今月のひとこと 2020年11月号

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今月のひとこと 2020年11月2日号


大阪都構想にやっと決着が付きました。 最初から都構想には少し無理があると思っていましたが、最初の開票では賛成が先行してたので、あれあれと思ってたんですが、「賛成」が多数のうちに何故か当確が突然出て、「反対」に決まりました。おそらく南部の開票が遅れていて、その反対が多いということでの判断だったと思います

大阪都の議論をすればするほど、デメリットばかり目立ってきて、メリットがあまり見いだせなくなりました。 大阪都と言うよりは、むしろ大阪市を拡大して、それと道州制をつないでいく方が日本の国全体としては収まりが良いのではないのではないか、と前から思っていました。 大阪市と言うより大阪府が不要なのです。

大阪維新の政策には賛成だが大阪都は反対だというのが、維新支持の中でも1/3ぐらいあったみたいなので、それは非常に共感できるところであります。 周辺の市に住んでるんですが周辺の市は住民投票はなくても大阪都の一部に組み込めるという規定があって、これはちょっとひどいなと感じました。

大阪維新の議員は皆若いし、ちょっといい加減なとこもありますが、現場を見ていると非常によくやってくれている、という感じがしていますので、地方政党としての大阪維新そのものには、そんなに問題はないんじゃないかと思っております。

これだけ何年にもわたって費やしてきた、政治的なパワーや行政パワー、これは非常にもったいないんではないか、またちょうどタイミングも良くなくてコロナ後を、これからどうしようかと言う時に、こういう半分夢みたいなことは受けられないではないでしょうか。

大阪都に移行するには、さらに大きな政治パワー特に行政パワーが必要となるでしょう。 現時点の短期では何の役にも立たず、負担ばかりの大阪都に費やすのはもったいない。 これからは大阪万博とコロナ後に最大限の努力を傾けるべきであろうと思います。

松井現大阪市長のパワーはすごいですね。 実は私の近くに実家があって、大阪府府議時代には、戸別訪問訪問で来られましたけども、その時は何とも思いませんでしたが、橋下徹氏も評価してましたが、政治家としては非常になパワーも持ち主だったんだと思います。 外観は典型的な大阪八尾のおっちゃんですが、政治家としてのパワーは、すごいと思います。 お父さんも大阪府府議会議員で選挙ポスターでよく見ました。

大阪都の議論で気になったのは、既に存在して機能している現大阪市の問題点と、これから作る、まだ実現していない大阪都とのメリット・デメリットを直接比較すると言うのは、ちょっとアンフェアではなかろうか。 大阪都が実現しても実際の運用段階で大きな摩擦が出てきて、大変な努力をしないといけないことになるんじゃないがと思います。

やっと決着のついた大阪都ですが、次はアメリカの大統領選挙ですよこれを書いてる時点ではまだ全く分からないですが、ただなんとなくバイデンが有利ではないかという気がします。

色々言われていますがトランプの内政は酷いの一言ですが、外交に関しては素晴らしい成果を上げています。 特に中東和平などは、あまり選挙のポイントにならないのか、演説でも言っていませんが、びっくりする成果です。 それと対中国。 これも非常にギリギリと中国を押して、なかなか普通の政治家ではできないと思います。 対北朝鮮に関しては膠着状態ですが、少なくとも対話を出来る状態に持って行ってるというのは、これも大したものです。

国内に関しては分断を煽ったり、1960年代かと思われるような黒人差別が表面に現れてきて、 せっかく抑え込んでいる問題の寝た子を起こすようなことを平気でどんどんやってるのは非常に気になります。 アメリカの黒人差別というのは独特ですから、他の国の人は何か感じるのとちょっと訳が違うし、黒人差別もしくはアジア人差別もあると思います。

アメリカ東部へ行くと、なんとなく差別を感じます。 アメリカ西部ですと、周りがアジア人やインド人だらけなので、あまり感じませんが、東部に行くと差別というよりは、なにか違和感を感じます。 さらにはイギリスに行くと、かなりモロに感じますが、ラテン系の国に行くとあんまり感じないです。 イタリアとかスペインとかフランスの南部とか、あまりそれは感じませんが北部へ行くと、 そういう差別と言うか区別と言うか、極東と言う世界の果ての特殊な人種だという、何となく意識を持ってるんじゃないか感じます。

同じ北部のゲルマン系でもドイツに行くと、何故か親近感があってドイツ人はうるさくて非常に理屈っぽいんですが、何故か情緒的な日本人とうまく合うが面白いです。 日独伊三国同盟は何となくわからないこともないんですが、これは不思議です。 ゲルマン系は料理が下手なので有名ですが、この辺の関係はなかなか整理できませんが、面白いこともあるものです。

世界情勢はさておき、株価はどんどん下がって日経平均はあまり下がった様には見えないですが、個別の株価ではもう極端に下がって、BPRが0.8とかがざらに出てきました。 新コロナがある程度収束しない限りこれは元に戻らないということで、今はもう静観するしかないみたいな感じです。

大統領選アメリカの大統領選の結果によってもだいぶ変わってくるだろうと思いますが、バイデンになると多少トランプよりは経済政策は弱いんじゃないかと思います。 バイデンは大きな政府の立場ですから増税をしてどんどん財政を膨らませる。 もしくは極端な MMT みたいな金融政策を取るかもしれませんが、共和党の政権では小さな政府に反するということで、やらないと思います。 しかし既にFRBによる大幅な金融緩和でMMTに近くなっていると思います。 日本は大規模金融緩和で、すでに実質的にMMTになっています。

MMTは本来大きな政府を目指すリベラルの政策なのですが、不思議なことに日本でMMTを支持してるのは、保守、それも極右と言われている政治家が多い。 リベラルである共産党や立民は反対です。 ただし「れいわ」は支持しているという非常に面白い現象になっていて、大きな政府小さな政府をあまりよく理解せずになんとなく財務省の財政均衡論に乗っかってるだけではないかという感じがしてしょうがないです。

中国はデジタル人民元を発行して、アメリカドルからの離脱を試みようとしています。 これはアメリカ主導のSWIFTと言う国際送金システムに穴を開けようと言う試みで、アメリカが世界に対して力を持っているのが、このシステムと軍事力のおかげです。 北朝鮮の銀行を封鎖したり、中東のテロ組織の資金を停めたり出来るのは、このシステムを握っているためで、中国はデジタル人民元でこれを突破しようとしています。

中国人民元は実質的にアメリカドルにペッグしているし、デジタル化で人民元が世界に拡散すると、人民元の金融政策が効きにくくなるはずで、これが中国が慎重になっている点でしょう。 FaceBookがデジタル通貨リブラを発行しようとして、大反対に会って、実質的に撤回に追い込まれたのも、この理由からです。 しかし全体の流れは、アメリカつまりドル支配が緩んでいく方向には間違いないでしょう。

