メールででしょう。 何日も報道が続きました。 こう言うのに引っ掛かるサイバーコップも駄目ですが、4人のうち2人までが、身に覚えが無いにも拘らず、犯行を認めているということです。 警察の圧力とそれに対抗出来ない個人の問題が大きいです。
自分ならどうするか? とつい思ってしまいます。 いろんなハッキングツールまがいのソフトも沢山あるので、これを根拠に追求されたらどうしようもないですね。 三重県の男性は、かなり良く分かっている人で、ウイルス感染を判断して、即ネットを切り離したそうです。 普通の人には、なかなか出来ないですめ。 そのためか、ウイルスが削除されずに残っていたとのこと。
不正確なDNA検査の結果で有罪にされた人も居ましたし、いい加減なIPアドレスで犯人に仕立て上げられるとたまらんです。 警察も例の村木さん事件とか、検察証拠捏造事件とか、立て続けに重大な事件が発覚しているのに、まだ体質は変わらんのです。
コンピュータ・ウイルスで思い出しましたが、ウイルス黎明期のころ、ウイルスに感染しました。 分かったのは、まったく見覚えの無いEXELのマクロが動いていたんです。 本来は隠されていたはずで、動作しても分からないはずですが、たまたまウイルスがエラーを起こして、エラーメッセージが出て止まったので分かりました。 当時は単にPCの画面にいたずらするとかの被害ですが、この丸見えのウイルスは、間抜けに見えました。 それで、しばらくファイルに置いていたのですが、イチイチウイルスチェッカに引っ掛かるし、その内に所持自体が違法になったので削除してしまいました。 のんびりしていた時代です。
先日から、原発敷地内での活断層の有無が議論されていて、肝心の専門家と称する人たちの間でも意見の一致が見られないのは問題です。 そもそも活断層の定義そのものがハッキリしないのが問題。 また判断が、あらかじめ掘られていたトレンチの中を2時間ほど見ただけだそうです。 そもそも地震の巣の上に国土がある日本では、原発敷地内には、どんなものであれ断層はあってはならないのでは、ないでしょうか。 それなら敷地の候補が無くなるということでしょうが、それはそれでしょうがないと思わないといけないのではないですか。 やはり活断層の判定をする専門家の頭の中を、原発の継続、停止の結論がよぎるのだと思います。
現状の原発の継続や廃炉はそれなりの判断をしないといけないでしょうが、既に溜まっている使用済み核燃料はどうするんでしょう? 各原発には使用済み核燃料が満タンに近く溜まっています。 さらには、福島第1のように、建屋の最上階に、何の保護も無く水を張っただけで貯められているんです。 原発事故の時にアメリカが一番恐れたのが、この使用済み核燃料で、特に4号炉は、崩れ落ちる心配があって、もしそうなったら、東京まで被害が及んだことでしょう。
この問題と、さらには燃料の再処理も問題で、処理すればするほどプルトニウムが溜まる。 それに応じて高レベル核廃棄物も溜まってくる。 これは原発の稼動に関わらず、今後出てくる問題です。 地下深く埋めてしまうしかないのが現状で、これは世界中どこを探しても、捨て場所は無いでしょう。 だから、無害化する研究開発を至急やらないと、どうしようも無い状態になります。 何でこの研究開発が推進されないのか不思議です。 アメリカが本気でないからがその理由だと思いますが、ウランからプルトニュウムを作る高速増殖炉が構想されるのであれば、高レベル廃棄物の無害化も強力に構想すべきでしょう。 地下永久廃棄処分よりは、もっと現実的な話だと思います。
今月の読み物は、 プルトニウム―超ウラン元素の正体 (ブルーバックス) [新書] 友清 裕昭著 ¥924
最初に本屋で手に取った時は、何だかなー、と今更ながらと思ったのですが、結局買ってみて、正解でした。 妙に力んだところも無く、核憎しとか、核大好きと言うようなものも無く、淡々とそれでもポイントは突いて、プルトニュウムの勉強になりました。 プルとニュウムだけでなく、核廃棄物処理など、結論は出ていないものの、問題をテーブルに過不足無く並べてみせると言う態度は良いと思います。
★★★(今月から評価を付けました。 3つ:是非買って読むべし、2つ:興味が出れば読むべし、1つ:読む必要はない)