今月のひとこと 2021年11月号

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今月のひとこと 2021年11月3日号


やっとコロナも本格的に下火になってきました。 このハロウィンの人出がどの程度効くのかは、11月中頃になれば出てくると思いますが、次の波は年末から年始にかけてではないかと思っております。 またウイルス変異が無害の方向に向かったのではないかという見方もあり、ワクチン接種も普及したので大きな波は来ないのでは、と思っております。 以前のSARSもいつの間にか消滅してしまいましたので、コロナもだんだん消滅していくんではないかと期待しています。

なかなか面白い総選挙が終わりました。 自民党が大負けすると言う予想に反して、安定多数を確保するまでになりました。 これを受けて市場は反発しました。 全体に負けたところはそれなりですが、勝ったところは、あまり高揚感もなく淡々としてたのが印象的です。 自民党と立憲民主党がそれぞれ大体15ぐらい減らしたのが、そっくりそのまま維新に行った感じで、あまり想定していなかった維新が浮かない顔をしてたのが印象的です。 魔の3回生と言われた新人議員が意外に健闘して、小選挙区でも5,000票以下の接戦を競り勝ったのが大きいと思います。 選挙の鬼みたいな小沢一郎に競り勝ったのも3回生でした。

松井代表とか維新の主要メンバーは私の住んでいる八尾市が本拠です。 特に松井代表は親父さんも府議でしたし、現在の代表も元は府議で、私の家にも選挙運動でやってきたことがあります。 未だに近所のおっちゃんという感じがして、あまりオーラも何もないという感じがしていて、政治的には腕力があるんでしょうが代表になった頃に何か言うと「えー、えー」と言うのが多かったので、それを何とかしてくれと思っていたのですが、この頃はだんだん減ってきたのではないかと思います。 もう代表は引退すると言っていますので、吉村知事とか馬場幹事長に交代になるのでしょうが、もう少し泥臭さを払拭して欲しいと思います。

維新は大阪では全勝で、実際の現場で見ていても維新の特に市会議員や府会議員ですが非常によくやっている感じがするので、人気が高いのは良く分かりますが、これが本格的な国政政党になった時にどうなのか、という疑問があります。 今だに議員報酬カットとか国会議員定数の削減とかしか言っていないので、マクロな経済政策をどうやって行くのかと言う事を示してほしい。 これから一皮も二皮も剥けてこないといけないと思います。

初代代表の橋下徹時代に文楽や交響楽団の補助金をカットしたしたことは、まあ良いとしても大阪市立美術館を潰そうとしたことは絶対忘れていません。 この時に頭によぎったのは「人はパンのみにて生くるにあらず」という言葉で、こういう文化的な事に関しては危ういものを感じますので、この辺も含めて国政政党に脱皮して欲しいものです。

消費税は今回の総選挙で大きな論点にはならなかったものの、イシューとして自民党を除いて各党が触れていました。 以前から消費税というのは良く分からないなと思っておりましたが、民間給与がこの30年間で全く上がっていないというのも気になっていたので、色々考えていくと、どうもこれに消費税が関連してるように思うようになりました。

もちろんデフレ下にあったことで上がらないという側面もありますが、逆に給料が上がらないからデフレになったということにもなり、もともと給与というのは消費税の対象ではないと言うことだったので、あまり頭に無かったのですが、よくよく考えると言葉が悪くて本来は「付加価値税」なんですね。 付加価値の中から給与を支払うので原理的に給与には間接的に消費税がかかっているというか、影響を受けるわけです。

社会保険料はマクロ経済スライドということで納付が減ると自動的に増えるようになっていて、何の議論もなく増えていきます。 給与に連動し半額負担する企業としては、社会保険の負担増とじわじわ上がった消費税の影響で、給与を上げない、正規社員を増やさないと言うインセンティブが働くわけです。 これがじわじわと長期間に効いていて茹でガエル状態になっているのが問題だと思います。

特に社会保険は平均給与の下あたりから急に負担が増えるような仕組みで、さらに上限があり高額所得者にはあまり影響はないので、中流層直撃の仕組みだと思います。 これが、20年に渡って給与水準が上がらず、円安も加わって、OECD諸国の中で最低ラインに落ち込んだ最大の理由ではないでしょうか。 これとデフレ圧力が両輪となって、失われたあ30年になろうとしています。

異次元の金融緩和も良いので、これは続けるとして、同時に老朽インフラへの大規模公共投資と、さらに経済が持ち直すまでの、10年間くらい消費税を撤廃するのも、最初は荒唐無稽だと思っていましたが、これくらいしないとデフレ脱却は不可能で、それこそ失われた40年、50年になって次世代に大きなツケを残すことになります。

「国の借金」という言葉をよく聞きますが、言葉自体が間違っている上に、この言葉は財務省の言葉でこれを使っている経済学者は御用学者で国民が如何に苦しんでも財務省は安泰、財政均衡は(文字通り)死んでも守ると言う人々らしく聞く耳を持ってはいけないと思います。 この後に及んで、おまけに総選挙直前に、政権批判の論文を発表した財務省次官が典型だと思います。 この人は、これから緊縮財政にして、どうやって国力を上げていくのか、もっと下がっても良いと言うのか、政府の官僚トップとして非常に疑問です。正しく「政府の債務」と言ってる人の意見を聞きましょう。

10年以上まえに政府の債務残高を家庭の借金に例えて、大変だ大変だハイパーインフレになると大騒ぎしたのは何だったのか、あれ以来異次元の金融緩和もして財務省の言う「借金」は大幅に増えましたが、インフレになるどころか一部はマイナス金利になってしまいました。 当時に大騒ぎした人に言い訳をすべきだと思いますが、今まで聞いたことが無く挙句の果ては次官論文で、開いた口が塞がらないとはこのことだと思います。 一方で家庭部門の金融資産が1千兆円を超えていると言う事には何の説明もありません。 唯一MMTだけが、正しいか間違っているかはともかく説明をしています。

財務省のHPを見ると、財務省はこの辺の理解をキチンとしていて、国債をいくら発行しても日本の財政は問題ないと言う見解を示しているので、次官論文とか御用学者の説明は、国民を騙そうと嘘をついていると言うのが一番許せないところです。 公文書改ざんも大問題ですが、それ以上に国民全体の生活に関わるところで虚偽を言うのは、最大の罪だと思います。

今回のノーベル賞は何か非常に違和感がありますね。 単なるコンピュータシミュレーションで、流行りの気候変動予測だとしてもコンピューターシミュレーションにノーベル賞が出るというのは非常に不思議で、ノーベル賞に数学部門がないというのは物理現象を対象としてないという理由があり、一説には創設者ノーベルは数学が嫌いだったという話もありますが、コンピューターシミュレーションはまさに数学なので、これにノーベル賞を与えるというのは非常に違和感があります。 これならマイクロソフトやGAFA にあげてもいいんじゃないかと思います。 受賞本人も、受賞理由はそこですか? と漏らしていました。

