今月のひとこと 2024年7月号

アクセスカウンター

今月のひとこと 2024年7月1日


トランプ: バイデン対決はトランプの圧勝というよりは、バイデンの大敗となりました。 以前から言われていたように、あと4年も大統領を続けられるのかどうかは非常に微妙であります。 これでもしトラは確トラになったのではないでしょうか。 キャンプデービット に1週間も籠もってトレーニング した割には全くダメでしたね。 確トラで極端な円安も少しは戻すと思いますので、ドル売り円買いで秋の大統領選挙を待つと言うことになりそうです。

トランプも法律を無視するとか品が悪すぎるのが最大の欠点ですが、 細かい政策はそう悪くなくて、またその政策を必ず実行に移していく点は良いと思いますが、いかんせん 法律を守らないとか 基本的な部分の問題が大きいと思います。

翻って 日本の方はこれだけ 世界情勢が混沌としているのに相変わらず 政治資金の問題でワチャワチャやっております。 さらにはテレビのワイドショー に最適の東京都知事選挙 が始まるので、 内向きと言えば聞こえが良いですが、何もせず、当然に世界に向かっていないということになってきました。

4月になってから 感じていたのですが新聞の見直しに役所からの発表がものすごく増えました。 官邸主導ではなくて省庁主導に戻った感じがします。 安倍政権で良い悪いはあるものの、官邸主導になったのですが、また元へ戻ってしまいました。

一番びっくりしたのは昨日か一昨日の報道で原発開発を推進するようなことを文科省が発表していました。 本来このような大きな国の安全保障に関わるエネルギー政策は、まず 首相が何らかの発言してから 文科省が言うべきなんでしょうが、 突然 文科省がそういうことを発表して 一面トップ記事になっていて、これには驚きました。

さらには、それと関係あるのかどうか分かりませんが、前回の本欄を書いた直後に、トヨタをはじめとした日本の大手自動車メーカーの認証不正が報じられました。 それまではダイハツとか色々あったのですが、その時はまあそんなもんかと思っていたのですが、 今回は 何か違和感を覚えました。

日本の大手の自動車企業が全て認証不正していると言うのは、逆に考えると、ルールそのものがおかしい、不適切なのではないかと直感的に 思いました。 その後 国交省が立ち入り検査をしたというニュースもあり、非常に厳しいという感じがしました。

その後 いろいろ記事を見ていると、やはり 国交省がかなり先走っているとする論調 が目立ちました。 認証規則 そのものが 30年前に作ったようなもので、非常に古くて しかも 認証に1年ぐらいかかるらしいので、これでは 世界を相手に自動車メーカーとしてはやっていけないではないかと思います。

それと 自動車の日本市場は小さくなっていますので、日本の認証を取ることの重要性が低くなっているのではないかと思います。 むしろ アメリカ・中国・EUの認証を取る方が優先されるんではないでしょうか。 案の定、日本の認証試験はより厳しい ヨーロッパの条件で検査されていたデータを、日本のゆるい条件でのデータのとして出していたわけで、わざわざ別途に 緩い条件で試験するのも手間ばかりかかる話だと思います。

これに対して国交省はそれぞれのルールを個別に取り上げてもダメで全体として見ないといけないみたいな、言い訳を言ってましたが、これは単なる 言い訳でしかないでしょう。 いずれにしても 根本的な見直しが必要となると思います。

テスラがアメリカでどんどん走っていて、特にサイバートラックみたいな 非常に規制上問題がある自動車でも、アメリカではどんどん走っているというのが非常に気になります。 それが単純に良いとは思わないのですが、そういうことを日本では認可されないということになると世界市場に対して遅れていくのではないかという気がしてなりません。 自動運転でもそうですが、今の自動運転の技術を日本に導入するのは 私も非常に抵抗がありますが、特に中国はもちろんアメリカではそういう条件でも 認可されているようです。 BYDが日本の型式認証をすんなり受けているのにはビックリです。

直近ではトヨタの子会社が金型を下請けに預けっぱなしにしていて、下請法違反で今回は公取委に告発されています。 金型を成型屋さんに預けておくのは 一般的だと思うのですが、確かにもう発注の見込みのない償却 の 終わった金型まで置いておくのはどうかなと思います。 しかしこう言うのは トヨタだけではないと思うので、これも何か 標的にされている感じがします。

