今月のひとこと 2023年11月号

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今月のひとこと 2023年11月1日


先月号に続いて LLMと自動運転の話です。 先月号でLLMが自動運転で使えるんじゃないかとか書いておりましたが そういう検討も当然なされているみたいです。 運転中の画像をLLMで画像解析させて何が映っているかを、文章で出させてそれに従って運転するというやり方です。

例えば「横断歩道を人を歩いている」とか 「信号が赤である」とか言うのをずっとログとして残して、後で何がどうなってどう 運転したかがわかるというメリットがあるということです。 しかし今の LLM の画像解析は少しまだ頼りないところがあるので、まだ実現には時間はかかると思いますが、従来のやり方でカメラの画像解析とか センサのデータを使うとかいうやり方では、やはり限界があって、この一体何が起こるかわからないというLLM の仕組みをうまく使ってやればLLM は未知の事象にも対応できそうなので、本当の自動運転が実現するかもしれません。

最高性能の PC + グラフィックボードが必要になって、それを全部 車に積むのは無理があるので、あと数年待てば その性能の車載用機器が可能になるのではないかと思います。 そうなると カメラ映像だけで自動運転ができるという テスラのイーロンマスクの夢が叶うのではないかと思います。

いずれにしてもLLMはCPUパワーが必要です。 Microsoftは2019年以降、世界中で話題となっているチャットAI「ChatGPT」を開発したOpenAIに対して多額の投資を行っており、ChatGPTをリリースした直後の2023年1月には数十億ドル(数千億円)規模の出資を行い、長期的なパートナーシップを結んだことが発表されました。MicrosoftはOpenAIを支援するため、数億ドル(数百億円)以上を費やしてAI開発用のスーパーコンピューターを構築していたことも明らかになっています。今後はもっと桁違いの資金が必要になるでしょう。

自動運転で最近話題になったのはアメリカの GM の傘下のクルーズの無人タクシーが事故を起こして、これが DMV の逆鱗に触れて無期限の営業停止になったということでしょう。 尤も事故だけでは無くて、虚偽のデータを出していたと言うのも営業停止の背景にあるようです。

知らない間にアメリカの特にサンフランシスコではもう各社入り乱れて 自動運転の無人タクシーが走ってるようです。 このクルーズの事故は他の車と衝突して倒れた人を踏んでしまって、さらにそれを 60m 引きずったというのが DMV の逆鱗に触れた点だと言う事です。 こういう事象 というのは通常の自動運転の想定には無いと思いますので、そう言うプログラムされてなかったということでしょう。 やはり想定外のことに対応できるということが非常に大切なんではないかと思います。

自動運転がものすごく出遅れの日本ですが、レベル4の自動運転車が自転車と事故を起こして、それでこれも無期限の営業停止になったと言う、まさに日本らしい対応の仕方です。

自動運転レベル4というのは レベル3の上と言う感じではなくて要するにセンターで監視しながら決められた範囲で走るという、何かやり方が違うだけと思います。特に日本では、決められた範囲では出来なくて、決められたルートで、しかも徐行運転でと言うのが、同じレベル4でも大違いです。

アメリカのレベル4は、範囲があるとは言え、サンフランシスコの市内ですし、速度も他の人間が運転する自動車と同じ流れで走っています。 今回発表された、GMとホンダが共同して行う無人タクシーは東京都内です。

低速で誰も怪我もしていないのに単に自転車とちょっと当たったというだけで営業停止にしてしまうという、ゼロデフェクト的な潔癖さがある日本では規制以前に、なかなか前に進まないと思います。アメリカでは、今年だけで122件あるそうです。 少なくとも今まででも事故が起きてたが、今回の場合を除いては 営業停止になっていません。

連携して日本で東京で自動運転タクシーを始めようとしたホンダにとっては、発表直後にこういう事故があったので非常に間の悪いというか、ついていない日本としては、 それもある意味で日本らしい状況になっています。

レベル4というのは監視ドライバーがつかないレベルでレベル3より難しいという感じがするのですが、基本的には自動運転という観点では レベル3とあまり変わらないんじゃないかと思います。 ただ センターでの監視と地域を限定するという条件がついてるのが違うだけです。意外に、これは思ったり早く実現しています。

今はレベル3というよりは レベル2.5の自動車に乗っていますが、 これは自動車専用道路でもさらに限定された場所において渋滞という時速60キロ以下で ハンドルに手を添えていなくても良いというのがレベル3かレベル2.5。 しかし何かあるとちょっとしたことですぐその自動運転が外れ手動操作に戻ってしまいます。 レベル2としても レーンキーピングの場合でも、ややこしい所に来ると、すぐに自動が切れてしまいます。

本当に使えるのは オートクルーズだけだと思っています。 いずれにしても本当のみんなが想像するような自動運転 が実現するのは、まだまだ先で、今年末に出来ると毎年同じこと言っている テスラのイーロンマスクも、また来年また同じことを言うのではないかと思っています。テスラの今のやり方では、出来ないと思います。

現在のテスラの自動車がどうなってるか分かりませんが、少なくとも レベル2であっても、レーンキーピングでも ステアリングにトルクをかけ続けて自動が効かないのであれは、ずっとトルコを与え続けるというのは非常なストレスだと思います。 これも静電センサーを省くと言うコストダウンの一環です。

他の車ですと静電 タッチセンサーになってるので手を触れているだけで良いですので、まだストレスは少ないと思います。 ハンドルを引っ張っているのと同じような重さの重りを Amazon が売っていてその重りをつけておくと 手で引っ張ってるのと同じように システムは感じるので手放して運転できるということです。

過去に色々死亡事故があったのはどうも こういうことをしていたのではないかと言われています。 こう言う状態です全米各地で無人自動運転タクシーが走ってるのはちょっと 信じられないのですが、条件としては センター 監視と地域限定ということらしいです。

また細かい事故には気にしないということだと思います。 しかし 日本ではこういう割り切りは出来ずに自動運転だと事故が起きたら大騒ぎになるんだと思います。 それをやってる限り、なかなか自動運転の先進国にはならないと思います。

自動車で思うのは、先日アメリカの自動車総連がストをやって賃金交渉が妥結しました。 これで不思議に思うのは なぜ日本の労組が少なくとも スト権確立ぐらいはやらないのかと不思議でしょうがないです。 先日やっとスト権確立と言う見出しを新聞で見たら、M&Aに絡む待遇改善のストでした。

経団連も言うことが非常に何か細かい。昔の会長はもっとオーラがあって格調が高かったと思うのですが、大したことは言わないし、方や連合も何かおばさんが出てきて、何言ってるかわからない。 もっと賃上げとかをストを構えてもやる、と言えば良いのに、それは言えない言わない。

総評は消費税アップ賛成と言う前に、BPRが1以下の会社はもちろんトヨタもEVすら作れないので、これを立て直してから言って欲しい。

インボイスにしても帳票電子化にしても、税務署が経費を否認する確率が高くなるだけで、結果的に実質増税になってしまう。 財務省の深謀遠慮ですね。 こんな財務省の手に無条件に乗っかって、一時的なバラマキで胡麻化そうとする岸田政権はすっかり見透かされている。

結果的に日本の賃金は非常に低いところに落ち込んで、もう既に1人当たりの GDP は 先進国の中では最低ラインになっている。 さらに 貿易赤字が膨らんでいるので円安にはどんどんなって、さらに人口はどんどん減るし、日大で象徴されるように組織のガバナンスはどこも 確立されていないし、経団連や経済界は 元気がないし、連合も労働会も元気がない。

