今月のひとこと 2020年12月号

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今月のひとこと 2020年12月1日号


コロナ拡大が止まりません。 一説によると再生産数とかK値とかは頭打ちの傾向を示していて、年内には落ち着くんではないかと言われておりますので、それを期待したいと思います。 今年はコロナの感染防止が効いてるのか、インフルエンザの流行はほとんどありませんが、例年1000万人ぐらい感染して、関連死を含めると1万人ぐらいの方が亡くなっているんですが、これに比べるとコロナの被害というのはそんなに大したもんではないと思うんですが、連日マスコミでは大騒ぎになっています。

第1波の時も第2波の時も大騒ぎした時点では、すでに感染のピークは終わっていたということがあったので、おそらく11月末か12月初頭にはピークを打っているのではないかと思います。 だいたい統計が出てくるのは2週間後ぐらいですから12月の真ん中ぐらいには何かしらの方向が出てくるものと思っています。

これで年末年始はちょっとは気分が落ち着いて迎えられんではないかと思いますが、また初詣で人が出ると、また感染拡大に落ちるんではないかという風に思います。 これはある程度しょうがないという風に思わないといけないです。

重症化は防がないといけないのですが、インフルエンザでも重症化するわけで、いずれにしても感染対策は必須です。 私もずっと風邪はよく引く方だったので特に冬場は人混みや講演会でも必ずマスクをしていました。 また外出から帰ったら必ず手を洗うということやってましたので、今ではあまり風邪を引かなくなったし、最近はインフルエンザにかかった記憶はありません。

経済としては非常に奇妙なことに足元の実体経済は元に戻ってるんでしょうが、そんなに良い段階でもないのに株価は史上最高値になっています。 アメリカでもダウ平均が3万ドルを超えたということで、1990年代の初期の頃にアメリカにで少し居ましたが、その時のダウ平均は2000ドルでした。 それからあれよあれよという間に5000ドルになり、それを超えた頃から当時のFRB議長だったグリーンスパンが「根拠なき熱狂」と言ったのを良く覚えています。

あっという間に、その後も 1万ドルを超え、1万ドル超えた時はこれから2万ドルと言うアナリストが居て、まさかなと思ってたんですが、それもITバブル崩壊で足踏みしましたが、そのうちに2万ドルを超え、最近は3万ドル弟を超えたというところで、アメリカ人はだいたい投資信託をかなり持ってるのですが、20年持ち続けていると、10倍以上になってたと言うことで、それなりの中流階層のの投資信託を持ってる人はそれなりの財産になったのではないかと思います。

日本人はせいぜい定期預金ですからいくら株が上がってもあまり影響はないと言うことになります。 また最近の株価の特徴ですが、なぜ日経平均が上がってるのかよく分析してませんが、日経平均といっても225種類の平均ですから上がってないのはいっぱいあります。 出遅れ株とか言われてますがコロナの影響をモロに受けるような業種に関してはほとんど動かずに逆に下がってる状況です。

アメリカのトランプ大統領の居直りにも困ったものですが、日本の政界もギクシャクしてます。 菅首相は部下には細かくうるさいらしいんですが、トータルのリーダーシップがどうもはっきり出来ていないような感じです。 先日から桜問題がまた出てきましたが、これは今年の頭の黒川検事総長定年延長問題に端を発する黒川問題がずっと底流に流れてるんだと思います。 あの時点でこういう問題があることを良く分かっていて、他の理由もあるんでしょうが黒川さんを手元に置いておいておくということだったと思いますが、それがうまく行かなかったので、しょうがなく首相本人は健康理由で辞めてしまった。

首相は明確に嘘をついてたわけで、あれはいくらトランプであってもあそこまで明確に嘘はつかないと思いますが、これはまずいということでやめたんだと思います。 それで復帰の機会を狙ってると思うんですが、それも結局はこの件に検察の捜査でその芽もだんだん摘まれつつあると思います。

日の茂木外務大臣の王毅外相に対する反応も不可解で、尖閣に関して一言も言わなかったというのは、ネットでも大非難になっています。 茂木外務大臣はもともとマッキンゼーの出身なので大前さんの継承者のようです。 マッキンゼーに居たおかげで、交渉は得意だと思いますが、この中国問題はよく分かりません。 意外と親中派ではないかと言う人もいます。

特に経済界の人は必要以上に経済を重視するわけで、尖閣の一つや二つぐらいたいしたことないという意識があるんではないかと思います。 それと自民党の中の親中派が一緒になってこういう対応になったんではないでしょうか。 いずれにしてもあのバイデン氏が電話会談の真っ先に尖閣のこと言ったのに、菅総理は挨拶だけしようとしてたという何と言うかピンボケな話で、日本はあまり尖閣に関心が無いんだと言うことを全世界に示した事になります。

王毅外相はこれを確認にやってきて、最後の記者会見で念を押したと言うことになります。 いままで親中だったオーストラリアが、経済制裁にも関わらず、ちょっとしたことでも激しく中国を非難するのを少しは見習わないといけないです。

これで尖閣が中国のものになると、台湾は非常に厳しい状況になります。 台湾が中国のものになると、次は沖縄が非常に危ない状況になります。 沖縄が危なくなると、次は九州本土です。 そのうちに中華人民共和国日本自治区になるのではないかと危惧しております。 生きてる間には、そうならないでしょうけど将来は心配です。

ITの話題ですが、以前やってたM2M 今は名前が変わって IoT になりましたが IoT を安価に実現する方法をいろいろ試してみました。 20年ぐらい前になるM2M時代に想定した通信費500円の世界が実現してきました。

