絵や写真をクリックすると、その関連ページが参照できます 2013年11月3日 安倍政権による成長戦略も思うように進んでいないようです。 小さな目玉だった薬のネット販売解禁ですら、いろいろ例外が出てきています。 特区も中国などの経済特区に比べてもあまりに小粒でしかも進まず、法人税減税も夢のまた夢になってしまいました。 奇策の復興増税前倒し終了がやっとでした。 来年の消費税率アップ前の建築駆け込み需要と、やっと循環が始まった復興工事で、建設業界の人手不足が顕在化しているようです。 関西でも、建築作業員の確保が難しくなってきているようで、今までなら、すぐに始められた工事でもなかなか進まなくなりました。 東北大震災の後では、こう言うことを想定したのですが、なかなかそうならずに、やっと循環が始まった感じがします。 不謹慎ですが、元々大震災は、当時で20-30兆円と言われた需給ギャップを復興予算で埋めて、デフレ脱却のステップになるのでは、と思ったのですが、政権の運営が下手だったのか、なかなかその傾向が感じられませんでした。 1万6000円を目指す株価も1万4000円付近で行ったり来たりで、ぱっとしませんが、設備・機械関連の銘柄は、するすると上がっているのが多いです。 しかしこれも最近は下落傾向です。 一時流行った不動産関連やバイオもパッとせず、自動車もイマイチです。 このままで、消費税アップに耐えられるのか、少々心配になるところです。 ドイツのメルケル首相の電話が盗聴されたと大騒ぎになっていますが、このような状況になる遥か以前の2000年ぐらいに問題となった、エシュロン と言うシステムで、ほとんどの通信が盗聴されているのは常識でした。 この時も、欧州議会が調査をして公式の報告書を作って抗議をしています。 本欄でも取り上げたことがあります。 フランス語で「(梯子の)段」を意味する語 echelon に由来。 旧システムのエシュロンは、主に電波を傍受しており、軍事無線、固定電話、携帯電話、ファクス、電子メール、データ通信を含んでいます。 以前に西海岸の弁護士に、メールは流石に怪しいと思ったので、ファックスを送ったところ「アメリカ政府はファックスであろうと何であろうと盗聴しているぞ」と偉く怒られました。 封書の手紙は流石に開封できないので、どうしても連絡するなら手紙で、と言うことでした。 2007年から運営を開始した新しい盗聴システムはネットに対応したもので、PRISM 、正式名称はUS-984XNと言い、マイクロソフトの「So.cl」(ソーシャル)、Google、ヤフー(Yahoo)、Facebook、アップル(Apple)、AOL、Skype、YouTube、PalTalkの、あわせて9つのウェブサービスを対象に、ユーザーの電子メールや文書、写真、利用記録などの情報の収集をしているようです。 エドワード・スノーデンからの情報として、ブラジル、フランス、ドイツなど世界各国の国家指導者35人が電話盗聴の対象になっていたとのことで、イギリスもこの盗聴に加担しているとの情報もあり、UKUSA協定に加盟するイギリス連邦の諸国は監視対象になっていないらしいです。 日本には三沢基地に大規模な盗聴システムがあることが周知の事実といわれています。 今回のメルケル首相の件も、またかと言う感じではないでしょうか。 機密保持の甘い日本は当然に対象となっていて、首相や少なくとも主要閣僚の通話も傍受されていると思います。 せめて閣僚以上には、スクランブル機能のついたケータイを国費で支給すべきだと思います。 PRISMそのものかどうかは分かりませんが、今回報道された海底ケーブルを流れるデータの盗聴は、民間企業が作った盗聴ツールをアメリカ国家安全保障局 (NSA) が使って行なわれているとのことです。 北カリフォルニアの光ファイバー技術関連企業「Glimmerglass」社の海底ケーブルの信号を傍受するソフトウェア「CyberSweep」を使うとの事。 確かに、この企業のホームページには、顧客としてアメリカの情報機関が列挙されています。 2009年にNSAの予算からイギリスの政府通信本部(GCHQ)に支払われた金額が2500万ドルと大幅に増加しており、そのGCHQの所在地は多くの海底ケーブルが上陸する場所である北コーンウォールのBude(ビュード)にあることが明らかになっていることから、海底ケーブルの上陸地点で盗聴されているようです。 以前は光信号を電気信号に変換するところで盗聴が可能だったのですが、最近は光信号のままで中継することが可能になって、この方式はつかえなくなりました。 「Glimmerglass」社の「CyberSweep」を含むシステムは、光ファイバーそのものに割り込んで盗聴が行なえるようです。 先日から話題になっている「秘密保護法案」は基本的には必須だと思いますが、将来は必ず公開すると言う保証が必要でしょう。 この公開に適さないものの例示として、自衛隊の暗号と言うのがありました。 何か第2次世界大戦当時の話のような気がします。 未だに自衛隊は、暗号表片手に暗号を解いているんでしょうか。 人間の作る暗号は一発で瞬間に解読できるでしょう。 コンピュータが作るものも時間をかければ解読できます。 また、量子コンピュータが30年ぐらい経つと実用化されると思いますので、非公開期間を30年とすると、現在使っているどのような暗号でも意味がなくなってしまうはずです。 現在使われている暗号は、RSA方式がほとんどですから、アルゴリズムも、公開鍵も公知です。 秘密鍵は秘密ですが、頻繁に変更すれば問題ないです。 敢えて言うなら、鍵の元になる素数で、解読しにくい素数をどれにしておくか、は絶対的な機密だと思います。 RSA社でも、これだけは厳重な金庫に納めてあるとの事です。
Webメールを使っている人は、完全に傍受可能です。 メーラークライアントを使っている人でも、メールは中継されていきますので、傍受されていると思って良いでしょう。 送り元と送り先、件名は隠しようがないので、ばれても良いようにしましょう。 メールは全部フィルタにかけて、辞書と照合して、問題のキーワードがあれば、その送り元と送り先がブラックリストに載って、それ以降はそのメールアドレスから送受されるメールを全部傍受するような仕組みのようです。 機微な情報を含むメールの本文、添付ファイルには必ずしっかりしたパスワードをかけましょう。 これとて完全ではないですが、恐らく最初のフィルタには引っ掛からないと思います。 今月の読み物は、デフレと超円高 (講談社現代新書) 岩田 規久男 著 ¥ 777。 【内容説明】 【目次】 ★★★(是非読むべし) |