今月の読み物は「完全シミュレーション 台湾侵攻戦争」 (講談社+α新書) 2023/4/19 山下 裕貴 (著) ¥935

TVでおなじみ山下裕貴元陸将が想定する台湾進攻シミュレーション。

【Amazon 書評より】
「問題は、侵攻のあるなしではない。それがいつになるかだ」中国の台湾侵攻について、各国の軍事・外交専門家はそう話す。中国の指導者・習近平はなにをきっかけに侵攻を決断するのか。その際、まず、どのような準備に着手するのか。
アメリカ・台湾はその徴候を察知できるのか――。

元陸上自衛隊最高幹部が、台湾侵攻を完全にシミュレーションした!陸上自衛隊の第三師団長、陸上幕僚副長、方面総監を務めた元陸将・山下裕貴氏は、沖縄勤務時代には与那国島への部隊配置も担当した。中国人民解放軍、米インド太平洋軍、そしてもちろん自衛隊の戦力を知り尽くす。戦地となる台湾周辺の地形も分析し、政府首脳も参加する机上演習(ウォーゲーム)のコーディネーターも務める、日本最高の専門家で、本書はいわば、「紙上ウォーゲーム」である。

中国と台湾を隔てる台湾海峡は、もっとも短いところで140キロもある。潮の流れが速く、冬場には強風が吹き、濃い霧が発生して、夏場には多くの台風が通過する、自然の要害である。

ロシアによるウクライナ侵略では、地続きの隣国にもかかわらず、弾薬や食料などの輸送(兵站)でロシア軍は非常な困難に直面し、苦戦のもっとも大きな原因となった。

中国は台湾に向け、数十万の大軍を波高い海峡を越えて送り込むことになる。上陸に成功しても、その後の武器・弾薬・燃料・食料・医薬品の輸送は困難をきわめる。

「台湾関係法」に基づき、「有事の場合は介入する」と明言しているアメリカも、中国の障害となる。アメリカ軍が動けば、集団的自衛権が発動され、同盟国の日本・自衛隊も支援に回る。

つまり、自衛隊ははじめて本格的な戦闘を経験することになる。
日米が参戦すれば、中国は台湾、アメリカ、日本の3ヵ国を敵に回し、交戦することを強いられる。

それでも、習近平総書記率いる中国は、「必勝」の戦略を練り上げ、侵攻に踏み切るだろう。

そうなったとき台湾はどこまで抵抗できるのか。
アメリカの来援は間に合うのか。

台湾からわずか110キロの位置にある与那国島は、台湾有事になれば必ず巻き込まれる。与那国島が、戦場になる可能性は高い――。
手に汗握る攻防、迫真の台湾上陸戦分析!

山下 裕貴
1956年、宮崎県生まれ。1979年、陸上自衛隊入隊。自衛隊沖縄地方協力本部長、東部方面総監部幕僚長、第三師団長、陸上幕僚副長、中部方面総監などの要職を歴任。特殊作戦群の創設にも関わる。2015年、陸将で退官。現在、千葉科学大学及び日本文理大学客員教授。
著書に『オペレーション雷撃』(文藝春秋)がある


 

今月のひとこと 2023年10月号

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今月のひとこと 2023年10月1日



チャットGPT の大規模 言語モデルの詳細がだんだん 分かって来ました。 従来はモデルの規模を大きくすると効率がだんだん下がって頭打ちになるというのが常識でしたが、今回の言語モデルでは規模を大きくしても性能が直線的に上がって行くと言うことで、しかも さらにもっと上げると急激に 性能が上がるということが分かってきた、ということが非常に大きなポイントのようです。

これは驚愕の結果で、従来の研究者はこぞって反対したとのこと。 誰でもそう思いますよね。 しかも、10の22乗Flops以上の計算で、性能が飛躍的に伸びるとの研究もあります。

スパコン富岳の整数(AI推論)理論最高値(8 bit)は、4.30 エクサオップスなので、18乗。 計算上では富岳を1万台繋ぐと、人工知能の性能が飛躍的に上がって、自意識が生まれ、人間と変わらないものが出来るのではないでしょうか。

人間の脳髄は1000億から1500億の細胞から出来ており、各細胞は1万個ぐらいのシナプスが付いていると言われています。 Flopsと個数とでは次元が異なりますが、シナプスは10の15乗ぐらいの数になり、どうもこの辺りの規模になって、色々な事が発生するのでは無いかと思います。

人間の脳がどの様に働いているのかよくわからなかったのですが 、やはりこれも規模の問題であろうと思います。 ある程度 規模が増えると、その中でいろんなことが起きて 自意識は生まれてくるということになるようです。

大規模 言語モデルためには非常に大きなコンピューター リソースが必要となりますので 開発投資をどうするかという決心をしないといけないのですが、規模を大きくしても性能低下が起きないと言う事が分かって、安心して非常に大きな開発投資ができるようになったと言うのが理由の様です。 特段の技術進歩があったわけでも無いのは、少し物足りないですが、今後の人工知能開発の大きな方向性をだしたと言う点では大進歩だと思います。

ディープラーニングによって音声認識が飛躍的に向上したというのを目の当たりにして、 私は過去に音声認識開発に携わっていたものとして、驚愕したと同時に、技術のクオンタムジャンプ が目の前で起きたことで、さらに驚きました。

次のクオンタムジャンプはいつ起きるのかと思っていました。 10年ぐらい先だろうとタカを括っていたのですが、どうも これが 次のステップで今はその一歩手前にあるのでは無いかと感じます。 もう少し 計算能力が上がっていくと 本当のクオンタムジャンプが起きて、本当の 人工知能が出現するのではないかと思います。

文章や概念を理解するということは、どのようなことを言うのかというのは非常に議論になっています。 基本的な情報を与えておいて、それに対していろんな質問をして的確に答えれば 、それはその元の情報 なり 文章を理解していると言えるのではないのか、人間の理解というのも 基本的にそういうことではないのか、という話になっています。

現在のチャットGPT でも与えられた情報ないしは プロンプトによって質問にするときちんと答えてくれます。 これを 単なる文章の単語連結 の確率という点で捉えるのは不自然な感じがします。 単にその連結確率だけでは考えられないと思います。

さらに人工知能が自意識を持つということは一体どういうことなのかというのが 議論の的になっています。 それを証明する方法がありません。 人間は自分で考えてるのでそうだと思っていますが、人工知能が自意識を持ったということを外部からどうやってそれを証明するのかというのは、非常に難しい話であります。

逆に言うと 自意識があろうがなかろうが、きちんとした対応が出来るのであれば、 それはそれでいいないいじゃないかという感じもします。 これで思い出すのは素粒子のコペンハーゲン解釈です。 素粒子は確率でしか存在しないということですが、実際にそれはどういう状態なのか、 常識では想像できないのですが、コペンハーゲン学派としては、実際はどうなってるかわからないが 数学的にちゃんと計算できるのであれば、 それはそれで良いと言うのが コペンハーゲン解釈ですが、それと似たようなところがあるのでは無いかと面白く思いました。

以前のチャットGPTは、何とか答えを出そうと完全なウソを回答していましたが、最近では回答を拒否されることが多くなり、面白く無くなりました。

テスラの自動運転ですが、なかなかうまくいってないようです。 イーロンマスクは自動運転を規模の問題で解決できると思っている節が多々あります。 すでに何千万マイル もの 走行データがあるとか言っていますので、ある 閾値超えると人間と変わらないようなに自動 運転ができると信じているようです。

確かに 人間もほぼ視覚から入った情報で初めて起きる事象に対してちんと対応できてますので、 不可能な話ではないと思います。 ひょっとしたら 今の計算量を100倍 1000倍するとそういうことが起きてくるのかもしれません。

Nvidiaの16Gメモリのグラボを使うとPCでもLLMが動いたと言う記事もあり、自動車にも反れくらいのコンピュータが必要なのかもしれません。 さらには情報をシュリンクする技術が発展して、小さなコンピュータでもLLMや自動運転のシステムが動くようになるのかもしれません。 今回のチャットGPTで良く分かったのは、そういう規模の拡大が本質的な変革を生じるということが分かったと言うのが非常に大きな点で、今後が本当の人工知能への最後のステップ かなと思っています。