今朝の日経の日曜版では、やっと日本も開廃業率が上がってきて新陳代謝が進みつつある、みたいなことを書いていましたが、それも10%ぐらいアップしただけで他国に比べると 非常にゆるい状況です。 この辺が 日本の失われた30年とか、まだ40年になるかもしれないですが。こういう状態を産んだ元凶だと思います。 翻って自分を見て考えると、やはり 歳を取ってくると事業見通し というのは非常によく見えるようになりました。 こうしたらダメとかああしたらダメだというのが非常に見通しが良くなるので、新しい事業に参入する場合はそういうリスクばかり 目立ってしまって、踏み出せないということになります。

しばらく前に日本の大手企業の役員と一緒に仕事をすることありましたが、暗澹たる 気持ちになりました。 こういう 新規事業に乗り出すという以前に、経営者としての基本的な知識 なり心構えがなっていないような気がしました。 経営者でなく単にラインの部長 から1ランク上がっただけの役職と言う感じがしたのが気になりました。

我が身で考えると若い頃は、バブル前の時期で 無鉄砲に無茶苦茶なことやっていたなと思いますが、ああ言う事をやっていかないと新しい事業は出てこないでしょう。 ソフトバンクの孫さんとかテスラのイエローマスクをなどを見ていると、よくこんないい加減なプランで大金を投入するんだと思いますが、 やはり こう言う事はある程度やっていかないと発展は望めないのだという気がします。

最大のビジネスチャンスがAIとして訪れてきました。 こう言う巡り合わせは運でしかなく、このチャンスに巡り合った人は有り難いと思うべきでしょう。 インターネットも初期にはネット広告ビジネスモデルがこれほど成功するとは誰も思っていなかったし、初期のビジネスはサーバーやルーターと言うハードウエアでした。

AIビジネスもAIそのもののビジネスはまだまだで、初期段階のハードウエアビジネスが大きく育っている段階で、これから本当のAIビジネスが始まるのです。 宝くじはいくら確率が低いと言っても、買わないと当たりません。 今回は結構高額の宝くじですが、買わない選択はないでしょう。

AI チップを作っている NVIDIA の時価総額がとうとう 世界一になりました。 30年ぐらい前に当時の シリコンバレーのサニーベルにあった大型コンピューターのアムダールの隣ぐらいにあった NVIDIA本社を訪れて、当時流行り出したパチンコ台のゲーム画面のチップを作ってくれと言いに行ったことがありますが、 日本のパチンコ業界全体が 30兆円あると言っても全く信じてもらえず、 早々に引き上げました。

当時は 単なるグラフィックチップの会社だったのですが、画像ごとに計算するので、小さなコンピューターをたくさん積んでいるという非常に特殊なチップでしたが、それが 暗号資産のマイニングに適してるということで一時 グラフィックボードが払底したことがありました。

それも一段落した頃に 今度はとうとう ニューロネットワークの計算を効率的に出来るという事で、またまた脚光を浴びた訳です。 AI も 次のステップでは PC単体で十分動くようになると思うので、現状のクラウド方式では、なんとなく情報が クラウドに集まってしまうのは気になっていたのですが、自分の PC の上で それなりに動く、もしくは自分の情報だけで動くのであれば、それは良いんじゃないかと思います。

以前の本欄でも書いたことがありますが 現在の半導体の性能の伸びを伸ばしていくと、ここ数年で人工知能が自意識を持つようになるのではないかということですので、それはクラウドで動かす。 もっと簡単な、今のChatGPTのようなものは PC 上で動かすということになってくるんではないかと思います。

ChatGPTをちょっと使ってみましたが、メールでの 平文で 売上リストが店名別に来たのですが、 品目が店毎に散らかっているので、それを 品目別にトータルで計算してくれと指示したところ 、最初は間違っていましたが、そのうちに一発で出るようになりました。 これも エクセル形式に直してくれと言うと直してくれますので、 従来エクセルに治すほどでもなく 電卓や暗算でやったりしてたりしていたことが、簡単な 人工知能で出来て 非常に楽になると思います。

最近は Audible でしか聞かないので今月の聴き物です。

火車 (新潮文庫) 文庫 1998/1/30 宮部 みゆき (著)

ずっと前に書籍で読んだような気もするのですが、 もう一度よく聞いてみました。 当時話題になったクレジットカード・ サラ金・ 多重債務をテーマにしたミステリーです。 確かに火の車。

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。


 

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください