2006年6月の今月のひとこと





「今月のひとこと」の目次 毎月一回はその時々のトピックスをお送りしています。

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6月4日
村上ファンドのインサイダー取引で、またまた株価、特に中古小型株は軒並みダウンです。 2000年に初めて敵対的TOBをかけた時は、新鮮でやっと日本にもアメリカ風の株主本位の流れが少しは出来てくるかと思いました。 何もしていない経営陣に活を入れると言う意味では非常に貢献したと思います。 日本の会社の経営者はサラリーマンの上げ的な感覚があって、給与の高い名誉職的な意味合いが多くありましたので、これで多少は経営を真面目に考えていかないといけないと言う認識が出来上がってきたのでしょう。

経営と営業の区別がないような場合も多く見受けられます。 最近の執行役員制度も、うまく使うと取締役は本来の経営に専念できますが、現場との遊離が問題となります。 米国では、現場とトップの間の遊離は当然のものとして認識されていて、その間を埋めるノウハウがあるのですが、日本の場合はそのノウハウが不足しているので、一部の天才的な経営者だけが本来の経営を行っていると思います。

以前の日本放送とフジテレビ、今回の阪神電鉄と阪急ホールディングスの場合も、どこに経営の効果があるのか一向に見えませんでした。 今回で言えば阪急側の交渉代理人が目立っただけではなかったでしょうか。 確かに専門家に任せると言うのも一つですが、経営者は経営のプロであるべきですから、専門家とも対等に話をして、自らの意思を持ってそれを貫くと言うことが必要ではないでしょうか?

太平洋戦争のアメリカ軍が日本軍を部隊長クラスまでは一流、将官クラスは二流と評したことがあったそうですが、平時はトップは何も言わずに君臨するだけで良いのでしょうが、いざ戦争とか、敵対TOBとかの非常時になると、トップダウンのリーダーシップが必要となってきます。 もっとも米国の経営者は責任を一身に受けているので、とんでもなく報酬が高くなります。 下手すると本当に監獄行きになりますから。

株式市場は、この辺で膿を出し切って、本来の力強い動きを見せて欲しいもので、景気は全体に上向いているのですから、もっと安定しても良いと思います。 為替も行ったり来たりで神経質ですし、原油はどこまで上がるのか不安定要素は多いので、株価も安定しないのかも知れません。 1990年代にはアメリカの10年以上の株価の伸びがありましたが、ひょっとすると、このような状況に日本もなっていくのでは? と密かに期待をしています。

インターネットの世界では、Web2.0の時代となって、いろいろなモノが出てきています。以前から話題になっていたBlogですが、最近はどんどん進化してきて、CMS(コンテンツマネジメントシステム)としてもその地位を確実にしつつあります。 通常のビジネスのHPでも、ブログをベースにしたものが多くなってきて、一見してブログとは分かりません。 おそらく良く出来たものは通常の作り方のHPと見分けがつかないでしょう。

ブログベースのHPのメリットとしては、コンテンツの変更が容易になり、専門家でもなくても変更が可能になります。 またコンテンツそのものも、XMLベースで検索エンジンに引っかかりやすくなっており、一般には難しいデータベースを使用するようなサイトでも、結果を展開することにより、検索エンジンで検索可能になります。

定番のMobleType3はもちろんのこと、その他にいろいろ探してみたら、http://bubbler.net/ と言うものがありました。 1年以上前からあるようですが、このブログはスピードが命。 自分のブログを開設できるのですが、それがほとんど2-3分で可能です。 使い勝手を上げるためにクライアントのツールをダウンロードしないといけないのですが、これを含めて、簡単な情報を入れるだけで、1Mbのブログが無料で作れます。

もっとも面白いのは、写真やファイルをアップロードするのに、単につまんでドロップするだけで済みます。 メッセージもテキストボックスにキーインするだけで、Webブラウザの本来のサイトに反映されます。 欠点は、ツールを含めて全て英語なので、英語が苦手な方には少し難しいと思います。 ただし、ブログそのものは日本語が使えます。 ツール上では多少文字化けしますが、ブラウザの上ではキチンと表示されます。 また、1Mb以上は有料となりますが、10Mbで月600円ぐらいです。 4Gbで年間11万と少々高め。 お試しあれ。

この他には、SNS(ソーシャルネットワークシステム)と言うのが韓国を中心に大流行だそうです。 しかし、ほとんどのSNSが既に入会している人の紹介が必要なので、なかなか入ることが出来ません。 本来の趣旨が、クローズなシステムでお互いの議論のレベルを上げようと言うことですからそのとおりになっています。 またこのような特色を利用して、企業がマーケティングや具体的な商品のアイデア募集に使ったりしています。 インターネット登場以前の、パソコン通信のイメージがします。 当時も特定の商品に関しては会議室が出来ており、その中で、メーカーの担当者を含めた議論がされていました。 パナソニックのレッツノートが有名でした。 おかげで当時のトラックボールの付いた機種がずっと残っていました。

ダ>”>今月の読み物は、何と言っても、 ダ・ヴィンチ・コード(上中下) 角川文庫 ダン・ブラウン著, 越前敏弥(翻訳) 各¥580税込 でしょう。 文庫本が出てきたので、早速買ってみました。 聖杯、シオン修道会、テンプル騎士団、マグダラのマリア・・・・などなど、およそキリスト教に関する伝説をこれでもか、と紹介しています。 テーマは全く違うのですが、マイケルクライトンの小説を思い出しました。 ビジュアルな表現と相まって、映画に適した小説になってます。 クライトンと違うのは、クライトンは科学の世界なので精密に記述できるのですが、このような伝説になるとあんまり精密には記述できないと思います。 しかし、もう少し突っ込んだらもっと面白いものになったと思います。

メインのテーマの謎解きですが、暗号と言っても極めて初歩的。 パスワードのSofiaとかAppleとかを引き出す過程も、恣意的であんまり必然性は感じませんでした。 最後もルーブルに戻って、逆さピラミッドのところで何となく尻切れトンボ。 まあこれだけ風呂敷を広げると収拾が大変でしょうけど。

映画はまだ見ていませんが、映画評によると出来が良くないとの事。 淡々と小説の謎解きを追いかけているので、流石の名優のトムハンクスもどうしようもないと言うところでしょう。

聖杯伝説の映画では、遺跡をどんどん壊すのではらはらする、ハリソンフォードの インディジョーンズ/最後の聖戦 の方が面白い。 なにしろテンプル騎士団の騎士が今も生きていて聖杯を守っているんですから。 また聖杯のおかげで生き返ったり、ナチスが出てきたりでテーマが明快。 ちなみにヒットラーは本気で聖杯を探して、フランスへ部隊を送ったことがあるそうです。

キリスト教関連では、この他に、足の病気が治って、不要になった松葉杖がそこらじゅうに掛けてあると言われる、ルルドの泉。 処刑後のキリストに掛けられていて、その顔が写っているという聖骸布とかがあります。





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