先日 IoT 的に使っていた農園の温度映像監視のルーターが台風で水をかぶってしまって動かなくなったので、何か良いものはないかと大分 探してみました。 従来は ポケット WiFi を使っていたのですが、 小型ですがどうしても信頼性にかけるというところがありましたので探していると、IO データの SIMフリー4G(LTE)ルーター WN-CS300FR を見つけました。 回線工事不要で固定回線が引けない環境でのテレワークやリモート授業に最適! との事ですが、 遠隔地での IoT で使うには 便利な機能がいくつがついています。

それはリモート管理で、離れたところから IP アドレス制限をかけた上で 管理画面に入れるという機能がついています。 それと LTE ですと固定グローバルIPアドレスを割り振るのは難しいのですが、ダイナミック グローバル IP は 割り振られるので、これに対応する DDNS機能がついています。 そのサービスも IO データが無料でやっています。

ずっと以前は DDNS は 無料が多かったのですが、途中から有料化されてしまって、今までは年間で円安もあり1万円近く払っていました。これが無料になるのは非常に助かるということです。

それともう1つ見つけたのが WiMAX の端末です。よく調べると LTE も使えると言うところで、これの1つ 古いバージョンは端末は ヤフオクで300円ぐらいで入手しました。 送料が1000円ぐらいかかるので1300円ぐらいかかったのですが それでも格安です。Speed Wi-Fi HOME L01/L01s。 これは割と大きな端末なので大きなアンテナが中に入っているので 感度は良いです。 さらに SSID が3つあったり 外部の LAN ポートが2つあったり、 非常に有用です。

ただ DDNS 機能がないので自分で処理しないといけないです。グローバル IP が割り振られる SIM は 今のところ イオンモバイルのタイプ2ぐらいしかありません。 これは1G で月 当たり500円 ぐらいですので何箇所か 設置しても 問題ありません。

1G も使わないのですが、1G 使い切っても150Kbps ぐらいで動いているので IoT ですと、これぐらいのスピードでも十分です。 最近の監視カメラ はだいたい P2P で動いているので 特に DDNS でアクセスしないという いけないことはないのですが、 やはりURLでサーバーとしてアクセスできた方が便利なことが多いです。

先日 読んだ日経のコラムで元特許庁長官の宗像直子さんが書いていましたが、中国との関係に触れて、縷々書いておられますが、最後で以下のようにハッキリと言い切らないコラムが多い中で、爽快でした。 日本の政治家は全員、拳拳服膺して欲しい。

「自らに靡かない日本に対する中国の圧力は、水産物輸入禁止にとどまらないかもし れない。日本は、これを強靭な経済構造を 作る好機と捉え、改革を進め、魅力を高め、 蓄積してきた信頼を活かし、世界中から人 やビジネスが集まる国を目指す時だ。」

今月の読み物ですが チャット GPT の解説本でもっと つまらないかと思っていましたが非常に面白かった。 思わず 一気に読んでしまいました。 この本の文章も チャット GPT で書かれてるみたいなので、それも合わせて読まれたら良いと思います。 多少不自然なところがあって、なるほどな と思いますが、 ここで述べたような規模の問題というのを取り上げておりますので、 最近のAI事情をもう少し理解されたい方は読まれたらいかがでしょうか。

大規模言語モデルは新たな知能か――ChatGPTが変えた世界 (岩波科学ライブラリー) 単行本(ソフトカバー) 2023/6/20

■著者からのメッセージ
本書では大規模言語モデルの可能性と課題、その仕組みを一般の方に向けて書きました。また最新の研究成果にもとづいて現時点でわかっている知見や将来の展望もまとめています。

本書では大規模言語モデルのもつ大きな可能性とともに、考えられるリスクについても述べています。そのリスクは非常に大きく、人類社会を脅かす可能性もゼロではない以上、よく向き合うべきだという懸念が世界的に示されています。今後、そうした可能性には具体的にどのようなものがあるかを検討し、どうすれば対応していけるのか、考えていく必要があります。

本書の後半では、これまで機械はなぜ人のように話せなかったのか、どのように言語モデルと機械学習が発展してきたのか、そして、ChatGPTを実現した大規模言語モデルはどのような仕組みであるのか、数式を用いずに解説しています。

しかしながら、大規模言語モデルがなぜこのように成功したのか、まだわかっていないところも多いのです。さらに言えば、私たちはまだ、なぜ人がうまく言語を獲得でき運用できるのか、深く理解できていません。大規模言語モデルと人の言語獲得には、解明すべき謎が多くあるのです。

今後、大規模言語モデルを人類が適切に扱えるようにしていくことが重要です。本書が大規模言語モデルを理解する一助になれば幸いです。


 

今月のひとこと 2023年9月号

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今月のひとこと 2023年9月1日


マイナカード問題は、案の定 なかなか 収束せずに、次から次へと問題が出てきます。いずれにしても報道されるエラーの数というのは大した数ではないと思いますが、その背景にあるデータ管理とかガバナンスとかいう問題に関して心配をしてるわけで、別にマイナカード そのものに不信感があるわけではないないです。 その管理体制に不信を持っているわけで、 いくら 総点検しても意味がないというふうに思っています。

総点検では、やはり大半はデジタルで自動的に紐付けされてるみたいなので、実際に人手をかけるのはそんなに多くないという話ですが、その辺の詳細があまり報道されずに単に不具合の何千件とかいうのが報道されるだけなので、マスコミにも問題があるという風に思っております。

マスコミといえば最近のジャニーズ騒動でとうとう マスコミにも 火の粉が降りかかってきました。 私もあまり 意識していなかったのですが、 週刊文春 が何年か前に報道してそれを ジャニーズ事務所が訴えて、その結果文春が勝訴したということがあったらしいのですが、これをマスコミは全く報道しなかったようです。

マスコミにもジャニーズ事務所に対する 忖度がものすごく 働いていたんだと思います。 国連のテーマにもなってしまっているので、 政治問題化してしまっていて単にジャニーズ 事務所の社長がどうのこうの という問題でもなくなっているような気がします。 特に日本は 例の戦時慰安婦の問題で性的に問題のある国という認識が何となくできているので、ほら見たことかという風になって余計に批判の対象になってきます。

もともと日本は平安時代から 性に関しては おおらかな国だったので、そのこと自体は そんなに問題ではないと思いますが、 ハラスメントに絡んでいたり、それを忖度して報道しないというのは大問題でしょう。 元々セクシャルハラスメントというのは ジュラシックパークで有名なマイケル・クライトン が 小説の中で女性の上司が男性の部下に対してセクシャルハラスメントを働いたと言う初期の頃の話だったと思います。 これは 職務を武器に性的な関係を強制するという、いわゆる ハラスメントだと思います。 日本ではちょっと 意味合いが違ってわいせつ罪 みたいなことになっていますが、元のハラスメントの意味は そういう 上下関係で強制するということでありますので、 特にジャニーズ問題に関しては 、これは明らかに権力の下で 強制する、しかも大規模だということで、国際的にも通用する大問題です。

その辺が日本の全体の感覚と少しずれてるような気もしますが、単なるスキャンダル もしくはわいせつ行為 みたいな感じではなく、これは 明らかに狭い意味でのハラスメントであるという風に思います。 ジャニーズ事務所自身が作った調査チームが非常に厳しい報告書をあげましたけれど、あれが普通だと思います。 元検事総長はリーダーやってるみたいですが、これに関しては 妙な 忖度をせずによくやったと思います。

