今月のひとこと 2021年4月号

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今月のひとこと 2021年4月4日号


コロナも1年以上続くと流石にウンザリうんざりしてきますね。 とうとう2度目の桜シーズンになりましたが、皆さん我慢しきれずに出て行ってるようで、この頃急激に感染が増えています。 と言っても諸外国に比べると一桁二桁少ないので、感染が減った時期に医療機関の用意をしておけば良かったのですが、それをやらないもしくは出来なかったのでまた緊急事態宣言と言う風になって来ています。

緊急事態宣言を出すのが良いとか悪いとかあると思うのですが、こういう波はずっと続くので、締めたり緩めたりというのをやっていくしかないと思います。 それにしても第三波より第四波の方が大きくなりそうで、検査数が増えている結果と言うこともあるとは思いますが、だんだん波が大きくなってるような気がします。

OECD の中で最下位の日本のワクチン接種率ですが、どうも政府のやることはうまくいきません。 以前から企業と官僚は一流、政治は二流と言われてたんですが、どうも企業も官僚も劣化が激しいように思います。 先日も夜中の11時まで20数人で役所の送別会をやっていたというようなことがありましたが、以前の融通は利かないがしっかりした官僚の世界ではだんだんなくなってきたような気がします。 企業も全く新しいことをやる気がなくて守りに入っています。

日本の経営者はサラリーマン経営者が多くサラリーマン経営者は、結局守りに入る。 経営者であるより管理者、マネージャーであるということが、何処かの記事にありましたが、本来の経営者は新しいことにチャレンジしていかないといけないです。 しかし、あまりチャレンジし過ぎるとガバナンスが落ちて、また妙なことになる、ということになります。 私の元居た会社でも副社長がスキャンダルで突然退社すると言うような問題が起きました。 週刊誌によると創業家がいなくなると急に重しがなくなってガタガタしだしたという風な意味のことを書いてありましたが、以前はそういうこと全くなくて良い意味でも悪い意味でも、少なくともバブル崩壊まではワクワク感がある面白い会社だったと思いますが、今では全くそうでは無くなってしまって残念です。

愚痴はさておき株価も一時はぐんぐん上がったのですが、最近はさすがに息切れして、年度初めのせいもあり、行き場を失ってるような感じがします。 株価バブルが崩壊するという話もあるし、年末に向かって上がるという話もあるし、いずれしてもコロナの行方によると思います。

最近のITの話題は暗号資産です。 老舗のビットコインは資産の裏付けもないのに、1ビットコインが、つい最近まで100万円を超えてびっくりしたのですが、とうとう1000万円に向かうということです。 単なる世界の金余りの中のバブル状態だと思いますが、それがずっと続いているのが不気味です。 また野村證券のアメリカ事業で数千億万円の損失を出したとのニュースで、すわリーマンの再来かと緊張しました。 その後も100億円単位の損失が、他社からパラパラと出ているようですが、これも不気味な動きです。

デジタル証券が発行されると言うニュースがありました。 これのベースになるのがブロックチェーン技術ですが、我々一般人にとってデジタル証券であろうが何であろうがあまり関係ないと思うのですが、実際に証券をハンドリングする金融商品取引会社にとっては、その手間が減るということだと思います。 デジタル証券を発行するのは良いんですがその周辺に色々と登記とかの手続きがあって、これらを同時にデジタル化しないと劇的な効率化にはならないようです。

例えば会社登記を全てブロックチェーン化するというようなことをすればよいば効率は飛躍的にアップすると思います。 いずれにしてもデジタル化の波は進んで行くのでいずれそのうちにいずれは会社登記は土地登記の登記台本がブロックチェーン化されることは間違いないでのではないかと思います。

最近、急に話題になってる 電気自動車 EV に関してヨーロッパは非常に前のめりになっていますが日本ではどうなっていくのでしょうか。 最近トヨタの豊田章男社長が 電気自動車についてかなり本音のところを喋ったと思いますが、一般的には電気自動車に後ろ向きな会社という風にに取られてしまったようです。 しかし豊田章男社長が言いたかったのは自動車の部品から組み立て、走行、解体スクラップまでをトータルで CO2を減らすということが求められているので、単に走行中の CO2 を減らすだけでは意味がないということです。

電気自動車は、確かに走行中はCO2を出しませんが、製造中、特にバッテリーの製造には大量の電気を使います。 この時に使う電力は、日本では75%が火力発電で得られ、この時にCO2を発生します。 要するにガソリン車は製造時にはCO2をあまり出さないが、走行中には出す。 一方の電気自動車は走行中にはCO2は出さないが、製造中にはガソリン車が出すCO2に加えてバッテリ製造の時にCO2を大量に出すと言うことになります。

これでブレークイーブン点を出すと走行10万キロぐらいになり、それ以上走ると電気自動車が有利になります。 しかし10万キロと言うのは新車乗り換えのタイミングでもあるので、電気自動車のCO2はリセットされて、結局電気自動車にしてもCO2は減らないと言うことになります。 日本では火力発電が多いので、電気自動車の走行時のCO2も間接的には、それなりに出ると言うことで、現状の電力状況で、日本で電気自動車を作ると、CO2 は減るどころか増えることになってしまいます。

解決法の一つはバッテリを小さくすることです。 テスラのように100KWものバッテリを積むとそれだけで、ライフサイクル(LCA)でみるとガソリン車を大幅に超えます。 しかし小さくすると走行距離は短くなって実用的ではありません。

根本的な解決は再生可能エネルギーで発電した電力を製造時から使うことです。 日本はこれが出来ていないので、2030年に全自動車をEV化しても、日本では製造できないことになります。 2030年時点で、かなりの数の原発が稼働していないと、少なくとも電力を多用するバッテリは日本では作れないことになります。

一方で充電スタンド問題もあります。 公共の充電スタンドは充電時間が30分と決まっていて、おまけに非力な充電能力が多いので、30分充電して、100㎞ぐらいしか走れなくて、また30分かけて充電することを繰り返さないと長距離は走れないことになります。 どっちを向いても、単純に電動自動車を増やせば良いと言うことにはならないのがもどかしいところです。


今月の読み物は、新聞広告の片方を買ったのですが、もう一つはついでに買ったもので、あまり期待しませんでした。 藤沢周平ぽいものだと思いましたが、後半から面白くなりました。

高瀬庄左衛門御留書 2021/1/20 砂原 浩太朗 著 単行本 ¥1,870

典型的な時代小説なんですが、元々庄屋とか村役人の話に興味があったので、それに釣られて読みました。 村役人と事故で早世した息子の嫁との関係と、百姓一揆と、藩のゴタゴタが関連して、一種の推理小説的な話の流れもありました。 最初は退屈な小説だなと思っていましたが、途中からなかなか展開が面白くなって、最後は一気に読みました。 独特のムードがあってあんまり好みではないですが面白い本でした。

五十手前で妻を亡くし、息子をも事故で失った郡方の高瀬庄左衛門。
老いゆく身に遺されたのは、息子の嫁だった志穂と、手すさびに絵を描くことだけだった。
寂寥と悔恨を噛みしめ、韜晦の日々を送るが、それでも藩の政争の嵐が庄左衛門を襲う。

「決戦!小説大賞」でデビューし、文芸評論家・縄田一男氏に「新人にして一級品」と言わしめた著者。 藤沢周平、乙川優三郎、葉室麟ら偉大なる先達に連なる、人生の苦みと優しさ、命の輝きに満ちた傑作時代長編!


 

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