最近のITの話題ですが、10年ぐらい使ってきた農園の IT 環境が 機器が増えてきたので、この際に更新しました。 従来は200m ぐらい離れてるとこから、指向性アンテナで Wi-Fi を中継していたのですが、電波強度的には十分なのですが、周りに 2.4 G の Wi-Fi が増えてきて、これに妨害されて時々切れてしまい、不安定になりました。 従来は監視カメラしかなかったので、よかったのですが最近はいわゆる IoT 機器を使って制御もしておりますので影響が大です。

通常の光ファイバーでは高価になるし通信量も少ないので、格安 SIM の LTE でつなぐことににました。 普通の LTE から配布される IP アドレスはローカルアドレスでグローバルアドレスではありませんので、外部からのアクセスは出来ません。 最近の監視カメラは、そういう状態での外部からのアクセスも可能みたいですが、従来型のポート解放して外部からアクセスするというやり方では、グローバルアドレスが必要になります。 これも色々試したり調べたりして一部の SIMはダイナミックのグローバルアドレスを割り振ってくれます。 これに ddns ダイナミック DNS を組み合わせると、外部からのアクセスが可能になります。 一部のSIMでは固定IPアドレスも可能です。

監視カメラだけなくて他のいろんな計器もあるので、外部からアクセスは必須で、最安で税抜きで480円で1ギガまで使えるのを使いました。 これでギガを使い切ってあと200K ぐらいに落ちるんですが、これでも結構監視カメラ程度ですと使えるというのがよくわかりました。

無料で有名な楽天モバイルを契約しました。楽天モバイルは使い放題で通話も使い放題無料で、みんな無料なんですが、サービスエリアが狭すぎる。 私の所はエリアの端っこですが、当然い繋がらない。 何キロも先に行ってやっと繋がりました。 まだユーザーが少ないのか、あるところでは通信速度が180メガを記録しました。 5G でもここまでは出ません。

ダメな場合は au の回線に繋がるのですが5ギガ/月しか使えません。 これでも結構使えると言えば使えるんですが、これで2980円はちょっと高い。 有料化されたら退会するでしょう。 電話も無料なのですが IP 電話なので、品質が非常に悪い。 ちょっと仕事では使えないなあという感じで、細かい話を IP 電話では無理だという感じです。

全部考えると無料で当たり前かなという感じがします。 一説によるとこれのキャンペーンが切れる3月ギリギリに加入して、それから1年間無料を獲得するのが一番良いと言われております。 おそらく来年の3月頃になるとかなりサービスエリアは広がるので使えるようになると思います。 さらに5Gもこれで同じ値段で無料で使えるのですが、5Gのサービスエリアは大阪では大阪市内で2箇所、東京も楽天本社の周辺ぐらいしかないと聞いております。ドコモでも東京ドームと JR の大きな駅の中しかダメらしいです。

5G の電波にはミリ波対応とそれ以外の二つあって、大々的に宣伝されているのはミリ波の方です。 しかしそのサービスエリアは極めて少なく、到達距離も極端に短い。 さらに対応しているスマホも5Gと銘打っているなかでも、ミリ波に対応していないのが多いです。 話題のiPhoneもアメリカ仕様では対応しているみたいですが日本では対応していません。 ミリ波の5Gが全国に展開できるのには、あと何年もかかかると思います。 現在のLTEですら、全国のカバー率は100%ではなくて、3Gしか使えない所もあるようです。

5Gの宣伝に映画のダウンロードが2秒で済むとかいう話ありますけど、そんなバカなことをする人はあまり居ない。 皆ストリーミングで動画見ますので、実際役に立つのは多数が使う場合、例えばスタジアムで全観客のスマホをつなぐという場面ぐらいです。 自動車の自動運転に使えるとしても、大都会の中心部だけでしょう。 道路全てが自動運転に対応するのには、何十年もかかるでしょう。

5Gのスピードは LTE並みだが数万人が同時に使えるというのが、スマホにおけるメリットだと思います。 レイテンシーが短いとかありますが実際測ってみると LTE とほとんど変わらないと話がよくあります。 いずれにしても5Gに関しては、夢みたいな宣伝が先行していて実際はそんなに甘いもんではないと思います。 さらに、それが実現するのはあと何年もかかり、生きている間には実現しないと思うので、あまり関心がありませんが、完全な自動運転というのはあまり意味がなくて、今の自動車とは完全な概念が異なってくるのでは無いでしょうか。 残念なのは中国もそうですがガソリン車が完全に売られなくなるということですが、自動車を運転できる間にには実現しそうにありません。

今月の読み物ですが、関口宏・保阪正康の もう一度! 近現代史 明治のニッポン 保阪正康著、関口宏著 単行本 \1,760
これは毎土曜日にテレビで放送していたものを本にまとめたので非常に読みやすいです。 近現代史でも確かに大きな事件は、学校で教えてもらったり自分で調べたりしますが、細かい事件はあまりよく分かってません。 それと近現代史の流れ、日本と中国と朝鮮とロシアの間での当時の状況における政治状況下における日本の行動というのは、よくよくその時代に戻って考えないと今の感覚で考えてても、あまり意味がないと思います。

例えばなぜ日本が満州国設立に至ったのかというのも 当時の状況が影響してます。朝鮮併合もそうですがやっぱり、当時の状況では併合せざるを得なかったというのは、良くわかります。 当時の人もベストを尽くしたということです。 関東軍の暴走とも言われますがますが、多少暴走気味であったとは思いますが、それはそれなりの意味があったと思います。

盧溝橋事件にしても、あの当時は謀略が当たり前で、その後1960年ぐらいになってもアメリカはプエブロ号事件など起こしてますので、別に日本だけがとんでもなく悪いことしたわけではないと思います。 そういうことを考えながら学校ではちゃんと教えてくれなかった近現代史をもう少し総合的俯瞰的に見たらいろんなことが見えてくるんではないかと思います。


 

今月のひとこと 2020年10月号

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今月のひとこと 2020年10月1日号


昨日のトランプとバイデンの討論と言うか、言い合いは面白いというか情けないというか。 最初に思ったのは、これはまあバイデンの勝ちだろうと感じました。 事前の評判でバイデンは立ち往生するとか、一方的にやられるだけだ、という話が多かったのですけど、事前の準備が良かったのか非常に落ち着いていました。 途中でかなり挑発に負けて汚い言葉に走ったみたいですが、まだあと2回あるのでどうなるか分かりません。 さらには最近ではもうテレビ討論はあまり選挙に影響しないということになってるので、トランプは最初からもあまり討論をする気なかったではないかと思います。 とりあえずむちゃくちゃやって相手を翻弄しようという作戦だったのでしょうが、2回目3回目がどうなるか見ものです

はやばやと日本の政府もスタートしましたけどもスピード感ということで、いろいろ政策は出てるみたいですが、例えばデジタル庁。 これが事前準備が9月いっぱい法案をたくさん作って国会通過が3月末までなんですが、実際の省庁スタートが平井長官によると来年9月、今日の菅総理の発言によると来年中とかいう話で、どこがスピード感なんだと思います。 いくらのんびりした民間会社でも、どんな複雑な組織でも年内中に固めては年度初めからスタートと言うが一般的な感覚でしょうが、もうすでにこの辺りからもスピード感と言いながら遅れているんじゃないかという風に感じます。

