今月のひとこと 2022年6月4日号
やっとコロナも下火になってきて当面は外出がドンドンできそうです。 GOTOトラベルも名前を変更して再開するようです。 と言ってる間に新しいウイルスのサル痘が出てきて、あまり感染力が強くなるようなので問題はないみたいですが、これからも地球は狭くなったので、どんどんとこういう感染症が増えてくると思います。
江戸時代でも天然痘は江戸初期とか中期では何年かおきにしか流行らなかったのですが、江戸後期になると毎年のように流行るようになってきたと言われております。 感染間隔どんどん短くなって来ていると思います。
古くは奈良の大仏が建立されたのも疫病退散が一つの大きな動機だった、ということなので今まではかなり忘れていましたが、そういうパンデミックのリスクは常にあるということでしょう。 このコロナが始まる直前にはテレビ討論でパンデミック起きるかというテーマで議論がなされていたそうですが、それを言ってるすぐ後にコロナが蔓延してきたということですので常にあると思って間違いないと思います。
ウイルス感染症のパンデミックの後には、世界の景色が変わると言われていて、コロナ後と言う言葉がしばらくは流行語になりましたが、それに加わって今年はロシアのウクライナ侵攻という問題があってこれで世界はの景色は本当に一変するんではないかと思います。
大騒ぎされていたSDGS でも電気自動車用のバッテリー工場をどんどん作る、慎重なトヨタですらどんどん作るという発表していますが、本当にこれを賄うだけの原材料のニッケルやリチウムがあるのだろうかという気がします。
リアメタルの世界の採掘量もどんどん増やさないといけません。 埋蔵量はあっても無理に採掘してもコストが上がっていくと思います。 電気自動車の問題は、従来だと特に半導体は量産効果でどんどん値段が下がっていくと言われていましたが、リチウムバッテリーに関してはそういう量産効果というのは働かずにほとんどは原材料費なので原材料費の高騰がバッテリーのコストを決めて行くでしょう。 原材料費のコストがどんどん上がっていくということであれば、今後バッテリーのコストが劇的に下がってBEV の値段がガソリン車並みになるというのは夢物語だと思います。
最近軽四タイプのBEVが発表されて、これが本来の BEV の使い方であろうとは思いますが補助金を入れてもまだ200万円以上する高級車。 こういう高価なものを足代わりに変えるのはなかなか難しいんではないか。 見かけは補助金を引いて100万円半ばと言われていますが実際によくカタログを見てみると安全装置をつけて現在はコミで150万円くらいで売っている軽四並みの装備を付けると200万円以上、ガソリン車より100万円近くも上がってしまうという計算になりました。 値引きもあるのでしょうが、そんなに安いものではないと思います。
いずれにしても街乗りでBEVを電気アシスト自転車並みに使うというレベルでは全くないと思います。 将来さらに値下がりするという期待はあると思うのですが、基本的なバッテリーの値段が大幅に下がる見込みがないので、車本体も大幅には下がらないと思います。
今日の日経新聞で石炭火力の発電がウクライナ戦争の影響で非常に増えていると言われています。 やはり背に腹はかえられないので天然ガスがなくなるとやはり石炭火力に依存せざるを得ないと思いますので、ここで日本は大きな声を出して高効率のCO2排出技術の石炭火力を強力に推進すべきだと思いますし、そういうことで世界に貢献するんだということをもっと声高に提唱する必要があります。
ウクライナ戦争ももう100日を経過して開戦から100日を経過してだんだん膠着状態になってきていますこれからは消耗戦になるであろうというのがもっぱらの見方です。 しかし6月の半ばになると西側からの援助武器が整ってくるので、おそらくウクライナは攻勢に出るんだのではないかと思います。 その時にロシアが持ちこたえられるかどうかというのがポイントになると思います。
ここでロシアをとことん追い詰めるのかどうするのか、融和策をとるのかという議論が、特にヨーロッパではなされているみたいです。 おそらく落としどころとしてはロシアが後10年ぐらいは自力で大きな戦争できないような状態に持っていく事でしょう。 核使用をある程度を封印しないといけないのですが、あまりとことん追い詰めてしまうと何をしでかすか分からないのが意見の分かれるところでしょう。
驚いたのはドイツの大変身と、さらに驚いたスウェーデンとフィンランドのNATO加盟要請。 ヨーロッパはロシア侵攻によってガラガラと音を立てて体制が変更しています。 それに引き換え同じロシアの隣国であり、さらには中国、北朝鮮と似たような強権国家に国境を接している日本のこの反応の鈍さは一体何なんでしょうか?
フィンランドの首相がわざわざ日本にやってきたのが全くほとんど報道されずに、それの意味が理解されていないのではないかと思います。 ヨーロッパは特に北欧の国はロシア帝政の終焉に結び付いた日露戦争を覚えていますし、日本がロシアに勝ったと言うのは良く覚えておりますので、当然東の方の状況と言うのは気になるのでしょう。
それに比べて、日本の感度というのは非常に弱いのではないか、日本も少なくとも上を下へ議論が勃発しても良いと思うのですが、相変わらず国会論戦を見ていても全く関係のないどうでも良いような議論を延々とやっています。
もう少し地球全体を眺めた政治をやってもらいたいです。 いろんな国内政策はある意味で役所がやれば良いことであって、政治がやらないといけないのは、やはり外交が大事であり政治の最大の任務であると思います。
今月の読み物は 「戦争は女の顔をしていない」 岩波現代文庫 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 著、 三浦 みどり 訳、 電子書籍¥1,540
前回の「同志少女よ、敵を撃て」のベースの一つになった 2015年にノーベル文学賞をとったスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの作品。 二次世界大戦の地獄の独ソ戦で、ソ連軍に従軍して戦った女性たちの告白。女狙撃兵、従軍看護婦など。
女性兵士の物語は、衝撃的だった。 男は戦争に勝ち、英雄になり、理想の花婿になった。他方、女は勝利を〈普通の女性の幸せ〉とかいうものにすり替えられてしまう。
淡々とインタビュー記事が続きます。 読了するのに気合が必要でした。 いくら太平洋戦争が悲惨だと言っても、ヨーロッパ特に東部は異質にすざまじいです。