マイナカード 問題に戻りますが 試しにあちこちでマイナ 保険証なるものを試しに使ってみましたが、 ただ 不便なだけで良いことは全くありませんでした。 本格運用されていないというせいもあるのでしょうが、 これが本格運用されても、あんまり便利になると思えません。 カードを読み込ませて、顔認証か暗証番号で本人認証しても、同意 みたいなボタンを3回ぐらい押さないといけない面倒。 役所が作ったシステムらしく使い勝手が非常に悪いです。

デジタル デジタルと言ってるが物理カードを使っているうちは デジタルとは違うという話もありますし、本当に デジタルと言うならカードは要らなくて、すでに割り振られてる マイナンバーの番号と氏名住所 その他で本人確認はできるはずです。 現在のマイナンバーカードの顔認証に関しては非常に緩いものなのであまり意味がないと思います。 もう少し運転免許証程度の厳密さで 顔写真は取らないと本人確認にはならないと思います。 なりすまそうとする人はいろんな工夫をしますので、すり抜けは容易だと思います。

ここまでして、なりすましで保健保険証 使ってる人が、どれぐらい居てどれぐらいの金額になってるのか、かなりの額だという話ですが良く分かりません。 1兆円以上かけたシステムが保険証だけではないと思いますが、それのなりすましに対しての被害に比較しては桁違いに多いんではないか、いずれにしてもシステム ないしは マイナンバーカードシステム全体に対してお金がかかりすぎです。 IT ゼネコンの利権になっているのでは無いでしょうか。

少なくともあんな大きな端末は本当にいるのかという気もしますし、なぜスマホでやったらダメなのか 日本中でスマホが繋がらないとこは、まずないと思うので、スマホを端末にするというのをなぜ考えないのか。 そうするとわざわざ NTT のネットを引かなくても処理はできると思うのですが、 現在では NTT の 光ネットを使わないとだめだというようなシステムになっているようで、もう利権の塊みたいな感じになってます。

先月の末はプレゴジン暗殺 と言っても良い事故がありました。 疑問点は山とあるのですが 、少なくとも なぜ ワグネルのトップが全員同じ飛行機に乗っていたのかが不思議です。 プーチンから 安心の言葉を得たという話もありますが、 単にプーチンにやられるまでもなく 飛行機 というのは事故がありますし飛行機の事故は助かることはほとんどないので、そこそこの会社であれば 社長と副社長は同じ飛行機乗らないという規定になっていると思うのですが、なぜワグネルのトップが揃って 同じ飛行機に乗っていたのか分かりません。 一説では慌てて モスクワからサンクトペテルブルグへ逃げたという話もあります。

飛行機が落ちる映像がうまく撮れてます。 落ちる場所を予測することは難しいと思うのですが、非常に良い映像が撮れているのに驚くところです。 いずれにしても プーチンに逆らうとこうなるのだということを示してプーチンの地位が強化されたというのは間違いないところだと思います。 今朝の新聞では マフィアのボスと同じ行動だという話が載ってましたが 、まさに ゴッドファーザーの映画を彷彿とさせるような出来事でした。 ボスに逆らうと やられてしまうと言う、しかも少し時間おいて安心したところをやられてしまうと言う ストーリーです。

びっくりしたのは そごう西武のストです。 以前から 政府までが 賃上げ しろと言ってるのに労働者側はなぜストをしないのか、ストは実行すると負けですが、スト権の確立ぐらいはしてもいいんじゃないかと思うのですが、全然そういう気配がなかったので、不思議でしょうがないです。 スト権確立という言葉を久しぶりに聞いたので、びっくりして見たら会社の 買収で雇用が心配だからストだということで、 賃上げではなかった。

最近 バッテリー交換をしました。 まだ4年ぐらいの新車で点検をしょっちゅうやってるので、まさかと思ったのですが一旦停めたら動かなくなりました。 おそらく 最近流行りのアイドリングストップが効いてるのと、エアコンを多用、1回あたりの走行距離が極めて短いのでバッテリーに負担がかかったのではないかと思ったのですが、ひょっとしたら バッテリーセルがやられたのかな と思っても 思い切って交換しました。 純正品はものすごく高いです。 特にアイドリングストップ用は高いです。 アイドリングストップは切りたいのですが、なかなか常時 切れるような設定は出来ない。

壊れた バッテリーも引き上げてきて、 これを充電しました。 それで充電器を買ったのですが これが非常によくできていてリペアモード とかいうのがあって、 これは 16時間ぐらいかかるのですが これでやると、 もっと古い ほとんど 起電力が0であった バッテリー も復活しました。 今回のバッテリーも数時間 充電するだけで綺麗に 元に戻りました。 充電モードが管理されていて、 以前みたいに 電解液から泡が出るとか熱を持つような事はありません。 しかも 2000円ぐらいで 非常に安いです。 バッテリー充電器も非常に進歩しているという証だと思いますが、これが残念なことに全て C 国とか K国製ばかりです。 なぜ日本でこういうことができないのか? 日本沈没かと ひしひしと感じました。

今月の読み物は、特にないので見てきた トム・クルーズのミッションインポシブルです。 2時間半にも及ぶ長い映画で、見せ場はいっぱいあったのですが、あまり 印象に残らなかった。 評論にもありましたが、 特に崖の上から飛び降りるシーンはもうすでに何回もプレで見ているので、それを本編で見てもあまり感動しなかった。 あれをやるだけで、ものすごいお金と時間、トムクルーズも練習で大変だったらしいですが、印象に残らない。

映画の中で出てくる人物がみんな 似たような人物なので、時々誰が誰かわからなくなる。 もう少し違う人物にしてくれれば良いのですが。 特に女性の悪役はハッキリと分かるのですが、居が下手くそで、なんだかなという感じでした。 それと ミッションイン ポシブル は 出てくるのが BMW で、今回も沢山出てきましたので、面白かった。 結果的には前回のミッションイン ポシブル を収益では超えたという話ですので、 まあ 成功だったんではないかと思います。


 

今月のひとこと 2023年8月号

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今月のひとこと 2023年8月1日


最近は マイナンバーカードに変わりビッグモーター騒ぎが収まりません。 10年ほど前にビッグモーターで中古車買取りの交渉したことがありますが、価格は安い感じはしました。 つい最近また買取の話をすることになって、ビッグモーターが高いという話になって、何かイメージが一気に変わったな という気がしていました。

次から次へ問題出てきてビッグモーターがこれほどひどいとは思いませんでしたが、日本の超有名大手でもいろいろ 問題が出てきて基本的には同じような状況だと思います。 マーケットがシュリンクし、人口も減る中で、過去のイケイケどんどんの時代の数字を追いかけて、現場にプレッシャーをかける。

それも半端でない プレッシャーをかけると、現場はこういうパワハラ的な違法脱法行為に走るんだと思います。 これは私の持論ですが、人間と言うのは意外に弱いもので、違法脱法行為だと思っていても 、いざそういう場において プレッシャーを受けると、そっちに行ってしまう。 プレッシャーをかける側は、よくよく現場を見ながら 適切なプレッシャーをかけないといけないと思います。 特に営業はプレッシャーが無いと動きませんので、プレッシャーは必要なんですが過度なプレッシャーは歪な結果になります。

例えばスポーツ選手、特に国を背負ったオリンピック選手などは、物凄い量のプレッシャーを受けますが、力のある選手は、これをバネに力を発揮すると思います。 逆にプレッシャーが無いと元気が失せるのではないかと思います。

今のウクライナ戦争などの戦場では、もうほぼ死ぬのが分かっていても 突撃命令が出ると、やっぱり突撃で弾丸の飛ぶところへ出て行ってしまう。 これをなぜそこから逃げられないのかということと似たような話だと、いつも思っています。 人間と言うのは意外とそういうプレッシャーには弱いもんだとも思いますし、組織のリーダーは、これを非常にしっかりと頭に入れて行動しないといけないです。

