2007年5月の今月のひとこと



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5月3日

世の中、科学的と言うと何となく信頼性があるように思いますが、トンデモ似非科学が多いものです。 何たらイオン、何たら赤外線、最近の健康ブームに乗ってやたらと多いですね。 それと良くあるのは、これだけ良くなったと言う、お便りを沢山頂いております、みたいな一見証拠付きのものもあります。



理科の実験の様な物理現象はともかく、人間を相手にした、良くなった、悪くなった、と言うのは余程慎重に調べないと、効果はわかりません。 薬にしても飲んだという気分で良くなったり(プラシーボ効果と言います)、すごいのは癌が治ったりします。 キリスト教では有名ですが、キリストが十字架にかけられた時に手足に釘を打たれましたが、それと同じ場所に釘跡が実際に現れる事があるそうです。 これなどは完全な精神現象であって、ひょっとすると癌ぐらい直ってしまいそうです。



一時話題になった癌の免疫治療薬の丸山ワクチン。 厳密な調査では効果が無かったのですが、これの信者は多いそうです。 私は一種のプラシーボ効果と思いますが、これも立派な治療効果なので、そう言う効果も評価しないといけないと思います。 最低限、毒にならなければ、治療薬として認めても良いと思います。



東京では放映していない、最近のTV番組で紹介された、環境問題についてのトンデモ科学の本を読みました。 アマゾンでもトップクラス、もう一つの本は入手に5週間もかかりました。 如何に環境問題に疑問を感じている人が多いかと言う証左です。 私も、以前から漠然と環境問題には辻褄の合わない話が多いな、と感じていましたので、早速買ってみたわけです。



「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(ペーパーバック) 武田 邦彦 (著) ¥1,000(税込)。 リサイクルはやってはならない。 ダイオキシンは猛毒では無い。 地球温暖化と炭酸ガスはほとんど無関係。 などなど、以前からおかしいなと思っていた事に明快に回答をしています。 まあ少し言いすぎかな、という点もありますが、全体的には正しいと思います。



リサイクル、特にプラスチックスのリサイクルは余計に何倍もの石油を消費し、更なる廃棄物を生み出す。 以前にTVで、個人でプラスチックスのリサイクル機を開発している人の紹介番組があって、機械にペットボトルを入れて、1時間ほどやると軽油レベルの石油が出てくると言うような物でした。 瞬間的に思ったのは、その時に使う電力が結構大きいそうだったので、その電力に見合う石油が生成されたのかどうか、非常に疑問でした。 直感的には使った電力に相当する石油何分の一しか生成されなかったのでは無いでしょうか。 更には、何が処理後に残ったのか、この説明がありませんでした。



環境問題に異を唱えることは、現状では出来ません。 しかし何となく胡散臭さを感じている人が多いのも、この様な本が爆発的に売れる原因ではないでしょうか。 環境問題が利権化している事が真の問題でしょう。 環境対策と言う事で、年間で兆円単位の予算が使われています。 今は見直しがかかっている同和対策と似たような状況になって来ていると感じるのは私だけでしょうか。



本書によると、プラスチックスのリサイクルには、7倍のエネルギーが必要で、7倍の廃棄物が生成されるそうで、リサイクルによって更に石油が消費されるとの事。 紙のリサイクルにしても、消費される森林はほとんど北半球の先進国の森林で、これは最近は植林に寄って増加しているとの事。 要するに環境問題の根本は如何にして、工業生産物のの寿命を延ばして、全体の生産を減らすかであって、リサイクル紙で作った名刺を出して、もっと買ってくれ、と言うのは環境問題に関しては矛盾もはなはだしい。



要するに、プラスチックスは石油に少し手を加えただけなので、ほとんど石油。 そのまま燃やして、発電して電力として利用するのが一番良いとのこと。 その他のゴミも一緒に燃やして、灰を利用するべきとのこと。



また、これは私も誤解していましたが、森林が炭酸ガスを吸収するというのは、完全な間違い。 確かに森林は光合成で炭酸ガスを吸収しますが、他方で成長した分は、どこかで分解されて、炭酸ガスは放出されているのです。 例えば紙にされたとしても、それが燃やされたら結局は炭酸ガスは元に戻ります。 世界の森林が、大幅に増加していれば、森林に炭酸ガスを閉じ込めるのは良い方法ですが、ほとんど横ばい、もしくは減少している現状では、京都議定書で日本が主張するような、森林効果はほとんど無いものと思われます。



地球温暖化に対する炭酸ガスの抑制も、似たようなもので本書に寄ると、議定書に記載された地球温暖化に対する温暖化ガスの寄与は60%、その内の炭酸ガスの寄与は60%、先進国の排出が60%、議定書の批准は60%で成立、削減の平均目標が6%なので、地球の温暖化に関しての京都議定書の目標が達成されたとして、全部掛けると、0.777%という事になり、満額達成しても、ほとんど意味の無い話になります。 個人的にはもっと意味のある数字と思っていましたが、これにはショックでした。



ダイオキシンにしても、焚き火を禁止するほどの問題かと思います。 1970年代の水田の(と言う事はお米の)ダイオキシンは現時点の10倍以上あったそうです。 これでダイオキシン由来の確認された病気が一つもないと言うのはおかしなことです。 昔から焚き火で病人が出たという話は聞きませんが、先日TVで見た能勢のごみ焼却炉問題では、未だに汚染されていると言われれいる土壌が、核廃棄物並みに隔離保管されていました。 これの行政コストは誰が負担しているのでしょうか。 また、それをビジネスにしている企業はどれだけあるのでしょうか。



リサイクル問題に絞って、もう少し専門的にまとめたのが「リサイクル幻想」(新書) 武田 邦彦 (著) ¥693(税込)と言うものもあります。 京都議定書の本拠の京都市でもやっと昨秋からごみの分別が始まりましたが、考えさせられます。環境問題、リサイクル問題で、思考停止しないためにも、ごみを分別する事で、実際の環境問題には何も寄与していないにも関わらず、免罪符を得ると言う現実を見つめようではありませんか。







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