ハンコが分かりやすいということでしょうが槍玉に上がっています。 しかしハンコを押す押さないは、あまり問題ではなく、基本的なビジネスプロセスの問題でハンコと直接は関係ないと思います。 私が以前いた会社でもはハンコが3つと決まってました。 ハンコと言うかビジネスプロセスは3箇所と決まっていて、作成者とそれをチェックする人とあと認可した人です。 あとは必要に応じて、これを回覧するなりすれば良いということです。

ハンコをもらうのに時間がかかるので、電子決済になったと思いますが、電子決済しても結局は 書類を持って回る時間が短縮されるだけなので、実際の決済の時間が短縮されるわけではありません。 したがって私は当時はITの専門家でしたけども、最後まで抵抗して例外処理で紙の決裁書で通しました。 ただ決裁書が全てではなくて、重要なプロジェクトに関しては、裏付けとなる会議体の議論と結論が必要と言うことになっていましたので、しっかりしてたんだと思います。 私はどちらかと言うと独断専行する方なんで、決裁印だけではなかなか通りませんでした。 どうも政府の一番重要な会議体である閣議も形骸化し、民間でも取締役会が形骸化しているのは、非常に心配なところであります。

電子決済も良いのですが、決裁がキチンとビジネスプロセスで定義されていないせいか、文書改ざんするのには、あまり抵抗がないんではないかという気がします。 これを苦に自死された方もおられますが、改ざんは良くあることで、実際に現場を見たことがあります。 改ざん防止にも電子決済ということになっているのでしょうが、これも変更を履歴として残せばいいんですが、どうも役所がシステムを作ると、なんか妙なバックドアがあって、そっからやると履歴が残らないようにして改ざん出来てしまうのでは無いかと感じます。 デジタル庁の本気度を見るには、ハンコではなくて、決裁文書の変更記録が全部残るブロックチェーン技術を取り入れるかどうかだと思います。 役所のビジネスプレセスの定義と改善は10年経っても出来そうにないので、ここはブロックチェーンの導入と責任決裁者の明確化です。

私の経験でありますが、さる超有名メーカーの社長が新たに設立した会社の取締役会会長に就任され、真っ先に言われたのは「役員会でごちゃごちゃ議論するのおかしい。役員会は単に決議して、それを司法書士が処理するだけであって、もし議論するなら、その後に経営会議を開催しなさい」。 たった5人の取締役会で、これは無いだろうと思いました。 さらには決裁が役員取締役会決議事項であれば、その決裁書にその旨を追加で書き足せば済む話だと思うのですが、どうも気に入らないらしくてA4縦の決裁書とは別にA4横の取締役会資料を別途作れと言われました。 役所の話かと思いました。日本の経営の実態を垣間見たことで、愕然としました。

この後に東芝とかオリンパスとか日産とかの問題が出て来てさもありなんと思いました。 要するに取締役会が形骸化して本来取り締まるべき人が、取り締まれないので、それを監視する監査役、それでも足りないので、社外取締役、監視委員会などなど、基本がおかしいので、いくら組織を作っても意味がありません。

内部昇格の取締役(つまり執行意識が抜けない)が多く、さらには執行役員と言うどっちか分からない役職もあって、さらには社外取締役も強制となっていますが、テレビでよく見る非常に声の大きな社外取締役だと良いんですが一般の人が何を言っても、基本的に取締役会が議論する場ではないというような考え方があるので、何を提案しても議事録には残らず事務局でうやむやになってしまいます。

取締役会を理解するには、政治体制を見れば良く割ります。 国会が取締役会、総理大臣は社長、各大臣は事業部長、閣議は事業(経営)会議。 さらには取締役を選任する株主総会は総選挙です。 取締役会メンバーである議員と執行担当である大臣が兼任しているのも非常に似ていますし、どちらも同じ問題を抱えています。 現状は民間とおなじく取締役会に相当する国会が機能不全に陥っています。

以前にシリコンバレーでベンチャーの取締役会つまりボードに参加したことがあります。 ボードメンバーではなかったのですがオブザーバーという形で入れてくれました。 意見は自由に言えますが、採決には参加しないと言うルールでした。 基本的にいわゆる取締役というのは何を取り締まるかというと執行担当である社長を取り締まるということになります。

ベンチャーの取締役会は社長がこういうことやりたい言う事を縷々プレゼンするわけで、それに対して色々いちゃもんつけたり、こういうアイデアでやったらどうか、とか言う支援をしたり、私であれば日本市場での支援を提案するいうふうに前向きにやっていくわけです。 ただ一方的に取り締まるだけではありませんし、議論はむちゃくちゃやります。 好きなだけ言いたいこと言って最後に挙手で採決するというやり方で、これと先ほど言った日本の超大手の出身の現役の社長の方の振る舞いとは全く違います。 また出資しているファンドが取締役になっているので、下手したら大損するので、みな真剣です。

スマホをいろいろい弄っていると、如何に AIディープラーニングが凄いかと言うのは良くわかります。 この文章も音声認識で入れて後は修正をかけてるわけで、喋る言葉そのものが文章とはちょっと違いますので、それ直さざるを得ません。

Google の「レンズ」と言うアプリがありますが、これにはビックリしました。 あまりアプリとしては外に出ていませんが、今はカメラアプリをの中に入ってるスマホもあります。 これを使うと文字認識が一発で出来ます。もっとびっくりしたのはスマホで認識した文字を一発で PC のクリップボードに転送してくれる機能があることです。

PC の画面の上で何か文書を表示して、それを必要なとこだけ切り取ってスマホのカメラで撮って、それをレンズで認識すれば一発でテキストに変換して、再びPCに送ることができます。もっとびっくりしたのは普通のフォントの文字なら問題ないと思うんですが、何回もコピーを繰り返してほとんど人間でも、ちょっと読みづらいような文書があったので、それを試しにやってみたら、固有名詞は除いてほとんど98%ぐらいは認識しました。 これには、たまげました。 これからは妙な高価なOCR文字認識ソフトを使うんではなくってレンズを使ってスマホで撮って、それをスマホで認識させてそれを PC に送れば良い事になります。

スマホと PC の連携するソフトが何かあるに違いないと思って、いろいろ探すとマイクロソフトとグーグルが出しているアプリがありました。 スマホのデータを PC の上で見れる、例えば SMS が非常に扱いづらくて、 SMS のコピペはやりづらかったんですが、これが PC の上から一発でできるようになりました。 さらにはスマホの上でコピーしたデータを PC のクリップボードに転送するようなことができます。 Microsoft はちょっと機能が弱いんですが、 Google はもう完璧に出来てました。 これが最近発見した非常に便利なツールでありました。 Crono Chromeの拡張機能で動作します。

今月の読み物は、「日本酒の科学 水・米・麹の伝統の技」ブルーバックス 新書 2015/9/18 和田 美代子著、高橋 俊成 監修 Kindle版電子書籍 ¥1,188
今月は、あまり本を読まなかったのですが、愚息が日本酒と絡んでいるので、ちょっとお酒に関する本を買ってみたら、これが私が一度お会いした方で、興味深く読みました。

