今月のひとこと2010年12月号

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2010年12月3日
先日と言ってもだいぶ前ですが、新聞をバラバラ見ていたら、ベタ記事でブノワ・マンデルブロー氏死去と出ていて、久しぶりにフラクタルを思い出しました。 85歳だったそうで、1977年に一連の図形を表現するためにフラクタルという概念を発表したそうで、確かにビジュアル的に分かりやすかったので、すぐに知ったと思います。 簡単な図形の繰り返しによって複雑な形を表現すると言う当時としては目からウロコの理論だった記憶が有ります。 海岸線とか山のスカイラインの形とか、樹木の形とかが表現できます。 現在でも少し手を抜いた背景画像に使われている場合が有ります。

東京方面に行くことがあったので、以前から行きたいと思っていた武相荘に行ってきました。 実はここから数kmの所に何年も居たのですが、行きそびれていました。 ここは言わずと知れた白洲次郎が太平洋戦争を予測して疎開し、農業に従事したところです。 何か本当に観光地化していて、少しイメージが崩れました。 面白かったのは書斎で、机の横には小型のTVが置いてあって、私も実は小さなTVを置いていて親近感が湧きました。 農業は本格的で、小型のトラクターまで有りました。 エピソードなどはこのページを御覧ください。

車は最初はベントレーであとでポルシェになったそうですが、後には東北電力の会長になりそれなりに収入はあっはずですが、武相荘に移った時には吉田首相のブレーンをしていた程度でたいした収入はなかったはずです。 しかしそれなりに買えたというのは、手数料収入とか、見方によっては大阪で言う「がめつく」稼ぐ能力もあったようです。 単に占領軍にとってうるさい日本人であっただけでなく、商才もそれなりにあったと言うのはうなずける話です。 いままで知らなかったのですが、墓所が兵庫県三田市にあることを今知りました

昨今、流行りの坂本龍馬も海援隊と言う一種の商社を経営していて、これは一種の軍隊で実力行使が出来た事が薩長同盟を成立させるような政治力の源泉になったそうです。 某政党の一兵卒と自称している人はこのベースは十分にあるのですが、理念が無いですね。 逆にいくら立派な理念があっても、それをサポートする要するに資金力、実力行使がないと政治力も発揮できません。 軍事力も同じで、政治力や外交力とマッチしていないと十分な力の発揮は出来ないと思います。

今月の読み物は、財務官僚の出世と人事 (文春新書)> 岸 宣仁 (著) ¥798 白洲次郎と両極を成す官僚のタイトル通りの内容です。 如何に旧大蔵省の主計局が役所の中の役所と言われるワケがわかります。 やはりこの国は主計局で持っていたんですね。 いくら政治家が政治主導と叫んでみても政策は停滞するだけ。 はやり政治家による高い理念と官僚による実行がうまく咬み合わないと、この大きな日本は動かせないと思います。 極東のちっぽけな島国と言うのは、どうも我々の義務教育の段階で刷り込まれているので、すぐに北欧の小国との比較になりますが、なにしろ中国には並ばれましたが、世界で第二のサイズ、物理的な大きさでは無くて経済サイズがある国ですがら、そう簡単に細部までコントロールすることは不可能だと思います。

内容(「BOOK」データベースより)
試験の成績に関する限り、彼らは幼少の頃から「優秀」「できる子」の折り紙をつけられ、「神童」の評判を取った人物も多かったはずだ。それだけ頭のいい人物がいったいどんな出世競争を繰り広げているのか。日本一熾烈なエリート戦争、勝者と敗者を分けたものは何か?1000枚の取材メモで再現。歴代事務次官の出身高校・大学リスト付。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
岸 宣仁 1949年埼玉県生まれ。73年東京外国語大学卒業後、読売新聞社入社。横浜支局を経て経済部に勤務し、大蔵省、通産省、農水省、経企庁、日銀、証券、経団連機械、重工クラブなどを担当した。91年読売新聞社を退社、経済ジャーナリストとして知的財産権、技術開発、雇用問題などをテーマにしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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