少し前の某T社の不正経理事件も、これと似たようなことがあって、これはトップ 自ら不正に手を付けると言うとんでもない話ですが、あの時のトップというのは営業部隊として動いてたんだと思います。 決して経営者であるという認識があったわけではないと思います。

人口減とで失われた30年で社会的にはこういう 歪みが、そこら中に溜まっていて自動車製造会社でも検査データの捏造が、どんどん報道されています。 もっと他にもいろんな歪みが溜まっているんだと思いますが、以前だとこの辺でだいたい 世界大戦が起きて 全部がリセットされてということになるのでしょうが、 今はそういうわけに行きませんので歪がどんどん溜まっていくということになるわけです。

びっくりしたのは政府の予算の余剰金が17兆円以上もあるという報道がありましたが、 えーっと 思ってみたんですが、 読んでみると実際の余剰金は外為特会の3.5兆円だけ。 他は単に予備費の使いきれなかった分を余剰として扱ってるだけで これは元は国債ですので、お金 色はついていないと言いながら、やはり何処かで精算はしていかないといけないお金だと思います。

私も積極財政的な考えには賛成ですが、あまりにも政府債務残高が増え、日銀の資産(国債)が増えるというのは、あまり良いことではないかないのではないか、やはり何処かで止めないといけないという風には思っています。

民間の金融資産残高が2000兆円を超えたというニュースがありましたが、これは主に株式や債券の評価増と言う説明ですが、マクロ的に見ると、政府があれだけ赤字を垂れ流してるのですから、その分が民間に行ってるわけで、単に国全体のバランスシートの結果だと思います。

私はやる必要はないと思っていますが、どうしても政府債務残高をゼロにしたければ、今の民間金融資産をゼロにすれば、それでチャラになると思います。しかし そんなことしてもあんまり意味がないし、経済的にも大きなマイナスですから、やらなくて良いのですが日本国の借金という間違った言葉を使いたがる人は、こういうことを言ってるんだと思っています。

しかしながら、アメリカを含めて これだけ大きな金融緩和を10年以上続けてるわけですから、これもどこかで歪みが溜まっているわけで、時々小型の地震みたいに出てきますが、そのうちに大地震にならないように祈るだけです。

中国は 幸か不幸か、強権政治のせいかどうか分かりませんが、経済が落ちてきています。 これはまあ強権政治をの力を弱めるという点では非常に良いと思いますが、世界経済的にはやはり マイナスになり、下手すると大地震の元になるのではと心配です。

日頃 迷惑メール というか スパムメールというか フィッシングメールは大量に来ますが、中には稚拙なものや非常に非常に面白いものが含まれているので、私は楽しみに見ています。

先日 自宅の固定電話の留守録に、おそらくペルーの電話番号だと思いますが、そこから自動音声で「停電のお知らせ」ということで 2時間以内に停電しますので、もう少し詳しいこと 知りたければ ボタンを押して担当者と話をしてくださいというのが 来ました。 どこの電力会社とも 名乗っていないので怪しいとは思いましたが、 こういう自動音声でかけてくると言うのは新たなパターンでありました。 しかも電話が、良くこういう場合で使われるペルーの番号らしい。

こういう電話で応答すると こちらの電話が生きていることがばれてしまって、その後 色々詐欺の標的にされるということになるので、絶対出ない方が良いと思います。ネットで調べたのですが、まだこういうパターンがあまり報告されていないので、チェックが難しいと思います。 国内の電話ですと ググってみると、これは振り込め 詐欺の電話だということがすぐに分かるのですが、 今回の場合はググっても出てこなかったので、あまり知識のない人は騙されてしまうのかもしれません。

先日、知人で法律の専門家でしたが、その人が引っかかってしまってコンビニにおそらくカードかなんかを買いに行こうとしたのを、家人が止めて被害に遭わずに済んだという例が、身近であったので 特に気になりました。

マイナンバーカードはもうどうしようもないとこまで来ているみたいですね。 問題が少しのミスというのが、だんだん膨らんできて かなりの大きな数のミスになってきているみたいです。 試しに最近あちこちの病院に行くはめになったので、その時にマイナ保険証を使ってみましたが、これは何のメリットがあるのかよく分かりませんでした。

今までは 紙の保険証と診察券を持っていけばよかったのですが、 これにさらにプラスマイナ 保険証を持って、ということになりますが、 マイナ 保険証をより紙の保健証の方が良いと 窓口で言われ、それを使いました。 診察券もこれは受付として必要なので マイナ保険証を読み込ま せれば、それで受付と言うわけではないみたいです。プラス1枚余分に持っていかないといけないという不便があります。

以前から不思議に思っているのですが、何故病院の支払いは現金なのでしょうか? 保険が効くので結構安い場合があって、数百円とか 数千円までで収まるのですが、 これを現金で ジャラジャラと 払わないのは非常に不思議です。

おまけに、コロナの時は感染リスクがあるにもかかわらず、手渡しでやっているというのは非常に不思議でした。特にお金を消毒してるように思えないし、あれだけあちこち 消毒して回り、マスクもしてる割には、なんか抜けてるなと思っていました。

これをマイナーカードで精算できるようにすれば 非常にすっきりすると思います。 マイナカードで診察券の代わりになり、保険証の代わりになり、さらに決済の代わりになるというのが良いと思います。それこそデジタル化の大きな第一歩になると思います。

カードを持っていくのもこれも本当はおかしいので番号さえあれば良いということなので、スマホにマイナ保険証入れ入れることができてそれをQRコードで表示して診察券の代わりにすれば良いとでしょう。

カードは全く いらないという人がおりますが マイナンバーを全部覚えて、言うのめんどくさいので、スマホに入れておいて それを QR コード なんかで表示すれば一番簡単でしょう。

マイナカードは本人確認が一番の眼目ですが、スマホでQRコードを表示する前に指紋認証とかで本人確認をやるような手順にすれば問題ないでしょう。 現状ではデジタル化の 第一歩とは全く思えなくて 例の総点検も アナログの極地でありますし、総点検は永遠にやらないといけないという自治体の首長もおられました。

こういうことやってても、やっていれば確かにマイナカードは浸透するでしょうが、デジタル化は10年ぐらいかかるんじゃないかと思います。 マイナンバーカードに関しては国民の不信感払拭とか言っていますが、実際は マイナカードが本当にデジタル化の第一歩になるのかと言う基本的な問題があると思います。

何かというと国民が誤解していて理解不足という話で、丁寧に説明すれば良いという話がすぐ出てきますが、 政府の偉い人よりはよく理解してると思います。 結局、住基ネットの壮大な失敗を繰り返すことになりそうです。 これでまた日本政府のデジタル化は大幅に遅れてしまうことになりそうです。

今月の読み物は、4年ぶりの夏祭り太鼓台運行があったこともあって、休刊です。 雨は降らなかったのですが、流石に暑い夏祭りでした。 今回もやはり事故が発生。 ケガ人が出ました。

 

 

 

 


 

今月のひとこと 2023年7月号

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今月のひとこと 2023年7月1日


株価はどんどん上がって もう下がるか下がるかと思っているのがなかなか下がりません。これを売りで入った投資家は大損を食らっているようです。 やはり売りから入る投資は時間が限定されるのでなかなか難しいと思います。 これの反対売買で買いだすと、株価はさらにスルスルと上がります。

買いで入れば 信用でやってもいずれは現物に変えて長期間を持つことが可能です。 現在のように、 もし10年前に買っていて今まで持っていれば結構な利益が出たのではないかと思います。 さらに高配当の銘柄を選べば、少なくともその配当分はプラスにできると思いますし、長期間保有の心理的バリアが減ると思っています。 利益をきちんと上げている投資家は長期保有を、やかましく 言っているように思います しかし人の常としてなかなか長時間は 保有 できないという心理的な問題がある あると思います。

