2019年10月1日
株価の上下を繰り返しながら思ったほど落ちずに、外部状況が米中貿易戦争、ブレグジット、日韓問題、中東問題などなど問題をたくさん抱えながらも株価は21000円からなかなか落ちません。 この調子だと確かに年末までに2万3000円とか4000円が不思議でもなくなるような気もします。
今日からは消費税の税率が10%にアップしました。 これが凶と出るか吉と出るか、じっくり見極めないといけないと思います。 しかし駆け込み需要がそんなに無かった事も心配の種です。 これは消費その方が落ちてるんではないかという心配ですが、しかし株価は堅調であります。 このままオリンピック直前までなんとか行くと思うんですが、オリンピック終わった後はガクッと落ちるんではないかと OECD の見込みでも来年2020年の成長率は0.6%とかいう数字になっていました。
最近の IT 関連の話題で非常に驚いたのは、メディアラボの所長の伊藤穣一氏が辞任したとのこと。 本欄でも以前に紹介しましたが、彼がメディアラボの所長になった時は非常にびっくりしました。 まさか MIT のしかもメディアラボ所長に日本人がなるというのは全く想像もつきませんでしたので非常に驚いたことを覚えていますが今回もさらに驚きです。
彼とはサンマイクロのセミナーに招かれまして、私は彼の言わば前座をやらされたことになるのですが、控え室で二人で喋ってた時に、彼が私の開発したLUNAをを世の中で一番たくさん使っていたと自慢するのです。 それ私が作ったんですよと言う話になりました。
カーネギーメロン大学にLUNA-88kを40台ほど寄贈した後、様子を見に行くと中国人研究者がそれを独り占めにして全部繋いでコンピュータグラフィックスを作っておりました。 それは NHK のアインシュタインロマンという番組で放映された映像なのですが、これは光の光に近いスピードで動くと周りがどう見えるかということを コンピューターグラフィクスでやったのです。
もし私のLUNAがなければどうするつもりだったのかと聞いたら、スパコンを使わないといけないことになるが、その費用をどうやって捻出しようかと困っていたという話でした。 その後しばらくしてから彼が大学を辞めてロサンゼルスの方へ行って、そこで誰か日本人と一緒に仕事をしていたということを聞いてたんで、それが伊藤穣一氏だったと言うことで、浅からぬ因縁がありました。
彼は京都生まれですが、完全なバイリンガルでスラング混じりのべらんめえ調で喋られると何しゃべってるかこちらは聞き取れないこともありました。
今回はの問題は ジェフリーエプスタイン事件に関与してそれが原因で今回メディアラボの所長を辞職することになったみたいです。 しかしメディアラボの創始者はギリシャ人のネグロポンテだったのですが、彼の時代から資金を集めるというのは所長の最大の仕事でありまして、今回もその資金に絡む話で資金を引いた相手がこういうスキャンダルを抱えていたらしいです。
次の話題は今はやりの MMT現代貨幣理論 です。 非常に分厚い本で最初買ったときにはびっくりしまして、これに難解な経済の経済学のことがぎっしり書いてあるとこれ読みきれないなと思ったんですが、よくよく読んでみるとあまり難しくなくて繰り返しも多くて、ある意味読みやすい本でありました。
自国の通貨を発行する中央銀行のオペレーションはどういうものであるかというのを、よくわかって面白かったです。 こういう意味でも中央銀行と普通の銀行全く違うということになります。 以前から、アメリカの貿易赤字は他国の貿易黒字になるのではないかと思っていましたので、MMTの主張は、政府の赤字は、民間の黒字と言うのは良く分かりました。
一番面白かったのは無から有を生み出すにはどうしたらいいかと言うことです。これはおもしろいことに物理学の宇宙創造とか真空の分極とかいうのと似ていて、中央銀行が債権と債務をキーストロークというかコンピューターで仕分けすると、債務部分が貨幣になると言う点です。
宇宙創造も粒子と反粒子が(何もない)真空から分かれて、粒子が集まって宇宙を形成することになるのですが、これと似ています。 宇宙の場合は、粒子と反粒子の数が僅かに粒子が多かったので、宇宙として残ったと言うことです。 粒子と反粒子が対消滅して残ったのが、わずかの粒子と光子。 従って宇宙は全体としても結構明るいのです。
全体として確かに一番最後の方に書いてありましたけども別にめちゃくちゃ違うことを言ってるわけではなく、ただ言葉が意図的に非常に偏った使い方をしているということですね。 税金納めるために貨幣があると言うんですが、貨幣があって税金を納めると解釈しても、実体としてあまり変わらないと思いますが、今までの見方をひっくり返したのと、債務と債権という会計学的な方法で整理したのは非常に面白いと思います
MMTのもう一つの柱は就業保証プログラム。 政府は「最後の雇い手」として、希望する人々全員に、一定以上の賃金水準で就業する機会を約束する。 「完全雇用と物価安定」という公共目的に資する、強力な経済安定装置となる。 ここまで聞いて、これは大きな政府を目指す左派の政策ではないかと思いませんか。 韓国の文政権も似たようなことをやっています。 アメリカでもOACやサンダースがMMTを取り入れています。 この本の著者自身がサンダースのアドバイザーをやっているくらいです。
