今月のひとこと2017年8月号

2017年8月2日
梅雨も明け蒸し暑い夏になって来ました。 加計問題はとうとう政権を揺るがすまでに、大きな政治問題に発展しました。 元々は国家戦略特区の意思決定過程の問題であったのに、防衛省の日報問題と同時進行で安倍政権の問題となり支持率が急落し危険水域まで悪化しました。

加計幸太朗氏が、いかにも悪そうなイメージの写真になっていて、どんどん想像による悪印象が強くなっているのも原因でしょう。 ちょっとマシな写真を掲載しておきました。 首相の「1月20日に知った」問題も加計氏の国会招致を避けようとしているような印象があり、それで無ければ過去の答弁を修正してまで、1月20日に拘るのかが意味不明です。 説明すればするほど、疑問点が出てくるのも良くないです。

藤堂高虎の今治。 市職員の官邸訪問も、官邸側に記録が無いと言うことになって、また疑問が深まります。 今朝の新聞では、この時には愛媛県職員も同席していたと言うことですが、これだけ多くの関係者が居るにも関わらず、官邸側の対応者が不明というのも解せないところです。 一説では、対応したのは安倍総理本人では無いか、と言う見方もあり、確かにこれなら隠したくなると言う気持ちは分かりますが、もしそうなら、いずれはバレるのではないかと思います。 その時の衝撃は北朝鮮のミサイルの比ではないでしょう。

報道しない自由と言うのがあるらしく、加計問題の国会中継で、加戸元知事や青山議員の質問が、全くなかったように報道しないマスコミもあったようで、たまたま国会中継をずっと見ていて非常に違和感がありました。 どうも従来型のマスコミは、トランプ大統領では無いですが、消極的なフェイクニュースだと言うことです。

結局頼りになるのは、玉石混淆のネットの複数の記事です。 ニコ動やYouTubeなどの映像はもっと役に立ちます。 いずれにしても、情報とくに新聞記事は当てにせず、自分で事実を確認しなければならない時代になったと言うことでしょう。 事実をありのままに伝えると言うマスコミの機能はほとんど無いと言っても良いと感じました。

いずれにしても、アメリカでは毎日史上最高値を更新しつつあるにもかかわらず、せっかく2万に到達した日経平均株価も、膠着状態となり、さらに問題が出てくれば、如何に日銀やGPIFが買い支えようと暴落の恐れは多分にあります。

最近のITの話題の一つはビットコインでしょう。 NHKの番組でも取り上げられ、億万長者に成れると言う感じです。 少し流行ってきたと思ったら、やはり問題はブロックチェーンのブロックの作り方にあります。 小人数で細々とやっている分には良いのでしょうが、これだけメジャーになってくると、ブロックを生成するマイナーの処理速度やブロックの大きさ、また各ノードで保持する全ブロックのサイズなど問題が顕在化しています。 今までの取引の全ブロックは1Tバイトに収まっているようですが、これからどんどん増えると思いますので、容量が2桁も多くなると、普通のPCと言うわけにも行かずに、だんだんとヘビーになってくるのでは無いでしょうか?

たしかに初期のインターネットを想起する状態です。 初期のインターネットもせいぜい9600Bpsの電話回線で結ばれていただけで、ネットの上でサウンドやましてや画像や動画がハンドリングできるとは、夢にも思わなかったです。 ビットコインの中核技術のブロックチェーンも似たような状況で、これからどんどん改良が加えられて行くのではないでしょうか。 今回のビットコインの分割も、基本はシステムの更新方法の異論にあるわけです。 いずれにしても、ブロックチェーンは、インターネットの上の更なる大発明ですので、ますますネットが重要になってくるのは間違いないところです。

今月の読み物は、「反資本主義の亡霊」(日経プレミアシリーズ) 新書 原田 泰 著
\880

オススメ度 ★★★ 是非読むべし

どっかの書評にもありましたが、もう資本主義はアカンとか経済はこれ以上向上しないととか、後ろ向きで自虐的な本がたくさん出ていて、私も何冊か読みましたが読後は何となく気分が落ち込みましたが、この本を読んで溜飲が下がる思いです。 ちょっと筆が走りすぎで、話の筋が少し飛ぶところはありますが、なかなか良いです。 *野さんなんかどっかに行ってと言う感じです。

特に大恐慌辺りからの歴史は再読する必要ありです。 こんな人が日銀の政策委員会に居るなんて、それだけでもビックリ。 本当はビックリする方がおかしいのですが。

内容紹介

資本主義が格差、貧困、戦争をもたらす!?
――なぜわが国では、資本主義は悪者扱いされるのか?

資本主義の生み出す豊かさこそが、格差を縮小し、環境を保全し、労働条件を高め、福祉や文化を発展させているのである――日本に根強く残る“反資本主義”の誤りを歴史的・思想的な観点から指摘、資本主義の再評価を試みる!
<本書の目次より>
・資本は格差の原因か
・アメリカの所得格差は労働所得の格差による
・江戸の人びとはトリクルダウンの天才だった
・金融危機の原因は経営者の報酬制度にもある
・アベノミクス格差論には根拠がない……

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