菊正酒造の研究者で、日本酒のエヴァンジェリストみたいなことをやってる方で、この話が非常に面白いです。 日本酒というのは非常に作るのが難しいお酒で、ワインとか簡単に作れますが、日本酒は2段階発酵でもろみと酵母をキチンと作らないといけないので、こういう非常に微妙なテクニックを要する酒と言うのは、日本人しかできないんじゃないかと思っておりました。

日経新聞の「獺祭」の社長の連載が続いておりましたけど、非常に興味深く読みました。最後の方で売り上げ100億になってから大企業病になったというふうなことをおっしゃってましたけど、その通りでが10億までは、まあなんとか商店の延長であって、10億を超えるとちょっと景色が変わります。 100億を超えると、ちょっとこれはそれなりの大きさの組織をきちんと作ってやらないと頑張りだけではうまくいかないと思います。 お酒の話とともに、会社経営の話にもなって興味深かったです。

内容(「BOOK」データベースより)
日本酒ほどいろいろな料理に合う酒はない。鍋、ウナギ、焼き鳥、刺身に天ぷら…、中華、洋食、チーズ、そして塩をつまみに。日本酒の歴史は古く、収穫祭にあたる宮中祭祀の新嘗祭では、酒造りの儀式も執り行われるほど伝統を受け継いだ、まさに日本人のための酒なのだ。「甘口」「辛口」の基準とは?「冷や」とは「冷やした酒」のこと?燗酒に合う酒は甘口か辛口か?樽酒が脂っこい料理に適しているのはなぜ?など、日本酒をとことん知り尽くすための一冊。

日本酒はワインではありません。日本酒なのです。なにを言っているかって。それは醸造法がわかれば納得。仕込みのときに自然の乳酸菌の増殖を待つ、昔ながらの「生もと」の酒は格別だという。日本酒のことがわかると、今宵の酒も一味ちがってくるにちがいない。


 

今月のひとこと 2020年9月号

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今月のひとこと 2020年9月1日


コロナも本当に長期戦になってきて、さらにこの暑さでますますうんざりします。暑さもなかなか弱まらずに、日中の外作業は出来ないです。

これだけ大規模な経済下落にも関わらず、株価は割と堅調で特に出遅れているデフェンシィブ株が少しずつ上がってきました。 長期的保有者が少しずつ戻ってきたという感じがします。 短期の売買は相変わらずですが、リスクは高いので恐る恐るだと思います。
しかしリーマンショックの時もそうですけど、危ないおかしいと言われてから、底に至るまで1年以上かかっていますので、このコロナももっと時間をかけてじわじわ下がっていく、もしくは何らかの切っ掛けでドスンと下がるということになるかもしれません。

これだけ全世界で一気に金融緩和が進みましたので、今まででも金融はダブダブになってたわけですけども、これでさらにお金が出回るということになって、一体どうなっていくんだろうという気がします。 まあ世界全体がそうなので一国だけが落ち込むとかいうことではないんじゃないかと思います。 一方で金が暴落しているというのも、良くわからないんですが、これはどうもコロナで宝飾などの金の実需が減ってきてるために落ちてるみたいで、金は全ての元だと思うので、もしドルが大量発行されてドルの価値が落ちると金は上がるという風に思います。

先日からテレビを賑わせている安倍首相の辞任劇ですが、面白かったのは日本が不安定になったので、有事の円買いで上がったとのこと。 危ないかも知れない日本の円を買うというのはなんか妙な感じがいたしますが、恐らく何かルール化がされていて、何かあったときは円を買うと言うことになってるので少し上がったんだと思います。いずれにして日本は世界最大の債権国ですし、中国が減らしている米国国債を一番多く持っている国ですので、そう簡単には円安には振れないと思います。

元カリスマトレーダーの某参議院議員は、ずっとも20年以上前から円は暴落する暴落すると言い続けていましたが暴落しません。 本人は自分の手持ち現金は全て米ドルに替えてあると言っていましたが、それが生きてくる気配は全くないです。 サスガに本もあまり売れなくなったようです。

前人未到の誰も分からない金融緩和の世界に全世界が突入して、一歩先を日本がアベノミックスの大規模緩和に突入してからでも、もう8年弱になり、これからは本気で MMT の考え方を嫌でも、それを実行していかないといけないことになるのではないかと思います。

MMT は基本的には大きな政府を作るというのに非常に親和性が高い政策ですので、左派にウケる政策のはずなんですけど、日本では面白いことに超右翼と言われてる人が MMT を支持しています。 逆にリベラルと言われてる人々は反対で、さらに財政規律を喧しく言います。 話が逆だろうと思いますが、こういうこともあるので安倍政権は右も左も飲み込んで外交は右、経済は左という政策で結果的にはリベラルの野党の出る幕は無くなったものと思います。

安倍首相は大きな決断をしたんだと思いますが、私個人的には倒れるまでやって欲しかった。 本人はちょっと余力を残しておきたかったみたいなので、何だかなという気はしますが、現職で亡くなった首相もおられますので、前の政権の時もそうだったんで、今回は本当に倒れるまでやればよかったんじゃないかと、その方がみんなの支持を得られたんではないかと思います、

唐突に辞めてしまうということになりましたが、おそらく今の時点ではこれを書いてる時点ではまだ決まってませんがおそらく菅さんが次期首相になるんではないかとと思います。 おそらく安倍さんは自分の影響力を残したいし、あと1年後には必ず総裁選挙があるし、いま本気で総裁選挙をやるとしこりが残ってややこしい、ということで菅さんが暫定政権ということだと思います。

副総理の麻生さんがどう思ってるのか分かりませんが、麻生さんも良い年なんでちょっと俺にはしんどいと思ってるのかもしれません。 いまさら本格的な首相ならいざしらず暫定ではな、という風に思ってるのかもしれません。

最近はテレワーク流行りですが、ちょっと古い VPN の機器を使っている会社は、早速サイバー攻撃撃を受けて社外接続の ID やパスワードを盗まれたみたいです。 VPN と言っても本当に外に漏れてないかどうか良いのは、なかなかチェックしきれないのでは無いでしょうか。 私が初めて知ったのは、もう30年以上前の話ですが、その後も一時は自分でも使ってましたが、本当にそれでガードされてるのかどうか非常にわかりづらかったです。

今月の読み物は、椿井文書―日本最大級の偽文書 中公新書 馬部隆弘著 ¥941

【中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図、合戦に参陣した武将のリスト、家系図……。これらは貴重な史料であり、学校教材や市町村史にも活用されてきた。しかし、もしそれが後世の偽文書だったら? しかも、たった一人の人物によって創られたものだとしたら――。椿井政隆(一七七〇~一八三七)が創り、近畿一円に流布し、現在も影響を与え続ける数百点にも及ぶ偽文書。本書はその全貌に迫る衝撃の一冊である。】