ボサノバの元祖アストラット ジルベルトが死去しました。83歳。 私が本格的に音楽にのめり込んだのはジルベルトが切っ掛けだったと思います。 これでボサノバの世界に、のめりこみ 次は本格ジャズに行ったという感じです。 ジェルベルトの歌は上手い という話ではなくて 、奥さんが台所で鼻歌を歌ってる感じで、初期のボサノバの乗りは物凄く軽かったとの印象です。 その後のボサノバはもう少し重たい感じです。

プロの歌手では無いのが良いとろということで レコード化したものの音程はずれまくっていますが、非常に雰囲気が良いのでメジャーになったんだと思います。 似ているのは小野リサで、最初に聞いたときは ジルベルトが歌ってるのかな、と思いましたが、少し聞くと違うのですが、割とよく似ています。 いずれにしても一時代が終わってしまった感じがして寂しいです。

マイナーカードの問題が収束するところか、どんどん広がっているように思います。 前回も触れましたように、この問題は2つに分かれていて1つは人為的な入力ミス、あとは システム的なバグの問題だと思います。

人為的な入力ミスは人が介在する場合必ず起きるので、誤入力が13万件あったということをマスコミは報道していますが、トータルで7000万件ぐらいのアカウントがあるので、13万件 なんてわずか、逆に これはミスとしては少ない方ではないかと思っています。

しかし 政府はこれを総点検するということを一生懸命言っています。総点検 すれば国民の不安が払拭されるという 論理だと思いますが、 全くずれているとしか言いようがない。 今後も入力は続くので、その度に総点検やってたらもう大変なことになると思いますし、現在でも 総点検は地方自治体がやることになるので、自治体の負荷が増えて、結局その分だけ また入力エラーが増えるということになります。

ここでやるべきことは チェックアプリをきちんと 用意することです。 完全ではないのは分かりますので、 チェックして怪しいと判断されたものに関してリストアップして、それを人間が最終チェックしていくというやり方 しないと、全て人間が チェックするのは非常に効率が悪い。 ここでもまたエラーが発生する可能性があります。

河野大臣にしろ 岸田 首相にしろ 政府の言ってることを聞いてると、いかにも アナログ的な発想しかできていないと感じます。 何かあると人海戦術で点検するということしか出てこないので、 デジタル・デジタルと口では言ってる本人が全くデジタルになってなくて 、アナログ頭のままだということです。

それで 二言目に出てくるのは国民が誤解しているので、誤解を解けば良い、ことですが言葉でできますが、自身の説明の不十分さを棚に上げて人のせいにするという、これまた 典型的な言い訳 パターンだと思いますが、これでは反発を招くだけです。これやってる限りいつまでたっても信頼は元へ戻らないと思います。

先日薬局に行くとマイナ保険証が使えるようになっていました。 端末はパナソニックでした。 画面を見ると患者一覧が表示されていて、最初はデモ画面だと思っていましたが、本物らしいので、店員に聞くと操作PCの画面がそのまま出ていらしくてPCの操作で消えましたが、こう言う機能があると知りました。 どう言う目的ではこのような仕様にしたのか、操作するのは一般の店員なので、現場から情報漏洩が起きるのではと心配です。 まだまだ問題は出そうです。ギリギリになるまで近寄らない方が良いみたいです。

病院によっては、マイナ保険証を使わないと診療費が上がりますよ、と脅しをかけてきました。 いくらアップするの?と聞くと2割負担で2円!? 脅しにもならない。

前々から怪しいと思っていた顔認証も怪しそうです。 最初に使うときに設定をしないといけなくて、これがスムーズなはずが無い。 また誤認識を避けるためだと思いますが、認証はユルユルらしくて、他人でも通ってしまう。 これは私が想定していたことで、認証を撥ねられると窓口が混乱するので、ユルユルにしてある様子。 全く信用にならないです。 まだ暗証番号の方がマシです。 顔認証のデータはマイナカードに格納されていて、 カード面に印刷されているデータと写真データ、および暗号キー。 この写真との照合はなかなか難しそうです。 ユルユルにするしかない。

銀行の振込口座の問題ですが、口座名がカタカナだけと言うのは最初から分かっていたことで、何を今更という感じです。 もし本人の口座に限るのであれば生まれたての赤ちゃんとか 乳幼児の口座を作る手続きをどうするかというのを、きちんと説明しておくべきでした。 その説明は全くなかったと思いますし、少なくとも私の目には触れませんでした。 それ全くせずにとりあえず 口座を紐付けるということだけ、先にやったので 結局は 親としてはまず 赤ん坊の口座を作るという常識がなかったと思います。 私も孫の口座を作るときに初めて分かりました。

口座を作ったとしても親権者という設定が必要なので 結局自分の口座に入れても同じだろうということになえい、それなら親の自分の口座を設定しておくとなるのは明白で、ここの対応をキチンとしておかなかった政府が悪いのであって これを誤解した国民が悪い もしくは 「悪用した」国民が悪いというのは、あまりにも言い過ぎだと思います。 さらに意義を唱えると、あなたはデジタル化に反対なのですか? と脅しをかけられる。 河野大臣は発信力があるとのことですが、最近は脅す言葉が多くなっていて、政権への反発を招くだけです。

ついでに法律を改正して親権者の口座であれば OK とすべきだと思います。赤ん坊が生まれた時から、マイナナンバーを振られた時から 銀行口座を作るというのはちょっと非現実的で、銀行業界の策謀ではないかと言う気もします。

第2番目の問題は システムバグです。 これは別の人の住民票が発行されたというので、今朝の新聞で出ていましたが 九州の方で、再びこの事件があったようです。 富士通の発覚時点ででの最初の会見では社長は「非常に申し訳ない、会社の責任です」 みたいなことで真剣に謝っていたので、 これはシステムバグということを認識してるんだと思いましたが、その後は半月ぐらいで総点検するという話に変わってしまいました。

いくら総点検してもバグが残ってる限り必ず起きるので案の定また発生しました。 政府との間でどういう話があったのか知りませんが、これもまた全然明後日の方向に行ってると思います。 当面の問題を糊塗するだけの意図だという感じがします。

システム的には 高付加時の処理にバグがあるのは間違いなくて、 トランザクションデータを1秒単位で待ち行列を作っていないので1秒以内に入ってきたトランザクションは区別ができないということです。 いままでシステムは暇なら問題は生じませんでしたが、高負荷になってトランザクションが錯綜すると誤発行するということです。

これは基本設計の問題だと思うので、そう簡単に半月ぐらいで解決する問題ではないと思いますが とりあえず 総点検でお茶を濁す という感じがします。 新たな問題が出てきたので、富士通としては無期限に全停止するということを「要請」してるみたいですが実際はどうなるか分かりません。 これに関しては 政府は全く信用できずに完全なるアナログ頭 もしくは当面の問題を糊塗するだけの 対策しかやらないので、根本的には全く治らないと思います。 自治体が右往左往するだけで時間と予算が浪費されるのでしょう。

私の経験によると こういう現象は1件でも起きたら、何件も起きるのは間違いなく、実際に調べて原因が分かると当然に起きる、何でこんなことが1件しか出ないのかと思うぐらい明々白々な原因であることが多いです。 だから今回も そこの待ち行列の問題だと思いますが、これを何故そういう 設計にしたのか、良く分かりません。理解不能です。

富士通はさらに運営する「フェニックス」というネットワークシステムでも、データが漏洩する問題があって、ネットワーク内ののノードからログイン情報などが参照できるようになっていたとのこと。 しかしこう言う機器が動作可能と言うのは、詳細は分かりませんが、セキュリティホールの一種だと思います。

