今月のひとこと2006年8月号





「今月のひとこと」の目次 毎月一回はその時々のトピックスをお送りしています。

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8月6日
猛烈な暑さに見舞われていますが、お盆もまだで、先が思いやられます。 日銀の金融政策緩和で一気に利率も上がって、株価もピリッとせず、原油はじりじりと上がって、バレル100ドルも視野に入ってきましたし、円はまたぞろ上がってきた様で、あんまり元気が出る要素は少ないようです。 製紙会社のTOB合戦が始まったようですが、イマイチよく分かりませんね。 何か時流に乗ってやっているようで、良い悪いは別にして、ライブドアや村上ファンドのような戦略性とは言いませんが、誰かが一人で判断をすると言うことが無くなっているのではないでしょうか。

先月の本欄で少し触れましたが、先日たまたま小さな事務所の電話システムを考えることになって、取り合えずIP電話だろうと、NTTから見積りを取りました。 しかし電話機が5-6台なのに、内線交換機と称するものが数十万かかるということで、昔懐かしいビジネスフォンを含めて50万以上の見積りとなりました。 高性能のPCが5万そこそこで買える時代に、これは無かろうと、一度調べてみました。 お金のこともさることながら、Webシステムとの連携、例えば電話がかかってきたときに、掛けて来た相手の情報をPC上に自動で表示すると言うような、基本的な使い方が出来ないと言う事もありました。 無理にやると何とかソフトウエアが必要で、インストールや何やらで、最低でも40万はかかるとの事で、大会社ならいざ知らず、零細の事務所では無理な話です。

インターネットで検索すると、一発で出てきました。 オープンソースのAsteriskと言うもので、インターネット上で内線交換が出来ます。 ただし電話回線と繋がったサーバーが必要で、NTTの提供しているIP電話には繋がりません。 従って、正確には内線のIP電話交換鹿出来ないことになります。 最近は、IP電話の通常電話への通話料金と、一般の通話料金にはそんなに差がなくなりましたので、IP電話同士を除いて大きな問題はなくなりました。 IP電話でもプロバイダに寄っては、直接通話が出来ないケースもあります。

反面、内線はIP電話なので、IDパスワードさえあれば、どこでも例え無線LANで繋がっていても、内線転送が可能になります。 通常電話への発信も電話料は、サーバーの回線で繋がりますので、統一的な課金が可能です。 自分でサーバーを立ち上げるは大変と言う方には、サービスだけを提供している会社もあります。 レンタルサーバーの費用がかかりますので、Webやメールなど全てを統一的にこのサーバーで実現すれば、コスト的にも問題無いレベルとなります。 電話だけだとメリットはあんまり無いでしょう。

もう一つはファックスです。 紙で出力されるファックスは捨て難いものがあるのですが、受け取るほうとしては、その整理が大変です。 以前からファックスをメールで送受信出来る物はあったのですが、サービスが中途半端で使いにくかったのですが、最近良いものが出てきました。 それまではアメリカのサービスを利用していたのですが、従来は完璧だった日本語のサポートが貧弱になってしまって、使いづらくなっていました。 欠点は受信する番号が東京の03しかないので、不審に思われることでしょう。 別のものは020で始まる番号が得られますが、発信できない場合があるので、問題です。

また、メールで受信する時は、pdf形式で送られるのが良いのですが、020の場合はTIFFしかなくて、TIFFのビューワの良いものが無いと言う事もあって、使いづらいと思います。 新しく見つけたサービスは、これらの要求を全て満たした以上に機能が充実しているのでファックス番号を除いて満足できるものです。 ちなみにアメリカのサービスは、03と06の2つを利用できます。 多少お金はかかりますが、NTTの転送機能を使うと自分の地域の市外局番で使うことが出来ます。 電話回線の料金と転送時の通話料がかかってしまいます。

ファックスを送信する場合は、メール本文と添付ファイルが全て送られます。 例えばエクセルも展開してプリンタで印刷したように送信されます。 メール本文を送り状にすれば、完璧なファックスを送ることが出来ます。 ファックスの送り先はメールアドレスのアカウント部分に、例えば 0333334444@fax.tc として送れますので、通常のメールのCCに書いておけば、メールを滅多に見ない人にもメールをファックスでメール感覚で送ることが出来ます。 ファックスは紙で出てきますので、受信者に注意を喚起することが出来ます。

以上で、オフィスの機器は全てIP化されたことになります。 メールやWebは当然に、電話やファックスも全てPC上で使うことが出来、情報の一元管理がやっと可能になったと言うことでしょう。

今月の読み物は、僕の見た「大日本帝国」―教わらなかった歴史と出会う旅 (単行本)、西牟田靖著、 ¥1,680 (税込み)。 続編の 写真で読む 僕の見た「大日本帝国」 (単行本) ¥1,680 (税込み)。 樺太から始まる日本時代の痕跡を探す旅紀行。 読み始めた時はそんなに面白くなくて、しばらくほって置いたのですが、少し読んでいくとなかな面白い。 変に肩肘張ったところが無くて、イデオロギーも無くて、淡々とレポートしている。 尤も最後の方になると少し右に傾くような記述があるが、特に気にならない。 ここまで淡々とされると一種清々しさも出てきます。 また、神社などの痕跡がこれだけ残っているのはビックリ。 続編の写真で読む・・・ 文章はほとんど同じだが、最初の本を読んでいると、既視感があって面白かった。 有名なノモンハンのルポも興味深い。 事件の名前として知っているが、どんなところなのか、どこにあるのかはよく知りませんでした。 まあ、日本のターニングポイントの戦争であったことは間違いの無いところです。

出版社/著者からの内容紹介
サハリン(樺太)、台湾、韓国、北朝鮮、中国東北部(旧満州)、ミクロネシア(旧南洋群島)……4年の年月を費やし、「日本統治時代の痕跡」を探して「大日本帝国」の統治下にあったアジア太平洋の各地を踏破した、70年生まれの新進気鋭によるかつてないノンフィクション。戦後60年間埋もれていた、あなたの知らないアジアの中のニッポンの姿がいま明らかになる! ニュートラルな視点で「過去と現在」を見つめる、みずみずしい旅人の感性と思考が、報道されない「反日と親日」の現状とアジアの人々の心を鮮やかに描き出す。反日で揺れる竹島ルポも収録。

内容(「BOOK」データベースより)
サハリン(樺太)の南半分、台湾、韓国、北朝鮮、ミクロネシア(旧南洋群島)、それにくわえて中国東北部(旧満州)。明治の半ばから昭和二〇年の終戦前後までの時代、それらの国・地域は「大日本帝国」と称していた日本の統治下に置かれていたという共通項を持つ。戦後半世紀以上たった今日でも、古くからかつて日本の領土だったそれらの国・地域には、日本語、日本建築、鳥居、神社、日本精神、残された日本人…と、さまざまな形で日本統治時代の痕跡=「日本の足あと」が残っているのだった。僕は、大日本帝国の領土だった各地に「日本の足あと」を探す旅を始めた―。戦後60年目のいま日本の過去をたどる禁断の旅の記録。





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