もう少しつまらい本だと思ってたんですが、非常に面白くてどんどん読んでしまいました。椿井という人が書いた古文書が南山城を中心に出回っていて、現在では地域おこしの核になっているようです。 特に町史みたいなその町の歴史の本が出版されていますが、それの一番最初の折込カラー口絵に掲載されている場合もたくさんあるみたいです。 南山城は知らない場所でもないし、非常に興味を持って読みました。

研究者はなぜこういうことを研究しないかというのは非常に微妙な話になっていて、今更否定されても困るとか、分かりながらそれを使っているとか、全く知らなかったということもあるようで、単純に偽文書と扱えないらしいです。 中世の文書を江戸時代に筆記もしくは復元したという体裁をとっていて、もしそういう文章が身近で出てきたら確かに非常に嬉しいと思います。

特にこの椿井文書が影響を与えたのには、歴史学者の間で有名な「五畿内志」と言うのがあって、これは江戸幕府の公文書ですが、ここにも影響を与えているとのこと。 あまり知らなかったのは、自分の住んでいるところの情報が少なかったからでしょう。 ネットを検索すると一発に現物の写真がフルで出てきました。 ご興味のある方はご覧になってください。 山城の方は非常に細かく色々書いてあって、詳しく知ってる人が読めば非常に面白いんではないかと思います。

神社の式内社問題と言うのもあります。 大きな神社の前には式内社と書いた大きな石碑が立ってると思いますが、建てたのは明治になってかららしいです。 それ以前の延喜の時代に決めたのですが、江戸時代にはもうすでにどれがどれか分からなくなって、五畿内志の時に時に、大体これはこれはこれに相当するだろうということを決めたみたいですが根拠も貧弱だし間違いも多い。 椿井文書もそれに対してサポートするようなものもあり、反論するようなこともあるようです。

いずれにしても椿井文書は、すさまじい量があろ凄まじい知識と根気がないと出来ないと思います。 椿井という人は絵心もあって、我々が見られてる江戸時代の絵図とはちょっと違うので違和感がありますが、絵図を綺麗に書いています。 また系図も何百と作っていて、その系図と文書が連動しているので、ますます見破るのが難しいようです。

南山城にお住みの方は一読されたら非常に面白いのではないかと思います。


 

今月のひとこと 2020年8月号

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今月のひとこと 2020年8月2日


コロナの第二波は留まるところを知らず、7月末ぐらいでピークになるという楽観的な予想を覆し、いつ終息するのか全く見えない状況になってきています。 高止まりしていた株価も、さすがに最近は落ち始め、日経平均は日銀がETFで買い支えているので、そんなには落ちていないですが、それ以外の日銀が買っていない銘柄に関しての落ち方はすごいものがあります。

今後、世界および日本の経済が本当に立ち直っていくのか、非常に不安になるところです。 そんな中GO TOキャンペーンなどで、人がどんどん出て観光地のホテルなどは、ほぼ満室状態みたいです。 まあ重症者や死者が少なければ良いという話もありますが、ここまで感染が広がってくると、アメリカの二の舞になるんではないか、と言うこれまた不安にかられます。

前回紹介した「K値」もこういう状況では無力で、あまり予測は出来ていないみたいですが、今の伸び方で行くと日本で最大2000人の感染者になるというような見込みもありますので、その辺まで来るとピークになるのかもしれません。 いずれにしても感染者が増えてきたので、周りの人がみんな感染しているという認識のもとに行動しないと、どんどんひどくなるんではないかと思います。

ワクチン開発は異例に急速に進んでいるようで、三桁の数のワクチンが開発されているそうです、某ノーベル賞科学者はワクチンは絶対できないと断言していましたが、これだけやってると、どれかが成功するんじゃないかと思います。 いずれにしても日本は感染症対策においても、ワクチン開発にしても世界に対して遅れを取っていて、果敢な行動ができていません。 これでは以前の民主党の悪夢と全く同じ状況になっていていますが、変えるべき政党も見当たらず、余計にフラストレーションが溜まる状況です。

少し気分が晴れる話題としては宇宙の話題で、400万個の天体を調べて、全宇宙の3 D 地図が完成したということです。 これによると宇宙の膨張はどんどん進んでいるという事で、これの原因はよく言われているダークマターとダークエネルギーだということですが、そのダークマター、ダークエネルギーの正体が何なのかを突き止めることが次の最重要課題です。

今月の読み物ですが、急速に拡大するコロナの話です。 「疫病2020」門田隆将著 電子書籍 ¥1,700

最近発売された本です。 ここでも書かれていますが日本では1月の中旬あたりから感染者が出始め1月の末にはWHOよりパンデミックの緊急事態宣言が出されています。 大阪市内に2月1日に外出した時は、戦々恐々として外出したのですが、あまり周りの人はマスクをしてなかったように思います。 それで2月の中旬に東京旅行を計画してたのですが、これもキャンセルしましたが、あまり皆さんは心配していなかったようです。 しかしその後このように拡大してきているのが、この本を読んでいて当時のことを思い出しながらそういえば自分はどういう状況であったのかいうことが良く分かりました。

【Amazon書評より】
本書は「この星を支配し続ける人類を脅かす最大の敵はウイルスである」というノーベル生理学・医学賞受賞者ジョシュア・レダーバーグの言葉から始まる。

読み進むにつれ、読者の胸にその意味が迫ってくるだろう。武漢でいち早く“謎の肺炎”をキャッチした二人の医師の運命、翻弄される武漢市民、動き出す共産党の規律検査委員会、そして警察の公安部門。彼らはなぜ肺炎の発生を隠そうとしたのか。

筆者は現地の状況をつぶさに分析しながら、その秘密を暴いていく。武漢に派遣された現役の中国人医師が明かす医療最前線は驚愕の連続だった。暗中模索の中、信じられない方法で医師たちは謎の病と戦った。中国人を救った「5種類の薬品」とは何か。なぜ中国はこの病を克服できたのか。すべてが筆者のペンによって明らかにされていく。

一方、後手、後手にまわる日本と、いち早く的確な対策で国民の命を救った台湾――両者の根本姿勢の違いは、時間が経過するにつれ、信じがたい「差」となって現われてくる。官邸・厚労省はなぜ国民の期待を裏切ったのか。筆者は、政府の足枷となった2つの“障害物”の正体に淡々と迫る。

迷走する安倍政権は緊急経済対策でも国民の期待に応えられなかった。苛立った日本最大の圧力団体の“絶対権力者”が動き、あり得ない逆転劇が起こったことを日本のジャーナリズムは全く報じなかった。その裏舞台が初めて白日の下に晒される。

その時々の筆者自身のツイッターを散りばめ、読者を同じ時間にいざないながら謎を解いていく新しい形のノンフィクション。日本人はなぜこれほどの政策失敗の中でも生き抜くことができたのか。コロナ襲来の「現実」と未来への「教訓」にまで踏み込んだコロナ本の決定版。

●中国人現役医師が明かす驚愕の医療最前線
●中国人の命を救った「5つの薬品」
●武漢病毒研究所、恐るべき杜撰体質
●中国共産党員が解説する弾圧と隠蔽、全情報
●国民が知らなかった官邸・厚労省の裏切り
●総理も愕然、創価学会“絶対権力者”の逆襲
●危険すぎるトヨタの中国への技術供与


 

今月のひとこと 2020年7月号

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今月のひとこと 2020年7月1日





新型コロナも第2波と言うより、第2段階に入ったようです。 れにしても、いろんなことが言われていて何が本当なのかよく分かりません。 専門家と言われている人も、言うことがバラバラで何が本当か良く分かりません。 マスクは役に立たない、現に私はマスクをしたことがない、と公言する「専門家」コメンターも居ました。

実体経済と乖離してると言われていた株価も、少しは落ちてきて、それでもまだ高いと思うのですが、コロナによる経済停滞が長引いて、本当に実体経済が傷んでくるとまたリーマンショックの二の舞になりそうです。 妙に撲滅を目指すのではなくて、バランスが重要だと思います。 そういう意味では、解除基準を動かしてでも、少し経済を動かしていかないといけないと思います。

新型コロナの話題で一番面白かったのは「K値」です。 阪大の物理学の先生が考えたのですが、日曜には感染者数が減ると言うような変動を無くすために一週間の感染者数とって、それまでの感染者数で割ると言うように、非常に簡単な計算で計算できます。 ポイントは、幾何級数的に落ちていくので、対数目盛を使って、ポイントを合わせ込みをすると、収束段階では、直線的に落ちて行きます。 どこかで合わせこみをしないといけないのですが、非常に良く合います。

合わせ込みが恣意的ではないかと批判がありますが、パラメーターが一つで合わせ込んで、これだけ一致するのは意味があると思います。 収束するのは直線で落ちていくことになるのですが、この直線の傾きが日本と外国では、明白に違っていて、その国の特性を表していると思います。 この分析で、日本の感染のピークは緊急事態宣言前の3月28日ごろとされています。 それで、各種の宣言は意味がなかったとされています。 ただ気を使って、他の原因による増加は抑えられたかも知れないと言うことになっていますが、グラフを見る限り、明白に意味が無かったことになります。 8割削減とか40万人が死ぬとか、いくら専門家の意見で前提があるとしても、現実味がないと思います。 XXバカと言う言葉が頭をよぎりました。

「K値」に関しては、恐らく物理の実験データの処理の発想だと思います。 私も学生の頃に、本当にバラバラのデータを前にして、どうやって整理して結論を得るのか四苦八苦したことがあるので、なんとなくやり方は理解できますし、下降直線が得られたときは、何だと言う気持ちになると思います。 データは全て公表されていますので、自分で計算してみることも出来ます。 各国のや日本の府県別のグラフもあるので、眺めてみれば面白いと思います。

これからどうなるかというのがポイントですが、基本的にはある程度一定値に落ち着けばそれは収束したとみなせると思います。 大阪は問題ないのですが、やはり東京が問題です。 ニューヨークと同じように大都市ですので心配です。 それと新幹線で繋がっている大阪のへの影響が心配されるところです。

いずれにしても こういう風に感染症統計学みたいな専門の人と違う発想が出てくるのは非常に面白いと思います。 神奈川県は早速これを自粛解除の条件に入れているみたいで、大阪も大いに参考にしているようですが東京は解除項目には入っていませんでした。

あと面白かったのは免疫議論です。 多数が抗体を持つ集団免疫を目指したイギリスははやばやと敗退し、スウェーデンも集団免疫を目指してるのですが、あまりも死者数が増えてしまって、非常に困ってるところです。 現在5000人の死者でも集団免疫は獲得できず、このままだと獲得には5万人の死者になってしまうようです。

アメリカも見ているところ経済を復活させながら、集団免疫を目指してるような気がしますが、何としても医療崩壊を避けないといけないのですが、既に崩壊していると言う話もあります。 大統領選挙を目指したトランプ大統領の経済第一主義も、これだけ感染が広がると逆効果になるでしょう。

今年はコロナの感染防止が効いているらしく、少ないみたいですが、通常のインフルエンザでも毎年の死者は何千人といるわけですから、今の日本のコロナの死者はそれに比べても非常に少ないと思います。 自殺者も失業率が1%上がる毎に2000人増えると言う統計データもあるので、医療崩壊しない程度に、感染者を許容する必要があるのかもしれません。 ただ医療崩壊が始まりかけると、これをコントロールするのは至難の業という話もありますし、年寄りは重症化しやすく、老人にとっては災難になります。

人間というのは、進化の果てに生き延びてきた種族だけあって、免疫機構は精緻に出来ているようです。そうでないと人類はもうすでに絶滅していたことになります。 医学的な免疫には、T細胞とかによる細胞免疫、抗体免疫、自然免疫とこの三つあるらしいのですが、ワクチンは抗体免疫に関するもので、先日のテレビでノーベル賞の本庶さんが、すぐに出来ると言うのは素人考えで、こんなものは何年たってもできないかもしれないんだ、と例のあの上から目線でおっしゃってました。

面白いのは昆虫の抗体を入れることで自然免疫が得られたという論文が10年以上前に出ていて、その先生が阪大でやっている臨床試験は、もうすでにこの7月から30人規模で始めるみたいです。 もちろんこっちの方は抗体をDNAだけ作って入れる方式で動物実験では抗体が得られたとのことです。 しかし実用になるのは1年先で、さらに、国民の大多数に行き渡るにはさらに時間がかかるでしょう。

この阪大方式ががうまくいけばノーベル賞学者も大したことはないということになってしまいます。 案の定、本庶さんと大阪大学はライバル関係らしいです。 免疫に関しては、この三つ、集団免疫を入れると4種類がごっちゃに議論されているような気がします。 専門家でも何かごっちゃにしているところがあります。

日本は幸か不幸か感染者数が少ないので臨床試験ができないということが問題で、わざと感染させるのは、流石の中国でもできないでしょうから、中国でもなかなか進まない進まないと思います。 一説ではカナダでやっていると言う話もあります。 アフリカとかアメリカとか欧州なんかが先行するんだと思いますが、いろんなパターンがあるので期待しすぎも良くないし期待しないのも良くないという感じです。

今月の IT の話題は、もちろん富岳ですが、以前に本欄で取り上げました。 同じチップを使ったパソコンと言うか数百万でもするので、コンピュータと言う感じですが発売されました。 富岳がリモートで使えるようになる前に使うのでしょうか。

「富岳」の前は「京」その前は「地球コンピュータ」、日本らしくずっとベクター方式のガラパゴスと言ってよいような仕組みで、ソフト開発が特殊で大変。 「京」になって普通のスカラーになったのですが、昔を引きずって独自のCPUとOS。 それが「富岳」になってやっとArmのCPUでLinuxになったようです。 説明ではパワポも動くと言っていました。

開発者によると1位を目指したのでは無かったが、結果的には1位になりました。 2位ではダメなんですか? と言うのは分かって言っていたら良かったのですが、どうも分からずに言っていた。 最近のサーバーではなくクラウドです、と言うのと同じで、間違いではないが、分かって言っているのかが怪しいです。 「富岳」はこの「2位じゃ」に触発されたのか、性能は置いておいて、汎用性に重きを置いたそうです。 それが結果的には1位になる。 ビジネスと同じですね。 利益ばかり追求してもダメ。 地道に理念を追求していて、はっと気が付くと、利益が溜まっていたと言うのが良いと思います。

スパコンで思い出すのは、20年以上前に4コアではなくて、88Kと言うモトローラのRISCチップを4つ搭載したワークスレーションをカーネギーメロン大学に寄贈して、寄贈と言っても普通は受け取ってももらえないのですが、この時にどうやって使ってるのかと言うので見に行ったんですが、一人の研究者が20台ほどの、ほとんどのマシンを独り占めしていて積み上げて、それでアインシュタインロマンの CG を作ってました。 当時のNHKが作った番組で光の速度で動くと、どう見えるかっていうのを実際にグラフィックで見るという画像なのですが、番組のキャプションの最後に、ちらっとカーネギーメロン大学協力と出ていました。

の時に、もし我々のワークステーションが無かったらどうするつもりだったのか?と聞いたら、スパコンを使うつもりで、その使用料をどうするかと悩んでいたと言うことだったので、もちろん性能は天地も違うのですが、この時に初めてスパコンを意識しました。

さらに後でわかったのですが、この時に絡んでいたのが、MIT メディアラボ所長になったジョージ伊藤でした。 その後スキャンダルに巻き込まれたらしいですが、世の中は狭いものだと思いました。

いろいろ記事を見ていてビックリしたのが60GB のミリ波レーダーーチップが出来たと言う話。 自動車用ミリ波レーダーを開発する黎明期に、わざわざイスラエルまで行って、技術を探していました。 イスラエル空軍司令官にまで面会して話を聞きました。 彼ら曰く、空の戦闘でミリ波レーダーを使うが、空は飛行機しかいない。 地上の道路はいろんなものがある。 これをどう見分けるか。 当時はトヨタがほそぼそと研究している段階で、出来たとしても大きさが大きいし、価格も高くなるので、まずトラック用から始めようかと検討していました。 隔世の感があります。

今では、ごく当たり前の技術になったのですが、アンテナまで含んだ 1チップでミリ波レーダーが実現できるというびっくりしました。 半導体の進歩が著しいので、若かりし頃にアマチュア無線で400メガの通信が稀で、1200メガぐらいの通信と言うのは通信できただけで世界記録になるというような頃でした。 今では CPU チップのクロックで4 ギガは平気で動いていまので、60ギガ の本当のミリ波のレーダーできるのは不思議でも何でもないんでしょうが、これが1チップで出来るのは凄いと思いました。

今月の読み物は「ゴーンショック 日産カルロス・ゴーン事件の真相」 幻冬舎単行本
朝日新聞取材班 Kindle版 \1,604

ゴーンの脱出劇が話題になっていますが、あれはたいした話ではなくて、書いてあるのは知っていることばかり。 この本の面白いのは日産の内情をと言うか、過去の歴史をずっと書いてあるのが面白い。 労働組合との確執から始まって社内抗争が延々とあるということはなかなか面白かった。 だから日産の人にとってみたら、従来の社内抗争のの一環であるという感じでしかないんじゃないかと思います。

日産は好きな会社でありますし一時は就職しようかと思って、銀座の本社まで、友人と2人で大阪から徹夜で車で走って、人事部長とアポもなしに面談したことがあります。 愛着ある会社ですが、どうも技術はすごいんですが、できてきた車はの仕様がやたらと役所的なので妙だと思ってたんですが、この本を読んでやっと分かりました。 やはり。良いい意味でも悪い意味でも役所なんですね。

コロナで外に出れないのなら、電子版で読み流すのはでは面白いと思います。

【解説より】
孤独、猜疑心、金への異常な執着カリスマ経営者はなぜ「強欲な独裁者」と化し、日産と日本の司法を食い物にしたのか?世界中が驚愕した前代未聞のスキャンダルの全貌・ゴーン逮捕に踏み切った検察の内情とは・ゴーン追放は日産の社内「クーデター」だったのか・仏大統領マクロンvs.ゴーン。どんな確執があったのか・家庭の問題。孤独な青年時代。ゴーンの生い立ちとは・ゴーンによる恐怖政治と会社「私物化」の実態とは・逃亡後したゴーンが訴える「もう一つのストーリー」とはすべて調べ尽くしたのは本書だけ!電撃逮捕の世界的スクープを放った朝日新聞ならではの圧倒的取材力を駆使。迫力の調査報道ノンフィクション。


 

今月のひとこと 2020年6月号

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今月のひとこと 2020年6月1日


 
新コロナウイルス騒ぎで、世の中で一番変わったというのは、やはり在宅勤務じゃないでしょうか。 30年ほど前に ISDN のサービス始まった頃、在宅勤務をしようとして、労働制約の少ない管理職だけを対象に ISDN を各自宅まで引いて、自宅で勤務できるようにしました。これで少なくとも1週間に1日か2日は会社に出て来ずに、自宅でしてゆっくり戦略を練ってゆっくりものを考えるということを目指したのですが、最近の新聞記事であるように子供がうるさいとか集中できないとかいろんな問題があってあまり浸透しませんでした。

当時では主流だった例のピーポーというモデムの接続音の代わりに ISDN は音もなく、おまけに2本束ねてたので128キロビット でつながったので、当時は感動したものです。 しかし今は1 ギガビット が主流になっていますので、そういうネット環境は全く問題ないと思います。

問題はやはり自宅の作業環境だと思います。 少なくとも管理職もしくは管理職になろうという人は、少なくとも自宅で自分が籠れるような場所を一つは持つことであるが必須条件だというふうに思っておりましたが、最近では似たような話が新聞などで報道されてきています。

もともと通勤・通学の時間は無駄だと思っていましたので、今まで最大でも30分以上通勤通学をしたことはありません。 もし職場が変わったら、その近くに引っ越してます。 一番困ったのは東京都内から離れたところに勤務して、そこに社宅あったのですが、突然職場が都内に変わってしまって、これに片道で1時間半近くかかってしまって、これは非常に困りました。 結局いろいろ交渉して都内の非常に狭いですが地下鉄で数駅のところにやっと引っ越しました。

やはり気持ちの切り替えが大切で、事務作業する場所は2階にあって 朝起きるて朝食を食べた後は、よっこらしょと2階へ通勤するわけです。 これでもかなり気持ちが切り替わります。 通勤で2時間かけるって言うのは、ちょっと信じられないです。 往復で4時間かかって、これもゆっくり座れたらいいんですけど、満員電車ですと時間と体力が無駄になります。

週刊誌を見てみると、さる有名作家が時間は有限だということを、連載していますが私も同感です。 お金持ちでも貧乏人でも、どんな人でも1日24時間しかなく、場合によってはお金で買うことも可能でしょうが、貯めることもどうすることも出来ません。最近ではこういう時間が大切という在宅勤務の話がどんどん出てきたので、我が意を得たりという感じがしています。

コロナ騒ぎで明快になったことは、日本の政府はもちろん民間会社でも IT 化が非常に遅れてるということです。いつも不思議に思うのは個人的には非常に便利なスマホや PC やタブレットを使っていろんな情報アクセスしてるのですが、いざ会社の仕事となると何も見れないし、使えない。 一つの言い訳としてはセキュリティが問題ということですが、一体全体どれだけ重要なデータを扱っているのでしょうか。 何故セキュリティが必要なのか全く検討せずに、アリバイ的にセキュリティを導入するので、いわゆる IT 会社に大枚のお金を払わないとできない事になります。 個人レベルの仕事なので、本来は役員がやるべきで、CIOと言うのは単なる肩書ではなくて、自分でセキュリティを構築出来る人のことのはずです。

新しい職場を自分で作ることが多いのですが、その時は必ずクラウド式にします。 クラウド式にして自分でも家から自宅からアクセスできるようにしています。 最悪リモートデスクトップにして、遠隔でオフィスのPCを操作できるようにしておくと良いでしょう。 ワンクリックするだけのために、片道2時間の移動をしたことがあって、それがトラウマになっています。

必要なのは文書のデータ化です。 未だに紙の文書が氾濫してますので、それは片端からスキャナーで PDF 化します。 最近の複合プリンタには安価にスキャナが付いていますし、ネットでも使えるようです。 それを共有ディスクに入れておいておけばどこからでも見れることになります。 ちょっと手間をかければ VPN を使って非常に安全に使えることができます。 大企業では管理上も難しい面があるんですが、中小企業ですと割と簡単にできると思うんですが、なぜか中小企業が非常に遅れていて、すぐに人海戦術になってしまいます。 また、通勤時間の問題も少ないようですので、さらに動機が薄れます。

さらに驚いたのは、10万円の特別定額給付金の申し込みの件です。 新聞やテレビでも話題になっていますが、まずマイナポータルから申請データを入れるのですが、マイナポータルは国の管轄ですので、そこに入力されたデータは、ほぼ何のチェックもされずに、そのまま実施主体である地方自治体に送られるようです。 受け取った自治体では同居人とか銀行口座の妥当性とかのチェックをしないといけないのですが、元になるのは住民基本台帳のデータベースなんですが、チェックツールがないので、全て人力でやっているということらしいです。 こういう人海戦術となると、みんな得意なのですが、流石に何万人何十万人の地方自治体になると、なかなかそれも出来ずに滞るということになってるようです。

最近チェックツールを遅ればせながら配布はしたようですが、このようなものを最初から作っておけと言いたい。 中枢システムだけで100億円以上かかっているらしいので、汎用的な住民基本台帳との突き合わせツールを作っておくべきです。 最近、大阪府でスマホを利用したコロナ感染確認システムが作られたみたいですが、これは報道によると80万円でできたらそうです。 私ならもう少し安くできるんじゃないかと思いますが、いろんな注意書きとか、が必要みたいなので、1人月かなあという風に思います。

ネットでテストしようとして、このシステムを探したんですが、どこにも見つからないやっと探して大阪府のスーパーなんとかという部門の下の方にやっと見つけました。 これでやっと QR コードが印刷できるのですが、これを入力するスマホ側のアプリは、いくら探しても出てこないかった。 29日から実施とは言ってますが、使えないです。

10万円の特別定額給付金について、日経新聞の風見鶏と言うコラムに、この10万円を受け取るべきか受け取る受け取らざるべきか非常に悩んでいる記事がありました。 要するに自分は高額所得者かどうか、で悩んでいると言うことで、所得制限をしろと言う論調だと思います。 しかし、それは自己判断で、大きな国の予算の中に埋没する10万円を自分の責任で、自分の使い方で、寄付なりすれば済むことではないでしょうか。 日経の記者かどうか分かりませんが、すべて国や自治体の責任にしてしまうのは、日本を代表する経済紙のコラムとしては違和感が大いにありました。

今月の読み物は、マイナンバーカードのシステムの関連で、同じく巨大システムの話です。
みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」 単行本 2020/2/14 日経コンピュータ

書評では、細かいところが描けていないんので、面白くないと言う話もありましたが、結構面白かったです。 これ以上細かく描写されてもよくわからないでしょう。 日経コンピュータの連載記事の書き直しですので、どっかで見たことのある文章が出てきました。

「IT業界のサグラダファミリア」完了までに8年もの年月と、35万人月、4000億円台半ばをつぎ込んだ、と言うことだったので、何にそんなに使ったのかと不思議でしたが、人月と100万/月を掛け算して、多少の経費を加えると確かにその数字になります。 さらに平均で3000人が働いていたことになります。 こう見ると不思議でもなんでもないですね。 基幹システムはともかく、サービスが3000もある。 これとビジネスプロセスの見直しと不具合対応で、3000人が居ても不思議ではないですね。

決定的に問題だったのは、経営トップがほとんどシステムを理解していなかったことが大きいです。 原発事故時の東電と同じ図式が透けて見えます。 銀行にしろ電力会社にしろ、通常業務では、問題は発生しないです。 多少のクレームやロビー活動しかやることは無いでしょうが、このような大規模の開発とか事故があったときは無力になります。 特にインフラ関連の会社にこの傾向が強いように見えます。

アプリをCOBOLで書いているとか、不具合時にスクリプトを使わずに人力でコマンドを入れて、処理を飛ばしていたとか、現場にも問題はあります。 この辺は妙にリアリティがありました。

【内容紹介】
みずほフィナンシャルグループ(FG)が2011年から進めてきた「勘定系システム」の刷新・統合プロジェクトが2019年7月、ついに完了した。
富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータを筆頭に1000社ものシステムインテグレーターが参加したものの、2度にわたって開発完了が延期になったことから、なかなか完成しないスペイン・バルセロナの教会にちなんで「IT業界のサグラダファミリア」とまで呼ばれた史上最大級のITプロジェクトだ。

みずほFGは完了までに8年もの年月と、35万人月、4000億円台半ばをつぎ込んだ。1980年代に稼働した「第3次オンラインシステム」の全面刷新は、第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が統合したみずほFGにとって、2000年の発足以来の悲願だった。
しかしシステム刷新は何度も挫折し、2002年と2011年には大規模なシステム障害を引き起こした。

80年代の非効率的な事務フローが残ったままになるなど、勘定系システムの老朽化は経営の足かせになっていた。なぜみずほ銀行のシステム刷新は、これほどまでに長引いたのか。そして今回はどうやって完了に導いたのか。「メガバンクの勘定系システムとして初となるSOA(サービス指向アーキテクチャー)全面導入」「AS IS(現状通り)を禁止した要件定義」「1000社のシステムインテグレーターを巻き込んだプロジェクト管理」など、新勘定系システム「MINORI」開発の全貌と、みずほ銀行がこれから目指す金融デジタル化戦略を、みずほFGにおける19年の苦闘の歴史を追いかけ続けた情報システム専門誌「日経コンピュータ」が解き明かす。

多くの日本企業が直面する情報システムの老朽化問題、「2025年の崖」を乗り越えるヒントがここにある。