銀行と言えば、例の4000億円以上を投入したみずほ銀行のみのりシステムは、を結局また問題が生じて、また作り直すらしいです。 今度も 4700億円以上かけてやるらしいですが、逆算してみると、システム要員の人件費経費が400億円x10年、みのりシステムの改修に700億円と言う計算になりました。 要員は4?500人いるみたいで、これは固定費でしょう。

みずほの問題はまず業務が複雑すぎると感じました。 サービスが全部で3000以上あって、それ毎にアプリを作る。 これ以前は、この3000が混然一体、スパゲッティになっていたらしいので、少しは進歩しましたが、まだまだスパゲッティにしないと実現できないサービスがあるのでしょう。 本来は業務自身を見直してシンプルにしないと行けなくて、前のシステムでもやったらしいのですが、恐らく現場の反対で中途半端に終わってしまったのではないか。 本来の銀行システムは単に預金口座があって、その間のやり取りで、業務自体はシンプルにできるはずで、恐らく例外が沢山出て、それ毎に対応したのだと思います。

これに比べて マイナーカードのシステムは極めて単純です 規模はでかいですが やってることは非常に単純なことしかやってないので、これでちゃんと動かないとの不思議です。 おまけに 全国123 自治体に ごとに 運用してるので処理が1回に参照しないといけない データベースは単純計算で 50万件ぐらいだと思います。 これぐらいのデータベースというのは PC でも処理できるし、やってることも PC で十分できるし、これに何百億円もかかるというのは非常に不思議です。 もしかけて、それ相応だったら良いのですが、かけても結局こういう基本的な、それも単なるバグではなくて 基本的な設計問題が出てくると言うのは一体どこがどうなっているのだろうという気がします。

政府はデジタル化の方向を誤り、銀行も自身を改善できず、トヨタも車造りを革新できず、唯一は素材分野でJSRを国有化することですが、これも手法は時代に逆行している感じで、日本は少子化もあって、確かに沈没しつつあります。 楽観的に考えても、私はあまり好きな言葉ではないですが「キラリと光る中堅国」になりつつあります。 キラリとしない単なる中堅国になりそうですが。

日本はいつまでたっても戦争に敗戦した時の「失敗の本質」が いつまでたっても残っている気がします。 現場は太平洋戦争しかり、 福島原発事故しかり、 今回のマイナーカード事件、 みずほのシステム、 コロナの時のバタバタ劇など、現場はそれなりに工夫してやっている。 しかし全体の見えないのと、ツールがないのでアナログ的に 人海戦術でゴリゴリ やる。 下手にPCツールを使うと上長から怒られる。

その上のなんとか長と言われている人は、給料が高いのにも関わらず、何もやらずにうろうろしてるだけ。 適切な指示も出さない 、出そうと思っても、さらにその上が言うことが聞いてくれない。 さらに トップは何もわからずに、やれやれと言うだけ。 問題が起きたら、もっと適切な指示をきちっと出せばいいのですが自分では全くわからないので、結局は 何とか審議会や委員会を作ってしか意見が出せないということに陥ってるんではないか。

良く言われますが 世界最強の軍隊を作るにはアメリカ人の将軍とドイツ人の将校と日本人の兵隊を連れてくれば良いのです。まさに言えて妙でアメリカが ITで成功してるのは、やはり将軍がしっかりしてるからです。 日本はそれなりに持ってるのは 将軍と将校が凡庸でも現場が、それなりに頑張っているので何とか持っている。 それでそれでうまくいく分野(素材や部品、サービス)に関してはうまくいくが、 ただうまくいかない 分野に関しては全くダメで、 それが 顕在化してることだと思います。 これはいくら言ってももう 国民性 なので もう変わらないので、そんなものだと思って自衛するしかありません。 従って マイナーカードで言えば マイナ保険証は使わないようにする、マイナカードも返納する、ということに だんだん 繋がっていくと思います。 結局 これは日本のデジタル化の足を引っ張っていくということになります。

今月の読み物は、本編で話題になった失敗の本質です。 「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」 単行本 1984/5/1 戸部 良一 (著) 寺本 義也 (著) 鎌田 伸一 (著) 杉之尾 孝生 (著) 村井 友秀 (著) 野中 郁次郎 (著)

Kindle版 (電子書籍)¥742
Audible Logo Audible版 ¥4,000
単行本 ¥2,973
文庫 ¥838

買った当時は第4版、消費税もなしで2,800円でしたが、同じような値段で売られているようです。

あらすじ・内容
敗戦の原因は何か? 今次の日本軍の戦略、組織面の研究に新しい光を当て、日本の企業組織に貴重な示唆を与える書。ノモンハン事件、ミッドウェー作戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ沖海戦、沖縄戦という大東亜戦争における6つの作戦の失敗の原因を掘り下げ、構造的問題と結びつけた日本の組織論の金字塔。

まとめはこちらをどうぞ。
https://blog.jnito.com/entry/2018/05/08/082158


 

今月のひとこと 2023年6月号

今月のひとこと 2023年6月2日


株価はとうとうバブル期の最高値を超えたみたいですが、流石にこの辺になると頭打ちになって徐々に下がっているようです。 しかしこの値段で売買が成立するということは、誰かが買っているのですが、これは主に欧米の利上げで行き先を失った資金がバフェットの日本株礼賛に乗って日本に流入したことと、自社買いみたいです。

キャッシュや内部留保がたくさん溜まっている会社が自社株買いに向かっているようです。 そんなことするぐらいなら 多少でも賃金を上げたら良いのにと思います。 連合も言い訳ばかりしていないで、少なくともスト権の確立ぐらいを傘下の組合に指示すべきです。

海外ではちょっとしたことでもすぐにストに入ります。 これだけ賃金が上がらず、しかも支払い能力があるのに、何故ストを打とうとしないのか不思議です。 政府に賃上げを要求してもらうなんて恥ずかしいとは思わないのでしょうか。 ついでに野党も弱体化していて、本来政権を取るために選挙が必須のはずなのに、選挙を嫌がっています。

やれキャッシュは少ないのだの、中小企業への影響が大きいだの、いつの間に連合は中小企業のための組織になってしまったんでしょう。 その前の代表も同じでしたが、あの女性の代表が出てくるたびにイライラします。

PBRが1倍を切る。 要するに 会社解散時の株価総額が精算価値を下回る、つまり純投資的に考えると会社は解散して現金化し、株主に配分するのが経済的合理です。 これが数少ないなら、いろいろ特殊理由で1倍切れになることもありますが、東証上場の半分以上あるのは異常です。

簡単に言うと経営がアホなので資産を抱え込んで、それを活用できずに無駄にしています。 新聞を賑わす会社の不祥事や私の体験から、日本の経営レベルも大幅に低下していると実感します。

アメリカに目を転じると NVIDIA はとうとう株価総額を1兆ドル超になりました。 20年ほど前に、まだ小さなビデオカード メーカーだった頃にシリコンバレーのローレンス・ストリートの横にある NVIDIA に行って開発を持ちかけました。

テーマはパチンコ関係だったのですが パチンコ業界の規模が30兆円あると聞いて、向こうは 全く信用しませんでした。 パチンコホールを含めてのすべての話ですが国民一人当たり、年間に20‐30万円使うという、すぐには信じられないことです。 ちなみにこれだけ高くなっている電力業界は全体で15兆円ぐらいしかありませんので、パチンコ というのが現在ではかなり落ちたみたいですが、隠れた日本特有のガラパゴスビジネスでした。

NVIDIAがここまで大きくなった理由の1つは 暗号資産のマイニングでグラフィックボードが大量に必要になったことです。 さらに最近はAIの計算で、このグラフィックボードが大量に必要になったために急成長したようです。