本当に発明と言うならば、ブロックチェーンの発明者は不明ですが、ノーベル賞級だと思いますし、AIのディープラーニングも立派に資格はあると思います。 今回のノーベル賞は地球温暖化に絡めた極めて政治的な受賞で、平和賞と似てきて物理学賞お前もか、と言う感じを持ちました。

東北大学長当時のの西沢さんの講演を聞き、後で少しお話をしましたが、講演の中で「自然科学が唯一の科学で他は数学を含めて応用科学だ」と断言されたのがショックで良く覚えています。コンピューターサイエンスは、数学の1分野なのでビックリしましたが、良くも悪くもこの定義をノーベル賞が破ったことになります。

今月の読み物は「ルワンダ中央銀行総裁日記」中公新書 2009/11/1 服部正也著
Kindle版 (電子書籍) ¥1,000 新書 ¥1,056
これはもう10年ぐらい前に読んだと思うんですけど、最近また新聞広告が出てたのでびっくりしました。 ルワンダの中央銀行総裁として派遣された日本人の奮闘記で、単に地方の子会社に飛ばされたというようなレベルではなくて、本当に銀行の概念すらない、行員はもちろん住むところも無いところから、その国の中央銀行を立ち上げるという想像を絶する偉業を成し遂げた人の話です。 それだけだったらしんどい話だけですが、文章が面白く、読み物としても非常に面白いので一気に読んでしまいました。 是非一読をお勧めします。


 

今月のひとこと 2021年10月号

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今月のひとこと 2021年10月2日号


コロナの第5波もやっと下火になってきて、しかしこれからまだ第6波が年末にかけて始まりそうで、できることは今のうちに色々やっておきたいと思って、皆動き出すのではないでしょうか。 いわゆるブレークスルー感染があるみたいで、ワクチンを打ち始めてから半年ぐらい経つと、中和抗体が減ってきて免疫が効かなくなってくるみたいで、先に接種した医療従事者の間では意外とブレークスルー感染が多いようです。

一般の人も年明けぐらいからは第3回目のワクチン接種をやらないといけないではないかと思います。 結局これがいつまで続くのかよく分かりませんがデルタ株の威力が意外と大きかったので、次の変異が出てくると、それに引きずられるんではないかと思います。 去年の最初の頃に、こういう波が起きては収束し、また起きて収束すると言う事を何回も繰り返すと、どなたかがおっしゃってましたけど、まさにそうなってると思います。 しかも何故感染が減ってきているのかの原因をキチンと分析できていないので、減ったからヤレヤレでは次の対策が立てにくいです。

ワクチンの後は治療薬、特に飲み薬の治療薬をいかに開発して行くかは大きな課題です。 それとよくずっと言われている医療体制の拡充が、世界で一番多い人口当たりのベッド数がうまく活用されていない。 要するにベッド数に比べて、動ける医者が少ないということだと思います。 なんでもかんでも節約節約ということでカットしたところに、ちょうどコロナが来たんでますます混乱が増えてるような気がします。

先の自民党総裁選は、アメリカの大統領選に少しは似て、政策を戦わせてるのは面白かった。 中には生煮えや思い付きの政策があったりして、そう言うのは討論で、すぐに分かりますね。 この中で意外だったのは脱原発政策があまり支持されていない感じでした。 原発は嫌だという人はもっと多いかと思ったのですが、これが意外と少ない感じです。

私はもともと反原発だったのですが、福島事故以来少しは真面目に勉強して。原発派に逆になってしまいました。 こういう神(自然)から与えられたエネルギーをきちんと使わないというのは人間として情けないと思いますので是非これは活用して欲しい。

高市早苗候補は小型原発とそれと核融合炉の話がごちゃごちゃになって報道されてました。 核融合炉をすぐ作るみたいな事が新聞に載っていましたが、新聞記者がいい加減だと言うかのよくわかりました。 彼女の話をよく聞くと小型の核分裂炉を作って、将来に向かって核核分裂炉を研究するという二本立てだったんですが、それを一つになってしまっていました。 しかし核融合炉がクリーンだと言うのは少しおかしくて、高速の中性子は出てくるので、これが構造物に当たって放射能化しますので、分裂炉ほどではないですが、放射能は出ますし、その処分も考えないといけないと思います。

総裁候補の皆さんは触れてなかったですが、工業用としてはバッテリーより水素エネルギーが重要で、ただどうやって作るかと言うのが問題です。 現時点では石油由来の水素はブラウン水素とか言って製造過程で二酸化炭素が沢山出てくるので、あまり良いとは言われておりません。 一番良いのはグリーン水素で、これはで水を電気分解して作りますが、電気分解の時の効率が悪いのと高圧圧縮して水素タンクに入れるときに、またエネルギーが必要になります。 アンモニアにするのが良いと思いますが、ここでも別にエネルギーが必要になります。

現在の説明の仕方ですと余剰電気を水素で貯めておくと言う事なので、オーストラリアみたいな天気の良いところで電気を作って、それを水素に変換して日本へ運ぶ船を作っているというようなことだと思います。 まず太陽光から電気作るのにこれは20‐30%しか作れない、それの更に30%ぐらいしか水素にならないし、場合によっては高価な触媒も必要になると思います。

水素ガスそのものやアンモニアを燃やすのは、まだ良いと思うのですが、それを燃料電池でまた電気に戻して使うとなると、トータルの効率はどれくらいになるのでしょうか。 特に自動車では燃料電池を使うので、電気をそのまま使うBEV車と比べると、その低効率が目立ちます。 そのためか水素ガスをそのまま燃料にする水素エンジンも開発されているようで、最近水素エンジン車でのレースも行われたようですが、燃料補給が頻繁に必要になったと言う話もあります。


世界1位の自動車製造会社であるトヨタが、なぜあんなに水素にこだわるのかは良く分かりません。 水素ステーションを全国に張り巡らすのと高出力が必要とは言え、充電ステーションを張り巡らすのとでは、困難さが天と地の差があると思います。

水素自動車は、ルートがある程度決まっているトラックとか産業用の自動車にして、一般の自動車はリチュウムバッテリーによるモーター駆動が一番と思います。 現在のタクシーの大半がLPGを使ってLPGステーションで充填していますが、そんなイメージです。

リチウム電池と言うのは、すでにある程度枯れた技術で、あまり改良の余地は無いと思っていましたが、最近どんどん新しい改良型が出てきています。 東芝が最近発表したのはレアメタルのニオブを電極に使う電池で、充電時間が短いそうで、6分充電で300キロぐらい走れるらしいですが、本当のところはよく分かりません。 いずれにしても、そのうちに10‐15分充電で1000㎞走行のバッテリーが出現しても不思議では無くなりました。 手に入るには10年以上かかりそうですが。

農場で耕運機を使っていて気がついたのですが、この耕運機や草刈り機が電動化されることは当分ないであろうと思いました。 小型のガソリンエンジンは非常に便利ですが、こういう目的のガソリンをどう入手するのかが心配になります。 現在でも混合ガソリンはホームセンターで結構高く売られてますが、将来も量は少ないでしょうが、1リッター500円とかでホームセンターとかで4リッター入りの缶で売られるようになるのではないかと思っています。 自動車も特殊なガソリン車は残っていくのではないかと思います。 少なくとも自分が生きているうちにガソリンが全てなくなることはないと思います