まず通信ですが LTE を使って、月1 GB で500円台のプランが各社から出ています。 そこで問題になるのは WAN 側からのアクセスができるかどうかです。 最近の機器は出来なくても通信できる機器が多いんですが、やはりWANからアクセスできないと IoT 機器としては使いづらいでしょう。 これに対して色々探すとイオンモバイルのデータタイプ2というのがこれに相当しました。

これは OCN の OEM らしいのですが、グローバルアドレスを割り振ってくれるので、WANからアクセスできます。 特にイオンモバイルのタイプ2は、あまり割引がないみたいなので、結構空いていてスピードが出ます。

ダイナミックなグローバルアドレスが割り振られるわけですが、これをダイナミック DNS で通常の Web の http アドレスに直します。 これで外部からこのアドレスと URL とポート番号でアクセスができるようになります。

繋ぐルーターはモバイルルーターが各社から出てますので、これを使うと良いです。 最近はあまり人気がなので、ヤフオクなんかで非常に安く売られております。 なぜかこういうタイプは全てマイクロ SIM になっているので、マイクロ SIM で入れるということになります。 nanoSIM でも良いのですがアダプタが必要なので下手にアダプタを入れると取り出せなくなることがあるので、出来たら最初からマイクロ SIM を入れた方が良いと思います。

このルーターから 2.4 GHz の Wi-Fi で各機器と繋ぎます。 直接 Wi-Fi に繋げる機器もたくさんあるのですが、バッテリーで動かす機器にでは Zigbee や Blutooth 通信でハブに繋ぎます。 そのハブから Wi-Fi でルーターにつなぐという手順になります。

Zigbee の端末はボタン電池で何年も持つので、温湿度計度計とか振動センサーとかONOFFスイッチとか色々使えます。 これまた非常に安く大体 1000円ぐらいからありますが、最近ちょっと値段が上がって1500円ぐらいになってしまいましたが、こういう端末が1000円台で入手できると言うのは、長年夢見た安価な IoT 環境がとうとう実現したと言うことです。 まあ20年かかったということですね。

ちなみに日本で売られてる IoT 機器は非常に高価です。 端末一つあたり何万円もしますので、気軽に使うわけにはいきませんが、こういう中国製の安い端末と通信機器を組み合わせると総額でも1万円もいかないレベルで実現出来ます。 しかも通信費が月に500円レベルで終わるという非常に理想的なものです。

最近ソフトバンクが全世界で100円で使えるIoT通信というようなものを発表していますが、あれは基本料だけで通信費は別なので、結局色々やると500円は超えると思いますのでこちらは日本国内に限定ですがこういう LTE を使ったもので十分だと思います。

IoT の特徴としてデータ量が少ないので制限は1月あたり1 GB ですが実際に使うのは低速で使いますので無制限に使えるということになります。 従って通信費のこれ以上の支払いというのはないということで、必要な時だけハイスピードにすれば1か月1ギガで十分だと思います。 足りなければ臨時で1ギガ当たり500円で追加できます。

今月の読み物ですが相変わらず江戸時代に嵌っております。 「日下村長右衛門日々多忙」: 享保年間の庄屋日記からよみとく河内の村と庄屋 単行本 2020/3/5 浜田 昭子著
¥1,540
もっと退屈な本と思って、資料のつもりで買いましたが、ところがどっこい、なかなか面白い。 著者は喜寿のおばあちゃんですが、文章はうまく、どんどん読めてしまいます。

自宅からそう遠くはない、東大阪市の山麓にある日下村庄屋の日記を分析したもので、当時の庄屋の活動が生き生きと描かれています。 江戸時代では各地の庄屋が大きな役割を担っていて、今の市役所の役割を持っていました。 さらには庄屋さんは自分の仕事もありますので仕事をしながら市役所の仕事してるという非常に厳しい生活なんですが、これが江戸時代の地方自治の原点です。 この上は知行地になっている大名の代官になり、現場の百姓と支配層の間を取り持っていた存在です。

ここで面白いのはその地域のもめ事の解決の場面です。 揉め事本来は奉行所に持って行って判断してもらうべきものですが、この時代からすでに判決ではなくて、和解をメインにしてていたようです。 殺人とかと強盗とかいう刑事事件に関しては奉行所が関与しますが、民事の村同士の争いに関しては和解がメインになっていて、複数の村に関わっていて、一つの村の庄屋では無理な場合は、他の村の庄屋と一緒になって和解仲裁をするということになって奉行所もそれを強力に勧めています。

場合に寄っては100年以上ずっと揉めていたことをなんとかしようということなのでそのバックがキチンと分かってないと仲裁はは出来ないので奉行所は最初から諦めて、庄屋に救済を言うわけです。

現在の裁判でも民事に関しては裁判官が和解を勧めるというのは通例ですが、やはり当時からどうもそうだったらしいです。 やはり裁判でパンと判決を出しても、不利になったと思った方は、不満が残って、その後がうまくいかないようです。 判決が出て、納得しなければ強制執行となりますが、それも簡単には出来ません。 どうしてもその後にもしこりが残ってしまうので、やはり和解が一番いいということでしょう。

江戸時代からそういうのが当然の如くなされていて、それの中心となったのは各村の庄屋であったということがよくわかります。 おそらく明治政府の刷り込みだと思いますが江戸時代の百姓は貧しくて北朝鮮の農民みたいなことをイメージしてたのですが、こういう本を読んでいると江戸時代の特にそういう上流中流以上の百姓は役所に関しては非常にしっかりしていて能力があったということがよくわかります。

特に大阪では大名にお金を貸していたので、身分的には武士が上ですが、実際の力関係は町人の方が上で、その町人と親交を交わしていたのが百姓の庄屋であるということになります。


 

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