今月のひとこと 2022年5月号

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今月のひとこと 2022年5月1日号


ウクライナ戦争の終結が全く見えなくなってきました。 終息にはまだ一年以上かかるのではないかと言われており、せっかくコロナが収束しつつあるのに、またこれから混乱が続くのではないかと心配しています。

特に日本はインフレ基調になりつつあり、円安も進行しているにも関わらず利上げには踏み切れず、低金利を継続するしか手が無くなりました。 失われた30年でいろんな手を打って来て、これから残っているのは財政支出しか無いのですが、これもインフレ基調になってきたのでなかなか悩ましいところです。

インフレというのは供給不足で起きるんだと漠然と思っていましたが、日本では供給力が十分あるのでインフレになることは無いんじゃないかと感じていましたが、最近の傾向を眺めるとやはり円安で輸入価格の上昇、コロナや戦争によるサプライチェーンの混乱が供給制約となってインフレ基調にになるのではないか思います。 2%のインフレなら良いのですが、スタグフレーションに陥るとデフレより悪いです。

ハーパーインフレが起きるとずっと言っていた某参議院議員がおりますが、彼はここ20年ぐらい予想を外していましたが、やっとその予言が当たるんではないかということで、最近は元気が出てきているようです。

エネルギー問題も大きな問題です。 日本では東北大震災の結果、原発がほとんど停止してしまい、再生可能エネルギーも発電できる時はいくらでもできて、逆に今はそれを抑制する方向になってるみたいですが、足りない時は全く足りない。

特にヨーロッパは昨年は風が吹かずに風力が発電が大幅にダウンして、それをロシアのガスに頼ろうとしたところで、足元を見たロシアが侵攻に踏み切ったということでしょう。 それで急遽ガスを止めようと思うのですが、エネルギー政策はそう簡単に変更できないので一番困っているのがドイツです。

ドイツとロシアつまり旧ソ連は因縁浅からぬ関係にあって、戦争を幾度も繰り返してきましたので、その本心は良く推測はできませんが、複雑なものがあると思います。 その結果とかどうか分かりませんがシュルツ政権はあっという間に方針を転換して、原発も復活し、国防費もトランプにあれだけ執拗に迫られたGDP比2%にあっという間にあげることになりました。 さらにはフィンランドもスウェーデンも NATO に加盟するというような状況になってきてロシアとしては、当てがかなり外れたんではないかと思います。

5月の対ドイツ戦勝記念日を境にして、従来は特別軍事作戦だったのを正式の戦争に格上げするのではないかという観測もありますが、もう既にかなりの戦力を消耗しているので、さらにこれから戦線を拡大することができるのかどうか非常に疑問だと思います。

シベリアや極東からの部隊もたくさん招集されているようなので、ここ極東地域では米軍との合同演習をじゃんじゃんやるべきだと思います。 逆にロシアは当然日本はこの機に乗じて北方領土を取り返しに来るんではないかと思っていますので、日本から見える国後島での演習をやったり、対馬海峡や津軽海峡を軍艦が通るというような威嚇をやっております。 プーチンなら「俺が日本ならこのチャンスに北方領土を取り返しに行くぞ」と思ってるに違いない。 極東にロシア部隊を張り付けることで、ウクラナイナを支援する事にもなります。

現状では奪還は難しいと思いますが、その中での知床観光船の事故が起きたので、この機に乗じて観光船の遭難者救助という名目で国後島に上陸すれば良いのではないかと思います。 中国ならこう言うチャンスに必ずやってくると思います。 日本は世界標準に比べると大人し過ぎるのではないかと思います。 何しろ世界で一番危険なロシア・中国・北朝鮮の核三国に国境を接しているという国は他にはありませんので、もっと日本人は危機感を持つべきでしょう。 こういう時には最低限でも米軍との演習をやるべきだと思います。

核戦争が身近になりました。 まさか核戦争というのが、この21世紀に起こるとは誰も思っていなかったですが、プーチンがクリミアの進行の後、ひょっとしたら核を使ったかもしれないと言ったので、ビックリしましたが、最近はどんどん核を使うことを匂わせていますた。

核戦争と言っても大規模なメガトン級の核を大都市に落とすというようなことをやるのではなく、数キロトン程度の戦術核を人的被害のないようなとこへ威嚇のために落とすんではないか。 NATOとアメリカはこれを黙って見ているわけにいかないので、恐らく同じ規模の核をシベリア辺りに落とすんではないか、ここで停まれば良いのですが、それに対抗してロシアが数発を一部小さな町を狙って撃つ。 そうするとNATOアメリカをこれに対抗してプラスアルファの核を落とすとなると、本格的な核戦争、第3次世界大戦に入ってしまうと思います。

こういうシミュレーションはアメリカではきちんとされているのでバイデン政権の中である程度の覚悟はできていると思いますが、日本では全くできておらず、日本にはアメリカの基地があるので、ロシアに近く首都圏から離れている三沢基地辺りが狙われるんではないかと思います。

日本には原発がたくさんあったおかげでプルトニウムが嫌になるほど、何千発も核兵器を作れるほどのプルトニュウムがたまっていて、一部は海外に預けてあるみたいですが、海外の情報通の中では日本は既に核兵器を持つ直前まで行っていて、すぐに作ろうと思えばすぐに作れて、少なくとも成功率が極めて高いロケット技術も持っているので、北朝鮮などとは比較にならないレベルで核武装が瞬時にできるという風に思っているらしいです。