本欄でチャットGPTを紹介した時は まだ GPT3 だったのですが、その後すぐに GPT4 に上がって性能が飛躍的に上がったみたいです。GPT3 では2020年ぐらいまでのデータしかなかったので、最近の話題に関しては全くとんちんかんの話を回答していましたが、かなり最近のデータまで取れるようです。 おまけに Microsoft は Microsoft検索エンジンを組み込むことによって、直近のデータも引っ張れるようになったようです。

最近はあまりウソをつかなくなりました。 分かりません、答えられませんと言う回答が増えてきたような気がします。 この辺の微調整は結局大勢の人間がやっているので、使用電力の大きさと並んで巨大な開発費がかかる所以です。

生成AIは 文脈を分析して一番あり得る文脈を作ると言うことからするとあまり大したことはないのですが、これに 推論がある程度加わってくると、これは人間の活動とほぼ同じでは無いかと感じます。人間も営々と学校に通って学習して、その学習結果を元に推論したりして、おそらく推論が20% あと80%は学習結果ということになると、今の生成AIと似ています。

本当に人間的な活動というのは、個人の体験にに関するものの他は ノーベル賞級の仕事ぐらいしかないと思いますが、ノーベル賞も湯川 秀樹さんみたいな、とんでもない発想するものから、利根川さんみたいに力と馬力で結果を出すものまであるので、人間が本質的にやらなければならない仕事というのは確かに 理論的には非常に狭い範囲であるのでしょう。

AIにアイデアを出せと言うと、とんでもないアイデアがいっぱい出てくるのが面白いと思います。 これは人間が下手なブレーンストーミングをやるよりも、はるかに多様なアイデアが出てくるので、これはすごいと思います。 将棋AIもその通りだと思います。 プロでも考え付かない差し手を出してくる。 それをどう選択するかは これは人間にかかっていますが、AIに条件を全部入れると AI が選択できるでしょう。

自分の体験に基づく話とか 1人称で語るような文章というのは、生成AIには無理だと思いますが、そのうちにAIがもっと進化して自我が発生すれば、AIが1人称で語り出すことはあると思います。 AIに自我が発生するかというのは非常に難しい問題ですが、本欄でも 過去の記事で触れたように、現在は100億 ぐらいのエントリーでやっていますが、 これが もう1‐2桁増えていると相互のリンクの数もそれの2乗3乗で効いてくるので、そこで 新しい自我が発生する可能性あります。

人間の脳にしても 基本素子のシナプスは非常に単純な機能ですが それが何十億と何百億と集まって 自我が形成されているわけなので、同じことが起きても不思議ではないと思います。 生命の発生にしても単純なタンパク質を元に複雑なアミノ酸ができるというのは非常に不思議ですが、一種の 大規模 もつれなので、例えば引っかかりが多い小さな部品をたくさん集めると、お互いに引っかかって塊になってしまいます。 引っ掛かりの多い部品のもつれを見ると、いつもそのことを思い出します。 あまり量を過小評価すべきではないと思います 量は質を生み出すと思います。

最近 固定電話のナンバーディスプレイが無料になりました。 携帯のナンバーディスプレイは最初からついていて無料ですが、特殊詐欺事件の温床になっている固定電話は何故か最初はナンバーディスプレーが無く、しかも有料で結構高いです。 特殊詐欺の温床になってるということでやっと NTT も腰を上げて、70歳以上の 固定電話に関しては無料になりました。 私もついさっき やりましたが 3日ぐらいでナンバーディスプレイが使えるようになりました。

電話番号を発信していない電話を 拒否するナンバーリクエストいう機能も電話からの操作が必要ですが同時に無料になりました。 NTT に電話すればすぐに受け付けてくれます。 ネットではダメで電話でないと受け付けてくれません。 余談ですが自宅には 電線タイプの固定電話があります。 これは予備回線で停電になっても使えるので、これは予備的にファックスに使っています。 この回線は昔ながらの交換機でやってるみたいですが、近い将来はこれも電線のまま IP 電話になるようです。

久々に映画の話題です。 「TAR ター」と言う映画を見に行きました。 おまけに2回見に行きました。 ちょっと変わった 映画 らしいので最初は何の予備知識もなく行ったのですが、どういうストーリーなのか全く分かりませんでしたが、 所々はわかるのですが、後の場面の伏線が理解できませんでした。おまけに、私がよく知らないクラシック音楽の指揮者の話でこれが2時間半ほどある長編映画 なので途中で非常に退屈になりました。

ドイツ・ベルリンフィルオーケストラで、女性としてはじめて首席指揮者に任命されたリディア・ター。天才的能力とたぐいまれなプロデュース力で、その地位を築いた彼女だったが、いまはマーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんなある時、かつて彼女が指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは追い詰められていく。

本題は ジェンダー問題を捉えた映画だと思います。 主人公のターはレズビアンで、出てくる人もだいたい LGBTQ の人が多いのですが、女性礼賛の映画かと思いきや、全く逆で、監督は言いたかったのは 女性の著名指揮者といえども 結局は男性の行動規範 で動いてるのではないかと、 また女性と言っても、やっぱり セクハラ・パワハラ的なことも起きる。 しかもそれが原因で解任されてしまい、アジアで再出発するというスジです。

最初はこれは 何らかの実話に基づいていると思っていて ベルリンフィルの主任指揮者ということなので 後で検索してみても そんな人は誰もいなかったので よくよく調べると全くの創作だったということです。

のっけから普通の映画なら最後に流れてくる エンドロールが流れてこれ 最初 びっくりしましたが、2回目の見に行ったときは必死になって見ました。ここにいろいろ ヒントが隠されてるようですが、あまり 細かい文字 なので、よく分かりませんでした。

その後の場面で対談が延々と続くんですが、これが2時間半にわたる映画の原因なのです。 ここで主人公は 時間について 延々と述べます 指揮者は時間をコントロールしてる、後に出てくるバッハの話もそれと関連してると思いました。

レコード選ぶ場面では床に散らかしたレコードを足で選びます そのレコードは全て 男性指揮者のレコードです。ここでも彼女のメンタリティーが表されてると思います。

彼女のパートナーは女性で、ベルリンフィルの第一バイオリン奏者です。しかしいかにも奥さんと言う感じで、2人の言い争いも普通の男女の夫婦の言い方と全く同じ。 養子の女の子がいて この女の子いじめられた時に、そのいじめっ子を脅かしに行く時の所作 はまさに男性の所作ですね。自分をFatherと名乗ってました。

この辺が 伏線になって彼女は全てをコントロールしようと思います。 自分のアシスタントも排除、副指揮官も排除し、元の同僚の女性指揮者をメールでディスって完全に彼女を干してしまいました。 それが原因で彼女は自殺してしまい、それで告発を受けます。

この辺も結局は他の有名な著名な男性指揮者も 似たような問題を起こしているので、結局同じことだということなんでしょう。 楽団のチェロ指揮者を排除して新入りの若いチェロ奏者を引き上げたことで、みんなから排除されます。

最後は、指揮者をを解任され、明確では無いですが、地獄の黙示録が出てくるので、ベトナム だと思いますが、そこで最後は ゲーム音楽 の指揮をやって、観客は、全員ゲームのコスプレをしている画面で終わります。 ここの設定が大阪から来る女性主義者が来れなくなったので、その代役 ということで やはり日本の大阪 というのはゲームのメッカ だという認識があるんではないかというのが面白いです。

ターが乗っている車は ポルシェのBEVタイカンでした。 車の中でパートナーと口喧嘩になり、てパートナーに降りろ言って パートナーを下ろした後、 走り去っていく時に派手な 排気音がしてました。 勿論合成サウンドで車から出ていますが、ここがBEVの無音では場面にそぐわないでしょう。 演奏ホール とかは、 私はクラシックでは分からないので何処か分かりませんでしたが、車はよく分かりました。