しかし日本ではMMTを支持するのは何故か保守陣営。 最初にMMTをもう少し勉強してみたいと思ったきっかけが西田昌司のYoutube。 彼はバリバリの保守でしかも最右翼です。 もっとも元税理士なので、MMTの会計的手法にはなじみがあったのかもしれません。 Yputubeでも債権債務の仕分けを強調していました。
日本の左派と言うかリベラルは、何故か大きな政府と言うのを嫌がります。 大きな政府で大きな福祉だと思うのですが、何故かこの辺の腰が据わっていなくて、妙に財政均衡を重視します。 ちなみに左派でMMTを支持しているのは、れいわの山本太郎だけだそうです。
原発とか憲法9条とかややこしいテーマはさておき、MMTみたいな大きな政府を基にした経済政策を何故議論しないのか不思議でしょうがないです。 こう言うことをしているので、安倍保守政権に、政策をどんどん取られてしまって、自らの政策を構築できなくなっていると思います。
インターネット接続をNUROに変えたので、その評価を別のページにまとめておきました。 全体としては体感スピードはそんなに速くないんですが、値段がそれなりに安いのとカスペルスキーがついてるとか、多少のメリットはあるというところです。 ルーターに関しては、特に共有ファイルのNASのところは少し不安定ですが、おまけですのでこれはしょうがないかなという風に思います。 WiFi は非常に 電波が強いです。 ルーターは ZTE製ですが電波法違反してると思われるくらい強い電波で、従来は中継器を使ってたのですがそういうところでも5ギガでも直接繋がるようになりました。
ひかり電話はソフトバンクテレコムのひかり電話をそのまま持ってきてるだけなので、しかもそれがソフトバンク自体が元のオリジナルの NTT のものをそのまま持ってきてるみたいなので、あまり機能はありません。 ただ必要なものだけあるという感じですので迷惑電話拒否みたいな機能は簡単ですけどついてますので、本当に欲しいのはこれくらいかなという感じです。 あとボイスワープとかついてるんですが、この辺はあんまり使う時は使えますが使わないかもしれません。
今月の読み物は、先ほど紹介した「MMT現代貨幣理論入門」 単行本 2019/8/30
L・ランダル・レイ (著), 中野 剛志 (解説), 松尾 匡 (解説), 島倉 原 (監修, 翻訳), 鈴木 正徳 (翻訳)
Kindle版 ¥3,600 単行本 ¥3,740
非常に分厚い本で最初見たときはぎょっとしますがなんとか読めますが、重いのでKindle版の方が良いかもしれません。 少しずつ読んだんですが一週間ぐらいで読み切れました。 なかなか面白いです。 先ほど述べたように無から有を生み出す仕掛けというのが債権と債務を分けるというこれをキーストロークと言うかパソコンでやってしまうコンピューターでやるというやり方で 宇宙創造とも似たような感じです。 一読の価値はあります。 頭の中が割と整理されます今までモヤモヤしていたことが整理されました。
内容紹介
第一人者による「バイブル」、待望の邦訳!
アメリカで大論争、国会でも議論白熱。
いち早く日本に紹介した中野剛志氏と、「反緊縮の旗手」松尾匡氏によるダブル解説。貨幣観を一新!
MMTは、イデオロギーでもなく、願望でもなく、現実なのである。
【MMT(現代貨幣理論)の特徴】
●日本や米国のように「通貨主権」を有する政府は、自国通貨建てで支出する能力に制約はなく、デフォルトを強いられるリスクもない。財政赤字や国債残高を気にするのは無意味である。
●政府にとって、税金は財源ではなく、国債は資金調達手段ではない。政府が先に通貨を支出しない限り、民間部門は税金を納めることも、国債を購入することも論理的に不可能である。税金は所得、国債は金利にはたらきかけ、経済を適正水準に調整するための政策手段である。
●政府は「最後の雇い手」として、希望する人々全員に、一定以上の賃金水準で就業する機会を約束することができる。この「就業保証プログラム」は、「完全雇用と物価安定」という公共目的に資する、強力な経済安定装置である。
【内容紹介】
「財政は赤字が正常で黒字のほうが異常、むしろ、どんどん財政拡大すべき」という、これまでの常識を覆すような「現代貨幣理論」(MMT)。MMTでは「就業保証プログラム」により、完全雇用も可能とされている。
アメリカでは、本書著者のL・ランダル・レイをはじめ、次の次の大統領とも言われるオカシオコルテス下院議員やサンダース大統領候補のブレーンを務めたステファニー・ケルトン教授たち「MMT賛成派」と、ノーベル経済学賞受賞の経済学者クルーグマン、元財務長官のサマーズ、FRBのパウエル議長、著名投資家のバフェットたち「MMT批判派」との間で大論争が起こっている。日本でもNHKや新聞などマスコミ報道も増えるなか、日銀の黒田総裁も否定的なコメントを出し、国会では議論が白熱している。
はたして、この理論はいったいどういうものなのか。
MMT研究の第一人者、L・ランダル・レイによる「バイブル」、待望の邦訳。
巻頭と巻末では著書『富国と強兵 地政経済学序説』でMMTをいち早く日本に紹介した中野剛志氏と、「反緊縮」の旗手で「日本のバルファキス」とも言われる松尾匡氏が、理論のポイントやMMTを取り巻く現状や経緯ととともに解説する。