いずれにしても現在のカーボンフリーの風は基本的にヨーロッパの逆襲で ヨーロッパがアメリカや中東に依存しないようにしようという意識が底辺に流れていると思います。 しかし日本も基本的には同じはずで、あの長いシーレーンをアメリカ抜きで守って、石油を輸入し続けるのには限界があると思います。 シーレーン防衛にコストをかけるなら、カーボンフリーに乗った方がポジティブな方向だと感じます。

中東は、アフガン問題をみても分かるように、アメリカですらコントロール不能になっていますので、ましてや日本はそれどころではないと思います。 地球温暖化は本当に炭酸ガスのせいなのか、温暖化しているのかは本当の所は良く分かりませんが、中東の石油に依存し続けるのは日本にとって不都合だと思います。 そう言う観点からカーボンフリーを考えて行きたいと思います。

自民党総裁選ではエネルギーミックスが議論されましたが、まだまだ突っ込みが弱いと思いました。 いずれにしても1つのエネルギーに頼るのは良くないので、例えば太陽光30%、水素を含めた火力が30%、原発を30%、残りを地熱とか風力とかで賄えばバランスすると思います。 東京都は住居の太陽光発電を義務化すると言う話ですが、基本的には個人住宅は太陽光とバッテリーで大半は賄えると思います。 賄えない分は、火力とか原発で賄えばよいです。 原発は、先月号で紹介したような小型の原発を都市部に地産地消型で設置する。こういう風にセットで議論しないと単に脱原発だとか、風力だとか言っていても議論が噛み合わないと思います。

太陽光発電は蓄電がポイントです。 バッテリーに溜めるのが一般的ですが、最近見たのは、位置エネルギーで蓄電する方式。 既に揚水発電で以前から実行されていますが、揚水発電はどこでも出来るわけではないので、重りを100mぐらいの塔に設置して、その重りで蓄電と発電をすると言うもの。 5トンぐらいの重りを100mの高さで5000機ぐらい作るとそれなりの蓄電が出来るようです。 地下に埋めても良いので、どこでも設置が可能となります。 可動部分も少ないのでメンテナンスもやりやすい。 太陽光は安いと言っていましたが、こう言う蓄電システムとセットでないと他の発電方式との比較はフェアではないと思います。


 

今月のひとこと 2021年9月号

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今月のひとこと 2021年9月1日号
せっかく涼しくなったのにまた暑くなってきました。この暑さももうすぐ収まりそうですので、もう少しの辛抱です。 オリンピックも終わりパラリンピックも始まったのですがコロナの蔓延はなかなか収まりそうにありません。 東京はやっと頭打ちになって来たみたいですが、新学期が始まるとどうなるか予断を許しません。 関西はまだ安定していないようで、私の住んでるところでも最近は一時に比べて10倍以上の感染者が出ています。 もっとも感染者は若い人が多いので私のような年寄りにはは少し安心かもしれません。

コロナでは多少後遺症が出るようですが、問題なのは、重症化から死亡に至るのが問題で、感染した時になぜか治療というのは一切されずに自宅療養という放置になっていると言う事です。 普通の風邪でも風邪薬ぐらいは飲むのですが、コロナでは解熱剤ぐらいはもらえるみたいですが、ここで少しでも治療をすればいいのですが、それがなされていません。 最近やっと抗体カクテル療法が出来るようになりましたが、これも点滴なので病院でないとできないということになっています。 もっと使いやすい飲み薬があれば良いと思うのですが、これが何故か処方されません。

初期の症状で一番使いやすいがイベルメクチンだと思います。ノーベル賞をもらった大村さんが開発した細菌用の薬ですが、なぜかウイルスの増殖を抑えるというのが、以前から分かっておりましたので、コロナが流行しだした頃から効くのではないかという話がありましたが、未だに承認されていません。

驚いたことにこれが一般人でも入手できるのです。 医者の処方箋がないと買えない薬はたくさんあるのですが、これだけは一般人でも処方箋がなくても入手可能です。 適用は疥癬症なのですが、適用処方というのも認められています。 その治療を従来からやっている医者には、その薬は注文すれば入ってくるのですが、それやっていなかった医者が突然薬問屋に、この薬を入れてくれと言っても入らないそうです。

インターネットの発達で海外特に医薬品産国のインドからの個人輸入が可能です。 個人輸入は直接やるのは面倒ですが、代行で個人輸入をしてくれる業者がたくさんあり、ネットを探すといっぱい出てきます。 インドから送ってくるので非常に時間がかかります。 中国からよく物を買うのですが、これは結構早く着くのですが1ヶ月とか下手する2ヶ月かかることあるのですが、インドもどうもその調子で半月経ちますがまだ配達されません。

このような何億人と今まで使ってる薬で深刻な副作用はないとハッキリしいてる薬を、「毒にも薬にもならない」かもしれませんが、これで助かる確率も上がるはずで、何でこれが承認されないのかよく分かりません。 1つの理由は、多額の費用がかかる治験をやるのに製薬会社がためらっているということですが、これは最近やっとスタートするということになりました。 しかし結論は早くて年末で、承認はこれも早くて来年3月でしょう。

他の理由で私が勘ぐっているのは、医師会が乗り気でないと言う事。 かかりつけ医で簡単に処方できるとなると、かかりつけ医でコロナの診断治療をしないといけなくなるので、これを嫌がっている気配があります。

かかりつけ医がコロナを診れないというのは、医療逼迫の根本原因であると思っています。 強力なインフルエンザと思えば、インフルエンザはかかりつけ医が対応してくれて、やはり動線の区別が問題なので、私のかかりつけ医の場合は裏口から入ったり、別の棟にで診察したりします。 これで同じことをコロナでやればいいのですが、なぜかやる気が全くなくて、2月ごろに協力してください、という通達が名前公表と言う罰則付きで出たはずなんですが、やっと今頃半年以上経って、恩着せがましく医師会がやりますみたいなことを言っています。 しかし、実際の流れとしては保健所を通さないといけない2類になっているので、かかりつけ医がインフルエンザを診るようにはならないと思います。

自衛対策としては自分でイベルメクチンを買って、ちょっとおかしいと思えば飲めば良いと思います。 予防でも一応効果あるみたいなので、ウイルスで有名な宮坂先生はあまり肯定的ではありませんでしたが、私が見たメタ研究(しかもリアルタイム)では予防では80%以上、初期でも70%ぐらいの効果があるみたいなので、これを否定することはないと思います。とりあえず飲んでおくというのは自衛策としてはアリだと思っています。

宮坂先生が否定の根拠とされていた査読前の論文ということですが、このメタ研究ではちゃんとそれを分けてあって、査読前、査読後、ランダム化試験に分けてまとめています。 原文は英文ですが、有難いことにブラウザの翻訳機能で日本語で読めます。 英語の医学用語は難しいです。 大学の授業で医学用語のカリキュラムがあるくらいです。 忍耐とあるので何かと思ったら「Patients」。 つまらん誤訳もまだあるのですね。

Ivermectin for COVID-19: real-time meta analysis of 63 studies
COVID-19のためのイベルメクチン:63の研究のリアルタイムメタ分析


先月号でも触れましたが最近急に EV自動車の話が出てきて、これはトヨタは非常に後ろ向きみたいで、やっと出てきた NX もスペック的には全く検討に値しないような車でしかないので、トヨタは出遅れた感じです。エンジンが無くなって100万人の雇用が失われるということですが、それはパラダイムシフトとしてはしょうがないので、それの対応を今から頑張ってやるしかないんじゃないかと思います。

先日、日産のアリア試乗会に抽選に当たったのかディーラーの忖度なのか分かりませんが参加してきました。 FF車で決められたコースを、決められた通りに走るだけなので、期待外れ。 せっかく夢洲まで行ったのに、本当は四駆車に乗りたかったんですが、リーフ改造の機能試験車以外は、まだだ仕上がっていないようで、試乗車も無く実際の納車も1年後で、それも延期になるかも知れません。

FF車は1モーターでトルクも300N ぐらいなので、加速を体験してくれと言う割にはたいしたことないです。 体感を良くするためにトルクの立ち上がりを抑えたとか、いろいろ説明があるのですが、それが作用しない、これぞEV車と言うダイレクトモードを作ったら良いと思うのですが、それも無い。 暗にテスラと思える競合車種のトルクカーブと比較していました。 テスラなんて、1回しか使わないであろう「ルディクラス・モード(Ludicrous Mode)」まで用意していて、0‐100加速が最速の2秒を切ります。 ちなみに意味は馬鹿げた、ハリーポッターの呪文で似たものを思い出したのですが、これは 「Ridiculous」意味は同じらしいです。 こう言う遊び心が日本メーカーに無いですね。

アリア試乗では最大加速して80キロぐらいに達したところでブレーキと言うので、そこで思い切り踏みましたが、ちゃんとABSが効いていました。横に乗っていた担当者には文句言われましたが、それでももう1回踏みました。 2回目からは、「そっとそっと」最初から言われました。 次はコーンを回る旋回テストみたいになったんですが、これは電動ステアリングだと思いますが FF を意識しなくて良いような出来だと思いました。

現時点では適当なサイズと適当な値段で入手できるのは、この車とあとはテスラしかないと思いますが、比較するとサスガに良く出来ていると思いますが、車全体の作りの雑なところとか修理は高額であるというようなところが問題だと思います。 車のスペックと値段に関しては非常に良く出来てると思います。

ネットなどを見てると固体電池がパラダイムチェンジャーになるという話が良く出ていますが、どう見ても今は実験室レベルで、実用では1W 程度の超小型バッテリです。 EV車に使うと 500キロぐらい走る電力を10分で充電できるとありますが、もし出来たとして、これをどう充電するか。 最大級の250kw充電器でリチュウム電池なら30分とすると、10分ではこの3倍750kw必要となり、どんな電気設備で充電出来るのか想像が難しい。 日本の標準の50kW充電器1台用の電気設備も配電は高圧で、結構立派なものでした。 これが750kw複数となると想像も出来ません。 むしろ水素ステーションよりは容易に出来そうですが。

500 kw 以上の充電機となると充電用のバッテリーに充電しておいて、そのバッテリーから充電するようになるのではないかと思います。 夜間などにバッテリーに充電しておいて、必要な時にそれを一気に吐き出して充電すれば、実現できると思います。 しかしこれが複数台同時に充電するとか繁忙期に次々と充電しなければならない場合にはステーションの電欠が起こると思います。

日本の充電機ネットワークは非常に脆弱で、未だに50 KW が主流で、欧米では150 kW とか250 kW や 350 kW とかに進化してますが、日本では10年前に先行的にスタートしたのは良かったのですが、そこからの進化が全く無くなってしまったという感じです残念ながら。

トヨタが頑張ってやっている水素自動車ですが、これもいろいろ問題があるのですが、一番の問題は水素をどうやって調達するかというところです。オーストラリアで太陽光で電気分解した水素を液化して日本に運んで使うように回りくどいやり方や、アンモニアにして燃やすみたいなことがありますが、これは車ではなかなか難しいと思います。 水素自動車はトラックやタクシーなどのビジネス用には使えると思います。 数少ないLPGスタンドでタクシーは動いています。

水素ガスを作るのは原子炉だというのは前回触れましたが、高温ガス炉「HTTR」(茨城県大洗町)で高温ガス炉の高熱を利用して水素を作る実証実験始めるための予算を要求するようです。これでグリーングリーン水素が作れるんじゃないかと思います。 日本は大震災による福島事故で原子炉の進化が完全に止まりました。 中国などは着々と小型の30万 kw クラスのモジュール化した原子炉の実証実験を行っています。 熔遊塩炉も実証試験に入ったみたいです。

現在の100万KW級の原子炉はあまりにも大きくて、これの制御は難しいのですが、小型の原子炉全体をモジュール化して、使い終わったらモジュール全体を処理工場に運搬してそのままそこで処理してしまうというやり方です。 事故が起こっても地下に設置するのであまり問題が広がりません。 原子力アレルギーは沢山ありますが、エネルギーが必要と言うなら、そこらにある「なんとか緑地」と言われてるようなところにモジュール化原子炉を埋め込んで、地産地消で使えば良いと思います。

これと各家庭の太陽光発電と蓄電池もしくは EV 自動車の電池を組み合わせて、地産地消で自分の家の電気は自分ところで作るということをやっていけば電力不足というのは解消するんではないかと思います。 工業用には大きな火力発電とかはアンモニアを使って発電し、工場なら自前でモジュール型の原子炉や太陽光発電を設置すれば良いと思います。 EV 車用バッテリー工場や車体工場があちこちで建設中ですが、これら工場の電力はやはり当然自前で太陽光から作ってバッテリーに蓄えて使うということになります。

今月の読み物ですが、ずっと前に読んだ国語入試問題必勝法(清水 義範)というのを思い出して、それを探してみました。ただこの表題は短編集で、本当の必勝法ではなくてジョークですが、まあ抱腹絶倒ものです。これは一読されたらいかがでしょうか。

これと双対をなすのが、水素製造法(かんべむさし)。 何の知識も無しに国語辞典だけを頼りに水素製造法について就職試験の解答を書くと言う設定で、これも抱腹絶倒。

探していたのは、国語問題に収められている「靄の中の終章」。 だんだんと進行していく 認知症の老人の意識を表現したもので、これは今のように認知症があまりポピュラーになっていない時代だったのですが、非常に印象に残ってたので、また読んでみました。いま読んでも、まあいずれはこうなるのかなという感じです。

・靄の中の終章
起きて何時間も経つのに息子の嫁は朝ごはんを食べさせてくれない。自分を邪
魔な老人だと思ってるんだろう、許せない。誰のおかげでこの家に住めると思っ
ているんだ、と叱ったら「朝ごはんはさっき食べたでしょ」と。そんなバカな、
自分はボケてしまったというのか、そんな筈はない。だいたい朝ごはんを食べて
ないから頭が回らないんだ。起きて何時間も経つのに息子の嫁は全く飯を用意し
ない。自分を邪魔な老人だと蔑んでいるに違いない……。


 

今月のひとこと 2021年8月号

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今月のひとこと 2021年8月1日号
新コロナウイルスの蔓延が全く止まりません。 全国の新感染者数がとうとう1万人を超えました。 今までは重症患者が増えなければ良い、ということだったのですが、絶対数が多いので、それも増えてきているみたいです。

その結果またもや緊急事態宣言が発せられましたが、何が違うのか分からないみたいな感じになっています。 ワクチンの接種が終わった65歳以上の感染は非常に少ないみたいですが海外の情報によるとワクチン接種後でも感染する事例がたくさんあるみたいです。 感染しても無症状で他に感染させるということなので、ますます厄介なことになるんじゃないかと思います。

さらには、こういう状態で感染が広がって行くと、また新たな変異種が出てくるといわれており、変異は非常に速いです。 RNAはコピーミスが起きやすいので、普通の変異はいくらでも日常的に常に起こっていると思います。 その変異の中でたまたま感染力の強いのが広がって来て認識されるということなので、今でもいろんな変異種が出てきて、それの自然界におけるトライアルが起きていて、その中で強いのが生き残ってくれという進化の過程を目の当たりにする感じがします。 こうやって生命は進化してきたのだということです。

オリンピックも今月の8日まであと一週間。 なんとか開催にこぎつけて、なんとか終わるという感じで、終わって次のお盆の影響が終結するのが8月末ということで、8月末までの緊急事態宣言になってるんだと思います。 24日からはパラリンピックが始まりますが、の時にはかなり落ち着いてきているのではないかと思います。 いずれにしてもオリンピックであろうがパラリンピックであろうが、それに付随する人流ては確かに増えますが大勢に影響はないと思います。 何しろ東京は1,000万都市なので、実質100万人の人流があるとしてもオリンピックで動く人流は非常に限られていると思います。

オリンピック中止の主張がありますが、もしオリンピックを止めていたら、この夏の政治は混沌としていたに違いありません。 現在の感染急拡大も、オリンピックで少しは意識の中から外れていると思います。 例え、意識しても結果は変わらないと思います。

専門家会議の話の中では、こういうリスクが高まるとか、そういうか散文的にな話が多くて、全く数字が一切出てこないのが非常に気になります。 ちょっとでも数字で何パーセントとかリスクが何パーセント高まるのかと言うのを言ってくれればいいんですが、なんとなく高まる、人流が増えればリスクが高まる、としか言わない。 それは素人でもわかることで何パーセントあると言うのが専門家が示すべきことで、それを見て為政者である政治トップは、そのリスクに政策がそれに見合うかどうかを判断するというのが正しい関係だと思います。

先日の専門家と総理大臣との記者会見を聞いていても、どちらが為政者でどちらが専門家なのかよく分からず、どちらも同じ事を言ってるように聞こえます。

問題は為政者の方が諮問委員会とかいう格好で、丸投げをして結果をうまく使うというのが従来のやり方だったので、すでに専門家の方も同じ土俵の上での話をするようになったのだと思いますが、本来は専門家は専門家らしくリスクをちゃんと数字で示す、出てきた数字をどう判断するか、そのリスクを許容するかしないかいのかの判断は、これは為政者、政治のトップの仕事だと思いますが、今はそうなっていません。

私の経験でも海外の企業と契約もすることになったときに、契約書を会社の法務部門にチェックしてもらったところ、この契約は止めなさい、止めないといけないと言われて、私はブチ切れて怒りまくりました。 その契約に最終的に責任を持つのは、こちらの事業責任者側なので法務スタッフとしての本分は、それに対してきちんとリスクを示すべきで、頭からやめろと言うのであれば、どちらがその事業責任を負ってるのか、止めることに対するリスクの説明は無し。

リスクを出来るだけ金額換算で出して欲しい。 そのリスクを許容できるかできないかは、それは事業責任者の判断であるべきで、そうでないと事業責任者の判断するところがなくなります。 同じような事が税理士との間でもありました。 税理士は一種の会計士という側面もありますので、一概に言えないのですが、この処理はダメですとすぐ言うのですが、どういうリスクがあるんだと聞いても答えられない。

私の経理はアマチュアですが、私の後任に来られた、これは後でわかったんですがプロ中のプロの方が税理士に電話をしていて横で聞いていたら、同じことを言っていていていたのが非常に面白かったです。

現在の専門家会議と政治トップの間の関係はおかしな関係で、専門家が政治化してるんだと思います。 尾身さんは元々 WHO のトップになってもおかしくない人ですなので、ほとんど政治家だと言ってもいいと思いますが、そういうとこへ丸投げする政治トップもしトップだと思います。 どっちもどっちだと思いますが、もう少しきちんとしたリスクを数字で示して欲しいと思います。リスクが増える減るそんなことは誰にでも分かるので、どれぐらい増えるんだというのきちんと言うべきだと思っております。

ITの話題ですが最近へっと思ったニュースは、IBMのゲート型商用量子コンピューターが かわさき新産業創造センターというところに設置されたということです。 ゲート型というのは汎用的で量子コンピューターの真打ですが、まだまだ未完成だと思ってました。 よくよく記事を読むと最大の弱点のエラー処理がなされてないもので、従ってもうハードウェア的なエラー処理は当面諦めて、これを使ってエラーを前提の上でアプリを作るということになっているみたいです。 27量子ビットもあるので、確かにエラーがあっても何かやってみたい気になりますね。 ドイツ、アメリカに次いで3番目だそうです。

量子コンピューターは少し進歩が止まっていますが、何処かで何かのブレークスルーがあると思うのですが、そのブレークスルーは最後なのでブレイクすると一気に花開いて、よく言われる従来型の RSA型の暗号システムは全部駄目になって、今流行りのマイナンバーカードも使えないものになってしまします。 当面は世界に何台しかないので、政府管理になるでしょうが、中国やロシアも造れるので、時間の問題になると思います。

いずれにしても現在ではコンピューター能力が非常にアップしてるので普通の PC でも総当たり制でやれば多少の8桁や10桁のパスワードはすぐ解読できるみたいです。 ただ回数制限があったり1回のトライアルに時間がかかったりしてそう簡単にいかないようになっていますが、総当制と言うのも以外に速く解読できてしまいます。

一度やってみたことありますが何らかの制約を入れると一気に速く解読できます。 例えば先頭はアルファベットで始まるとか、記号がないとか、何桁目と何桁目には必ずこの文字が入るとか、そういう制約を入れると一気に時間は短縮されて、瞬間的に解けるいうようになります。

Wi-Fi の以前に使われていたWEP方式は、もう一瞬で解読できるということになっていますし、最新の AESでもちょっと時間をかければ解読可能ということです。 この場合対抗策としては定期的に暗号キーを切り替えれば良いのですが、スマホみたいに移動しない固定の場合は、時間をずっとかけられますので、いずれは解読できるということになります。

前号でも触れましたが電気自動車の機運が急に高まってきました。 カーボンフリーの機運が高まってきており、特に自動車はその先陣を切ってるという感じです。 トヨタが色々抵抗してみたいですが、もうカーボンフりーに関しては、もうこれはもう政治問題化しているので、多少技術的なことを言っても、もう抵抗できないと思います。 EUによる脱中東、世界のリーダーシップ奪還のヨーロッパの逆襲だと思っています。

トヨタも最近は電気自動車の話題をたくさん出してきてるみたいですが出遅れ感は否めません。 ライバルのフォルクスワーゲンは少し先を行っているみたいで、ヨーロッパ特にドイツは意外に早く電気自動車に切り替わるようです。

エンジンがあまり得意でないメーカーほど積極的で、メルセデスベンツはもうすでにはやばやと電気自動車化を宣言してます。 遅れているのはエンジンの得意な BMW です。 日本でもエンジンに非常に力を注いできたマツダは電気自動車に後ろ向きです。 日産は色々手を尽くしてリーフを出していたのですが、その後が続かなく息切れしてる感じがします。 この点ではBMWと似た感じです。

あの精緻な工芸品みたいなガソリンエンジンは無くなっていくんではないかと思います。 水素でエンジンを動かすという話もありますが、ちょっと無駄な抵抗みたいな感じがします。

水素はどうやって作るかが問題で、ガス原子炉を使えば直接作れるのですが、現在なかなか通常の原子炉を小型にすることすらままならない状態です。 太陽光で発電した電気で電気分解して、それで水素を作ってさらにその太陽光を使って発電した電気で圧縮冷凍する手間をかけないといけません。 飼料を栽培して、それを牛に食べさせて、その牛の肉を食べるみたいなことで、非常に効率は良くないです。 それより最初から飼料は食べられるんであれば食べた方が効率的だろうというのは電気自動車ポイントです。

テスラがすごいのは、その理念というのはエネルギー会社なのです。 単に自動車を作るということだけではなく、バッテリーをたくさん作ってそのバッテリーにエネルギーを貯めてそれを社会のエネルギーに使っていくということなので、非常に壮大な話です。 したがって太陽光パネルとか設置型のバッテリーシステムみたいなものを事業展開してるみたいです。

電気自動車に関してはバッテリーが肝だとは思っていいましたので、今のリチウムイオンよりステップアップして別の種類のバッテリーが出てくるんではないかと思っていたのですが、どうもリチュウムの改良版だけで、かなり行くみたいです。 リチウムの改良版でおそらく1,000 km ぐらいの走行距離が得られるみたいなので、これはこれでひとつのゴールに達しのではないか思います。

固体電池というのもいろいろお騒がれていますが、まだまだ実験室レベルのものでおそらく試作するにしても5年ぐらいかかって、量産しコスト的に満足出来るには10年ぐらいかかるのでは無いかと思います。 その時にはおそらく走行距離が1,000キロぐらいには当然達していて重量ももっと軽くなると思いますので、普通の自動車になっているでしょう。

中国でもいろんな電気自動車が作られていますが、本格的な自動車がそんなに簡単に作れるのかという気がしています。 安いタウンコミューターみたいなせいぜい100 kmぐらい走れたら良いみたいなものであれば出来るのでしょうが、アウトバーンを走るようなそういう自動車はなかなか中国では出来ないと思います。

日本でも出来ていません。 レクサスは10年頑張りましたけど、エンジンはもちろん車体とかサスペンションと足回りとかドイツ車にやっと追いついた所でしょう。 内装に関しては私の見るところドイツ車よりはマシだと思いますが、その他のもエンジンは全く負けています。

中国メーカーがいかに頑張っても、こんな状態にすぐに到達できるとは思いません。 テスラは中国でも作っていますが、色々品質問題ががあるみたいです。 日本車も何十年もかかってこの品質を作り上げて来たので、そんな簡単に品質の高いものが出来るとは思えないです。 口の悪い人はテスラはひと昔前のアメ車であるといいますが、確かに最初はアメリカ製なのでアメ車には違いないです。

ドイツでも作ろうとしているのですが、ドイツはさすがに環境保護市民団体がうるさくて、いかに環境に優しいテスラであろうが非常に苦労してるみたいで、予定がどんどん遅れています。 ただドイツで出来た車に関しては、それなりのものが出てくると思うので、それに期待したいと思って待っていますが、いつになるか分かりません。


 

今月のひとこと 2021年7月号

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今月のひとこと 2021年7月1日号
関西では早々と始まった梅雨がなかなか終わりません。 経済状況も過去1年は意外と良かったということになって、税収もアップし、マスメディアで騒いでいるような飲食以外の落ち込みはあまりなかったようです。 失業率もロックアウトした他の国ほど悪化していないというところで、全体的に見ればまあまあではないかという感じがします。

株価はアメリカの財政出動で上がったのですが、サスガにアメリカも緊縮に切り替えてきたので、それに引きずられる形で落ちてきています。 落ちると日銀んは ETF で買い支えするみたいですが、それもあって、そこそこのレベルに収まっているのでは無いでしょうか。

電気自動車の話が最近やたらと増えてきてそれまでは全く興味がありませんでしたが、少しその気になって、某自動車会社がネット予約をしていたので予約をしました。 デポジットが必要だとあったのですが申し込んでみてもデポジットは、すぐには必要なくてそのうちにまたお願いします、と言うみたいなメールが来ただけでした。 10日間で4000台の予約と言うのは、こう言う状況を入れて多いのか少ないのか。

仕様を見てみるとのオプションが、ほぼ全てついている形なので、値段はそこそこするんですが、これでやっとまともな車が出てきたと思います。 問題の航続距離は400 km 後半ぐらいと思っております。 カタログ値はあまりあてにならないということです。

この電気自動車はまだ発売されてませんので、その前身のリーフに試乗してみました。 取り敢えずパワーを知りたかったので乗ってみたんですが、トルクが300数十Nというレベルで、実態はそれなりの実力が出てるんじゃないかと感じました。

全体のエンジンの乗り味としてはジーゼルに近いと感じました。 初速が非常に力強くて、逆に高速高速域ではちょっと伸び悩み気味で、そこまでのスピードが出せなかったのでよく分かりませんがドイツ車を見ても最高速度がガソリン車で250KMでリミッタで制限されるのですが、これがEVだと200KMぐらいで抑えられているみたいです。

車の内部は従来のガソリン車と変わらないはずですが、特に FR と比べるとセンタートンネルはないので床がフラットになっていて、さらにセンターコンソールがなくなってしまってる場合が多いので、ある意味でなんかスカスカになったような気がします。 このセンターコンソールに膝を当てて体を保持してるので、センターコンソールがなくなると、体の安定を保つ方法をまた考えないといけないです。

発表される車は SUV が多いのですが、なぜかと言うと床下にバッテリーを敷き詰めるので、どうしても車高が高くなるらしいです。 それで背の高い SUV がぴったりだという訳で、セダンとかクーペスタイルになると車高を上げるわけにいきませんので、横に広げているようです。 そう言う(超)高級車は横幅が2m 近い巨大な車になっていると思います。 車幅が 2m になるとちょっと日本で運転するのはちょっと不便が多いと思います。

後はハンドリングとサスペンションですが、これも特にサスペンションは値段次第だと思います。 アダプティブサスペンションとかエアサスとかを付けると値段が上がると思います。 ハンドリングに関しては、四輪ペダリングみたいな、四輪のブレーキをそれぞれ独立に短時間かけることによって車のハンドリングをサポートするようですが、これは乗ってみないとわかりません。 従来のガソリン車でもこういうことやってる車がありますのでまあそんなに珍しい話ではありません。

電機自動車はトルクが大きいので加速のの時は良いのですが、回生ブレーキをかけた時とかは割と大きな G がかかり、これでギクシャクしてしまいます。 私も一度ガソリン車で非常にトルクの大きな車を運転していて車酔いになった経験がありますが、これと同じ事がどうもね自動車で起きるようです。 四輪駆動の前後のモーターでこれを軽減するようになってるようですが、これも乗ってみないとわからないです。

いずれにしても、やっとまともなEVが出てきたという感じがします。 ドイツ車も特に BMW は以前から電気自動車を売っていて、i8が納入されたときは写真入りで新聞記事になったくらいでした。 しばらく音沙汰なかったのですが最近急にガソリン車用のフレームを使ってガソリン車と全く同じデザインの電気自動車を矢継ぎ早に発表してきました。

トヨタは少し前に社長が色々言ったみたいですが、やはりこれも抗しきれないと思ったのか最近どんどんアナウンスされるようになってきました。 いずれにしても何年も先の話で、ハイブリッド以外は電気自動車をあまり作ったことのないトヨタ車の完成度も分からないし、自分の選択には入らないと思います。

日産のゴーンそれなりに色々言われていますが、やはり電気自動車を10年前に出していたというのは大きな功績だと認めないといけないと思います。 やはり彼はヨーロッパ出身なのでヨーロッパのその空気をよく分かって何ではないかと思います。 ただ10年間何もしなかったし、ハイブリッドを作ったし、ガソリン発電車も作っているので、今のEVラッシュシュではちょっと出遅れてしまっが感があります。

テスラはそれにしても良くやりましたね。 やっと黒字化した。 シリコンバレーでトヨタとGMの共同工場が近くのフりーモントにあって、GMが潰れたときに、テスラが居抜きで工場を手に入れました。 それまでは、ロータスのボディにバッテリとモータを積んだだけで、まあそれくらいは出来るだろうとおもっていました。 しかしSを出し、主力のモデル3を造ろうとして四苦八苦していたのを知りましたが、そんなに簡単には自動車は造れないぞ、思っていました。 しかしその内にスルスルとモデル3が出てきて、ガソリン車と変わらない値段にまで落ちてきました。 やはりトヨタの向上を居抜きでもらったのが製造ノウハウも込みで良かったのではないかと思います。 」

アマゾンのベゾスもずっと赤字を続け、マスクもずっと10年も赤字で、これは普通の神経では持たないと思いますね。 鈍感と言われた私でも、絶対に持たないです。

先日も関西で同じ日の行き返りで2回もテスラと並んで走りました。 前回に姫路のホテルで見慣れない車があると思ったらテスラでした。 思ったよりデザインも垢抜けしていて、それからEVに興味を持ち出したと言うところです。

EV そのものは高速ではあまり効率的ではないみたいなので、街乗りの軽四EVが一番望ましいと思います。 航続距離も100キロ走れば十分なので、非常に小さなバッテリーで、今の軽四とあまり変わらない値段で出せば大ヒットすると思います。

現に今乗ってる軽四は買ってから、まだ一年半ですが、もし来年 EV化された軽四が出てくれば乗り換えても良いと思っています。 毎日数キロぐらいしか走らないので、ガソリンエンジンに対してなぜなにか申し訳ないような気がしますし、オイル交換などのメンテナンスも走行距離に対しては手間がかかるりすぎます。

EVの充電問題ですが、3 KW と6 KW の充電器が家庭に付けられるようです。 3 KWは 200 Vで 15アンペア、 6 KW は30A。 6KWはちょっとした家の一軒分の電流が、10時間ほどは流れ続けるということになりますので、結構厳しい状況です。 したがって通常の家庭の充電器は3 KW で時間をかけて満充電にするのがベストみたいです。 急速充電器を自宅につけるのはこれは夢のまた夢で、高圧受電をして、とんでもない工事をしないとできません。 家庭用の1桁上だと思います。

日本も意外と充電ステーション増えてきて2万ぐらいあるようです。コンビニが3万とか5万とか言ってるんで、それぐらいの数はあると思いますが、大半が3キロとか6キロですので一晩置いとかないといけない。 1時間とか2時間ですとほとんど充電されないので、やはり急速充電器が必要になります。 急速充電器で15分で満タンとかいう事を言ってますが、あれやるとバッテリーが一気に痛みます。

ものすごい電力が必要なのでステーションをたくさん作るのはなかなか難しいんじゃないかと思います。 さらにEVが全家庭に行き渡るとすると、ピークの話ですが、自宅で使う消費する電力と同じ電力を少なくとも夜間は使うということになります。 自動車全体の中の自家用車の台数は少なく、走行距離はさらに少ないので、日本全体としてはたいしたことないのかもしれません。 むしろ問題はトラックや貨物車のEV化がエネルギー問題となるでしょう。

最近の脱炭素とかEV化とかは、もう理屈ではなくなってきて政治イシューとなっていますね。 私の見るところヨーロッパの逆襲です。 今までアメリカに主導権を取られてしまい、その後は日本に取られそうになり、今や中国がまた取りにきたのをヨーロッパが頑張って主導権を取り戻そうという一部ではないかと思います。 従って必要以上にヨーロッパで脱炭素とか EV とが叫ばれてるわけで、これに悪ノリしてるのが中国だと思います。

いずれにしても10年前に東北大震災が起きた時に電気が一気に足りなくなって、これからは省エネの時代だと言われていたのですが、いずれは電気を使うようになると思って、ある設備に通常の2倍の電気容量の設備を入れておいたのですが、まさかこっちに来るとは思わなかったので EV 用の充電器の設備には、また別途やらないといけなくなりました。

元の見込みは当ってたのですが方向がちょっと違ったということですが、充電設備の追加はほとんど設備建物外でできますので問題は少ないと思います。 問題は一つの敷地には一つの受電口しかダメだというルールがあるので、このルールをどうするかということです。


 

今月のひとこと 2021年6月号

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今月のひとこと 2021年6月4日号
例年より一足早く梅雨入りしてしまって、雨の日が続きますが梅雨明けは例年と同じと言う梅雨が長く続くということです。 しかし先日来、晴れ間が続き梅雨とは思えないような天気が続いています。 地球温暖化のせいか降る時はどんどん降って降らない時は降らないというような天気になってきてるようですね。

コロナワクチンの接種がやっと本格的に始まりました。 私はワクチンは打たないつもりだったのですが、かかりつけ医といろいろ喋っていると、やはり打ったほうが色々と有利であるということが分かってきたので、打つことにしました。 先日何も言わないのにかかりつけ医から電話かかって来たのですが、打つ気が無かったので、えらく失望した感じになりました。 しかし、その気になって再度予約すると大体一週間後ぐらいに最初のワクチンが打てて6月末には2回目も終わりそうです。

ワクチンを接種した時の副作用もさることながら、ある程度時間が経った後にどうなるかという心配もあるわけで、平均余命の短い年寄りはともかく、若い人はもし何年か経って副作用が出てきた場合は、困ったことになると思います。 以前からこういうことが色々あって、政府厚労省は及び腰だったんではないかと思います。 ワクチンに関しては問題が沢山ありましたので更に及び腰になっていたんではないかと思います。

IT の話題ですが、先月見かけた記事で、何と皿サイズの巨大 AI チップが登場。 2.6兆トランジスタを搭載しているとのこと。 半導体の初期の頃はちょっと面積を大きくするとも歩留まりが落ちて、どうしようもなかったのですが、今回は全くのワンチップではないとは言いながらトータルで、お皿サイズのチップができるということは、すごいことです。 それでずっと20‐30年ぐらい前に、チップに乗るトランジスタの数が増えてきた頃に、これはひょっとして人間の脳細胞の数と同じレベルに達するのではないかというのを本欄で書いておきましたが、その時はまだニューロンの機能とトランジスターの機能とで全く機能が違うので比較はできませんが、それでもやっと1/10ぐらいに届く程度でした。

しかしこの2.6兆個は脅威です。 ヒトの大脳皮質の神経細胞ニューロンの数は140億個であるとされていますが、ニューロンを100個のトランジスタで実現したとすると、1.4兆個になり、そのまだ倍あります。 ニューロンを1000個のトランジスタで実現したとしたら、14兆個のトランジスタとなり、あと一桁にまで迫っています。

市場最大規模のGPUのトランジスタ数は約540億個ですが、この 2.6兆個のトランジスタを搭載するチップは寸法が4万6225mm2という超大型半導体で、40Gバイトのオンチップメモリを搭載、メモリバンド幅が20ペタバイト/秒とどれも超ど級です。

もちろん AI チップのトランジスタは規則的に配置されており、大半はメモリエリアだと思います。 これに反してニューロンは非常に複雑な融通無碍な処理をしますので、その辺がどうなるのか。 しかし「量は質を変える」ということもありますので、これだけの数になると何が起きるか分からない次のステップに行くのではないでしょうか。

ディープラーニングが出現した時は非常に驚きました。 と言うより本当だとは思えなかったです。 それまで音声認識をやっていたこともあってAIというのはいかに難しいかというのよくわかってたので、それがいとも簡単に普通の人がしゃべるレベルで認識するというのはこれはもう吃驚仰天の出来事でした。 こう言うのを技術のクオンタムジャンプとか特異点とか言うんでしょうが、こういう飛躍的な変化が何処かで起きるのでしょう。

ただ現在のディープラーニングはまだまだ人間には及びもつかず、高級テンプレートで、学習したものとの比較ということを効率的にやるだけで、何処かに限界があると思います。 主題が与えると非常に自然な文章を作れるという記事もありましたので、本当に人間らしい所と言うのは、く考えないといけないんじゃないかと思います。

恐らく人間は2割ぐらいは人間っぽい創造性を発揮してると思うんですが、残りの8割はほとんど定型作業で、こういう文章を書いているのではないでしょうか。 アイデアそのものは出しますが、文章にするところに関しては、決まり決まったものであるので、この辺はその他の8割に相当するんではないでしょうか。 現在のディープラーニングのレベルでも、人間とは人間の人間らしさを問われているので、もう一歩先に行ったときには、区別がつかなくなるのではないでしょうか。

半導体つながりでもう一つのビッグニュースは、2ナノ設計ルールの半導体の試験ライン が台湾で稼働を今年中に稼働するということで、これも吃驚仰天の話です。 老舗のインテルは10ナノを切るのに四苦八苦しているようですが、目標の7ナノ、次の5ナノを飛び越えて、一気に2ナノのテストに入るようです。 5ナノ品は来年の後半に量産に入るそうです。

半導体の進歩というのは終わりがないですね。 私が現役のころは、定年を過ぎたら、エレクトロニクスは衰退して、バイオテクノロジーか何か他の分野が主流になると思って、新入社員にはいつもそう言っていたのですが、まったく予想が外れていますね。 20-30年前に、すでに原子の大きさでも集積度が決まるというような限界論が言われてましたが全然制約はないです。 私が新入社員の時は10マイクロぐらい、今の1000倍ぐらいの大きさのデザインルールでも四苦八苦していたのですが、それが知らない間に二桁ナノになりそれが一桁ナノになり、さらに一桁ナノの下の方になるというような事が起きています。

これは動作クロックにも表れていて、私が現役でやってた頃のワークステーションのCPUチップの動作クロックは10メガヘルツだったところを12メガとか16メガにするというのをやっていたたのですが、今はそれを遥かに超える5ギガとかいうレベルのクロックになっています。 Wi-Fi で使う電波ですら2.4 GHz や5GHzですから、それと同じくらいにクロックと言うことです。 これもチップの中で処理するので可能なんでしょうが半導体の性能 UPと言うのはもう止めどがない。 30年前に比べたらもう夢の世界のようで、当時一体何を何を苦労してたのかという感じです。

今月の読み物は、あまり読み物という感じではない「城郭考古学の冒険」 幻冬舎新書。 Kindle版 (電子書籍)¥492

著者はテレビでおなじみ千田 嘉博さんですが、テレビで見てるとちょっと軽薄な感じがするんですが文章は結構しっかり書いてあって、織田豊臣時代に今の城郭形式が完成したと主張、それと城郭はすべての周りのものを見ないと、単に天守閣だけを見ていても駄目だということを繰り返しておられます。

城郭の本ですが、あの戦国の時代の歴史のその裏側を覗き見るような感じで非常に興味深いです。 中身が濃いので読むのに時間がかかりました。 お城に興味のある方はぜひ一読したらいかがでしょうか。

【サイトの説明より】
城跡の発掘調査、絵図・地図、文字史料など分野横断的に「城」を資料として歴史を研究する「城郭考古学」。城を築いた豪族・武士の統治の仕方や当時の社会のあり方等々、近年、城を考古学的に研究することで、文字史料ではわからなかったことが次々に明らかになってきた。信長・秀吉・家康・光秀・久秀らの城づくりからわかる天下統一と戦国大名の実像、石垣・堀・門の見方、アイヌのチャシ・琉球のグスクなど日本の城の多様性、世界の城との意外な共通点等々、城郭考古学の成果とその可能性を第一人者が存分に語りつくす。
整数論への新しいアプローチ!