実際の核保有は大変ですが、ここで核兵器の議論をしても良いと思います。 どうやって作って、どうやって運用するか、ぐらいの議論をどんどんやるべきだと思います。 これが強力な抑止力になると思います。 ウクライナを見ていても核兵器を放棄した途端に侵攻されますので核兵器を持つと戦争になるというのは大嘘で、核兵器を持たなければ逆に戦争を誘発させてしまうことがウクライナ戦争で良く分かったと思います。

これは語弊があるかも知れませんが、日本は唯一の被爆国です。 私の意見では被爆国は核兵器を持つ権利を有する唯一の国だと思っています。 世の中には正当防衛とか対抗措置という考え方がありますので、やられたらそれをやり返すと言う権利があると思うので、日本は核武装を正当化できる唯一の国であると私は信じています。

やっと小型原子炉が日立は輸出を準備し、三菱も非常に小さなマイクロ原子炉を作ったみたいです。 日立のは30万KW程度で、従来の原子炉の約1/3。 管理コストは上がりますが、安全性は飛躍的に高まります。 これを工場でカプセルモジュールを作って、現地では地中に埋めて核核燃料の交換と言う危険な作業は止めて、核燃料入れぱなしにして30年か40年経って核燃料を使い終わったら、そのままモジュールごと掘り出して、それを処理工場に直送して処理してしまう。

三菱のマイクロモジュールはもっと小さくて確か3000KWクラス小型炉の1/100ぐらいだったと思いますが、一つの町ぐらいをカバーできるような、言わば大きなバッテリーと思えば良いでしょう。 これをトレーラーに積んで行って非常用に使うとか、過疎地で使うとか、もし何なら都会の真ん中の緑地の地下を掘り下げて、そこに埋めてしまってその周辺の電気を送電ロスも少ない地産地消する。 再生可能エネルギーとセットで使っても良いでしょう。

核融合もよく言われますが、まあ今の状態で実用になるのに2050年ぐらいだと思いますので、少なくとも私の生きてる間には核融合は実現しないと思います。 ただ中性子が飛び回るので、それなりに核汚染物質は出て来ますが、高濃度汚染物質は出てこないのでそのぶんだけは助かるかもしれませんが、いずれにしても汚染物質の処理は必要となりますので完全クリーンというわけではありません。

今月の読み物ですが「同志少女よ、敵を撃て」 単行本 2021/11/17 逢坂 冬馬 著
Kindle版 (電子書籍)¥1,881

第2次世界大戦の、ドイツとソ連の戦争を題材にしているのですが、ウクライナ戦争勃発の前に発刊されたので、この影響は全くないはずですが、驚くほど現代の戦争と2重写しになります。 特にスターリングラード攻防戦は、マリウポイ攻防戦を彷彿とさせます。

YouTube でチラッと出てきたので即買いましたが、その後しばらくして新聞にデカデカと広告が載りましたのでご存じだと思います。 アガサクリスティー賞、受賞。第二次世界対戦の少女の狙撃兵の話なのですが、これを読んで今のウクライナ戦争とほとんど変わらない。 現在ではミサイルとかドローンとかが登場しますが、それを除くと今の戦争と過去はほとんど変わらないです。 虐殺もあるし性的暴力も同じようで、捕虜の虐殺もあり、ロシア軍というのは未だに第二次世界対戦を戦っている感じがします。

特にウクライナの東部地区での戦争は大平原での決戦で絵に描いたような第二次世界対戦の戦闘の再来です。 塹壕もどんどん掘られていて第1次世界対戦ではないかという感じもします。 いずれにしてもヨーロッパはの歴史をよくよく見てみると、ヨーロッパ特にこの地域での戦争はずっとあってモンゴル帝国の侵攻に始まり、その後もプロイセンとかロシアとの戦争とか戦争に明け暮れていたたみたいです。 だから EU とかNATOとかを作ったということだと思いますが、 ここに来てまた振り出しに戻ってしまったという感じがします。 それに比べると日本は非常に平和だったと思います。 中国も過去色々ありましたが割と統一王朝が出来て、ヨーロッパのような血で血を洗うような争いを延々とやったわけではないみたいです。

それに比べると今のウクライナの状態は逆に言うと定常状態だったのではないかと思うくらいです。 マリウポイの町が完全に壊されてしまったのですが、似たようなことは他の都市でもあったし、日本でも東京はほとんど壊滅状態、広島は完全に壊滅状態。 しかしこれだけ時間が経つと、ちゃんと元に戻るということで、マリウポイに関してはロシアは意図的に全部のインフラ建物を破壊してしまうつもりでやってるんだと思います。それで更地にして、もう一度新しい街を作り作るつもりでしょう。

本書に戻りますが、少女の狙撃兵の話で、特にヨーロッパは狙撃兵が花形です。 しかし単に高性能なライフルで長距離を狙うとていうだけではないと分かりました。 それならオリンピック選手を連れて来れば良いわけですが、それ以外にも戦術的に考えないとといけないことが、沢山あるということがよくわかりました。 少なくとも発砲した場合に場所が特定されるので、そこに大砲を打ち込まれたら、もうそれで終わりですので狙撃兵も大変な役割です。 その中で生き残ったのが英雄として知られているわけで、しばらく前に「アメリカンスナイパー」という映画を見ましたがあれもアメリカでは英雄とされています。

【2022年本屋大賞受賞! 】
キノベス! 2022 第1位、2022年本屋大賞ノミネート、第166回直木賞候補作、第9回高校生直木賞候補作 史上初、選考委員全員が5点満点をつけた第11回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。


 

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